2024年5月の配信シングル(前編)

うるさくて愛おしいこの世界に/槇原敬之

2024年5月1日
2022年3月の『Bespoke』はセルフカバーアルバムだった上に逮捕で発売中止になっていた作品だったので2021年の逮捕からの復帰アルバム『宜候』以来2年半ぶりの新曲。8月公開予定の映画『マンガ家、堀マモル』エンディング。原作者でもあるシンガーソングライターsetaによる主題歌「さよなら僕ら」はseta自らが手掛けて同日配信。今作のジャケットイラストはsetaが手掛けている。トオミヨウが共同アレンジとストリングスアレンジを担当

『宜候』は先行シングルが無く、逮捕前もカバーベストとかやってたのでシングルとしての発売が2018年のシングルCD『記憶』以来となるが、久々にマッキーらしいシングル曲を聞いたような感覚なのは単純に5年半ぶりというのもあるが、もう10年以上ヒットしようがないような実験的だったり、わざとハズしてきたようなシングルが続いていたのもある。「四つ葉のクローバー」までは多少の差はあれどタイトルでサビくらいは最低でも浮かぶが、「Life Goes On~like nonstop music~」以降ガクッとインパクトが無くなった印象で「記憶」まで5作連続で覚えてない。『宜候』で復活した感触がありタイトル曲「宜候」は2010年代以降では最高の名曲といえる1曲だったが、今回そこまでではないとはいえシングル曲らしいシングル曲が復活したように感じる。真新しさはないが王道のミディアムであり、聞かせる良曲。
★★★★☆

Believe In Yourself/doa

2024年5月1日
アルバム『CHEERS』以来1年8ヶ月ぶりの新曲。2023年9月よりGIZAから独立して最初の新曲となったが、B ZONE(ビーイング)から完全に離れた事により、B社が拒絶していたAmazon Musicでの配信が開始された。旧作は解禁されずこの1曲のみだが、今作以降の新曲は他サイト同様に配信されるようになったと思われる。吉本大樹は元々doaでしか活動していないし、徳永暁人も作家としても離れたっぽいが、大田紳一郎は2023年よりBAAD”再会”、今後もボーカル山田と基本2人編成(?)でBAAD名義でのライブ出演を続けるっぽく、BAADとしてはB ZONE(ビーイング)と再契約しているっぽい。

作詞:吉本大樹、作編曲:徳永暁人、Lead Vocal:吉本大樹。2024 FIA-F4選手権オフィシャルテーマソング。勢い溢れるレース系(?)ロックチューン。爽やか系が基本軸になってきていたのでガツンとしたロックナンバーはけっこう久々のような。勢いはあって聞いている間は爽快なんだけど終わってみるとちょっと突き抜け気味ではある。また独立したところでdoaは基本的に徳永暁人の1人オケ制作だったのでサウンド面でも変化は無し。

なんか少し前に似たようなハンドルジャケット見たなぁと思ったら1年前のこれか。
★★★☆☆

記憶の旅人/Mr.Children

2024年5月3日
日台合作映画「青春18×2 君へと続く道」主題歌。主題歌起用発表に伴い、映画のプロモーション映像として音源が一部公開されていたが映画公開日当日に配信開始。相変わらず配信には消極的で圧縮音源でしか配信しておらず、最低でもCD相当のロスレス/HD配信が基本のApple、Amazonでも圧縮(Amazonでは最早滅多に見ないSD)、当然ロスレスを開始したmoraでも圧縮1択、ハイレゾやロスレスが基準のDLサイトe-onkyoとOTOTOYには1曲も出さないなどこれまでのやり方を徹底しており、最大でもAAC320Kbps相当と思われる。

公式に何も発表していないがプレスリリースには情報が上がっているのか各ニュースサイトではSimon Haleがストリングスとピアノで参加したという記載があるため、『SOUNDTRACKS』以降の編成のままのようだ。セルフ以降ほぼ毎回のようにストリングスアレンジャーを変えていたのが2020年の『SOUNDTRACKS』から4年、ベスト盤で小林武史とサイモンで新曲1曲ずつ用意したが、プライベートスタジオメインで制作した『miss you』でもストリングスの禁断症状を抑えつつも必要な部分ではわざわざサイモンを起用していたので、サイモンのストリングスアレンジで桜井がずっと求めていた理想にたどり着いた…と判断していいのかも。

ベスト盤でのコバチル「永遠」、サイチル「生きろ」の2曲の新曲と比べると今作は「永遠」と似た王道的なバラード。サイモンサウンドは特にドラムがスッカスカでギターがコバチル以上に遠いがピアノストリングスがコバチルのようにまみれていないという違いがあった。「永遠」の時は自力でコバチルっぽい音に出来ないので小林武史と再度組んでいたが、今作では小林武史抜きでコバチルっぽいバラードをサイモンアレンジで表現する事に成功した…という意味では真に小林武史離れを実現できた1曲と言えるのかもしれない。アルバム『miss you』はとにかくバンドがいなかったので、ようやくバンドサウンドが聴けるというのはあるが、しかしこれは…。ギターの聞こえなさが凄い。ギターがピアノストリングスに押しやられて窓際になってしまったコバチル末期を象徴する「hypnosis」でも改めて聞くと確かにそこにいるのに今作はそれよりもさらに抑えられていてなんだかなぁ…(しかも演奏時の田原さんの立ち位置でもある左隅じゃなくて右にわずかに気配を感じるという違和感)

…それ以上にシングルとしては「永遠」以来なので正直またストバラか、しかも6分半か…というげんなり感が先に来てしまって、主題歌職人っぷりはさすがなんだけど、映画ドラマタイアップアレルギーになってしまいそうだ。頼むから映画ドラマサイドはミスチルにバラードばかり要求しないでくれ。「REM」の時みたいな気概の映画ドラマプロデューサーは他にいないのか。それくらいバラード以外を指定しないともう勝手にバラード持ってきちゃうし。ダメな映画を盛り上げるために~とか皮肉めいた事を歌って今年で20年になるが、死ぬ系の映画主題歌もけっこうやってんぞ…

何とかしなきゃいけませんね 早急な対応が待たれます な(音飛び風の細工)何とかしなきゃいけませんね 早急な対応が待たれます(便利フレーズ)
★★★☆☆

Romantic/SEKAI NO OWARI

2024年5月10日
TBS系金曜ドラマ『9ボーダー』主題歌。19,29,39歳の女性が主人公のドラマだが、男性メンバー3名が39歳の年(3人とも誕生日前で38歳、Saoriは1年後輩)なので、一応ドラマと重なる部分もあり、一応寄せた感じの内容…なんだろうか。魔法が解けた事を自覚して現実を1人生きる女性が主人公になってるいて女性言葉ながら作詞がFukase。唯一の独身メンバーだけになんだか余計なお世話みたいな歌詞に思えなくもないが、タイアップに合わせたのか、想像の世界なのか。曲調自体はポップで聞きやすい。
★★★☆☆

Chururi/ゆず

2024年5月15日
9ヵ月ぶりの新曲。北川曲だが作曲は北川とトオミヨウの共作。今最も回り込んでくるアレンジャートオミヨウ(このページでも既に槇原敬之に回り込んでいる)、作曲にも一気に回り込んできたか。北川はコラボに積極的で前作ではTeddyLoidと共作だったし、作曲できるアレンジャーと組めば自然な流れではあるか。

近年打ち込みポップ主体だったが、久々に昔のゆずっぽいシンプルにバンド+ストリングスっぽい編曲。アコースティックギターを前面に出すフォークっぽいところまでは戻ってないが、それでもやはりこの方が安心感がある。
★★★☆☆

Love is Mystery/ClariS

2024年5月15日
22日のアルバム『Iris』からの先行配信。8日にリリースされているシングルCD『アンダンテ』は先行シングルではないので直前にリード曲。「アンダンテ」ほどではないが、シュビドゥバとノリのいいポップナンバー。以前よりアイドルっぽい明るい曲が増えた気もするが、顔出しゆえだろうか。
★★★☆☆

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