涙色で
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 私と恋をしてください | 神野友亜 | 藤中友哉 | 鶴澤夢人・長戸大幸 | |
2 | 涙色で | 神野友亜 | 小澤正澄 | 小澤正澄 | |
3 | その結婚、正気ですか? | 神野友亜 | 小澤正澄 | 麻井寛史 | 2nd配信シングル |
4 | 夢で逢いましょう | 神野友亜 | 小澤正澄 | 小澤正澄 | 7thシングル(同発) 最高11位 売上0.6万枚 |
5 | 星の光 | 神野友亜 | 大野愛果 | 麻井寛史 | |
6 | フタリシズカ | 神野友亜 | 大野愛果 | 鶴澤夢人・長戸大幸 | |
7 | 琵琶湖大橋 | 神野友亜 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | |
8 | 役者犬のうた | 鮫島琉星 | 長戸大幸 | 徳永暁人 | 6thシングル 最高9位 売上0.8万枚 |
9 | 雨は虹になる | 神野友亜 | 浅川悠魅 | 鈴木和哉 | |
10 | 卒業式 | 神野友亜 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 5thシングル 最高13位 売上0.5万枚 |
11 | sanae | 神野友亜 | 大野愛果 | 鈴木和哉 |
PREMIUM EDITION付属Blu-ray
SARD
UNDERGROUND LIVE TOUR 2023 [hold me, my friend] at Zepp Osaka
Bayside
リリースデータ
2024年8月21日 | 初登場11位 | 売上0.6万枚 | Produced by 長戸大幸 | GIZA studio |
メンバー
Vocal | 神野友亜 |
Bass,Chorus | 杉岡泉美 |
Keyboard,Chorus | 坂本ひろ美 |
SARD UNDERGROUND2ndオリジナルアルバム。『ZARD tribute Best Selection』から5ヵ月ぶり。オリジナルとカバーが混在したミニアルバム『日の名残り』からは1年11ヶ月ぶり、オリジナルフルアルバムとしては『オレンジ色に乾杯』から3年ぶりとなる。前作以降のオリジナル新曲を全て収録。「夢で逢いましょう」はシングルとして同時発売でそのまま収録されている(C/Wは2パターン複数商法で『ZARD tribute Best Selection』に続く『ZARD tribute』収録曲のやり直しカバー3曲が収録されていた)。
9月に行われた5周年ツアー最終日9月22日になって突如9月末で杉岡泉美、坂本ひろ美脱退、今後は神野友亜ソロプロジェクトになると発表された。これに伴い今作が3人での最終作となった。その数日前の9月18日に12月18日に5年間のMVを集めたBlu-ray『Film Collection 2019 - 2024 Music & History』発売が告知されており、これが4人時代も含めた総集編的な1作になる模様。
PREMIUM EDITIONはライブBlu-ray『SARD
UNDERGROUND LIVE TOUR 2023 [hold me, my friend] at Zepp Osaka
Bayside』付属。1曲目「揺れる想い」のライブ映像は『ZARD tribute Best Selection』初回盤Blu-ray収録の映像と同一。ロングボックス&ダブルジャケット仕様パッケージ。
通常盤はCDのみ。
PREMIUM EDITIONはかなり無駄な作りで、LP BOX並の縦長の紙ボックス仕様(横幅はLPの半分程度)となっているが、CD/Blu-ray自体は通常の10oサイズ2枚組プラケース。通常のCDプラケースを2.5倍近い長さのロングボックスのサイズに合わせるために紙クッションに挟んで収納しているという状態なので中身はほとんど空白の無駄スペースである。ロングボックスの長さを生かしているのは封入されている5th Anniversary SPECIAL BIOGRAPHYのみでこれが細いU字型で紙クッションを包み込むように収納されているが…このためだけにロングボックスにされても…。これまでのようなライブ映像の抜粋収録ではなくフルライブBlu-rayを単品発売せずセット商品としてくっつけてロングボックス&ダブルジャケット仕様パッケージというのは前後の稲葉浩志『只者』、TMG『TMGU』で揃って行っているのでB社内でブームになっているようだ。なお5th Anniversary SPECIAL BIOGRAPHYにはTV出演まで事細かな5年間の活動記録がぎっしり書かれているが、ギター脱退は記載されておらず無かった事になっている。
オリジナル曲の方はZARDから離れてだいぶオリジナル性を見せてきた感じ。『オレンジ色に乾杯』のZARD踏襲は軸にしているんだけど、『日の名残り』に続いて小澤正澄をシングルやリード曲で多用して完全にメインライターとなったため、PAMELAH…というより前期の三枝夕夏 IN dbの延長のような印象も強い。大野愛果も提供は続いているんだけど、それこそ90年代ビーイングの織田>>栗林に始まり、GIZA全盛期の大野>>それ以外作家の扱いから今は小澤>>大野になっているような。浅川悠魅なんていう愛内里菜のC/Wやなついろのアルバム曲など大昔に数曲提供しただけで長年見かけなかった作家が唐突に提供しているのは眠っていたストック発掘だろうか。大野愛果はコーラスに名前が入っているので現役で稼働しているのは間違いないが、肝心の曲は安定のミディアムというアルバム曲枠でこれだとシングルやリード曲にはならないのも確かでちょっとかつての勢いがないのは気になる。全盛期の酷使やキャリアを考えればもう仕方ないところではあるけど…。
また爽やかさだけでない大人っぽさを醸し出すようになり、「涙色で」の"死ねと言われたら死ねる"は最たる例だけど、これ以外もなんだかどこか重めというか湿度高めというか…。曲調も相まっていつの時代なんだというようなレトロ感も随所に感じられる。90年代後半以降のZARDではなく、1993〜4年頃のZARDの歌謡路線、何故かまだやり直しカバーをやっていない取り残した2曲のうちの1曲「もう少し
あと少し…」とかSARDには1曲も提供してないけど歌謡臭強めを狙っていた春畑道哉提供の「IN
MY ARMS TONIGHT」「Just believe in love」辺りのシングルに漂っていた歌謡的な空気を感じる部分が多い。平成レトロというかアーリー90'sレトロであり、プロデューサーにとってもその辺りの雰囲気が1番良かった時期で思い入れが強い時期なんだろうな。個人的にZARDは90年代後半以降が好きなので、なんか妙に古風だなと思ってしまう部分が出てくる印象なんだけど、本来の全盛期リスナーにとっては懐かしいし、いるのか分からないけど若い世代には古風な世界観は新鮮に聞こえていいのかもしれない。古風というよりもちょっと古すぎる感じがするのは90年代後半(『永遠』)世代なせいだろう。
いずれにせよオリジナル曲でのオリジナル性はだいぶ出てきたので、もうZARDコピーに頼らずオリジナル中心でやっていけるんじゃないかなとは思う。ただ相変わらず大ベテラン作家しかいなくて、有能な若手作家がいないのはかなりの懸念事項だ。小澤正澄がこのキャリアでメインライターを張り続けられるのはかなり凄い事ではあるんだけど、大ベテランを押しのける新たなる若手作家が台頭してこないとやはり先々が難しいと思う。
あと謎なのは「フタリシズカ」のAcoustic
Guitar、「役者犬のうた」のAdd Electruc guitarにだけ岩井勇一郎がクレジットされているがそれ以外は何も書かれていない。大半のギター誰が弾いてんだよコレ…。しかも「役者犬のうた」なんかいきなりAdditionalである。メインで弾いている人不明なのに追加で弾いた人だけAdditional表記するってそんなところまでZARDを踏襲しなくても。ギター奏者を隠すなら徹底してコーラスとブラス系だけにしておいてギターは全員無表記にすればいいのに岩井勇一郎が弾いた時だけ載せるのは何故なのだろうか。この書き方だと少なくとも普段のSARD
UNDERGROUNDにおける岩井勇一郎はレコーディングはディレクター業務に集中していてギターは滅多に弾かず誰か別の人が弾いているが、全曲練習はしていてライブとMVでは実際にギターを演奏している…ということ?
印象度★★★★☆
2024.9.22更新