4thBest The Best クラシックス

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4thBest The Best クラシックス

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2007年12月19日
クラシックスシリーズ4作の総集編的なベストアルバム。4作から4曲ずつ+夏にだけ「君がいない夏 acoustic version」追加+新規インスト4曲、各ディスク最後に新曲を1曲ずつ収録。冬→春→夏→秋の順番でラストの「白い記憶」で再び冬へと季節が回っていく。

4作のクラシックスシングルとは主従逆転で各メインオリジナル新曲ではなく、リメイク楽曲の方をメインとして「このまま君だけを奪い去りたい~Acoustic Version~」をリード曲として再利用した事もあって“初のアコースティックベストアルバム!”と銘打ち、“大ヒット曲の数々をアコースティックアレンジで収録!”と説明していた。実際にはアコースティックアレンジだけではない。

NEW MIX含む全曲リマスタリングと書かれているがどの曲がNEW MIXなのかは明記されていない。クレジットにはミックスエンジニアの記載があるため、発売当時はまだ参加していなかった諸鍜治辰也がミックス担当になっている「秋桜~more&more~」「恋人よ、夢も嘘もすべて」の2曲がNEW MIXと推測でき、実際にミックスが変わっている。「秋桜~more&more~」は以後全てのベスト盤で今作のミックスが採用されており、シングルミックスはアルバム未収録。

『The Best キセキ』のプロモーション時に使用したキャッチコピー“胸にディーンとくる”が気に入っていたのか、今作では“もう1度胸にディーンとくる”というキャッチコピーも使用していた。

初回盤は「LIVE&CLIPS」DVD付。スリーブケース付の紙ケース仕様。

「LIVE」は47都道府県ツアーから「翼を広げて」「Smile Blue」の2曲のライブ映像だが、年明け発売の『LIVE JOY 2007-2008 JAPAN ROAD 47+6』が予告されており、単なる先行収録であった。
「CLIPS」は『THE GREATEST CLIPS 1998-2002』に収録されていた冬・秋の楽曲の映像、「Smile Blue」はシングル初回盤収録済みで「夢の蕾」のみ初収録。これも間もなく『PERFECT SINGLES+』初回盤DVDに「夢の蕾」「Smile Blue」が収録された。これにより初回盤DVDの内容は半年後には全て他作に収録されて用済みとなった。

今作のプロモーション用に47都道府県ツアーのライブ&ドキュメント映像に「このまま君だけを奪い去りたい~Acoustic Version~」音源を被せた新PVが制作されたが、今作には収録せず『PERFECT SINGLES+』初回盤DVDに収録された。2007年の映像に1999年の音源が被さっているので違和感が凄い。

今作は配信を解禁していないビーイング時代の楽曲が含まれているため部分解禁せずに巻き込まれで新曲2曲も未配信のままとなっている。ビーイング時代の冬・秋は全滅だが、「夢の蕾」「Smile Blue」に収録されている8曲+「君がいない夏 acoustic version」(『Starting Over』C/W)はそれぞれシングルとして個別配信されている。

オーロラ

作編曲:田川伸治
今作で新たに制作されたインスト4曲は季節と季節の間ではなく、同じ季節のリメイク2曲とオリジナル2曲の間に配置されている。この曲は「Christmas time」収録曲の合間に挟まれている。アコースティックギターによるインストナンバー。静かな始まりから後半にかけてテンポアップしていく。季節としては冬だがどこか温かみを感じる。

せせらぎ

作編曲:山根公路,時乗浩一郎
この曲は「夢の蕾」収録曲の合間に挟まれている。池森&時乗コンビでの作曲が基本になっていた中で、山根&時乗コンビでの作曲は珍しい。こちらは山根曲だけにそのままピアノインスト。春のせせらぎのイメージなんだけど、思ったよりしっとりしている感じも。

I Promise You

作詞:池森秀一、作曲:山根公路,田川伸治、編曲:山根公路
2008年1月公開、哀川翔主演映画『SS-エスエス-』主題歌。なんといきなりDEENが映画主題歌起用というビッグニュースが舞い込んできて驚いたが、企画ベストの新曲でオマケのように済ませてしまう事にもさらに驚いた。漫画原作のカーアクション映画でプロラリードライバーの夢を諦めた中年男が夢に向かって再起するストーリーとされていた。今作の歌詞も再起する強い決意を歌った内容になっていてかなり主人公に寄せた内容になっている。通常このタイトルだと、幸せを約束するとかなんとかラブソングになってそうなものだが、今作で君に約束しているのは閉じ込めていた夢をもう1度思い出しこのままでは終われないともう1度自分に賭けてみるという強い決意。その先であなたと笑っていたいという形で少しラブソングの要素も入っているけど基本的には中年の再起がテーマといえる。

この時期低めで穏やかな感じの曲が続いていたので今作のように力のこもったバラードはけっこう珍しかった。王道的な感動バラードに仕上がっているし、普通にシングルとしてリリースしたらもっと人気曲になっていたと思う。滅多に来ない映画主題歌タイアップだったのになんでこんなさらっと流してしまったのか。まああまり規模の大きい映画ではなかったようだし、約1年後には妻役の酒井法子が逮捕されたりなんだりで…。
★★★★☆

木漏れ日

作編曲:山根公路
この曲は「Smile Blue」(+「君がいない夏」)収録曲の合間に挟まれている。徐々にフェードインしてくるピアノインスト。夏っぽさは全くないが木漏れ日っぽい感じはあるかも。

Deep in Autumn

作編曲:田川伸治
この曲は「秋桜~more&more~」収録曲の合間に挟まれている。アコースティックギターによるインスト。一部の旋律に「秋桜~more&more~」のSolostückっぽさをわずかに感じる。

白い記憶 featuring 矢野沙織

作詞:池森秀一、作編曲:山根公路
当時21歳若手アルトサクソフォーン奏者の矢野沙織をゲストに招いた楽曲。冒頭や間奏で聞こえるアルトサックスを演奏している…が、しかし今作には演奏クレジットが無く“featuring 矢野沙織”と書いてあるだけ。知らないと何者なのかも分からない不親切な状態に…。

過去の恋を振り返る冬のセツナバラード。全て過去形、終わった恋と別れた相手の幸せを願い続ける楽曲だけにサックスの音色も泣きが入りまくっていて効果的。曲自体は美しいバラードなんだけど切ない曲だなぁ…。アルバムの流れとしては冬→春中年の再起→夏→秋と来て今作でまた冬がやってきて季節が巡っていく感覚も味わう事ができる。

直後のBreak12では「I Promise You」共々早速演奏され(「夢の蕾」ェ…)たが、映像化された2月11日公演ではDEEN単独での演奏だった。矢野沙織がゲストに来た映像も別日で収録されていたようでDVDのエンドクレジット部分でその映像が使用されている。その部分だけ本編映像差し替えじゃダメだったのか。

「I Promise You」共々それっきり演奏されず、マニアックナイト送り(今作は2015年のVol.2、「I Promise You」は2017年Break20のBest of マニアックナイトでの追加曲)になったところまでは同じような扱いだったが、今作は2020年Break22投票でかなりのリクエストを集めたらしくふいに選曲されて映像化され、さらに『DEEN WINTER SONG PLAYLIST』にも選曲され、続けて行われたウィンターライブ『Premium Winter Live 2022~シュプール~』でも演奏されて映像化されるなどここに来て急に再発掘され、「I Promise You」と差をつけてきている。

今作はキーは元のままではあるが当時の声よりも2015年のマニアックナイトの時点でもかなり圧巻のボーカルになっていた。改めてスタジオ録音のセルフカバーも聞いてみたい曲の1つ。
★★★★☆
20thアルバム初回生産限定盤のみDISC-2『DEEN WINTER SONG PLAYLIST mixed by ☆Taku Takahashi (m-flo)

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