28thSg レールのない空へ

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28thSg レールのない空へ

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2004年4月28日
1月17,18日に韓国ソウル延世大学にて「LIVE JOY-Break8 at Seoul~Lookin’ for Utopia~」を開催。日本語CD解禁後の初の日本人アーティストによるワンマンライブとされている。作品自体は国内制作だが今作のジャケットとMVは韓国の仁川空港で撮影された。

2003年はエンハンスドCDにして映像を収録する手法を取っていたが、今作よりついにDEENもDVD付に着手。今作が初の初回盤DVD付仕様での発売となった。前述の「LIVE JOY-Break8 at Seoul~Lookin’ for Utopia~」公演のダイジェスト9曲を約22分収録。

1.Rock my heart
2.Someday
3.ユートピアは見えてるのに
4.空もハレルヤ(アコースティックコーナー)
5.PLANET EARTH(田川ソロ)
6.空色ソーダ(山根ソロ)
7.We can change the world
8.翼を風に乗せて~fly away~
9.いくつものありがとう

曲目は9曲のダイジェスト+韓国でのメイキング映像。概ね1コーラスまでorサビのみとなっているが最後の「いくつものありがとう」のみフルサイズで収録されている。「空もハレルヤ」は次回作『STRONG SOUL』初回盤DVDで一足先にフルサイズ収録され、全てのライブ映像は『LIVE JOY COMPLETE 2002-2004』でフルサイズ映像化された。

合間に挟まれている現地での取材の様子や楽屋での様子、メンバーの公演を振り返ってのインタビュー映像などこの映像でしか見れないドキュメント映像もあるので、完全に価値が失われたわけではない。

Break6のライブ映像に続いて今回も新曲のみ選曲されていて01年以前の楽曲は選曲されていない。今作に封入されていたスペシャルイベント応募券でビデオコンサートに抽選ご招待となっていて、DVDに未収録のLIVEの模様とこの日の為のインタビュー映像が上映されたとされる。

この後開催した2004年夏の野外ライブは単独DVD『ONE DAY LIVE’04 END of SUMMER&6CLIPS』として映像化されたが、これまた『pray』以降の新曲のみで構成されていたため、さすがにこれは何かおかしいとしてファンの間でも憶測が広がる事態となった。声変わりキー下げした過去曲を映像化したくないのではないかという説もあったが、これも購入者イベントで野外ライブの未収録部分が上映されたという情報もあったため、単純に2002年後半以降ビーイング時代の楽曲がライブ映像でも発売できなくなっているのではないかという説が有力となっていった。2006年になって『LIVE JOY COMPLETE 2002-2004』が発売され、ビーイング管轄の楽曲をカットしての不完全リリースだった3本のライブがビーイング時代の曲も含めてまとめてBOX化された。

レールのない空へ

作詞:池森秀一、作曲:鈴木寛之、編曲:DEEN&鈴木寛之
Horn&Strings Arrangement:鈴木寛之&時乗浩一郎

AOR期以降大人っぽい曲調が続いていて、かつてのDEENの面影が皆無のシングルが続いていたが今作ではかつてのDEENの爽やかでポップな部分とAORを融合させたようなDEEN’S AORのさらなる進化を見せた方向性となった。春の旅立ちソング。なんか4月頃のシングルが増えていくのでこの手の旅立ちソングやたら増えていくところはあるんだけど、“乗り込もう未来行きへ”と列車に例えつつレールのない空へ向かっていこうという歌詞は開放的だ。ただ全体に力を入れない歌い方に加えてサビでの裏声が今までよりも高音ギリギリな感じがしてちょっと気になるところではあった。

Drums沼澤尚、Chorusはko-saku,入日茜といつもの面々に加えてElectric Bassで青木智仁が参加。トランペット佐々木史郎、トロンボーン河合わかば、サックス勝田一樹とホーン隊に加えてヴァイオリン伊藤由貴,大井実夏、ヴィオラ中川名津子とストリングスも入った管弦交えたゴージャスな演奏は聞き心地が良い。なおPiano&Rhodesで大平勉も参加しているので印象的なイントロのピアノ演奏もリーダーではない可能性が…。前述のように当時の歌い方がちょっとしっくりこないところはあるんだけど演奏自体はけっこう好き。

今では絶賛されているAOR路線だが、当時は離れてしまったライトリスナーの方が多かったわけだし(15周年武道館を目標に掲げていく過程でライブ動員が最近上がっていると言っていた事もあるので動員も落としてたっぽいし)正直順番が逆で今作のようなポップな路線からAOR路線に入って2003年のシングル群のような方向性に進んだ方がみんなついてこれたんじゃないかとは思う。まあ今作も2002~2003年を経てたどり着いたDEEN独自のAOR路線の進化の先という感じもあるのでいきなりこの曲には至れなかったかもしれないけど…。

MVは近未来的(2004年当時)で綺麗な無人の空港での映像となっている。出来たばかりの韓国の空港とか当時言っていた記憶があるが実際には2001年に出来ていたらしいので既に3年経過していた事に…。歌唱シーンの池森さんが上半身はクネクネ動いているのに足元は動かさないのでなんだか不自然。どうも監督の指示で動くなという事だったっぽいけど…。
★★★☆☆
7thアルバム『ROAD CRUISIN’
5thベスト『PERFECT SINGLES+
6thベスト『DEENAGE MEMORY
7thベスト『DEEN The Best FOREVER ~Complete Singles+~

C/W 月光の渚

作詞:池森秀一、作曲:田川伸治、編曲:DEEN
演奏陣はDrums沼澤尚、Piano&Rhodes大平勉のみでベースは打ち込み。Chorusはko-saku,入日茜。アコースティックサウンド&コーラスワークを生かしたミディアムナンバー。そのまま『ROAD CRUISIN’』に収録されという事もあるが、この時期のC/Wでは目立つ存在感の1曲。実験曲が多かった当時のC/Wの中では聞かせるメロディアスな楽曲だった事もあってそこそこ人気も高く、リゾートライブでも使いやすいし、後年1度リメイク(Brilliant Style)もされた。個人的にもこのシングルはC/Wの方が好きだ。発売時期にはまだ早かったがもうすぐやってくる夏を感じさせる初夏の装い。これが実際に夏になってしまうと夜になっても暑くてこんなのんびり曲に浸っている余裕も無くなるがまだ夜が涼しい初夏に聞くのがベストか。

今作にも実験要素が無いわけではなく、サビ4行の前半2行を池森が歌わず山根・田川、ko-saku、入日茜のコーラスがメインになるといった試みがされている。しかしBreak6~Break8まで帯同していたko-saku、入日茜のコーラス2名はこの後のライブから参加しなくなってしまったので『ROAD CRUISIN’』期の楽曲はCD通りko-saku、入日茜によるコーラス付でライブで再現する事は叶わなかった。
★★★★☆
7thアルバム『ROAD CRUISIN’
1stC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best~
11thアルバム『クロール』(Brilliant Style)
44thシングル『ずっと伝えたかった I love you』通常盤のみC/W(Brilliant Style(Live at Zepp Tokyo))

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