17th 素直

1997年7月30日
ソニー移籍最初のシングル。特に何か反省するような事をやらかした後というわけではない。しかしまさかの丸坊主姿のジャケット写真はさながら囚人のようで、後追いでこのジャケットを見ると今作が事件からの復帰シングルだったのかと勘違いしてしまう。単なる移籍1発目のシングルである。
初登場12位とトップ10入りは逃し、2週目には24位と落としたものの3週目は26位で以降の推移も緩やかで6~11週は50~60位台に停滞するなど下位で粘る推移で100位内12週ランクインとなり、これは次回作の10週よりも長い。売上は14万枚まで伸ばして前作とほぼ同等だった。
素直
アステル東京CMソング。移籍1発目とは思えない全てを削ぎ落としたピアノ弾き語りバラード。童謡的な要素もあるようなシンプルなメロディーを静かに歌い上げていく。恐ろしく地味なんだけど何故かとても心に響く曲だ。ピアノ1本の勝負バラードって本人の思い入れの強さに反してそこまででもなくない?と思ってしまう事がほとんどなんだけど今作だけはピアノ1本が最良にして最高、これ以上ない究極のピアノ1本バラードだと思う。『Best LOVE』ライナーによれば“さびしがりや”という言葉を入れてほしいというCMサイドの要求にその言葉がイマイチ好きではないとして1度は断ったがそれでも再度依頼してきてくれたので“さびしがりや”が素敵に聞こえるような曲にしようと考えて作られた事も後に明かされている。ただCMソングとしてのOA期間は“とても短い間で終わった”とも振り返っているのでよほどだったのだろうか。確かにCMの印象無いけど…
Album Versionでは音数が増えているがなんだか少し余計に感じられてしまいシングルほどのシンプルに通ってくる感じが無い。2011も同じく少し音を足しているんだけど、結局1番この曲が響くのはピアノ1本のシングルバージョンだったと思う。
チャート推移から当時も少しじわじわ広がっていくような動きの痕跡が見えるが、後年さらに評価が高まった感があり、2007年にはバンホーテン『ピュア・ココア』CMソングとしてAlbum Versionが使用されたのもあってか『Best LOVE』にソニー時代からは「Hungry Spider」と並んで選曲された。続けて2010年にはJR東日本・東北新幹線全線開通CMソングにも起用され、2011年~2015年にかけてトリビュートアルバム『WE LOVE MACKEY』福原美穂が今作を担当したのに続いて、自身のカバーアルバムで河口恭吾、清水翔太、柴咲コウが相次いで取り上げるなど10年経ってからトピックが相次いだ時期があった。また2018年にスキマスイッチがピアノ1本の「未来花」を制作した際に発売当時の今作に衝撃を受けた事を語っていた。
★★★★☆
8thアルバム『Such a Lovely Place』(Album Version)
6thベスト『SINGLE COLLECTION~Such a Lovely Place 1997-1999~』
7thベスト『Song Book“since 1997~2001”』
8thベスト『Completely Recorded』
9thベスト『Best LOVE』
41st(販路限定)シングル『林檎の花』C/W(2011 Version)
4th配信限定ライブアルバム『マキハラボ』(Live)
C/W 情熱
渋めのファンクナンバー。音楽的に攻めても複雑な曲でもある程度のキャッチーさは意識されていた今までと違って、マニアックさが強くてあまり親しみやすくない…というのも今までにあまり無かったように思う。新境地を感じる1曲。情熱というわりにはあまり熱いナンバーではなく、何とも煮え切らない感じが聞いててモヤモヤしてくるところは槇原流の情熱なのか。昔はあまり好きじゃなかったけど、サウンドにハマれる1曲に変わった。
Album Versionではサウンドの趣味性を高めるかのように音数が増えておりこのモヤモヤ感をさらに強調したような仕上がり。
★★★☆☆
8thアルバム『Such a Lovely Place』(Album Version)
6thベスト『SINGLE COLLECTION~Such a Lovely Place 1997-1999~』
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