11thAl クロール

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11thAl クロール

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2010年7月28日
2009年に初めて開催したリゾートライブ「Unplugged Summer Resort Live’09~Karuizawa&Zushi~」は2公演のみだったが、好感触だった事からシリーズ化を宣言し、2010年「Unplugged Summer Resort Live ’10」は5会場7公演に規模を拡大。リゾートライブに合わせて制作され、“極上のResort Music Album”と銘打たれた。アコースティックサウンドをメインとしつつもバンドサウンドやストリングスを加えた編成で構成されている。

オリジナル新曲だけではなく、過去曲リメイクやカバー曲も含まれており、Summer Special Albumと位置付けられた。当初アコースティック、夏、カバーといった企画作の予定だったがオリジナル曲もだいぶ仕上がってきていたため、リメイクやカバーを含みつつ新曲多めの構成となったようだ。元よりカバー・ベスト・ライブ盤含めてアルバムの枚数カウントを通算で行っていたため、Summer Special Albumと位置づけらた今作がオリジナルアルバム扱いなのか曖昧だったが、オリジナルアルバムのみが選出された『DEEN PERFECT ALBUMS+1~20th Anniversary~』に収録された事で、正式にオリジナルアルバム扱いだった事が判明した。

初回盤は企画ベストアルバム『ナツベスト~DEEN SUMMER TIME MELODIES~』付属。冒頭や曲間にJ-WAVEで長年レギュラーを持っているDJ SaschaによるFMラジオ風の曲紹介が挟まれている。昨今流行りのNON-STOP DJ MIXではなく、山下達郎『COME ALONG』シリーズのようなフルサイズの曲間にラジオDJの曲紹介(英語)が入っている企画ベストアルバムとなっている。ビーイング時代の曲は全て後年のセルフカバー音源での収録。紙ジャケット仕様。

1.coconuts feat.kokomo

37thSg coconuts feat.kokomo
37thSg coconuts feat.kokomo 2010年7月14日 今作辺りからシングル発売は武道館ライブや夏のリゾートライブを見据えての内容で概ね年1(時々2)でのリリースというパターンへと移行。今作は5月の武道館ライブで初披露...

2.Surf on the weekend

作詞:池森秀一、作編曲:田川伸治
サーファー目線の爽やかサマーポップロックチューン。アコースティックギターの音色が涼しげで爽やかで今作のサウンドの方向性を決定づけている。同時に割と新曲はみんなこんな感じなのでこれまでのアルバムに比べると1曲1曲が爽やか以上の印象が残りくいところでもある。この時期池森さんがサーフロックにハマっていたらしく、やたらサーフロックを連呼していたのでその影響もあったのかもしれない。
★★★★☆

3.ハピネス

作詞:池森秀一、作編曲:田川伸治
『coconuts feat.kokomo』初回盤DVD収録のスライドショー「DEEN Summer Photo Gallery」の後半部分の2007年沖縄での「Smile Blue」撮影時のスライドショーのBGMとして先行収録されていた楽曲。今作の初回盤『ナツベスト』の「Introduction」でDJが登場するバックにも今作のイントロが使用されているなど、事実上今作の隠れリード曲のような扱い。

爽やかポップとは異なるほんわかした雰囲気のゆったりしたナンバーである事もあって今作の新曲の中では特徴的で耳に残りやすい。『ALL TIME LIVE BEST』初回盤DISC-4の2010年のリゾートライブはほぼダイジェスト収録で一部の曲しか収録されなかった上に、「Surf on the weekend」「自転車レース」共に1コーラスでぶったぎられたが、アルバム曲の中で今作だけフル収録されていたりもしたので、2010年の隠れサマーソング代表的な印象がある。
★★★★☆

4.月光の渚~Brilliant Style~

作詞:池森秀一、作編曲:田川伸治
28thシングル『レールのない空へ』C/W、7thアルバム『ROAD CRUISIN’』収録曲のリメイク

オリジナルもアコースティック系だったが、今作はアコースティックギターのストローク主体でより深みを増したアレンジとなった。また2004年とはボーカルスタイルも変わっていて今作の方がやや張り上げ気味に歌っているのも特徴的。コーラスワークを生かすところも含めて、これはこれでありなリメイクだった…が、まあ取って代わる感じでもなく、オリジナルのままでもリゾートライブに合ってたしなぁ…というところもあったりする。
★★★★☆

5.Morning Breeze

作編曲:田川伸治
アコースティックギターによる1分ちょいの短いインスト。3連続での田川曲から山根曲へ切り替わるタイミングで挟まされている。
★★★☆☆

6.自転車レース

作詞:池森秀一、作編曲:山根公路
少年時代に友人と駆け回った日々を回想するような望郷系爽やかサマーポップ。「Surf on the weekend」とは異なる方向性の歌詞で違いを出してきた。自転車でレースみたいな事するのって小中学生くらいの頃を思い出す。童心に帰れる1曲。
★★★☆☆

7.夏の雨

作詞:池森秀一、作編曲:山根公路
ミディアムバラード。実際夏になって雨が降るとジメジメしているだけで全く味わいが異なるものの、違う季節に思う夏の雨的な爽やかな感じのサウンド。平メロは低くて地味だが、サビは伸びやかなメロディーでなかなかの聞かせる良メロ。ただ過去未来含めてこの辺りから山根曲には以前の山根曲で似たようなのを聞いた事あるような感じというのはぼちぼち出てきた感じもある。
★★★☆☆

8.Passing by a Lady

作編曲:田川伸治
アコースティックギターによる1分に満たない短いインスト。これも田川曲。『Diamonds』『DEEN NEXT STAGE』では山根ソロのみ、『LOVERS CONCERTO』では田川ソロギターカバーがあったが、今作ではオリジナルで初めて山根ボーカル1曲・田川ギターインスト短曲2曲と2人のソロが収録された。
★★★☆☆

9.Blue eyes~Strings Style~

作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:時乗浩一郎
バラードベスト『Ballads in Blue』収録曲のリメイク。キーは下げているっぽい。2番歌い出しが地声になっているという違いはあるがそれ以外の裏声だった部分は今回も裏声。前半はほぼストリングスメインで進行し、2番からはバンドも入る。R&B色の強い異色の楽曲だったのを、王道のストリングスバンドバージョンに変えたという事で、セルフカバーした意味合いも分かりやすいというか、馴染みやすい。キーを下げた事でやや優しい味わいにもなった。

後の『Ballads in BlueⅡ』は『Ballads in Blue』を踏襲した選曲や構成になっており、今作は特にそのまま『Ballads in Blue』を踏襲したIntroductionが新規制作されて1曲目、そして最後にこのバージョンで締めという形で再活用された。

人気曲ながら滅多にライブでは演奏されない曲で、今作が制作された事でもう少し演奏されやすくなった…と思いきややはりあまり演奏頻度は上がらなかった。ただたまに演奏される際はオリジナルではなく今作のキーで今作に近いアレンジで演奏される。
★★★★☆
12thアルバム初回特典2ndバラードベスト『Ballads in BlueⅡ~The greatest hits of DEEN~』(Introduction)
12thアルバム初回特典2ndバラードベスト『Ballads in BlueⅡ~The greatest hits of DEEN~

10.瞳そらさないで~’09+Ukulele Style~

作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎、編曲:田川伸治
原曲は5thシングル。36thシングル『Negai』C/W「瞳そらさないで 2009」にウクレレを追加した改良バージョン。2010年なのに’09となっているのはウクレレ以外に変更点が無いためと思われる。着うた版ではボーカル、CD版ではアコースティックギターが奏でていた冒頭サビがウクレレに差し替えられている。ウクレレを担当したのは名渡山遼で2009年のリゾートライブにゲスト参加していた。DEENと同じ1993年生まれで今作時点でまだ17歳だった。

まあ冒頭ウクレレになったといっても…それだけだとあまり変わりないよね…。
★★★★☆

11.向日葵の咲く丘

作詞作曲編曲:山根公路
山根公路メインボーカル曲。上海ロックスターシリーズではないDEENでのソロ楽曲は初収録。サビでは山根・池森ツインボーカル体制となり、池森さんはファルセットでサビのメインパートを歌唱している。亡くなった大切な人の墓参りをテーマにした歌詞となっている。真面目な作風なのでロックスターでやるような曲ではない。普段のDEENではあまりない少し考えさせられる曲。夏と言えばお盆の季節でもあり、夏のアルバムとしてはちゃんと季節にも合った曲である。

具体的に誰か実在の対象人物がいるのかは不明。
★★★☆☆

12.夏の終りのハーモニー

作詞:井上陽水、作曲:玉置浩二、編曲:DEEN
井上陽水・安全地帯(1986年)のカバー。サポート参加は無く3人のみの演奏(簡易な打ち込みはあり)。オリジナルは井上陽水と玉置浩二のデュエット編成による歌唱だった。

夏の名曲としてカバーの数も多い楽曲だが、オリジナル準拠のデュオ歌唱だけでなく単独でカバーされる事も少なくない。このカバーでもデュエットせずに池森単独メインボーカルで歌唱。2番ではメンバーのコーラスも入るものの…原曲のようなデュオ感はない。とはいえ山根さんのハイトーンボーカルではこの曲にはちょっと合わないし、ゲストもいない以上は田川さんとデュエット?それもなんだかなぁ…。でも脱退後の今、とにかく歌いたい田川さんを見るに実は相当歌いたかったのは明白であり、池森&田川デュエットっていつかあっても不思議じゃなかったのかも。

ここまでの流れからするとこの曲で急に夏が終わってアルバムも終わってしまう感じはあるけど、名カバーである事には違いない。
★★★★☆
9thベスト『DEEN The Best DX~Basic to Respect~

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