37thSg coconuts feat.kokomo

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37thSg coconuts feat.kokomo

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2010年7月14日
今作辺りからシングル発売は武道館ライブや夏のリゾートライブを見据えての内容で概ね年1(時々2)でのリリースというパターンへと移行。今作は5月の武道館ライブで初披露した表題曲、リゾートライブを意識した夏の曲を中心とした内容でまとめている。

初回盤には2009年12月~2010年1月にかけて行われた「LIVE JOY-Break14~Negai~」よりラスト2日間東京厚生年金会館での1月30、31日からゲストが参加した5曲を抜粋収録。スライドショー「DEEN Summer Photo Gallery」も収録。

1.Glory Day feat.イトウシュンゴ
2.五線紙のラヴソング feat.宮本笑里
3.Negai feat.ミズノマリ
4.harukaze feat.paris match
5.Dance with my Music feat.paris match & イトウシュンゴ

「Dance with my Music」には同日に出演していたparis matchが再登場して一緒に披露した。& イトウシュンゴとなっているもののイトウシュンゴが参加したのは別日公演で途中でスロー映像で少しだけ当日の模様がインサートされるのみ。Break14公演はこの後の『ALL TIME LIVE BEST』で映像化されたが、そちらは300回記念公演の2009年12月19日ZEPP FUKUOKAでの模様でゲスト参加は無い。東京厚生年金会館でのライブはたぶん全部収録しているんだろうけどこの5曲しか映像化されていない。Break14は300回公演を優先した変則的な映像化となった。

ライブ映像の後に収録されているスライドショー「DEEN Summer Photo Gallery」は前年のFCツアーで訪れたハワイの写真を「oh Darlin’~KAI~」に乗せてスライドショー+2007年「Smile Blue」での沖縄ロケ時の写真を『クロール』からしれっと先行収録されている新曲「ハピネス」に乗せてスライドショーする内容。

アルバム『クロール』との連動特典は9/12の沖縄でのリゾートライブ公演招待(3名)、プレミアムグッズ(100名)というものだった。

coconuts feat.kokomo

作詞:池森秀一、作編曲:山根公路
kokomo:Words and Music by Mike Love,Scott Mckenzie,Terry Melcher & John Phillips

kokomoさんをフューチャーしたのではなく、The Beach Boys「kokomo」(1988年)の一部を使用した楽曲。冒頭の“Aruba, Jamaica, ooh I wanna take you to
Bermuda, Bahama, come on pretty mama Key Largo, Montego Baby why don’t we go Ooh I wanna take you down to Kokomo”
と歌っている部分が「kokomo」の引用だが歌詞として記載はされていない。オリジナル音源のサンプリングではなく、オリジナル音源とはキーとテンポを変えたかったため山根さんが頑張って低音歌唱して原曲再現を行っている。池森さんも当初サンプリングかと思ってたら山根ボーカルだと知り驚いたとかなんとか。元々映画『カクテル』主題歌としてリリースされた経緯から権利関係が他の曲よりも複雑で楽曲使用許可を取る手続きが難航し、ギリギリで間に合ったとして、5月8日の武道館ライブのアンコール最終演奏曲として先行披露された。MVには武道館ライブ映像も盛り込まれている。

紹介する際に「kokomo」という曲知ってますか?聞けば分かると思うんだけど?みたいな事を言うも観客の反応は鈍く、The Beach Boysは名前くらいは知ってるけど…くらいな反応。いくら『Pet Sounds』が名盤中の名盤だと長く語り継がれていようとも1960年代の作品だけに名前さえ知らない人がいてもまったくおかしくはない。あまりに乏しい反応のためとりあえずたぶん聞けば聞いた事ある曲だみたいな事を繰り返していたが、正直聞いても知らない曲だった。この辺りメンバーとリスナーの洋楽の常識のズレは『君がいる夏-Everlasting Summer-』でより顕著となった。スタンダード言われてもやはり1980年代に青春時代を過ごしたメンバーとはやはり世代が違うんだなぁと実感する。観客の???な反応からして多くのファンがそれに近い感覚なのではないか。最前列付近に毎回いるくらい熱心に追っかけているファンほどそのアーティスト一直線で他はあまり聞かない(というか聞いている時間が無い)だろうし。

パーカッションも咲き乱れる陽気なサマーポップダンスチューン。シリーズ化したリゾートライブや過激化が進んでいた振付路線も混ざってみんなで歌おう踊ろう的な楽しい1曲になった。MVも大勢で踊っていてジロー・ラモ氏も巻き込まれて一緒に踊り出すという内容だったがこの新規撮影のメインシーンでは池森さんしか出ていない。MVには武道館映像も使用されているため一応メンバー全員出ている事にはなるものの新規撮影はしていないしメンバー3人で踊るというのも謎に回避されている。

聞いて楽しむ分にはいい曲なのだが…。相当お気に入りだったのか、冬でも季節関係なくここからしばらく毎回毎回演奏するのでさすがにちょっとウンザリしていったのが正直なところ。毎年やるのはいいけどせめて冬の時期のツアーではお休みしてもいいんじゃないかと。冬だけど真夏の曲で盛り上がろうみたいな事言いながら演奏してたけど違う違う・そうじゃ・そうじゃなァい…。なんかMVでのジロー・ラモ氏の前半のみんな踊り出しててナニコレどういう空間?と戸惑っている様子は当時のライブの雰囲気と被る。みんなが振付についてこれるのを池森さんも嬉しそうに語っていたが、1ツアーほぼ全部通うような熱心なファンが集う最前付近が一体となっている一方で、1ツアー1回とか数ツアーに1回とか初見さんとかついていけぬ者たちがいた事にまだメンバーは気づいていなかった。2015年にスキマスイッチのライブを見に行った時に最初のMCで「僕らのライブは決まった振付とかないので安心してください」「初めての人も置いてけぼりってことはないです」とか言ってて感動したんだけど知ってて当てつけで言っているのかと思うほどドンピシャで考えもそれぞれなんだなと。

初回盤DVDに収録されているBreak14の「Dance with my Music feat.paris match」の振付をやっている場面でも池森さんの煽りが過剰になっており、「これはもうやらない方が恥ずかしい感じになってんな!」などとナチュラルに問題発言。振付やらないとダメ、みんなが振付楽しんでいるみたいな雰囲気に持っていったりと振付でみんなで盛り上がるのが楽しくて仕方なくなってしまったらしい。

今作の振付は明らかに一段以上進んでおり、動きが早い上に途中で左右移動までするという座席無視の振付にしてしまう始末。左右移動は初披露の武道館で観客を唖然とさせたが(当日のライブでスタンドマイクで歌唱しているのに該当箇所でスタンドごと左右移動して歌唱している様子がMVにも使用されている)、さすがにスタンディングじゃないライブでやるのは無理があったと後日冷静な判断を下したようで次に披露される時からはマイナーチェンジして手の左右振りに変更し移動は無くなった。

「Dance with my Music」でも正直かなりしんどかったのにこの辺りからはちょっと練習が必要な領域に達し始め、完全についていけなくなったのでMVのジロー・ラモ氏の前半の状態(戸惑い顔)のままで後半の状態(一緒に踊り出す)にはなれなかったよ…今作からは振付に参加するのは止めにすることにしたが(以前は他の曲は周囲に合わせて頑張ってフリフリしていたが楽しみ方は自由だと思って全部止めた。その代わり武道館チケットも完売で行けなくなる可能性はまず無くなったのでギリギリ確保でなるべく後方席になるようにした)、過剰な振付煽りがライブ離れを加速させたというのはけっこうゆるぎない動員低下の要因の1つだったのではないか。特に2009~2011辺りはあまりにもあんまりすぎてさすがに気づいたのか20周年の頃から過剰な煽りはピタリと無くなったが、もう手遅れだった感じがするな。

改めて曲だけ聞くといい曲なんだけど、ほぼ毎回アンコール付近で登場する状態が数年続いたのはこの時期の曲の中でもかなり厚遇だった(Break17など演奏されないツアーもあった)。真冬のBreak18でも日替わり曲で演奏されていたが、2015年Break19は通常ツアーを久々に夏に行ったものの季節ピタリのこのツアーで常時演奏枠ではなくアンコール日替わり曲(Blu-ray化されたのは演奏してない日)、2015年武道館ではついにスルーされたのでこの辺りでさすがにやりすぎて飽森さん食傷気味になったと思われる。

2016年にはfeat.butterflyとして「kokomo」引用部分を削除した完全オリジナル曲扱いで改変リメイクされたため、形を変えて定番曲継続かと思われたがこれはあまり定着せず、特に2人になってからはめっきり演奏されなくなった。しかしサックスのヒロムーチョが基本バンドメンバーとして常駐するようになったBreak24、30周年武道館ではリメイク版のfeat.butterflyでの演奏が続いていて復権の気配を漂わせている。
★★★☆☆
11thアルバム『クロール
6thベスト『DEENAGE MEMORY
16thアルバム『バタフライ』(feat.butterfly)
7thベスト『DEEN The Best FOREVER ~Complete Singles+~
21stアルバム初回生産限定盤のみDISC-2『DEEN DANCE MUSIC PLAYLIST mixed by Yosuke Sugiyama』(feat.butterfly)

C/W oh Darlin’~KAI~

作詞:池森秀一、作編曲:田川伸治
2009年のFCツアーで初めてDEENとしてハワイ旅行を楽しんだらしく(2009年6月18~23日にFC開設15周年を記念したファンクラブイベントNEEDayのスペシャル版「NEED 15th Anniversary Memorial Party in Hawaii」として開催)、その時のハワイアンな気分をそのまま反映したようなハワイアン風味な南国感溢れる1曲。ああ南国、ああいつもと違う時間の中にいる…みたいな夏休みっぽいイメージの1曲だ。これはどこまでもリゾートライブ想定、一直線にリゾートライブのために書かれた曲としか思えないがどういうわけかリゾートライブで披露されることは無かったらしい。てっきり映像化でカットされただけかと思っていたが、セットリストを探してみても見当たらない。未披露レア曲になってしまっていたという謎の不遇曲マニアックナイトVol.3送りとなった。どうしてそうなった…?「ハピネス」とちょっと立ち位置が被って全部持っていかれた?
★★★☆☆
2ndC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best Ⅱ~

C/W Hello,my friend

作詞作曲:松任谷由実、編曲:田川伸治
1993年松任谷由実のカバー。オリジナルはユーミン三大ミリオンヒットシングルの2番目に当たる。

サポート参加無し、ほぼエレキギターのみの伴奏で元々のキーがあまり高くないもののたぶん原曲から-3かな?かなり低めでじっくりと歌い上げる。通常アコースティックギターでやるような演奏をエレキでやっているのがちょっと変わっているがシンプルに歌の良さが伝わる名演。あまり明確にファンだと公言していたことは無かったと思うんだけどかなりユーミンはお気に入りだったようでユーミンカバーは以後恒例化した。

カバーはC/W集には入らないものの、『Ballads in BlueⅡ』に選曲され、30周年ベストのカバーベストにもしっかり選曲されたので割と埋もれなかったカバー曲の1つ。
★★★★☆
12thアルバム初回特典2ndバラードベスト『Ballads in BlueⅡ~The greatest hits of DEEN~
9thベスト『DEEN The Best DX~Basic to Respect~』

Bonus Track
太陽と花びら-pm remix-

作詞:池森秀一、作曲:池森秀一・時乗浩一郎、編曲:杉山洋介
26thシングルのリミックスタイトルはremixだが編曲:杉山洋介というクレジットになっている。pmというのはparis matchの事と思われる。リミックスとはなっているが、実際にはparis matchの2008年発売『Flight 7』収録曲「波待ち」のトラックと「太陽と花びら」の歌を合体させたいわゆるマッシュアップである。「波待ち太陽と花びら」とタイトルも合体させるとか「波待ち×太陽と花びら」とかもう少しマッシュアップっぽいタイトルの付け方はあったんじゃないかとは正直思う。pm remixじゃ単にparis matchがリミックスしたよくらいの意味にしかならないじゃないか。

福岡のCROSS FM2005~2010年までやっていた池森単独のレギュラー番組「AIR CRUISIN’」内の企画「杉森洋一のDrive Remix」でparis matchの曲とDEENの歌を合体させてOAしたものであくまで企画だけのつもりで商品化する気は無かったが、ほぼ福岡でしか聞けないローカル局なので大半のファンが聞けず、ファンの要望で杉山洋介の許可も取って収録されたという(当時インタビュー読まなかったのでそもそもマッシュアップだったの知らんかった)。杉森洋一とは池森秀一と杉山洋介の合体ネームであり、池森さんがparis match杉山洋介と親交を深めていたのがこの番組を通じてとなれば基本的に全国の大半のファンは知らんうちに仲良くなってる感じだったんだろうな。

“paris matchのとDEENの“という言い方をしていたように、実際聞いてみると「波待ち」のミズノマリのメインボーカルを抜いたオケ+「太陽と花びら」のボーカルといった感じになっている。「波待ち」のコーラスパートでのミズノマリの声は残されているため、クレジットではミズノマリの参加表記は無いのにミズノマリがコーラス参加しているみたいになっているのはこのため。「太陽と花びら」のボーカルは原曲ではなくacoustic versionのボーカルトラックを使っているっぽい。

要するに

+

という事に。知らずに聞けばボーカルだけ残して全く別のオケ乗っけた杉山洋介のリミックスだと思える(実際長年そう思ってた)。それにしてもオケにオリジナル要素無さすぎじゃね?とは思ったもののまあリミックスなんてそんなもんだしなと思ったりもしていた。合体曲だと分かればそれはそれでオモシロ企画だったのかなと。
★★★☆☆
アルバム未収録

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