42ndSg 君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている

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42nd 君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている

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2014年10月1日
10ヶ月ぶりのシングル。2014年の日本武道館公演直前のリリースとなり、ここから3年連続でこの時期に日本武道館公演を前提にして制作したシングルを発売、当日C/W含めて2曲とも演奏するというパターンが続いた。

MV集Blu-ray『THE GREATEST CLIPS 2008-2013』が同時発売。これに合わせて初回盤はDVD『THE GREATEST CLIPS 2014』付属。「Hitomi Sorasanaide-English Version-」「The Loco-Motion」「君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている」の3曲のクリップを収録しているが、この3作は2018年に続編Blu-ray『THE GREATEST CLIPS 2014-2017』に飛ばされずにそのまま収録されたため、初回盤の価値は無くなった。

通常盤は「DEEN Summer Resort Live~4th wave~」2014年7月31日、8月1日の大さん橋ホール公演からのライブ音源2曲をボーナストラックとして追加収録。このライブの模様は『DEEN at 武道館 2014 LIVE JOY SPECIAL』Blu-ray盤特典ライブCDとして抜粋された9曲が収録されているが、2曲とも収録されておらず通常盤CDでしか聞けない音源のままとなっている。配信版は初回盤のCDの内容でライブ音源2曲はカット。

というわけでシングルでも本格的に複数商法が始まった。

君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている

作詞:池森秀一、作編曲:山根公路
B’z「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」、大黒摩季「別れましょう私から消えましょうあなたから」に代表される1993年のビーイング系を思わせるようなサビの歌詞の長いタイトルという手法を採用したエレキギター主体のロックナンバー。日本武道館ライブを盛り上げるための新曲という位置づけで制作された久々にガツンとした勢いのある楽曲となっている。過激化しつつあった振付路線が沈静化したところで新たな盛り上がり方としてそういえばロックバンドのライブでよくあるタオル振り回す系の曲が1曲も無い…という事で今作ではサビでタオルを振り回す事を提唱、一足先にMVのライブシーン用の撮影では事前募集したファンを入れてライブハウスでタオルを振り回して実践していて、当日こんな感じで盛り上がりましょうと呼びかけられ、公式振り回す用(?)タオルのグッズ販売も行われた。ただこの年の武道館グッズ販売では何故か売り切れが続出。有料のペンライトを振っている人がまばらだったので買わなかった人が多かったのかと思ったら売り切れになってしまっていたらしく、タオルも自前のハンカチやタオルで代用している人が多くてグッズタオル振っている人少ないな、不景気かよと思ったらライブ中のMC(映像ではカット)でグッズ全般が売り切れてしまった事が明かされ、反省会案件としてその場で謝罪する事態となった。動員数が落ちていて既に満員どころか半分が近づいているのは見た目にも明白だったが、それでも売り切れてしまうという事は恐ろしく生産を絞っていた事になるが…。

ダイナミックさを感じるMV含めてまだまだ行けるぜ的な40代半ばのバンドとは思えない若々しさも漂っているが、若さを加速させているのがなんだかフレッシュ感漂うようなストレートなラブソングっぷり。主に歌詞の面ではこのアンチエイジングなラブソング路線をより加速させて翌年のアルバムへと向かっていく事になった。元々歌詞はストレートだし、近年はややネタ切れ気味でもあったとはいえ、なんか明らかに若々しくなったので妙な違和感があったし、なんていうか深みが全く無くなってしまったような…。

ライブを想定していたのでそのまま終わるのが物足りなくなったのか、ラストサビの後に終わらずにウォウウォウパートへと展開していく。このウォウウォウパート、歴代の合唱パートの中でも格段に低い。男性が低めにウォウウォウ言う感じのキーなので女性だどうなんだろう。エレキギターの響きが1番いいところに合わせて設定した結果こうなったんだとは思うんだけど。

発売当時、タイトルの長さが往年のビーイングを思わせるのもあって、久々に90年代ヒットしか知らないような外向けにもDEEN健在をアピールするようなガツンとした1曲が来たという印象はあった。MVも爽快さが前面に出ていたのと夏から秋への季節の変わり目の空気を聞くたびに思い出すのは武道館ライブが10月開催だったためだろうか。長いタイトルもサビのメロディーに乗せるとちゃんと覚えられるというのはかつてのB’zや大黒摩季と同様だ。キャッチー&ロックな良作でアンチエイジング路線もこのくらいまでだったら良かったんだけどね…。

しかしいくら僕が必死に君を覚えていたところで君が僕を覚えているか忘れてしまうかは100%君次第であって僕は関係なくない?、よく考えたらこのタイトルビミョーによく分からないんだけど、意味なんてなくてそれくらい勢いに溢れるほど君が好きで全開恋心なんだぜウォウウォウォウォーウォウォー…という事なんだろうか。

想定通りライブで盛り上がるナンバーとなり、以後のライブでも本編終盤かアンコールでの演奏頻度が高く、ツアーを1回とカウントして10回以上演奏されている曲がほぼ無い2010年代以降の曲としては「cocnuts」に続く最定番に近い位置づけで定着した(アンコールで演奏してもしれっとショートサイズだったりする事もあるけど)。

客席から見ていると特に終わった後も埃が舞っているような様子は見えないのだが、演奏後に池森さんが手をパタパタしながら「ホコリが凄い」、「ホコリが…」と言うまでがこの曲というくらい、当初は毎回「埃」発言がお決まりみたいになっていた。タイトル長いので通称埃の曲になるんじゃないかと心配になステージ上からだとライトでそんなに埃が舞っているのが見えるのだろうか。それとも繊維が飛び散りやすい安物のグッズタオルを販売していたのだろうか。

全開Mixは正直あまり違いは分からないがなんとなくよりダイナミックになっている感じがしなくもない。
★★★★☆
15thアルバム『全開恋心!!~Missing You~』(全開Mix)
7thベスト『DEEN The Best FOREVER ~Complete Singles+~

C/W ありのまま抱きしめよう

作詞:池森秀一、作編曲:田川伸治
表題曲に準ずるようなロック路線。歌詞は相変わらずストレートにラブソングしてるけど…。イントロのカッティング始めかき鳴らすギターサウンドが印象的でこちらはもう少し落ち着きも感じられる。実験的な曲をやる事が多かったC/Wだったが、今作の場合は山根・田川双方が日本武道館前のシングルという事でライブで演奏するのを前提にして表題曲想定で持ち寄ったような印象がある。新しさはないけど、なんだかんだ久々にカッコいいロックサウンドが聞けたので好印象なシングルだった。

3曲の全開Mixの中ではこの曲のみイントロのカッティングギターから空間?響き?がなんか明らかに違うので1番分かりやすいと思う。
★★★★☆
15thアルバム『全開恋心!!~Missing You~』(全開Mix)
2ndC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best Ⅱ~

通常盤のみBONUS TRACK
君がいない夏 Live at Osanbashi

Live at Osanbashiとしか書かれていないが、同年の大さん橋ホールでのライブは2日間行われたので「DEEN Summer Resort Live~4th wave~」2014年7月31日、8月1日の大さん橋ホール公演いずれかのライブ音源と思われる。

カバーアルバムのタイトルが『君がいる夏』だった事でついに忘れかけてた甘い夏の日のこの曲が思い出されたようで久々のライブ演奏となった模様。15、20周年武道館でのバラードメドレーを除くと2004年の野外ライブ以来だったのではないか。今回もacoustic version準拠だがバンド編成になっているほか、ストリングスがいるのが当時の音源との違い。低音カスカスの影響で全体に歌いにくそうで声の伸びはあまり良くない。
★★★☆☆

通常盤のみBONUS TRACK
太陽と花びら Live at Osanbashi

同じく「DEEN Summer Resort Live~4th wave~」2014年7月31日、8月1日の大さん橋ホール公演いずれかのライブ音源。2006年に制作されていたacoustic version準拠だがこれもバンド編成でストリングスが入っている。この曲を歌っていた頃とはだいぶ声質が変化したためか、あの頃のようなピッタリハマっている感がなく、これまた全体に歌いにくそうで声の伸びの悪さがちょっと気になる。
★★★☆☆

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