48th DARK RIVER/Eternally/時計
2013年7月24日
初めて3曲が並列表記された3A面シングル。佐久間正英を離れてセルフへと移行したが今作ではかねてから組んでみたかったという亀田誠治にオファーして「DARK RIVER」1曲のみ招き、2曲はセルフで制作された。ハッピーな人柄でレコーディングを楽しく盛り上げるスタイルの亀田誠治のやり方にはメンバー全員が好感触だったようで、翌年以降本格的に亀田誠治を固定のアレンジャーとして起用するようになった。
結果なんだか生真面目な佐久間正英に飽きて楽しく制作できる亀田誠治に乗り換えたみたいになってしまっ前後して佐久間正英が余命いくばくもない事を公表。4月に発覚して近しい人には状況を話し、8月に世間に公表したがGLAYが一般公表前に知らされていたのかは不明である(本人から4月に知らされていたと公表しているのは当時一緒にライブをしていた早川義夫)。少なくともけっこうギリギリまで普通に仕事していたみたいなので病気を理由に佐久間さん側から断る事は無かったはずで、GLAY側としては単純に離れたばかり、セルフ試し始めたばかりでまだ再度呼ぶ段階じゃないというような時期だったと思われる。『GUILTY』完成後はそのまま会ってなさそうなんだけどどうだったんだろう…。
DARK RIVER
作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY&亀田誠治
NHKドラマ『激流~私を憶えていますか?~』主題歌。中学の修学旅行時に1人の少女が失踪し、20年後35歳となった当時の班員(田中麗奈、桐谷健太、国仲涼子、ともさかりえ、山本耕史)の元に失踪した少女からの
「私を憶えていますか?」というメールが届いたことから再会を果たし、様々な不幸に見舞われていくという比較的重めのドラマ。5人のメインキャストの不幸度合いにはかなり差があり、基本的には抱えていた自身の問題をえぐられる形なので抱えている問題が大きいほど不幸に見舞われるんだけど、実は班員はもう1人いて海外在住になっていたもう1人は黒幕による当時の班員動向監視の範囲外となっていたために1人だけ何もされずに済む、黒幕の同期があまりに身勝手で理不尽…とけっこう後味激流激悪なドラマだった。
初の亀田誠治という事で亀田誠治の指名で村石雅行がドラマーに起用され、エンジニアも工藤雅史を起用(亀田誠治が初めて関わったスピッツのアルバム『三日月ロック』のエンジニア。)。
ドラマ主題歌としてGLAYを聞いたのは『スカイハイ2』以来2作目(途中すっ飛んでる『打撃天使ルリ』含めると3作目)だったので、それなりに印象深いし、あの陰鬱なドラマの雰囲気には合っていた。亀田誠治ととりあえずお試しで1曲だけ一緒にやってみる曲が王道のロックナンバーではなく少々変わった曲で良かったのかというのはあるにしても、ストリングスの使い方含めてまあ当時の時流にも合った仕事っぷりではあったのかなとは思う。劇的に良い!これからも!って感じでもないんだけど。ただまあちょっとドラマのダークな印象を引きずって聞くと気分が暗くなるんだよな…。
★★★☆☆
13thアルバム『MUSIC LIFE』
Eternally
2013年5月8日(配信)
作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY、Arrangement&Orchestration:島健
先行配信として2ヶ月前に配信されていた。現状の配信ではそもそも2015年頃に全部出し直したり、最初からシングルCDやアルバム枠から開放するだけで単曲配信枠を用意しなかったりとその時ごとに色々あって配信サイトに既にない曲も多い。公式サイトでは既に配信されていない『STARLESS NIGHT / -VENUS』『LET ME BE Live Ver. 2009-2010 at makuhari messe』『Apologize』『Thank you for your love』を4th digital singleまでカウントして掲載しているが、今作以降の配信限定曲は非掲載が多く今作も特設サイトが残るのみとなっている。公式に消され、配信の場でも消されている以上、この辺りの配信曲の過去情報は正直Wikipediaが唯一の貴重な記録の場となっており、Wikipediaが間違えた場合永劫間違えたまま後世に残りそうな現状だ(しかも特筆性警察の編集者が出典が無いからと削除してしまった場合は永劫消えたまま)。
島健を招いた大ストリングスバラード。いかにも2010年前後だなというストリングスっぷり。セルフプロデュースでこれなのだから亀田誠治が持ち込んだのではなく、GLAYも自然とストリングスの時代に呑まれていたという事だろう(そもそも佐久間時代から使っていて年々目立ってきていた)。大ヒット映画やドラマ主題歌にでもなればもう少し一般人気も掴めていたであろうザッツストバラだが、個人的にはストバラ飽和期だったのもあって割とウンザリ気味な印象だけが残っていた。改めて聞くと普通にいい曲。
★★★☆☆
13thアルバム『MUSIC LIFE』豪華盤付属『BALLADE BEST☆MELODIES』
6thベスト『REVIEWⅡ~BEST OF GLAY~』TERU SELECT
時計
作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY
NHKドラマ『激流~私を憶えていますか?~』挿入歌。ドラマの最終回で主要5人のうちの1人だったともさかりえ演じるシンガー秋芳美弥がようやく完成させた新曲としてこの曲が使用され、ともさかりえの歌唱バージョンが少しだけ作中で流れた(主要メンバーも一緒に合唱し始めるような展開だったが、あくまでストーリーの流れで曲が完成したから披露したというだけのシーンだったので途中で終わってしまいあまり劇中曲として印象的ではなかった)。秋芳美弥の持ち歌というドラマ用の提供曲のつもりだったのがGLAYバージョンも聞きたいと言われて作ったとされる。
ピアノメインで、エレキギターやベースは入るがドラムは入らず最後までバンドサウンドにはならない音数少なめのバラード。「Eternally」がド派手だったので地味ではあるがシンプルさが際立つ。ライブでドラムも入れたバンドサウンドで演奏した後、2017年の『WINTERDELICS.EP~あなたといきてゆく~』で今のモードで演奏したという理由で再録してバンドアレンジになっているので早い段階で少し未完成だった意識はあったのかも。
★★★☆☆
13thアルバム『MUSIC LIFE』G-DIRECT限定豪華盤付属『BALLADE BEST☆MEMORIES』
55thシングル『55th WINTERDELICS.EP~あなたといきてゆく~』C/W(再録)
6thベスト『REVIEWⅡ~BEST OF GLAY~』TERU SELECT
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