58th G4・2020

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58th G4・2020

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2020年8月12日
前作から1年1ヶ月ぶりで『G4』シリーズの連投は初となった。今作はⅥ(6)に相当するが、前作でセブンイレブンギャグをするためだけ(?)にⅦのナンバリングを使ってしまいこのままカウントを続けるとややこしくなってしまうためかカウントが廃止され、年号(2020)となった。今作では2~4と同様のメンバー1人1曲作曲に戻っているがTAKURO曲「Into the Wild~密~」は初出の新曲ではなく先のベスト盤収録の新曲のリメイクで、さらに続けて同曲のリミックスが3連発されるという内容になっていて初めて全4曲ではなくなった

DVDには「ROCK ACADEMIA」MV、「Into the Wild」No Audience Live director’s cut、GLAY Special Live『2020 DEMOCRACY 25TH INTO THE WILD』から5曲のライブ映像を収録。さらに絵本『家で読もう!! グレイ絵本「4人の勇者と魔法使い」』も付属する。

No Audience Liveだったり、絵本が付属するのも”家で過ごす時間が増えたファンに向け”とされており、自粛下の世相が反映されている。「Into the Wild~密~」以外の新曲3曲も次のアルバムとは方向性が異なるため全てアルバム未収録となっている。今後収録されるタイミングあんの?

ROCK ACADEMIA

作詞作曲:HISASHI、編曲:GLAY&亀田誠治
HISASHIらしいデジロックナンバー。イントロのド派手なシンセ音の絶妙なダサさ加減やこれまで以上に電子音まみれなぶっ飛び具合も実にらしい仕上がり。変なインパクトはあるが、リズムの軽さは気になる。新鋭のバンドがこぞってバンドなのか…?と思うような打ち込みにしか聞こえないような電子サウンド主体になってきていたので時代と言えば時代ではあるが…リモート制作の影響がダイレクトに出過ぎている感じはあった。
★★★☆☆
アルバム未収録

DOPE

作詞:TAKURO&JIRO、作曲:JIRO、編曲:GLAY&亀田誠治
シンプルなロックナンバー。TERUが今作について“JIROは昔から変わらず、メンバーだけで構築できるサウンドが好きなんだなあ”、HISASHIは“ギミックなしのGLAYらしい8ビートのロックンロールが聴ける曲”と語り、TAKUROは“これこそがロックンロール”だと言い、イントロのギターを上げるように進言したら「TAKURO、HISASHI、JIRO、永井さんのドラムの音が同じくらいでいい。この曲はバンドとしての塊を表現したいから。そこにキャッチーな上モノのギターとかはいらないんだ」と言われたと語っていた。JIRO本人はTAKUROから「ビリビリクラッシュメン」みたいな曲、ポップなんだけどマイナー調の曲と言われて作ったと振り返っている。

90年代から自作曲をメンバー抜きで制作する事もあったHISASHIだけでなくTAKUROとTERUも自粛下でのリモート作業化や環境整備の影響で電子音主体でバンドサウンドから逸脱した音作りに傾倒し始めていた中で、これらのメンバーの発言に象徴されるように昔ながらのバンドサウンドで勝負しているのが最早今作の中では大きな個性となっていて、この曲の圧倒的な安心感は確かに必要なものだと思う。正直強いメロディーやインパクトがある曲ではないし、ついにJIROまで電子音に開眼した「THE GHOST」を書いたらTAKUROもJIROが覚醒したとか喜び始めたくらいなので、上記のように褒めつつもJIROもこっち(電子音)へ来いよという思いはあったのかもしれない…。こうして現代のロックバンドは制作集団化していくのだろうか。GLAYの場合、元々TAKUROがロスに住んでいたりと離れた環境で生活していたとはいえ、なんだかんだスタジオに集まって制作をしていたのが、TERUが地元に戻って自宅スタジオでレコーディング始めたり、リモート制作環境へ移行せざるを得なくなったタイミングでバッチリそれに合わせたベストな環境を整えてしまい、無理にスタジオにToshi Nagai含めて集まる必要が無くなった事で一気に電子化が加速した感がある。
★★★☆☆
アルバム未収録

流星のHowl

作詞:TAKURO、作曲:TERU、編曲:GLAY&亀田誠治&DJ Mass&REO
アニメ『ダイヤのA act Ⅱ』OP。アニメ3期の後半として前作「はじまりのうた」から引き継いで使用された。”高校野球や夏の甲子園大会をイメージした明るい曲”だったこれまでとは一線を画す電子ナンバーで歌詞も明るくない。ついに制作サイドに何か今までと違う曲調でと指定されたのかと思いきやTERU個人の心境の変化がでこうなったらしい。改めてアニメを見直したらBGMが意外とドロドロとしたマイナー調の音が多かったり、ストーリーも球児の苦悩も描かれていたただ明るいだけではない事に気づいて敗者をテーマにマイナーかつEDM調の曲でその世界を表現してみようとなったという。歌詞は空を出さないぞと決めていても必ず青空が出てしまうくらいポジティブな性格でなかなかネガティブなことが書けないという理由でTAKUROに依頼された。

この結果、ちょっと新しすぎてついていけないタイプの曲になってしまった。DJ Mass&REOとの共同作業が続いたのも電子化に拍車をかけてしまったが、TERUのここに来ての好奇心・探求心・吸収力がバンドの枠を飛び越えて進化していってしまった感。
★★★☆☆
アルバム未収録

Into the Wild~密~

作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY&亀田誠治&DJ Mass&REO
『REVIEWⅡ~BEST OF GLAY~』TAKURO SELECTに収録されていた新曲「Into the Wild」の別アレンジ。オリジナルはGLAY&亀田誠治だったが「流星のHowl」同様にDJ Mass&REOが追加で参加。元々TERUとHISASHIがヴェネツィアで行われるカーニバル「CARNEVALE DI VENEZIA 2020」に出演予定だったのが2020年2月下旬というあのタイミングで2人が現地に着いた途端に中止決定になったため急遽現地から配信ライブを行った際のライブ音源をリミックスしたものとされている。よってTERUとHISASHIしか参加していないと思われるが詳細はあまり語られていない(公式には書いてないし、インタビューでもあまり触れていない)。タイトルは区別のためにサブタイトルをつけることになってTAKUROが今感じる気持ち、そしてこの令和2年の状況を漢字一文字で表すなら何かとHISASHIに聞いたら1分後に返ってきた返事が採用されて「密」となった。まさにあの世相そのままである。

元々近年の電子音傾倒の異色の楽曲だったが、まさに世界が変異したあの時の異様な空気が全開で内にこもったような暗い感じに…。2020年の閉塞自粛感が反映された曲にはなったのかもしれない。
★★★☆☆
アルバム未収録
6thベスト『REVIEWⅡ~BEST OF GLAY~』TAKURO SELECT(原曲)

Into the Wild(☆Taku Takahashi Remix)
Into the Wild (80KIDZ Remix)
Into the Wild(BUNNY Remix)

『G4』シリーズは4曲の枠組みは堅持していたが“Ⅶ-ELEVEN-“ギャグとかあったけどあくまで別形態だったし…初めてボーナス扱いで5曲目以降が収録された。

なんとリミキサーを変えた「Into the Wild」リミックス3連発。シングル感想当時も3曲まとめて済ませてしまったが、新たに書く事が無いくらいトラックメイカー系のリミックスが延々続くので正直かなりしんどい。公式に素材音源を出して自由にリミックスしてくれみたいな事もやり出したので本当にトラックメイカー方面に傾倒していったんだなという事が良く分かる動向だった。イントゥーザワー♪を筆頭にヘイナウヘイナウ♪、ドンストッビフォーユーノォウゥ♪といったフレーズを何度も聞かされることになったので、全く好みの曲では無いのにこの時期1番覚えている曲になってしまった。
★★☆☆☆

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