17th 心に夢を君には愛を/ギラ☆ギラ
2003年6月18日
ジャケットにはKinKi Kidsというロゴと”KinKi Kids 2003″の文字しか無く、初回盤も通常盤もタイトルの表記が無いが、しれっと帯のタイトル表記が両A面表記になっている両A面シングル。帯の背文字部分はC/Wでも両A面表記にする慣習があったので理由にならないが(8センチ時代は毎回そうだったがマキシ以降でも例えば『ボクの背中には羽根がある』は帯の背文字部分では『ボクの背中には羽根がある/いつも僕は恋するんだろう』と書かれている。ただし複数商法で3曲目が収録されるようになったためかこの慣習は無くなった)、帯のジャケット側が『心に夢を君には愛を/ギラ☆ギラ』表記で確かに両A面である。
「ギラ☆ギラ」は『G Album-24/7-』には未収録だったものの、ベスト盤には2回ともA面曲としてしっかり並んで収録されている。
前作同様に初回盤はカラオケ収録の4曲、通常盤はカラオケ無しで剛作詞作曲「この恋 眠ろう」を収録(ほぼ剛ソロで光一はコーラス参加)。
2003年度より200位集計に切り替わったためかろうじて累計30.1万枚に達したが100位集計であれば30万にギリ届いておらず、23rd(夏模様)までのシングルでは1番売上が低いままだった。
心に夢を君には愛を
作詞:Satomi、作編曲:松本良喜、ブラスアレンジ:下神竜哉
この時期ににしては妙に浮いている明るいアイドルポップナンバー。”作詞:Satomi、作編曲:松本良喜”ってRUI「月のしずく」を大ヒットさせていた組み合わせだったのでイメージ違い過ぎて驚いた。同年秋には中島美嘉「雪の華」も手掛けており、しっとりとしたバラードで同じ年に2つもヒットさせており一躍ヒットメイカーとなっただけに今作の方向性が違い過ぎる…。松本良喜は「情熱」のアレンジで作家活動を本格スタートしているのでバラードばかりというわけではないんだけど…。
この曲を聞いて浮かぶのは「フラワー」で、楽曲の親しみやすさでミリオンヒットに達したあの奇跡のロング大ヒットよもう1度…という意識が強くあったのかは分からないが、物凄く「フラワー」に寄せてきたな…という印象が強い。親しみやすく明るい曲調を徹底して最後はラララで盛り上がるところなどかなり踏襲している。ただこの時点でのKinKi Kidsは既にイメージがだいぶ変わってきていて、この時点ではもうこういう曲は本格的に合わない感じにはなってきていたように思う。狙いが露骨過ぎてもうまくいかないもので、結果的にこの年の3シングルの中で最低の売上になってしまい、「Harmony of December」までは今作がずっと最低売上のままだった。
今作のMVは連作の中でも1つだけ飛び抜けて意味が分からないというか前後との繋がりが良く分からない事になっていて、前作では剛が1970年代にタイムスリップして光一と交流した後に現代に帰った…という話だったはずなのに、今作では1970年代の光一が現代でヤクザ組織に拉致されており、剛はその組織を辞めようとしている末端構成員(?)で光一を救出して2人で逃げるという超展開が炸裂。剛が現代で何をしている人なのかは全く描かれていなかったので実はチンピラでしたというのはまだいいとしても、光一は運転できるのか聞かれて「たぶんな」とかノリだけで運転したり、そもそもヤクザ相手にケンカ売るようなそんなキャラだったか?前作ではもっと普通の昭和家庭の青年っぽかったのに。結局光一が何故現代に来たのか、助ける時やラストシーンでなんでここにいるんだと剛が聞いているのに全く答えないまま終わってしまい、次作でも結局不明のままである。
★★★☆☆
7thアルバム『G Album-24/7-』
2ndベスト『KinKi Single SelectionⅡ』
5thベスト『The BEST』
ギラ☆ギラ
作詞:Satomi、作編曲:本間昭光
作詞は同じで作編曲はポルノグラフィティでak.hommaとして作家生活のピークを迎えていた本間昭光。ポルノグラフィティ一連の大ヒット曲ほどのキレは無く、タイトル通りにギラギーラギラした蒸し暑さ漂うサマーナンバー。やはり当時のKinKi Kidsのイメージよりは上方向にはじけている感じはある。
ていうかオリジナルアルバムには入らなかったしそもそもこれC/Wじゃないの?と思っていたら『KinKi Single SelectionⅡ』にも『The BEST』にも欠かさず収録されていてしっかりA面扱い。A面曲としてはかなり印象薄いかも…。
★★★☆☆
2ndベスト『KinKi Single SelectionⅡ』
5thベスト『The BEST』
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