26thSg 太陽と花びら
2003年8月13日
前作から4ヶ月ぶりのシングル。今作より(2006年頃まで)池森さんが1996~1998年以来の髪を下ろしたヘアースタイルへ再チェンジ。ジャケットはソロショットとなっていてPVもソロであった。山根・田川は裏ジャケで背後にいるほか、インナーフォトでは3人平等なソロ写真が使用されているが、PVも1人で「哀しみの向こう側」に続いて池森単独色の強いシングル。
また今作でしれっとBERGのロゴマークが消滅。近年ほぼビーイングとの関係が無くなっていた事もあり、ファンの間でもビーイングを正式に離脱したのか?と一部で話題になった。しかし公式に特に発表は無かった。また前作と今作が権利関係の区切りになっているわけでもない模様。1stC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best~』がビーイングからリリースされた際にライセンスがAriolaになっているのは24thシングル(「Break it!」)以降となっていた。同時発売の『ALL TIME LIVE BEST』では2002年前半の和音ツアーまでがビーイング、2002年後半のBreak6以降がAriolaの権利表記になっており、2002年前半と後半が区切りになっていたようだ。
一方で配信においてはBERGマークが明確な区切りになっており、今作以降からDL/ST共に配信されている(前作は『UTOPIA』収録曲としてのみ配信)。2024年3月10日にB-Gram音源が全曲配信されたもののBERG時代は取り残されたため分断された状態となった。B-Gram音源はシングルのカラオケがカットされているが、今作以降は基本的にカラオケも一緒に配信されている。また今作以降でも旧作音源が含まれるベスト盤は部分配信ではなくまとめて全部未配信とするのが常となっているため、ベスト盤収録の新曲・新録音などは未配信のままになっている曲が多い。
公式YouTubeチャンネルにおけるMVも2022年に旧作が連続公開されたがこれまた今作以降となっている。
初回盤は前作に続いてエンハンスドCD仕様。前作「翼を風に乗せて~fly away~」のVIDEO CLIP完全版収録、未公開オリジナルフォト壁紙も収録されている。また帯には”スピード応募抽選 直筆サイン入り特大ポスター応募券封入”と書いてあるが、応募券ではなく応募ハガキが封入されていた(応募券を官製ハガキに貼るスタイルではなく、ハガキが用意されていて切手貼って送るスタイル)。
前作のトップ10入りから一転して初動売上がついに1万割れとなってしまい、初登場20位まで後退した。累計売上も1.2万枚で前作初動を下回るなど持ちこたえていた人気がここで一段階落ちた。大幅な作風転換、Break7は10周年で過去曲も多く披露したがキー下げで変わり果てた様子にファン離れを起こしたというのが実際のところだったのかもしれない。当時ネット上でもライブで声が出てない、ドラムがうるさすぎて声が聞こえないという不満の声が散見される事態となっていた。Break7は一切の映像化がされておらず、幻のツアーとなった。
太陽と花びら
作詞:池森秀一、作曲:池森秀一&時乗浩一郎、編曲:DEEN&大平勉
Horn Arrangement:大平勉&時乗浩一郎
ドラムは沼澤尚、ベースは打ち込み。佐々木史郎、河合わかば、勝田一樹らホーン隊が参加している。今作から池森秀一&時乗浩一郎の共作が池森作曲の基本パターンとなった。「瞳そらさないで」を筆頭に爽やかな夏のイメージがDEENにはあったが、気がつけば夏にCDを出すことが無くなってきていて久々の真夏発売、夏の曲となった今作では以前のイメージとは異なる大人の夏といった装いの意欲作。クールなんだけど情熱的でもあるようなDEEN’s AORのシングルの中でも真骨頂的な1曲といえる。リズミカルでメロディーよりリズム感重視の聞き込める楽曲となっていて、凝ったアレンジ含めてトータルで聞くと良さが見えてくる。カラオケバージョンも良い。
発売当初、初期のC/WみたいなのがついにA面になってしまった…となかなか良さが見いだせなかったんだけど、郵便配達のバイトに明け暮れた大学1年のこの夏、その合間にひたすら聞き込むという「郵便配達と太陽と花びら」なひと夏を送った結果、なんかハマってきて馴染んできた。若干無理やりな勢いで聞きまくって良さを見出そうとした曲というとこの曲が筆頭かもしれない。theがついてからのFOVの2シングルでもそこまではしなかったし、合わなきゃ合わないで素直に受け入れて聞かなくなるっていうのが基本だったからな…。
Al Schmitt MIX3曲の中では1番違いが分かりやすく(というか次回作はアレンジ加わっての変化が大きい、前作はゆったりしていて変化が感じにくいというのもある)、乾いた響きになっていてちょっと音も引っ込んだようなイメージ。シングルの方が普通に好きかも…。ベースも生音で聞きたかったなぁ…とは思ったんだけど、後のAOR NIGHTでは頻出演奏曲となり、AOR NIGHTがライブCD化、映像化される際も高確率で収録されているので一応生演奏バージョンも聞ける。2013年2nd GROOVEはDIMENSIONを招いていてリズム隊もベース川崎哲平&ドラム石川雅春での演奏がDVD化されており、2016年3rd Grooveではどこから連れてきたのか外人リズム隊のベースKeith Wiiliamson、ドラムGerald Painiaを起用しての演奏がCD化されている。ただ本気で生演奏するとなるとホーン隊も必要なので意外と機会が無く難しい…。
★★★★☆
6thアルバム『UTOPIA』(Al Schmitt MIX)
33rdシングル『ダイヤモンド』C/W(acoustic version)
5thベスト『PERFECT SINGLES+』
37thシングル『coconuts feat. kokomo』C/W(pm remix)
39thシングル『心から君が好き~マリアージュ』初回特典CD『“DEEN AOR NIGHT CRUISIN’~1st Groove~”』(at Billboard Live OSAKA 2012/3/17)
6thベスト『DEENAGE MEMORY』
16thアルバム『バタフライ』初回盤B特典CD『DEEN AOR NIGHT CRUISIN’~3rd Groove~』(2016.3.4 Billboard Live TOKYO)
42ndシングル『君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている』通常盤のみC/W(Live at Osanbashi)
7thベスト『DEEN The Best FOREVER ~Complete Singles+~』
C/W Paradise
作詞作曲:池森秀一、編曲:DEEN
Horn Arrangement:池森秀一&山根公路
こちらは池森単独作曲。C/Wを実験の場として楽しんでいるような自由度の高いサマーソング。真夏の夜の夢のような世界観というか…どこか違う世界へ誘われるような(そこがParadiseか!)奇妙なノリのまま進行していき、サビも“真夏の風(真夏の風) 真夏の砂(オーバオーバオバ) 真夏の海(真夏の海) 真夏の太陽(オーバオーバオバ)”と秋元の真夏さんのテーマ曲ではない真夏の○○を同じメロディーに乗せて連呼していきあまり盛り上がらずに終わっていくので何とも言えない感じ。メロディーよりもアレンジ込みのトータルサウンドで聞いた方が面白味がある。
真夏の曲秋元の真夏さんではなという以上の印象は無かったものの、夏を感じられる1曲ではあるし、相変わらずAORサウンドは聞き応えがあるので表題曲含めてカラオケバージョンを聞いた回数はそれなりに多かった。
★★★☆☆
1stC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best~』
11thアルバム『クロール』初回特典『ナツベスト~DEEN SUMMER TIME MELODIES~』
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