44thSg ずっと伝えたかった I love you

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44thSg ずっと伝えたかった I love you

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2015年10月7日
前作で80年代風のMVを取り入れたのに続いて今作は90年代をテーマにした企画的な色合いの強いコンセプト作となり、C/W含めて2曲とも電子音全開のデジタルダンスミュージック的な作風になっており、リズム隊(宮野和也・HIDE)は不参加。

前作でレコードを発売したのに続いて今回は90年代を振り返る視点の歌詞の中に“8センチCD”という言葉が登場するのに合わせて、実際に生産限定盤として懐かしの短冊ジャケットの8センチCDでも発売。「MY LOVE」以来の8センチCDとなった。

初回盤は特典映像「池森秀一 ぶら散歩 Vol.1~上京篇~」収録DVD付。池森単独で都内の思い出の地を散歩して初めて語られるデビュー前後の貴重な話をするという内容。
通常盤はライブ音源2曲追加収録
完全生産限定盤8cmCDは初回盤のCD部分と同内容(2曲+off vocal2曲)。8センチCDという存在そのものに価値があるという感じで収録曲に違いはない。
配信版は2曲+off vocal2曲で仕様初回盤CD(と8㎝盤)準拠になっており、初回盤ジャケットが配信ジャケットに使用されている。

「池森秀一 ぶら散歩 Vol.1~上京篇~」では上京当時の思い出話をしながら思い出の場所を巡るというもの。90年代デビュー後に草野球をやっていただの事務所の方針でダンスを習っていただのとインタビューで断片的に明かされていた話もあるので熱心に過去インタビュー記事等を追っていたファンなら既知の話もあったのかもしれないが(デビュー前後の話なんか同じ話でも数年後には前は言ってなかった新トピックが追加される事もあったりするし…)、雑誌や番組インタビュー映像等ではない公式の媒体である程度まとまった過去話が聞ける機会は初であり貴重だ。野球関連の思い出話の際には「ダイヤモンド」の頃にロッテで現役選手だった捕手の橋本将(当時既に引退後)が友人としてゲスト出演、VTRでバレンタイン元監督も登場する。ダンスの思い出話の際にはダンスを習っていた頃の講師にして「Power of Love」MVや『on&off>tour document of ‘need love』の「Soul inspiration」でのバックダンサーとしても出演していたEIJIがゲスト出演している。

当初からシリーズ化を視野に入れていたようで1年後にVol.2が制作された。

ずっと伝えたかった I love you

作詞:池森秀一、作曲:田川伸治、編曲:くどうたけし
藤田麻衣子のコーラス以外はサポートの楽器参加無しの電子音全開のデジタルナンバー。くどうたけしの演奏表記はされていない。たぶんギター以外のAll Instruments:くどうたけし、みたいな感じだと思うんだけど…。レーザービームのようなシンセがギラギラに鳴り響き最新のEDMというより90’s感、access(浅倉大介サウンド)のような異色すぎる今シングル1回限りの振り切った作風。2015年の日本武道館用という事での制作と思われるが、2015年は池森ダンスをフューチャーした場面があり、ダンスミュージック的な発想だったのかもしれない。ただここまでデジタルダンスビートに振り切った理由はイマイチ良く分からない。

編曲のくどうたけしというひらがなの人物も唐突に出てきた感があるが、2005年の『DEEN The Best キセキ』の「会いたい」のベースに工藤毅という名前があり、元ONE STEP communicateメンバーで同一人物だとすれば実は1度だけ共演済みだった事になる。2017年のソロ展開の際も作曲しない池森ソロ曲の作編曲をくどうたけしが一手に担当していた事から池森人脈(?)っぽい。この振り切ったデジタル路線も池森さんの思い付きだったのだろうか。今回は伏線(事前にMC等で○○やりたい!と表明し続けて本当に実現させる池森成功術)も無かったし、マジビビった。

異色のデジタルサウンドに加えてメロディーにも勢いがあり、けっこうインパクトは強い。90年代に出逢って長年寄り添った相手への改めてのラブソングとなっていて、やたら若々しかったアルバムの作風から年相応の視点へと変えている。まあ20年以上連れ添ってなお熱い愛を伝えようとしているという情熱的な愛情をレインボーブリッジ出来たばかり世代が2015年時点でまだまだ持ち続けているのはどれくらいの割合なのかその辺は全く分からない。それでも1993年にデビューしたDEENが2015年まで年月を重ねて歌う内容として明らかに全開で千回恋心しているよりも遥かにしっくりくることは間違いない。

この路線に完全変貌してしまったらちょっとさすがに…というところはあるが、1作限りの振り切りっぷりだったのでなんだかんだマンネリ打破もあって割と好印象な1曲。

次の『バタフライ』はスカアレンジのアルバムだったのでさすがに無理だという事になったか未収録となったが、その次の3人だけで制作した『PARADE』では打ち込み+アコースティックでリメイクしたPARADE Styleで収録。なんか一気に特徴が削がれてもう1つパッとしなくなってしまった印象。
★★★★☆
17thアルバム『PARADE』(PARADE Style)
7thベスト『DEEN The Best FOREVER ~Complete Singles+~
21stアルバム初回生産限定盤のみDISC-2『DEEN DANCE MUSIC PLAYLIST mixed by Yosuke Sugiyama』

C/W シャララ ハッピーデイ!

作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:くどうたけし
同じようなデジタル路線を山根曲で!といった趣きの1曲だが、歌詞がウキウキ浮かれポンチ(?)に振り切ってしまい、アルバムをも越える全開恋心感が凄い。ノンノンノン エブリデイ♪とかちょっとかわいすぎやしないか。「Sha・la・la・la~I wish~」があるのにまさかここでシャララをタイトルにアゲインするとは思いもよらない

ただこれもデジタルビートでキャッチーなメロディーを突き刺してくるのでけっこう印象には残る。退屈な毎日~♪のサビ後半のメロディー展開もけっこう好き。

2曲ともだいぶまた声が変わってきた感じもあり、サビの高音部の伸びと力強さはかなり突き抜けてきていて絶好調。完全にサビに合わせているのか、低い平メロはCD音源でも最初から囁き気味で歌い方だいぶここに来て変わってきたなと。低音カスカス問題はかなり対応に苦慮して20周年以降模索し続けていた印象がある。
★★★☆☆
2ndC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best Ⅱ~

通常盤のみBONUS TRACK
Shining so Beautiful(Live at Okinawa Seaside)

2015年5月30日ホテル オリオンモトブリゾート&スパの野外ステージ3人で演奏したライブ音源。沖縄で3人編成だけでライブをするというBSフジの番組企画として行われたもの。『THE GREATEST CLIPS 2014-2017』でダイジェストが収録された際はカットされており、次の「月光の渚~Brilliant Style~」共々商品化されておらず、ここでしか聞けないライブ音源となる。

13thアルバム『マリアージュ』収録曲。3人だけで制作していた曲なので簡易なリズム音が同期で混ざるのみでほぼ3人だけでもCD通りな感じに。ただ『マリアージュ』の曲の中では優遇されてい1曲で47ツアー、20周年武道館での演奏が映像化されていてあまり新鮮味はなかったりも。
★★★☆☆

通常盤のみBONUS TRACK
月光の渚~Brilliant Style~(Live at Okinawa Seaside)

28thシングル『レールのない空へ』C/Wの12thアルバム『クロール』収録バージョン。いやオリジナルもだけどBrilliant Styleもベースドラムストリングスが入った編成なんだけどそれを3人でって確認せずとも同期まみれになるじゃないか。ここまで来るともう半生演奏・半カラオケっていうか…。重ねている楽器もあるだろうから生演奏の成分は半分割ってしまうのではないか。

「3人だけ」の3人だけって案外難しかったのか、どうしても物足りなくて重ねたくなってしまうのか、夏曲やアコースティック系の曲は多いがボーカルギターピアノだけの多重録音無しの真のトライアングル演奏曲を実はほとんど作っていなかったっていうのがこういうメンバー3人だけのライブの時にけっこう響いてくるなと改めて。
★★★☆☆

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