滅亡した規格DVD-AUDIOでハイレゾを聞く

2017年時点での記録です。2020年にEX-HR99購入以降にはDVD-AUDIO再生環境が無くなったため使用していません。

現状ハイレゾ音源の再生環境に乏しい。
現在使用しているウォークマンNW-S786はハイレゾ非対応。

Mr.Childrenの『REFLECTION {Naked}』が出た時に初めてハイレゾ音源を入手する事になったが、この時はフォーマットはWAVだった。
最近コブクロが紹介したと評判のウッドコーンのミニコンポEX-AR3はスティックタイプのUSBメモリからWAV音源を再生できるので、
『REFLECTION {Naked}』ハイレゾ音源も再生できるかと思ったが、EX-AR3が作られた当時にCD規格を越えるWAVをわざわざ再生させるという考えが無かったためか、全く再生できなかった。

ノートPCから出力する事は設定上可能だったが、どうにもPCにイヤホン刺して聞いても音が凄い気がしない(気分の問題だ)

ポータブルアンプでもかませれば雰囲気が出そうなものだが、そのためだけに諭吉が何人も飛ぶような出費はしたくない。それならイヤホンそのものを新調したい…ということでアンプ購入は選択肢から消えた。

そこで考えたのがDVD-AUDIO化だった。

DVD-AUDIOはCCCD登場などで時代が揺れていた00年代前半頃に邦楽でも1番ソフトが出ていた。GOING UNDER GROUNDの『ハートビート』や槇原敬之の『太陽』『Home Sweet Home』などはDVD-AUDIOでリリースされている。しかも槇原敬之の場合はDVD-AUDIOで出す時にミックスを変えたので、前半エフェクトがかかっているのでおなじみの「太陽」にエフェクトがかかっていない!というレア音源が収録されていたりした。

またエイベックスはCCCDに積極的だったがDVD-AUDIOや現在も残るSACDにも積極的で主要アーティストでは1回は出していたはず。CCCD初期のDo As Infinity『Do The Best』もDVD-AUDIOが出ている。当時CCCDはかなり嫌われたが、だったら音質にこだわる人はこっちへ移行させようという考えも少しあったのかもしれない。

そんなDVD-AUDIOだったが、SACD共々継続的な導入に至らずに、SACDは現存するがDVD-AUDIOは滅亡してしまった。そのDVD-AUDIOに比較的熱心だったのが現JVC(ビクター)で、00年代後半までに出していたミニコンポは大概CD/DVD再生が可能で、DVD-AUDIOにも対応していた。2010年頃からDVD非対応の機種が増え、現存するJVCのラインナップでDVD再生が可能なものは無くなってしまった。

ならばUSB経由での再生が可能になっていれば、新機種を購入するところなんだけど、何故か現行機種の大半は対応フォーマットが激減。CD再生機能が無いネットワーク対応コンポと住み分けするためなのか知らないが、USB経由での対応フォーマットがFLACはもちろんWAVすら非対応になってしまった。これでは現在より不便になってしまい、買い替えできない…。

というわけでDVD-AUDIOを作ろうと考えたが、2015年時点で既にこんな事を考える奴は希少であり、非常に情報に乏しい。なんとか調べて作ってみたはいいが頻繁に作るわけではないので次にDVD-AUDIOを作ろうとした時には手順を忘れてしまう。

今回乃木坂46『生まれてから初めて見た夢(Complete Edition)』ハイレゾ音源をDVD-AUDIO化しようとしたところ、記憶が曖昧だったせいで思ったより時間がかかってしまったので、改めてここで手順をしっかり書いておくことにする。次からはここを見て思い出せよ、俺(個人的)。

ハイレゾ音源を用意する

配信サイトでハイレゾ音源を買えば良いのでここは単純だ。WAVかFLACかフォーマットを選べる場合はWAVの方が一手間省ける。

また普通のCDをアップコンバートしてハイレゾ化しようとすると別途ソフトを駆使してあーだこーだある。
概ねDVD-AUDIOの作り方を検索するとその手順が出てくる。

WAVに変換する

『REFLECTION {Naked}』の時はWAVだったのでこの作業は不要だった。
moraでハイレゾを購入するとFLACなのでこれをWAVに変換する必要がある。

変換ソフトはフリーで色々あるが「XRECODE 3」を使用。
無料期間が30日だが、バージョンアップするとリセットされるので実質無料で使い続ける事が可能。

WAVを選択し、設定のところで「出力ファイルが4GBを超える場合は~」云々書いてあるチェックは全部外せばOK

なおmoraのFLACは厳密にはFLAC Uncompressedというもの。
これはUncompressedと書いてある通り、通常のFLACだとWAVよりサイズが軽くなるんだけどその処理がされていない。
FLAC UncompressedをWAVに変換してもファイルサイズは変わらない

WAVになったらファイルが大きくなるはずなのに変わらない!?という心配は不要だ。

ISOファイルに変換する

出来上がったWAVの音源をISO化してひとまとめにする。

「dvda-author-package」というフリーソフトを使用。

1.右上の空いているスペースにWAVを全部放り込む。

2.Option→Options→Create ISO file with mkisofsにチェック→Browse→ISOを出力する場所を指定(デスクトップが無難)

3.ISOを出力する場所を指定する際にファイル名を「○○(任意).iso」にする。(「.iso」を入れないとISOファイルが出来ない)

4.Process→Encode Audio_TS

で、動き始めたらOK。

動かずにエラーになる場合、瞬殺でISOが完成してしまい中身がスカスカの場合は、WAV音源に問題がある場合がある。
その場合、WAV音源への変換から改めてやり直してみると解決する事がある。

今回『生まれてから初めて見た夢(Complete Edition)』ではここで引っかかった。
曲数が多すぎる場合、先に書いた「出力ファイルが4GBを超える場合は~」に該当してしまう事があり、これが原因だったっぽく、
チェックを外して変換したら今度はできた。

ISOファイルをライティングソフトで焼く

Imgburnとか元からPCに付属で入っているソフトとか基本的にDVDがライティングできるソフトならOK

ただ今回『生まれてから初めて見た夢(Complete Edition)』ではここでも引っかかった。
33曲もあるのでギリで容量オーバーしてしまい、焼けません!と言ってきたのだ。

厳密には『生まれてから初めて見た夢(Complete Edition)』は4.6GB程度で、
DVDの容量は4.7GBなのでギリギリOKと思われたがどうもギリでダメらしい。

そこでDVD-R DLを使用。

これにて『生まれてから初めて見た夢(Complete Edition)』ハイレゾ音源を収録したDVD-AUDIOが完成した。

DVD-R DLって何?

DVD作品のパッケージの裏をよく見ると「片面・1層」とか「片面・2層」とか書いてある。
主に100分前後越えてくる長尺収録作品の場合に「2層」になっているはずだ。

ブランクディスクにおいてはDVD-Rが1層、DVD-R DLが2層ということになる。

このDVD-R DL、当然DVD-Rより高い。
しかも現在主に動画収録やデータ収録で容量目当てならBlu-ray再生対応しているのであればBD-Rにすればいいので、あまり売っていない。
しかもBD-R DLというのもあり、まだそっちの方がコーナーの一角に確実に置いてある。
BD-R DL 50GBとかでっかく書いてあるので見たことがある人も多いのではないだろうか。
DVD-Rは4.7GBである。10倍以上である。DVD-R DLでも8.5GBである。
8.5GB程度では50GBの前にフリーザ様に全く及ばずに泣き出したベジータ並の戦力差で話にならない。
このためDVD-R DLのパッケージで容量は全くアピールされていない。

時代は進化したものだ…。

これは2層なので単純に容量が2倍程度までに膨らむ。
日本製CD-R、DVD-R撤退時に駆け込みでDVD-R DLも10枚入りを2パックほど購入して放置していたのがいまさら役に立った。

なんてことをやっているうちにアルバムを聞く時間が無くなってしまった。
取り急ぎ今年1番聞いた「風船は生きている」を聞いてみたが…やはりハイレゾ…よく分からん…。
なんとなく高級感というのとぶっちゃけCD4種はヤフオクで応募券抜きのを入手する予定なので(今回の相場は4種で9000円前後になっている模様)、対価をここでお支払いするという意味合いの方が強い。

強いて言うならサビ前のドォーーン!!の奥行きが増しているような気がしなくも…気のせいか…?

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