量産型ルカ-プラモ部員の青き逆襲- 1~7話

2025年夏クールテレビ東京系「木ドラ24」枠(0:30~1:00)。

与田祐希主演で2022~2024年まで3年連続放送された『量産型リコ』シリーズ3作は3作目を最終章と銘打って明確にシリーズを完結させ、与田もその後卒業したが、今回は「新たな“量産型ワールド”が誕生!」と称してBANDAI SPIRITS 制作協力でプラモを題材にしたまま学園設定、キャスト全員変更での新作。乃木坂46の賀喜遥香と筒井あやめのW主演。バンダイ繋がりのLINKL PLANET枠レギュラーは尾本侑樹奈。

LINKL PLANETは前作放送中から下克上オーディションと題してメンバー入れ替えを行い、3期生として4名追加した代わりに1期生3名が離脱させられてしまい”プラモガールズプロジェクト”という良く分からない待遇にされてしまう。その1人に1作目レギュラーだった石川恵里加も含まれていた。2,3作目レギュラーのアオ役の石田悠佳もそれまでセンターだったのが後列に押しやられ、相当運営に不審を抱いたのか今年春に卒業。同時に石川恵里加も”プラモガールズプロジェクト”離脱を表明。シリーズと縁の深かった石川恵里加・石田悠佳があっという間にプロジェクトと無関係になってしまっていた

1話

幼馴染でいつも一緒で仲良しな高校生、高嶺瑠夏/タカルカ(賀喜遥香)と瀬戸流歌/セトルカ(筒井あやめ)は帰宅部でのほほんと高校生活を送っていたが、ある日プラモ部の部室に迷い込み、顧問の蓬田(岡田義徳)と副顧問のナツ(尾本侑樹奈)に言われるがままに「HGUC 1/144 ザクII」を作る事に…。その過程で私たちって量産型じゃない?という会話はあったものの特にそれで気にするでもなく、のほほんと2人楽しそうなまま終了。

…えっと…。なんかザク作らせて「量産型」自認した以外に特に何も無さすぎて作った事で何か気づきがあるとかそんなこともなく(セトルカの方がハマったらしいがタカルカによるといつもの事らしい)…。ていうか筒井あやめだってもう21歳(6月で21歳になったが撮影が誕生日前後か)、賀喜遥香23歳(8月で24歳)で今更高校生役ってちょっとないんじゃないか。新人社会人じゃダメだったのか。遠藤さくらのトラックドライバー続編といい、5期生の演技仕事が外に向いてるのが連発されていたのに、4期生の演技仕事は内輪すぎやしないか。筒井は『真相は耳の中』以来2度目のドラマだし、賀喜も連ドラレギュラーで1回外仕事して以来で2人とも2022年以来この3年全く外仕事してない状態だったのか。

LINKL PLANET枠は年齢不明のバイトから明確に教師となったが、尾本侑樹奈は2人より年上の26歳(当然過去レギュラーの2人よりも遥かに上だし、与田祐希よりも1つ上。下克上オーディションで加入した新人なのに随分年上だったんだな…)なので若い先生役で見た目問題ないというか、LINKL PLANET枠が顧問役なら年齢的にこの人しか適任者いなかったっていうか(1期生の生き残りにもう1人いるけど初代でゲスト1回ポッキリの不遇だったし…)。

蓬田(岡田義徳)とナツは『リコ』シリーズ定番の決め台詞「御開帳」と「ギブバース」を儀式として行っており、「御開帳」の際になんですかそれと聞かれてある人に教わったと語っていて田中要次演じたやっさんの存在を示唆。ある程度はリンクがあるのか、単なる遊びか。

いずれにしてもこれは面白くならなそうだなぁ…。

2話

自転車が壊れたのをホンダのバイクモンキーに乗ったお姉さんに助けてもらったセトルカ(筒井あやめ)はモンキーに一目ぼれ。タカルカ(賀喜遥香)曰く、セトルカは惚れっぽいらしく何にでもハマるととことんハマるらしい。プラモ部存続のために2人を引き入れたい蓬田(岡田義徳)(とナツ(尾本侑樹奈))が暗躍する中、ついに蓬田はモンキー情報をゲットし、モンキーのプラモでセトルカを見事に釣り上げて入部させ、そのままセトルカはタカルカの分の入部届まで出してしまいプラモ部員としての活動が始まった…。

というわけで今回はセトルカのみがプラモ制作。当初はバイトして免許とバイク購入を考えていたセトルカだったがプラモで満足してしまった模様。やはり前3作と違って作る事で何か精神的に成長するという話ではないようだ。今回は単に筒井あやめが惚れっぽい変な子…というだけだった。

3話

部活にするには3人必要なので、元バスケ部で帰宅部のクラスメイト向井(山崎竜太郎)を勧誘する話。終始2人で行動するのかと思ったら、何故か途中からタカルカ(賀喜遥香)の方だけになって、タカルカ単独で言い合いしながらなんだかんだ相性が良いパターンみたいな仲を見せつけながら向井とプラモして向井も入部する展開に…。

前シリーズ以上にプラモの印象が薄い…。一応向井が父の影響でプラモ好きだったがある時同級生にいつまでプラモやっているんだとバカにされたので辞めたという少年時代エピソードを挟んで、やっぱり好きなものは好きだと改めて気づくみたいなプラモ絡めた物語にはなっているんだけどどうしてかなぁ…。

4話

鼻歌を歌っていて軽音部の男子にスカウトされたセトルカ(筒井あやめ)。ボーカルが抜けて演奏会まで10日しかないので限定ボーカルとして参加する事になり、その事をタカルカ(賀喜遥香)に黙っていたためタカルカがふてくされ気味になるが最終的には演奏会を見に行く、セトルカは終始呆けた雰囲気で軽音部男子に恋をしたっぽい描写にはなっていたがほとんどポケーッとしているだけなので物凄く分かりにくい。

演奏会終了後に、男子はカナダへ転校なのでこれが最後の演奏だったと告げ、静かに失恋した…っぽいんだけどセトルカはその話を聞く前に男子から正式入部を勧められてプラモ部だからという理由であくまで限定参加であり軽音部には入らないとハッキリ告げているので盲目的に男子を追いかけて入部しようと考えていたわけではない。その後も無表情でショックを受けている風でもないので何を考えているのかさっぱり分からん…。

タカルカは色々と察して初音ミクのプラモを買ってきて部室に置いておき、蓬田(岡田義徳)とナツ(尾本侑樹奈)がこっそり見守っていたものの1人の部室でセトルカが初音ミクプラモを延々完成させる。何故初音ミクなのかも全く説明が入らなかったが、そもそも鼻歌=軽音部で演奏した曲=初音ミクの曲だった…という事らしいがボカロ界隈知らないので何がどうなっているのか全く分からない。歴代最高に分かりにくい回だった…。

5話

蓬田が外れくじを引いたのでプラモ部がプール掃除(室内プール)をする事になってしまうが部員が足りず終わらない。協力を求めるも誰も協力してくれないため、蓬田は部活対抗ミニ四駆大会をプールで開催し、ひっそり負けた部活がプール掃除というルールを追加。現代の高校生はプラモに興味が無かったが顧問の教師が世代のため野球部とテニス部の顧問が張り切って部員を参加させ、部員もミニ四駆づくりに熱中した…とかなり無理やりな理由付けで高校生がミニ四駆に興じる展開に…。順調に順位を上げていき、1位となったのもつかの間、タカルカ(賀喜遥香)がコースアウトしたためプラモ部がプール掃除をする事になって終了。

掃除途中のプールにミニ四駆コースを設置、この時点で大会までの間掃除は完全にストップした挙句、大会開催で土足でプール内に相当数の人数が動き回ったためそこからの片づけ&掃除って振出しに戻るどころかマイナスからの掃除再開じゃないか。

ミニ四駆がすっかり廃れていて高校生は興味がない事を踏まえて顧問世代を狙うというのは現実を見ていたがそれでもやはり強引…。『リコ』の時はミニ四駆に熱中したオッサンキャストも多かったので彼らが童心に戻って熱狂しているのが伝わってきたが、今回はただ「設定」がそこに置いてあるだけといった感じで熱狂が伝わってこなかった。この制作陣がとにかくミニ四駆回をやりたかったという事だけは伝わってきたが…。

6話

学校の敷地内の木の上で猫を発見したタカルカ(賀喜遥香)は向井(山崎竜太郎)に助けを求めて猫を救助。その日、台風が来るという事で気になったタカルカは向井を呼び出して猫を探しに学校へ戻った。すると何度か登場している中学時代のダンス仲間でタカルカがダンスを辞めた後は関係が悪化していたダンス部エースの玲(小林桃子)も猫が気になってきていた。さらに帰宅部で後輩らしい小春(山本かりん)も同様にやってきた。4人はプラモ部室に避難し、残っていた蓬田(岡田義徳)と共に台風が去るまで一晩部室に泊まる事に(保護者に連絡しなさいという蓬田の指示はあった)。

という事で暇つぶしでプラモ作るかという事で一晩プラモを作りまくる事に。玲は不参加を表明して寝てしまったが、小春の方がプラモにハマって量産。しかしプラモ部への入部を打診されるとそれはハードルが高いと言って拒否されてしまった。

玲との関係修復には至らなかったが仲が良かった当時にお揃いでつけていたキーホルダーをタカルカが落としてしまい、それを発見した玲がこっそり部室に置いて去っていくという玲側からの歩み寄り、今後の関係改善を思わせる描写は最後に入った。ただしタカルカは最初から部室に落としたと勘違いしていて玲が拾ってくれたことには気づかないまま

セトルカ(筒井あやめ)は台風が来る前に花壇が気になると言っていたシーンの後は出番がなく、セトルカは低気圧だとダメだからという理由でタカルカが呼び出さなかったため、翌朝花壇が気になって早めに登校してきたラストシーン以外は出番なし。一足先に子猫を抱えて玲は出て行ってしまい、向井も小春も眠ったまま中途半端に終了。

シリーズ史上初となるバンダイ繋がりのLINKL PLANET枠完全排除回にもなった。部室で一晩明かすという展開の都合上、ナツは帰宅済みで登場せず、前後に部室のシーンも無かったため一切出番なし。前シリーズでは玲役や小春役のようなポジションにはLINKL PLANETをあてがっていたのに2人ともLINKL PLANET無関係の普通の役者。これは一体どうしたことか…。そもそも”準レギュラーでタカルカと関係が悪化している玲とタカルカがプラモを通して和解する”というセオリーをぶち破って“玲はプラモ作りを拒否、LINKL PLANET枠でもないゲスト後輩キャラがプラモにハマるも入部は拒否”ってストーリー構成がとんでもなくひねくれてないか。

7話

3年制設定なのに受験の話が全く出てこなかったが突然受験の話に。タカルカセトルカは同じ大学に指定校推薦2枠を使って入ろうとしていた事が発覚。学力も特に示されていなかったが2人とも狙えるくらいの成績ではあるらしい。そして向井は普通に受験勉強をしているというとってつけのように急に3年生モードになる一行。しかしセトルカは映画アニメCG専門学校への進学を考えるようになり、蓬田とナツに相談しながらプラモ作りを通じて決断し、タカルカと同じ大学へ行こうとしていた既定路線を破棄。タカルカに言い出せないまま次回へ続く。

前回ほとんど出番の無かったセトルカが単身プラモ作り、蓬田とナツが手伝う形で前回出番のなかったナツも背景化せずに登場し続け、蓬田だけが連続出演…という以外は急に進路の話になったな…としか。これで2人の関係がギクシャクしつつというのを挟んで最終回へ向かう感じか。

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