トラックガール2 全6話

2025年5~6月にFOD限定配信、7月からフジテレビ関東ローカル火曜24:45~の30分枠で放送。

2023年に放送された1作目の続編。2022年より「トラックめいめい」として仕事終わりにビールを楽しむ豪快な姿とアイドル的なルックスで人気を集めていた一般人トラックドライバー女性のTwitter(X)が原案。

1話

前作では2話でTwitter(X)を開始するエピソードは描かれたが、以降特に掘り下げる事はなく速攻ネタ切れ気味のトラックドライバーあるあると単発の弱めのエピソードばかりでほとんど中身が無いままにぬるっと終了してしまい、最後までじゅん(遠藤さくら)がSNSでバズる事がないままだったが、今回は冒頭でレギュラー陣が続投していつもの感じを見せた後、仕事の場面でSNS投稿が万バズになって驚く描写から始まり、嬉しくなって投稿を続けているうちに悩み相談まで届くような「トラックじゅん」として人気インフルエンサーになったという様子を一気に描き、そのまま茨城県の1日署長に任命されるという新展開に。前作ではSNS描写放置してたくせにまた急だなこれ。前作で有名になってきたところまで描いていればもっと自然だったのに…

ドラマで登場したのは「道の駅ごか」だったが、原典トラックめいめいは同じ4号線を北上した次の「道の駅まくらがの里こが」で2023年に本当に茨城県の1日署長をやっていたようで、トラックめいめいとして有名になって以降の出来事をここに来て初めてドラマに組み込んでみたという事のようだ。茨城がトラック盗難被害No.1とかいう小ネタもしっかりやってたし。

エンディングでは食事が出てくるまではじゅん(遠藤さくら)なんだけどくっきーがアドリブ芸始めると遠藤さくらになってしまうのは相変わらず。

2話

DMが良く届くようになり、今回のトラック仕事も相手からの指名だった。思った事を素直に伝えたら感謝され、さらに3番目のDMの相手を広川(望月歩)と見破ったじゅんは先の2人とも合わせて会うことにしたら、そのうちの1人の女性は初対面だったが、もう1人は前作4話で飲み屋で偶然会ったオッサン(八嶋智人)だったという事で、SNSで人脈や世界が広がっていく様子が自然に描かれた。

やはり今作はSNSメインの展開となるようだ。ていうかそれが原案なんだからようやく主題に入ったというか、1作目何だったんだよ

3話

じゅんのトラックが故障したため、先輩の桜島(山口智充)に同乗する事になり、桜島のトラックドライバーとしての考えや仕事のスタンスに感心していく。もちろんSNS展開もメインで行く先々でじゅんが有名になっていてサインねだられたりもして、それでも自然体なじゅんの姿に桜島も感心して相互に影響を与え合う流れも。

これまた1作目では出てくれば筋トレの話か筋トレしているだけで全く中身のないアイコンのようなただの脳筋キャラでしか無かった桜島を尊敬できる先輩ドライバーとしてしっかりキャラ付け。明らかにまともにドラマしていて驚いた。1作目何だったんだよ

4話

Webライター鶴巣(永山たかし)の1日密着取材が入り、2024年問題についても語る事になったじゅん。鶴巣は語尾がミュージカルになる変な人でこれに感化されてじゅん以外の事務所メンバーも全員ミュージカル調になるというカオスを経て、いざ密着が入ると真面目な展開で2024年問題を取り上げ、さらに鶴巣が仕事に悩んでいる様子で真面目モードに突入したためじゅんも真面目に仕事観を語る。これに影響された鶴巣はこの記事を最後に居酒屋店長(くっきー!)に弟子入りするという変なオチで終了。

真面目に2024年問題を取り上げたのでは面白くないと思ったのか、鶴巣がかなり変な人に。結局真面目に語るんだったらミュージカル口調いらなかっただろ…。

5話

安全講習で当て逃げに異様にこだわる理屈正義マンな変なオッサン(今野浩喜)に絡まれるもオッサンがバレなきゃいい精神の最低野郎だったという謎展開で序盤を浪費。2話でも登場した取引先の宮原(池田鉄洋)に妻の浮気相談(実際は違ってた)を受けたりと「当て逃げ被害!?バレなきゃいいは許されない!」というサブタイトルからしても当て逃げされてあれやこれやする話かと思いきやなんだか中身のない話をメドレー的に展開してなんとか持たせたような回。

1期を彷彿とさせる中身の無さだったが、今期は見違えたようにちゃんと物語があったのに今回だけ急にどうした。最終回前にネタ切れになったのか。ただそんな中身の無さでも”変なオッサン(今野浩喜)が最初から一方的にじゅんを知っていたりと”トラックじゅん”がSNSで有名になっている設定は共通していた。

6話

妹・みう(滝口芽里衣)母親の真美(櫻井淳子)が倒れたと連絡があり、急遽地元北海道に帰郷したじゅん。しかしちゃんと話を聞かずに飛び出したため実際にはファスティング2日目に空腹で倒れて検査入院になったというだけで深刻ではなかった。高校生のみうは東大を目指しているらしいが、みうと会話していた料理屋の店長(休日課長)(じゅんのファン)の中の人ネタで2人があの店長音楽やってそう、ベース弾いてそう、彼女いなそうと一通りの休日課長パーソナルネタを繰り出したのが笑った。

その後、同級生の父親である運送会社社長の蓮田(半海一晃)から人手不足でこっちに戻ってきて働かないかとスカウトされたじゅん。その場で仕事を手伝い、途中の会話をすっ飛ばして転職を決めたかの様子で帰還したじゅんだったが…。実際にトラックめいめいは前作が放送された2023年に地元北海道に帰省転職して現在も北海道でドライバーをやっているので元ネタに合わせて北海道転職ENDかと思われたが…。

戻ってきたじゅんは「来月同窓会でもう1回北海道に帰ります」と休暇申請をしただけだった。すっ飛ばされた途中の会話は蓮田を通して同級生の息子経由で同窓会の手配をしていたというハズしっぷり。

最後は居酒屋店長(くっきー!)に店にレギュラー会社陣が勢ぞろい、完全にキャストの打ち上げ状態となり、桜島が山口智充に戻って『2』について話を振り出し、こちらも完全に遠藤さくらに戻って『2』をやるとは思ってなかった、社長(きょん)もいつものオネェ口調ではなく普通の喋り方で『3』もやれたらと言い出し、『3』がある事を願って一本締してそのままEND。

全部終わっての感想

前作がドライバーあるあるネタを盛り込む以外に中身が無く、SNS設定もただ始めただけでバズりもせずに終わってしまったので単に若い女性ドライバーという珍しさしか周囲の反応も無く、完全にネタ切れでまさか続編があるとは思わなかった。今回は原典であるトラックめいめいに合わせてトラックじゅんとしてSNSでバズって有名になった後という設定になり、界隈で有名人になった事でそれ関係の会話や出来事、出会い、相談事などが生まれてドラマとしては発展。というかようやくまともにドラマになったので普通に良かった。何故最初からこの内容で作らなかったのか。

最後も原典に合わせて北海道転職ENDで合わせてくるかと思われたが、そうなるとこれらレギュラー陣が全員出番が無くなり、『3』をやる時に遠藤さくら以外のキャスト一新を余儀なくされるためか(6話で出た蓮田(半海一晃)が社長としてレギュラー化)、北海道出張ロケも必須…となるので厳しかったか。まあさすがに『3』はないだろうし、将来を考えたら今作とか『○○探偵サクラ』シリーズとかファン向け深夜枠をシリーズ化するより、普通に外向けドラマ/映画を狙っていかないと。しかし2023年には朝ドラ俳優(『らんまん』)に抜擢されたのに厳密な意味での外仕事これっきりって…。

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