ACMA:GAME 全10話

2024年春クール日本テレビ系『日曜ドラマ』(22:30~23:25枠。

2013年~2017年まで『週刊少年マガジン』で連載されていた原作:メーブ、作画:恵広史による全22巻の漫画作品が原作。

原作では主人公の織田照朝が父が亡き後の「織田グループ」総会長となった高校3年生だが、ドラマ化に当たっては間宮祥太朗に合わせて(それでも本人30歳に対して27歳設定)年齢がほぼ10歳上げられているほか、照朝がまだ純粋無垢な中学生の時に父清司(吉川晃司)が謎の男(小澤征悦)に襲撃されて死亡し、言われるがままに宮ノ内(阪田マサノブ)に相続した株を全部譲渡してしまったために、会社を乗っ取られて「宮ノ内グループ」にされてしまい、懇意にしていた会長秘書の岡本(橋本じゅん)の支援で安全のためにインドへと身を潜め、海外を放浪して様々な危険を乗り越えた事で逞しくなって戻ってきた、という設定。

よってかなり大胆改変されているものと思われる。

1話

父清司(吉川晃司)から託された悪魔の鍵。幸運を呼び込むこの鍵の真相を探るべく海外を放浪していた照朝は日本で鍵をめぐる不審死が多発しているニュースを目にして探るために帰国を決意。岡本と再会し、中学時代の友人の初(田中樹)、悠季(古川琴音)とも再会した照朝だったが、早速鍵の所有者の1人である丸子(須賀健太)に目をつけられてしまう。わざと鍵の謎を知る人物を誘い込んだ照朝だったが、丸子は鍵を突きさして「ACMA:GAME」を召喚。ゲームマスターの怪人ガドが現れ、今回のゲームは「真偽心眼~True or False~」だという。

という事で思ったより思いっきりSFな世界観でのデスゲーム。さらにゲームを吹っ掛けた方(今回は丸子)は悪魔の力と呼ばれる能力を行使できる事が途中で判明。丸子は「操気冷却(アーリアル・チル)」の能力だと説明して部屋を極寒にしたが、実際には空間転移系の能力で部屋ごと北極へワープさせていたから寒かったという…。

互いに相手に要求をすることができてゲームに勝利するとそれが実行される、命は軽い扱いだが命を懸ける必要があるわけではない…という事で、丸子は当初は照朝を父親の会社を乗っ取られるようなポンコツと甘く見ていたので命までかけるつもりはなかったが、照朝の方が命をかけると言ってしまったため命がけになってしまった。最終的に勝利し、「命を奪う権利」と言っただけだから今行使はしない200年後だと言って丸子を救ったがどうも救いきれない様子で次回へ続く。

須賀健太がコッテコテの関西弁ヤクザなのは新境地的だったが、さすがにちょっと似合ってなかった…。

2話

悠季は巻き込まれたので協力的になったが、初は部屋が消えているのを見ただけなので「ACMA:GAME」の非現実的世界観に否定的で照朝(間宮祥太朗)とも関係が悪化。しかし中学時代に埋めたタイムカプセルを掘り起こそうと悠季が発案。2人とも断ったが、単独で来ていた照朝が悠季と合流。そこに鍵を手にして調子に乗る格闘家の兵頭(栄信)が襲撃。兵頭は鍵を複数所有する上杉潜夜(竜星涼)にそそのかされて照朝の鍵を強奪しにきただけでゲームの事は知らなかったが、駆け付けた初と悠季を守るために照朝がゲームを発動させた。

今回のゲームは「映影頭踏」。要するに2点先取の影踏み(頭の部分)で、第1戦は校庭での真っ向勝負だったため格闘家の動きについていけずに敗北。第2戦は校舎内だったため、出身校の利を生かして回り込んで勝利。3戦目は暗い体育館内で隙を作るために照朝は触れた物体を1分間停止させる悪魔の能力「一分間の絶対固定」を使用して罠を張るが、上杉潜夜が暗躍して落ちてくるはずの緞帳を止めていたため追い込まれてしまう。しかし最後はストレートに悠季と初が飛び掛かって2人がかりで兵頭を抑えつけたのであっさり勝利…。

丸子が消されたのは照朝が条件を付けた後に丸子が命をくれてやる!と宣言していたため、そっちに上書きしたというかなり無理やりな理屈だった事が判明し、今回はそうならないように照朝が命を奪う権利を主張したのは兵頭が宣言した後。よって兵頭の命を救う事には成功した。兵頭が去った後、タイムカプセルのビデオレター鑑賞会を行った直後に上杉が登場して宣戦布告してきて次回へ続く。

悪魔の能力は仕掛けた際に伝授される設定で今回は照朝からゲームを始めたので「一分間の絶対固定」が与えられて初披露となったが…。てっきりギリギリまで使用せず、追い込まれた際に影そっちのけで本人に飛び掛かって発動させて逆転するパターンと思いきや、緞帳を落とすためにワイヤーを切った後に固定するために使うとは回りくどい。しかも上杉の存在に気付かなかったのであっさり防がれてしまい、最後は2人が飛び掛かって抑え込むという古典的手法とはハズしてきたなぁ…。

3話

悪魔の鍵に魅了された宮ノ内(阪田マサノブ)は所有者のアイドル式部紫(嵐莉菜)を襲撃しようとしたところで潜夜(竜星涼)に割り込まれ、敗北。会社は潜夜のものとなり、紫を従えた潜夜は照朝に勝負を挑む(今回は初のみの参加で悠季と岡本は外で待機)。「五印一当」というカード当てゲームだったが初戦で考えを読まれて照朝が敗北した後は、ノートを使って初に見破られた嘘演技をするよう頼んで翻弄して勝利。3戦目以降は2人同時にカードにマーキングし始め、ついにはマークを塗り潰したり、特殊インキでライト当てると浮かぶやつ使ったりとインチキ連発でそのすべてがOKとなったのでインチキ大合戦に…。

最終的に照朝は敗北してしまうが今回は命を懸けなかったので知っている情報を吐いた後は3つの御願いはお手と回転させられただけで済んだ(1つは取っておくとして行使せず)。照朝はすかさず組織もろともぶっ潰す、そのスリルを間近で味わわせてやるから俺と組めと共謀を持ち掛け、スリル好きな潜夜が全乗りして仲間になって終了。なお紫は逃走してしまった。

という事で早くも主人公敗北からの仲間増員。それよりも会社はどうするんだろうか。照朝が会社を継いでないのはドラマオリジナル設定らしいんだけど宮ノ内が勝負すら描かれずに散ってしまったぞ…。

4話

潜夜との共闘が決まり、組織グングニルについて調査を進める中、照朝が潜夜、悠季といる時に刺客の長久手(桐山漣)がやってきてゲームを挑んできた。これまでガドという悪魔が出現していたがゲームマスターの悪魔は1体ではなく複数いたらしく今回はコルジァ(声・坂本真綾)。今回命はかけずに照朝は相変わらず知っている情報、長久手もグングニルに絶対服従を条件に出していた。「百金争奪」というゲームが展開するが、追い込まれた照朝は追い込まれたと見せかけて潜夜、悠季と共謀して長久手を欺いており華麗に逆転勝利。追い込んだ際に長久手も能力使用して騙していたのでどっちもどっちではあったけど、結局ゲームよりルールの穴を突いてどれだけうまくイカサマできるか勝負なのね…。

長久手は医師だったが自身でも救えない妻をグングニルの指導者ガイドが完治させてくれたので忠誠を誓っていると説明していた。しかし長久手は照朝に負ける前に既に負けた事があってその際に色々条件付けさせられていたらしく、もう1度負けた時に発動する記憶操作により完全な記憶喪失に。妻はどうなったんだと聞かれたり私は何をしていたんだ!と発狂されても照朝らは知ったこっちゃない。後で岡本の調査により妻はとっくに死んでいた事が判明、妻が救われたという時点で記憶操作されていたらしく、精神を病んだ長久手はそのまま入院になってしまった。

改めて戦う決意をする照朝だったが、グングニルからアクマゲームトーナメントの案内が来て参戦する事に。約束の場所に行くと飲めと言われ、飲むと眠らされてそのままビニールパッケージされて山奥に運び込まれた照朝が目を覚まして次回へ続く。もう少し丁重に運べないのか。

一方で初は誰にも教えずに資金繰りに苦しんでおり、犬飼(武田航平)にAIおろちの権利を渡す代わりに会社を救うという条件を突きつけられて断るも既に問答無用で倒産に追い込まれてAIおろち(とおろちの開発者には価値があるが初には価値が無い役不足だと言っていたので開発者の悠季もおろちとセットで転職?)を奪われてしまう。絶望する初の元に悪魔の鍵が降ってきて…。

5話

ビニールパッケージされて山奥に運び込まれた照朝が目を覚ましてしばらく進むと館があり、既に潜夜、アイドル式部紫といった見知った顔と新登場の他の対戦相手は到着していた。彼らも島内の別々の場所にビニールパッケージされて放置され、目覚めたタイミングでそれぞれ歩いてきたのだろうか。まとめて館まで運べよなんで離れた場所に放置して歩かせたんだよ…。それとも運び方は各自異なっていたのだろうか。

遅れて初が登場し驚愕する照朝だったが、初は冷酷な別人になっていて照朝と本気で戦ってみたかったと告げる。犬飼に事実上会社を乗っ取られて倒産に追い込まれたかに思われた初だったが、悪魔の鍵を手にした事によるラッキー効果犬飼が違法な買収行為で逮捕されて失脚、会社を取り戻すばかりか新たな融資が決まりまくって会社の立て直しに成功したという。瞬殺で出番終了とは犬飼ェ…。ていうかこの流れだとまだ目の前にラッキーに身を委ねて会社の立て直しに集中すべき段階なのでは…。鍵所有効果のラッキー発動初手のタイミングで更なる欲望にまみれてトーナメント参戦っておま。

1回戦は照朝と式部紫、初と天才心理学者の伊達(福山翔大)による同時開催。照朝のところにはガド、初のところにはコルジァが出現したが対戦ゲームは「隠蔽看破」で全くおなじものが行われた。コインを隠して隠し場所に1番近いテーブルを当てるというもので、カードゲームのようなややこしさが無く、演技力や駆け引き勝負だけにドラマ的には見やすい。腹黒アイドル式部紫の演技力に翻弄されて1回戦は0点、2回戦では20点先取されてしまい自身は0点に終わってしまった照朝は追い込まれたかに思われたが、3回戦では一点突破で100点を獲得して一挙逆転、式部紫は最終ターンで自身の悪魔の能力で10分後に指定したもの(今回はコイン)から音が鳴るという「オールタイマー」を発動させていたが、やたら時間をかけて待っている様子から照朝が直前でタイマー系の能力だと見破り非常ベルを鳴らしっぱなしにしてタイマー音をかき消して阻止。当てられずそのまま照朝の勝利となった。

一方で人をモルモットだと思っているという天才心理学者の伊達は強敵と思われたがあまり深く描かれないままに初が勝利した結末だけ判明。負けたのに不敵な伊達は何か企んでいるようだがこれで2回戦の照朝の相手は初に決まった。

そして翌日のもう1つの1回戦で判明していなかった潜夜の相手として登場したのは前日には会社がうまく回っているのをオフィスで喜んでいたはずの悠季だった。照朝だけでなく鍵を手にしてからクールだった初もさすがに驚いて次回へ続く。悠季はビニールパッケージで島内のどこかまで運ばれたわけではなく、普通に武装兵に脅されて連れてこられた感じだったのでやはり運ばれ方は各々で異なるのかも…。

6話

悠季は母と弟を誘拐されて人質に取られたのでゲームに参加。手加減する気のない潜夜と「金の銃 銀の銃」での駆け引き対決に挑むことに。悪魔の能力を駆使したり頑張って挑発してみたりして奮戦した悠季だったが、最終的にはやっぱり及ばずに潜夜が勝利。

照朝は悠季の母と弟に救援を呼ぶために電波塔を探して追いかけてきた紫と行動。どうも操られているようだと感じていたが、電波塔では謎のメッセージとパスワード入力画面と爆弾があった。これまで辿ってきた道が「Z」になっていたのに気づいて暗証番号の数字の配置を「Z」の形(右下→左下→右上→左上)の順番に入力したら正解で電波が繋がったので、AIおろちを駆使して悠季の家の付近の防犯カメラをハッキングして誘拐場所を特定、岡本に居場所を知らせた。2話で戦った格闘家の兵頭が照朝の格闘家復帰試合のチケットを持って訪ねてきていて岡本と一緒にいたため、兵頭と岡本が監禁現場に直行、見張りを2人で撃破して悠季の母と弟の救出に成功した事がダイジェスト的に明かされた。いや超速ダイジェストすぎるだろ。救出早すぎるし、兵頭だけでなく岡本まで見張りと格闘して勝利してるし、そもそも変な暗号ゲーム仕掛けて監視していたみたいだし、最初から救出させるように仕向けられていたとしか。

7話

2回戦は1回戦の対戦者同士で組んでのチーム戦となり、照朝と式部紫VS初と伊達で「籠球果実」での対決に。冷静に照朝の行動を読んで先回りする初に翻弄されて早々に点差をつけられて敗色濃厚だった照朝だったが、途中で人間観察が趣味のサイコパス伊達が初の指示を裏切った事で照朝側の一方的敗北が回避された。本性を現しつつも以降は比較的おとなしく初に従うと協力体制だった伊達だったが、その伊達が紫に盗聴器を仕掛ける作戦を提言。肩口にボタン式の盗聴器を貼り付けるというものだったが、紫は位置的に気づけないが照朝が見れば即なんかボタンついているのが分かるような雑なやり方だったため気づいた照朝に嘘の作戦を聞かされてしまい失敗。

最後の逆転をかけては伊達が悪魔の能力「視覚の強制交換(サイトジャック)」で照朝と視覚を交換して照朝の手札を見ようとするが、照朝はとっさに手札を倒して伊達の能力より遥かに発動時間が長い「一分間の絶対固定」を使って初が手札を上げようとするのも阻止。すると今度は初が「肯定する従順羊(イエスマン・シープ)」を発動。質問に1度だけYesかNoで答えてしまうとして照朝に重要事項を答えさせるが、照朝の回答を見ていた紫がニヤリとしたのを見て実はYesかNoではなくYesしか言えなくなる能力だったと明かして紫の反応から照朝の手札を確信…とまさかの3人連続悪魔の能力インチキ合戦に。紫のはタイマー鳴るだけの能力だからここで使い道がなく全員能力メドレーならず

しかし演技派の紫は咄嗟に状況を見て嘘演技をしていただけで照朝の作戦勝ちとなった。終了後、姿を見せなかった初だが、悠季と潜夜から地下室に本拠地があるっぽいという話を聞かされた照朝が地下空間へ降りようとしてロープが切れた際に救出に現れて次回へ続く。

照朝と紫は最初から信頼してチーム戦をしていたのが勝因としていたが、伊達がサイコパスで途中で裏切ったのが結局のところ最大の敗因でそれが無ければ照朝の考えはほぼ初に読まれていたのと初の変貌ぶりへの動揺が未だに整理しきれず初の思考を全く読み切れていなかったままの照朝は勝ち目が無かったような…。

そして最早対戦前の何を賭けるのかのやり取りも省略されていたが、今回の勝負でも勝者に命を預けるという権利だったらしく、崩心の発言から紫・初・伊達の3人の命を好きにする権利を照朝は有したらしい。トーナメント以前はこれでマジで敗者が死にまくっていたのに参加者から死者が出ないのはすぐに命を奪うような事をしない人材が集められているからなのだろうか。しかしルールの隙とかいってガドに無理やり消されてしまった1話の丸子がこれでは浮かばれない…。

8話

照朝がグングニルアジトへの地下裏口へ降りようとしてロープが切れたのを初が助けてくれた。聞けば最初から照朝に協力するために欲におぼれたフリをしていたという。「仕事がうまくいってなくて」と悪魔の鍵の入手時の事をさらっと流していたが、実際には会社乗っ取りに遭って絶望していたところで悪魔の鍵をゲットし、悪魔の鍵の幸運効果で会社乗っ取り相手が不正逮捕されるというめっちゃ鍵の恩恵で助かっていたじゃないかオマエ…。肝心なところ端折った上に、「悠季にはさっき説明した」とこれまたさらっと流して味方に戻ってきて照朝も喜んでいたけど、演技しては本気すぎなかったか…。

何故か初と照朝はそのまま裏口からの侵入ではなく、アジトへの正規入口へと向かう。崩心(小澤征悦)と御一行はなんとトーナメント開始を告げるためだけに毎回1人も残さず会場へゾロゾロ歩いていって戻ってくるという無駄な行動を繰り返しており、その間施錠も無くアジトは空っぽ。最早完全に罠なんじゃないかという勢い。その隙に2人は侵入するのだった。原作はこんなザル展開ではないらしく、原作者もクリティカルなツッコミを連発していた。

結局御一行が戻ってくる前にグングニルが鍵の力で世界中で紛争を激化させて世界を作り直そうとしているっぽい事が判明。御一行が戻る前に鍵も発見して照朝が根こそぎ盗み、御一行が戻ってきた後に初だけ残して照朝は悠々と戻ってきたが鍵は消えていた。照朝は残っていた紫と適当なものを賭けてACMA:GAMEを行ってガドを呼び出し、悪魔の鍵は譲渡するか勝って奪わないと所有者の元に戻ってしまう事を確認。

潜夜と悠季は毛利と浅井と「粘土問答」で勝負。「お題を出して」「粘土を作って」「妨害して」「当てる」というのを交互に行うゲームだったが、1人が作業している間は五感を封じられるシステムだったため、潜夜は家族を殺された際のトラウマが蘇ってしまい動揺。勝負自体も大半がカットされてしまっていたが、家族絡みで動揺しまくりな潜夜は毛利も同じだろうと悪魔の能力「超配達」で毛利の家族(妻と赤ん坊)を召喚して動揺を誘う。しかし毛利は勝負を何より優先する性格で妻も承知しているという特殊な関係だったため動じずに潜夜の作戦は失敗して敗北してしまう。潜夜が動揺して泣き叫ぶだけで終わってしまった。

私達特殊な夫婦なんですけど?感を醸し出して謎に勝ち誇っていた妻だったが、実際にはこの妻突然召喚されて毛利に何これどうなってんの?と詰問して邪魔しまくっており、毛利も毛利で回想でハッキリと妻と子供がいて動揺したと明言しており、そのために悪魔の能力「知覚消去」で妻と子供の存在を感じ取れないようにして冷静さを取り戻していた事が判明。存在を消してすまなかったとしっかり謝ってラブラブしている始末。普通の夫婦じゃん…普通にお互い動揺してたんじゃん…。なんなのコレ。

ゲーム終了後、駆け付けた照朝は改めてグングニルの目的をみんなに告げ、恐らく鍵を総取りしたトーナメントの優勝者に「ガイド」が勝負を挑んで鍵を根こそぎゲットする算段で、後は全員殺されるだろうと暴露。

御一行はガイド到着を出迎えるためにまたしても御一行で出て行ったので、この間に初もアジトから脱出。一足先にガイドの顔を見て驚愕した初もこの場に駆け付け、何故かガイドの正体ではなく先に勝負がついた各地で参加者が殺されていたと照朝の推測を裏付ける事実を話す。そこに御一行が到着。ようやく初がガイドの正体は…と照朝に冷静になるように告げようとするのを崩心が止め、ガイドが自ら登場。それは死んだはずの照朝の父、清司(吉川晃司)だったところで次回へ続く。

大枠では面白いんだけど、みんなの行動と発言と動機が矛盾だらけグチャグチャになってしまっていて原作者のツッコミ通り。もう少し整理できなかったのか…。

9話

ガイドの正体は死んだはずの父、清司だった。2人で話そうといい経緯を説明する清司。13年前に鍵の所有者だと突き止めた崩心がやってきて清司をスカウト、鍵の説明&計画が書かれた手書きの手帳説明書を渡してきた。世界を作り替える計画に共鳴賛同した清司は怪しさしかない崩心とあっさり手を組んで派手な爆発や刺殺された風の演技までしてドッカン死を偽装したという。崩心が持ってきた説明書はそこそこな厚さがあったが、夜の薄暗い屋上でその場で夢中で読みふける清司と待っている崩心という構図が何とも滑稽…。さすがの崩心でもいきなり信用を得られるとは考えず、だからこそ口頭ではなく分厚い説明書を持ってきただろうにこの日は説明書渡しに来ただけで、清司にはしっかり熟読してもらって答えは後日のつもりだったと思われ、こんな夜の屋上で速読即決は想定外だったのでは…。

ショックで一晩彷徨った照朝だったが足を滑らせて転げ落ちたところを潜夜に発見されみんなの助けも借りてガイドと戦う事を決意。本来は毛利との決勝戦のはずだったが、毛利に島全体を覆ってガイドのアジトだけ外す形で閉鎖空間を作った上での時間稼ぎACMA:GAMEをやってもらう事に。対戦相手には1人だけ何も知らされていない伊達を指名し、浅井は毛利の妻と共に子供の世話係として一緒に毛利VS伊達にくっついていて、照朝・初・悠季・潜夜・紫はアジトへ乗り込んでガイドへACMA:GAMEを挑むという事に。

こうしたのはグングニルがG20を攻撃しようとしていたので島全体を閉鎖空間にする事でネットを遮断して攻撃命令を下せないようにすることと、決勝戦を放棄してガイドと直接対決するためだった。あと原作だと決勝戦もやったらしいんだけどそこをすっ飛ばして最終回に向けて一気にガイドとの対決にするため。

「三単究明」での対決は協力プレイではないためせっかくついてきた初・悠季・潜夜・紫は交代解説要員化し、3回だけ仲間と相談できるのでこの際に潜夜・悠季と照朝が会話した程度。清司はグングニル御一行に協力を求める気も無く、また崩心以外は背景化しており、崩心が煽り要員として騒いでいるだけというややビミョーな最終対決に。

またここに来て島全体を覆うほどの閉鎖空間を維持しようとすると体力を著しく消耗するという謎設定が突如爆誕し、時間稼ぎをしていた毛利はフラフラになり、人間観察が趣味の伊達はさすがに時間稼ぎバレバレな毛利の目的を見透かして自ら負けて閉鎖空間解除になってしまった。焦る照朝は次が無い状況に追い込まれて最終回へ続く。

まあネットが使えるようになったところで常に構成員全員で行ったり来たりいつでも一緒なグングニル御一行が照朝VS清司の閉鎖空間内に全員いるので照朝が勝利するか負けそうでも回答を引っ張って粘り続ける事でG20攻撃を遅らせる事は可能だと思うが…(その間に毛利に回復してもらって策を練るとか)。

なんか急にテロリストになってしまった清司がガッカリだなぁ…。世界を作り替えるという高尚な目的ももう少し具体的な理由を言ってくれないと、ただ闇雲にG20攻撃だとか言っているのでただの世界征服目的の悪の組織に単純化されちゃってんのよ…。

10話

追い込まれた照朝だったが清司も照朝の最後の答えを当てられなかった。照朝は次も外すが、清司は余裕を見せて次のターンを回答ではなく質問にして最後の答えを確信。一方の照朝は初が促すので最後の相談「人形」を使うが…。原作者もツッコんでいたがこの辺りから既に9話でもあちこち破綻しかけていたルール無視、整合性無視が余計に悪化。相談ではなくただの最終回キズナ確認感動シーン(初・悠季・潜夜・紫がそれぞれ感謝と信頼を告げて照朝もそれに応えるやつ)になってしまい、一見いいシーンなんだけど「人形」のゲーム中3回使えて誰か1人と相談できるというルール全無視。9話で2回使った時は実際に喋るメンバーを1人指名していたのが、3回目は全員と喋っちゃってる上、そもそも「人形」無しでもこの少し前に初が照朝に外から意見してるし、人形を1回も使わない清司に対しても崩心が何度か意見しようと話しかけている始末。マジでいらんルールだったな…。

突如驚異的な推理力を発揮した照朝はゲーム開始前に脳を活性化するとして清司が持ってきて注射していた薬品「テオブロム」だと回答して正解する。照朝も知っているのが条件だったはずだが、1度も薬品名が出ておらず英字でラベルに書いてあっただけ(しかも視聴者にも特に見せてない)なのズルくない…?

ドヤ顔で最後の回答チャンスを照朝の母の旧姓で答えて外す清司。これにて決着。勝利条件に従いグングニルが所有する鍵は全て照朝に渡り、グングニル解散が決定する。岡本、2話で対戦して悠季の家族救出にも協力してくれていた兵頭、1話で対戦して消されたマルコの部下御一行がゴムボートで上陸して助けに来てくれた。毛利一家と合流した後に浅井も合流したようで一緒にやってきたが、伊達は行方不明のままなんとエピローグでも一切触れられなかった…。伊達ェ…。

鍵の譲渡やグングニル解散(G20攻撃中止)はゲームの「清算」として行われるものなので、抗おうとしても不可能なはずだが納得がいかない崩心は照朝に向かって発砲すると高笑いしながら通称:全部ドッカンボタンを押して逃亡。会場が崩壊を始める。2発のうち1発目で照朝が撃たれたっぽく、何故か少し離れた位置にいた岡本が足に流れ弾?を喰らっている様子が描かれたが何故かこの2人その後一切撃たれた様子が無く普通に逃走しており、2発目で照朝をかばった清司だけが致命傷を負ってしまった。

何故か誰も2人を助けずに逃げるぞと逃亡を開始。照朝は清司を抱えて逃げようとするが、改心した清司は照朝だけを逃がして崩壊に巻き込まれて死んでいった。清司が照朝をかばって犠牲になり、死の間際に改心して後を託すというのをやりかったにしてもなんでこうなった…。マルコの部下御一行か兵頭はぞろぞろ何しに来たんだよ…そんなに離れていたわけではないのに全員が照朝置いて逃げ出すなんて不自然すぎるだろ…。しかも清司が照朝を行かせた直後に足を撃たれたはずの岡本が助けに戻ってきて照朝連れて逃げるというダメ押し描写付…。

なお清司との別れ際に照朝の最後の回答が「織田清司」だったと判明。清司も母の旧姓で無いなら自分の事かとは少しは思っていたらしく先に聞いていたが、照朝曰く「俺の知っている清司は13年前に死んだ」らしい。それで「生前の故人」判定〇ってガバガバすぎ。せめて△判定では?「織田清司」は戸籍上死んだ事になっていて今は「ガイド」を名乗っていて、ゲーム中にガドは照朝を「織田照朝」とフルネームで「認識」しているが清司は「ガイド」で統一されていたので「織田清司」は「生前の故人」〇判定だという説明くらいは入れないと…。

そのままエピローグになり、放置されていた宮ノ内グループは織田グループとして復活し、岡本がトップに立ったっぽい。悠季はAIおろちを使って毛利と対局することになっていて初も会場にいたが照朝が来ない。
照朝は織田グループ入りを拒否してまさかの無職を貫いて残りの鍵を集めて破壊するとしてカンボジアへ行ってしまい、追いかけてきた潜夜は別会場のトーナメント優勝者の居場所が分かったと告げ、映画へ続く…。

照朝が13年かけて海外を放浪しても鍵の謎も所有者も1つも見つけられなかったのは1話で証明されちゃってるし、潜夜来なかったら無策・無職でカンボジアを彷徨ってたって事じゃないか…。ま る で 成 長 し て い な いと白髪鬼時代の安西先生の某コマが浮かんだところで終了

全部終わっての感想

多少のガバガバは置いといてそこそこ面白かったんだけど後半にかけてなんかどんどんグダグダに…。原作者の的確なツッコミの方が後半以降は面白かったし、その感じからするとドラマオリジナル要素がことごとく破綻と矛盾を生みまくったっぽいぞこれ…。

照朝を無職にオリジナル設定したのが最初の謎で、これのせいで初・悠季と10年以上会ってない事になり、中学の3年間同級生だっただけなのに初が「お前の事は良く知っている」とか言い出したり、当時の財布をゲーム会場にまで持ち込んで「まだ持ってたのか」と言われてしまうようなおかしなシーンが出来上がってしまった。極めつけは原作者が秀逸にツッコんでいたように主人公がこういう奴になってしまった事だろうか。

潜夜や紫はキャラ的にも面白かったんだけどなぁ…。

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