2022年秋クール(10月21日深夜開始)テレビ東京「ドラマ25」枠。『絶メシロード season 2』の後枠で同枠は2020年より年間4本ではなく5本の変則編成となっていて、通常12話のところ、前2作を全8話として縮める事で浮いた8話分をもう1作に割り当てて5枠にしたものと思われる。今作は全10話で年内12月23日深夜で最終回となり、30日深夜のみ空き枠に残して2022年を終了した。
Spotifyのポッドキャストと連動した番組としては2021年夏クール「木ドラ24」枠ドラマ『お耳に合いましたら。』に続く第2弾とされ、Spotifyのポッドキャストで実際に作中の番組が流されている。制作陣も同様で、『お耳に合いましたら。』は元乃木坂46の伊藤万理華だったが、今作では現役乃木坂46の筒井あやめが番組を担当。ただし筒井あやめは主役ではなく、主演は伊原剛志で筒井あやめはその娘役となる。
1話
推理小説オタクで推理小説のトリックを解説するポッドキャスト番組を毎晩放送している芽依(筒井あやめ)。2人暮らしの父親今井譲治(伊原剛志)は刑事だったが、推理がヘタ過ぎて事件を迷宮入りさせ続け、ついに同期のよしみでかばっていた署長(信太昌之)でもかばいきれないほどポンコツっぷりを発揮し続けて次解決できなかったら左遷と言われてしまう。芽依との関係も悪くはなかったが会話は弾まず、毎晩楽しそうに部屋で喋っているのを何しているのかと聞いても推理してみてよと言われて全く思いつかずポンコツっぷりを発揮する中で事件が発生。
何故かポンコツ譲治を慕う後輩の金持(森永悠希)、毒舌な鑑識の向島(中村ゆりか)と関係者たちの前で頓珍漢な推理を披露し続け呆れられてしまう中で、芽依の番組のリスナーである金持が自身を小説家志望の青年で内容は自身が考えた事件の草案だとして、この事件の概要を投稿。この事を金持が譲治に知らせ、譲治(ジョージ)に合わせてHNはハリスンだと言って関係者をなだめに向かったところで、ハリスンさんの投稿に対する解答回の配信が開始される。これを聞いた譲治は事件を解決するのに成功するのだった。
金持は後で放送を聞いてそういう事だったのかとたぶん分かるのはいいとして、放送を聴いて譲治が娘の芽依だと分かったのか?は微妙に謎のまま。帰宅後に芽依が何をしているのかの推理としてポッドキャストと答えたのは分かってて言ったのか、金持から初めてポッドキャストなるものを知って解決の役に立ったので単に若者の間で流行っているのかと知って知ったばかりの単語をそのまま口にしただけで声から芽依だと分かっていないのか…。あまりに主人公がポンコツ過ぎるのでイマイチ分かりにくかったのと、お互い知らないという設定で進むのか、譲治や金持は知ってて芽依だけ知らずに事件を解決するという設定で行くのか…。
筒井あやめは現時点で4期生までの最年少にして4期生までのメンバーで唯一の高校生(3年生)だが地上波ドラマ初出演。というかdTVのドラマ『サムのこと』に当時の4期生総出演で出た以外には外仕事の舞台を2021年に1件W主演でやった程度であまり演技経験がない。今回の役もほぼ1人ラジオ放送しているだけのパーソナリティー的な役回りで、他者との会話シーンは伊原剛志との親子の会話のみ。ロケに出て関係者たちと直接交流するわけでもないと経験の無さを考慮して伊原剛志を主演にして話を回す構成はちょっと新しいか。筒井あやめは独特の落ち着き払った間合いに不思議な魅力がある子なので(そこが分からない人には単なるやる気無さそうなポケッとした子にしか見えないので人気はあまり高くなさそう)、会話になるとややネックになってしまうところもあるが(もっと感情を入れろとか文句言われそうだし)、1人喋りのポッドキャストで一方的に喋り続ける役回りはうまいこと生かしているなと。
騒動直前に独立していたとはいえこの2年間早い段階で世間の流れへの疑問を呈していて場合によっては干されてもおかしくないような状況の伊原剛志を主演で起用するのもけっこう気概があるようなないような…。
2話
譲治が事件を解決した事は奇跡として署内でも伝説化したらしいが、今まで散々迷宮入りさせてきたので今更異動の話は変わらないと署長に言われてしまった譲治。新たな事件は書道家がダイイングメッセージを残して殺害されたというものだった。残された名前と容疑者の名前と訪れた順番が漢字に付け足していくと次の人の名前になるだろうことが容易に読める簡単なトリックだったが、案の定譲治は迷走。散々外しまくって呆れられた後に金持がまた「真相は耳の中」を頼る事を提案。1話では曖昧なままで今回もここまで曖昧にされていたが、前回譲治が「真相は耳の中」を参考に事件を解決していた事は金持も分かっていて、後で放送聞けばそれは分かりますよと発言。今回も頼るべきだと進言はしたものの、ハリスンとして投稿したのが金持なのか譲治なのかは明示されなかった。ただ様子からして今回は譲治がハリスンとして投稿したと思われる。
こうして今回も事件を解決した譲治だったが、改めて放送を聞き直しても「この声は…?」とどこかで聞いた声かのように首をかしげながらも気づいておらず、この時点では声だけでは娘の芽依だとは分かっていなかった事も正式に判明。帰宅後にリビングに飾ってある芽依の「納税義務」で書道の賞を取った時の記念写真を見た事で、「真相は耳の中」で「納税義務」で賞を取った事がある発言と一致、勘の悪い譲治でもさすがに「真相は耳の中」の女の子=娘の芽依と気づき、一応芽依にポッドキャストってまさかミステリーモノ?と聞いたところ、芽依が慌てふためいてこれ以上詮索しないで!と行ってしまったので確信。俺は…娘の力を借りて…と崩れ落ちる譲治で次回へ続く。
1話だけでは曖昧なまま終わっていた金持はただ凄い凄いと褒めたたえるだけだったので譲治が「真相は耳の中」を聞いて推理した事を把握しているのか?、譲治は「真相は耳の中」の子が娘だと気付いていたのか?という疑問には2話できっちり答えが提示されたのでスッキリ。
筒井あやめは確か書道を得意としていたので今回の書道ネタはそれを踏まえてのものと思われ、「納税義務」も本人直筆だろうか。
3話
福引で当てた旅行に芽依を誘ったが断わられ、いつもの面々(金持と向島)と良好に向かった譲治。何故かイベントサークルの巣窟のようなチャラいペンションが宿泊先でそこに来ていたイベントサークルの大学生が1人自殺に見せかけて殺される。
ポンコツ…とはいえ自殺ではないと見抜いた辺りは意外と優秀な気もしなくもないが、トリックが解けず「真相は耳の中」の配信者が芽依である事に気付いたため、娘に頼るなんて情けない…と自力でなんとかしようとするがやはり無理だった。金持にも実は配信者が娘だったと明かすが、金持は自身が副総監の息子でハレモノ扱いされている中で譲治だけは普通に接してくれると感謝を告げ、娘のためにもここは頼るべきだと投稿。
結局今回も「真相は耳の中」の力を借りて推理を展開した譲治だったが、伝えた資料は容疑者各々の動機になりそうな事項までは含まれていないため、放送で伝えられたのはトリックとそれを行えそうなのは屈強な男性というだけで、該当したペンションのオーナーマーシー(西村和彦)が犯人である事は分かったが動機は分からない。困った譲治だったが、娘がイベントサークルに入りたがっていて心配だ、イベサーは嫌いだと個人的な思いをとりあえず語ったところ、マーシーは勝手に共感して動機を勝手に語り始めた。被害者の男に娘が弄ばれて自殺。復讐のために真面目な元ラグビー上がりのオーナーはペンションごとチャラい仕様に作り変え、自身もチャラ男にトランスフォームして擬態、被害者のサークルが宿泊しにくる時を待っていたという。
というわけで、今回は自殺と見抜く、動機不明だったがラッキーパンチで自白させるといった譲治の活躍も少々描かれた。しかし高校2年生設定の芽依がイベサーに憧れて見学に行くっていう大学生みたいな行動だったのは流れが良く分からなかったな…。
4話
芽依がピザ屋でバイトをしていてミスをフォローしてくれる先輩月影(定本楓馬)を慕っているのを知って気が気ではない譲治はピザ屋まで押しかけて芽依に迷惑がられる。そんな中発生した殺人事件では第一発見者がピザを配達に来た月影だった。容疑者候補が他にいなかったのと私怨で月影を犯人扱いする譲治だったが、芽依から先輩を助けてと電話をもらうと一転して犯人ではないと言いだし、防犯カメラに映っていた上階に住む犬養(窪塚俊介)を犯人扱いしようとするが40秒しか空白の時間が無いのでトリックが見破れない。
今回の状況では芽依の先輩が容疑者になっていて事件との接点がわずかながらもある事から架空の小説トリックとしてハリスン名義で投稿する手段が使えないため自力で何とかしようとする譲治と金持だが、結局自宅で捜査資料を広げたままだったのを芽依が勝手に見て資料を撮影して自室で推理。芽依が写真を撮っているのには戻ってきた譲治もすぐに気づいていたが手詰まりなのでこのままお願い!とこっそりお祈り。しかし芽依は何故か父に知らせずにいつものように「真相は耳の中」でポッドキャストで推理を放送。ナンダソレ。「真相は耳の中」を譲治が聞いていると確信していてやったようには見えなかったが…。先輩が犯人にされるという芽依にとっては緊急事態なのにそんな遠回しなことするとも思えないがこればかりはSpotify連動企画というドラマの制約上で生じた不自然な展開としか…。
追い詰められた犬養はあっさり「着いた時はもう死んでた」と口走ってしまい被害者との不倫を認める形に。真犯人は気づいていた妻(山田キヌヲ)で上階から偽LINEベランダから下を見るように指示してそこへロープを投げて首を絞めて殺害したという。1年前に不倫に気づきこのために特訓したとして、公園で縄投げの特訓と子供たちを乗せたシーソーを引っ張り上げるために日々練習を積み重ねて達成して子供たちと歓喜するという謎に充実な1年間というシュールな回想が繰り広げられた。
最後は仲良くケーキを食べて今回は親子仲も上々な感じで終わったが…今回は「真相は耳の中」の放送でトリック解明するのが不自然だったなぁ…。
5話
向島(中村ゆりか)の両親が結婚しろとうるさいので金持を恋人に見立て、金持と2人だけでは危険なので譲治も同行するように向島から頼まれ故郷猿轡村へ向かった3人。母が向島そっくりの冷静早口辛辣キャラだったり、村では呪いdeパークの建設を進めようとして呪いで村おこししようとしていたりと色々背景を説明していたため最初の殺人事件が起きた段階で既に半分。事件の発生で母の命日には帰ると約束していた譲治は帰れなくなってしまう。1人で墓参りした芽依の回想シーンで写真のみだった母(横山めぐみ)がようやく登場。しかし自宅で芽依と少し会話して自転車で買い物に出たらひき逃げにあって運ばれてそのまま…というだけで譲治の登場は無く、仕事で忙しかったのか病院で芽依が1人ぼっち(セーラー服姿だったが中学時代だったのかは不明)だったというのが判明、今年の命日の墓参りでまた1人…と寂しそうな様子。譲治もこの件があって後ろめたいので「真相は耳の中」への投稿を保留していたが、その間に第2の殺人が起こってしまい、初めて次回へ続く。
珍しい地方ロケという事もあってか前後編に。さらに閉鎖的で独特の文化のある田舎の村、呪いdeパークなどというふざけた施設を建設しようとして事件が発生する、祟りじゃァァァァァ老人たちの登場、おどろおどろしい殺され方、ドン!ドン!シャキーン!な効果音と共に沼に足だけ出ている死体…と『金田一少年の事件簿』初代に始まる堤監督オマージュっぽい演出が全開だった。といっても本家堤演出祟りじゃァァァァァを最後に見たのは『RANMARU 神の舌を持つ男』だったからもう6年も前の作品か…。
6話
5話の続き。妻の命日に帰れなかった一件から投稿を保留していた譲治だったが、真相究明に張り切っていた金持が襲撃された事で絶対に解決してやると奮起。全力でPCに向かってハリスンを装った「真相は耳の中」への投稿を行う。芽依も芽依で落ち込んでいたが投稿が届くと途端に元気になって推理に励んでいたのでまさか正体が父親だと知らないとはいえハリスンさんの投稿は精神衛生上良い刺激になっている模様。
田舎の村の祟りじゃァァァァ系殺人のとことんベタなオチとして、10年前に当主殺害をして隠していた家政婦(吉本菜穂子)が犯人で母親だと知らない息子を次期当主にするために二重の動機で殺人を行っていた事が判明。ベタに飛び降り自殺しようとしたが、芽依がこういうミステリーだと犯人は飛び降りようとするのがセオリーと放送していた事から譲治が向島と協力して事前に崖下にマットを準備して自殺を阻止するというオチもついた。なお金持が何故襲撃されたのは謎のまま。
とはいえ芽依はハリスンが譲治だとも実際に起きた事件だとも知らないので、事件解決で譲治が帰宅してもスッキリとは行かず親娘関係は厳しい状況。芽依が母を殺した犯人(ひき逃げ犯)はまだ捕まらないのか聞いて譲治が黙り込んだまま次回へ続く。
最後の最後で意味深にひき逃げ犯に言及し捕まっていない事が明らかになったという事は最後は母の死の真相を解決するフラグ?
7話
金持に騙されて婚活パーティーに参加する事になった譲治。妻の命日に帰れなかった一件から芽依に再婚でもすれば?と呆れられた譲治は乗り気ではなかったが仕方なく参加する羽目に…。外のテラスでは都合よく父について先輩月影(定本楓馬)に相談に乗ってもらっていた芽依が偶然来ていて即発見、観察を開始。そんな中で殺人事件が発生し譲治が容疑者として捕まってしまう。この危機に現場に潜入した芽依は見ていた様子と金持が容疑者についてマヌケな推理を展開している間にこっそり推理を進めていき、見つかって連れていかれる寸前に金持にポッドキャスト「真相は耳の中」を聞いてくれと訴えながら連れていかれてしまう。
こうして外で緊急生配信が行われる中(刑事に謝っている先輩を放置して放送開始→そのまま帰路につきながら生配信していたので先輩完全に置いて行っちゃった…)、生配信なので金持はリアルタイムで放送を聴きながら推理を披露する事になり、動機やトリックはその都度知るのでいちいち自分で推理して自分で驚く変な人に…。
犯人はアザトカワイイを演じていた小林涼子で、被害者男性は有名な結婚詐欺師。復讐のために美人に整形して機を伺っていたという。最後は同じ婚活パーティーにかつての親友が来ていてどこか似ていると思っていたと言われて自白してしまったので解決となった。
譲治は今回手錠されたままだったため、普段の自分のポンコツっぷりを客観視する事になった。またやはり金持が「真相は耳の中」を使っていた事を見破ると最後の放送部分で家族には内緒と言っていたのを聞いてちょっと複雑な思いを抱きながらケーキを持ち帰って遠回しに感謝を示したのだった。
建前としては今回初めて芽依がリアルな事件現場に遭遇した事になるが、放送時は別の人の投稿した事件と嘘を言っていた。緊急事態とはいえ金持にポッドキャストの事を明かして聞くように頼んでいたので、金持が「真相は耳の中」を知った事は芽依も把握した事になり、どこまでこれまでの事も分かっててやっていたのか…。
そして母を殺したひき逃げ犯は16歳の少女連続殺人犯の容疑者だった事が判明して次回へ続く。
8話
芸能人と知り合いの暴露系YouTuberという某議員のような人物が配信中に殺される事件が発生し、全国区のニュースとなる。容疑者は八股を暴露され生配信で生謝罪する予定だった人物だがイニシャルしか明かされておらず手がかりも残されていなかった。
今回は実際に起きている事件であるため、「ハリスン」名義で小説として投稿も出来ないと考え、譲治も金持も芽依に相談しようとしなかったが、何故か謎の投稿者8787@石から「真相は耳の中」へ解決依頼が届いていた。芽依は譲治が事件担当だと知るとネットで入手可能な噂で挙げられているイニシャルの3人が容疑者なのか譲治に確認、それだけで推理を開始するとあっさり真相にたどり着いて「真相は耳の中」を配信。
譲治も金持もお互い投稿してないのになんかもう放送が上がっている!?と驚くもそのまま乗っかって犯人を確保。
そして通称「フラワー」による16歳の女子高生殺害の新たな犯行が行われる。この犯人フラワーは逃走中に母をひき逃げで殺した犯人でもあり、不穏な空気が漂って次回へ続く。
「8787@石」が何者だったのかは明かされなかった。鑑識の向島の名前が花奈(はな)で鉱石が趣味だと語っていたので普通に考えると「8787@石」=花奈を示唆しているが、何故か花奈が投稿者と明かされる場面が一切無く、そもそも花奈は「真相は耳の中」の事を知っているという描写も今までなかった。そして母を殺した犯人が「フラワー」という情報もこれでもかと終盤に強調されたのでどっちのミスリードなのか良く分からん…。
9話
16歳女子高生を3日間拘束してから絞殺して死体周辺に花を飾る連続殺人犯「フラワー」の犯行が4年ぶりに再開される。4年前、逃走中に依子(横山めぐみ)をひき逃げした事で発覚を恐れた犯人はしばらく犯行を止めていたが世間も忘れた頃合いに再開したと見られていた。譲治は犯人に妻をひき逃げされたという立場で関係者である事(と周囲から足を引っ張るポンコツだという評判が根強い)から捜査への参加を拒否されるが、同期であり署長の安藤(信太昌之)に頼み込んで別件で捜査班を組むことを許可される。最近の譲治が事件を解決している事と、20年前に世間を震撼させた殺人鬼水鳥川(平田満)を1人追い詰め逮捕した奇跡を起こしたことがありわずかに期待されている事も明かされた。捜査班は金持と金持が親の絶対的権力を駆使して鑑識の花奈を加えさせることでいつもの3人に。
殺人鬼の心理を聞こうと水鳥川の元を訪れたが、相当怖そうで意味深な事を言いながらも既にボケが進行していたらしくただの焼肉食べたいおじいちゃんに成り下がっていて何の役にも立たないというギャグオチに。平田満に何させてるんだ。
また水鳥川を逮捕した際、捜査が行き詰っていたので地図にダーツを投げて当たった先を調べたら手がかりが出たという超運を発揮しただけだった事も明かされた。
金持は「真相は耳の中」に投稿すべきだというが、実際の事件である事やこれは自力で解決して父親としての信頼を回復したい譲治は拒否。しかしここで花奈が2人の推理力が急に上がって次には元通りになる不自然さから調べてとっくに「真相は耳の中」の事を知っていたと告白。先週の投稿者「8787@石」=花奈と説明はいちいちしなかったが、これにて確定。また父親としての信頼は地に堕ちていてどん底であり、今は解決する事を優先すべきだという進言もあり、結局「ハリスン」として事件資料を投稿。
譲治→ジョージ・ハリスン→ハリスンがラジオネームの由来で、投稿を見た芽依はハリスン…(これってもしかして)みたいな反応を見せていたのでたぶんこれで父親(父を知る関係者)だと気付いたはず。今回は犯人像を推理するに留めたが、真犯人もこれを聞いていて動き出した。譲治らは推理に従い、16歳の女子高生が殺された未解決事件の捜査資料を探すことにしたが資料が多すぎる。結局、譲治が直感で引き抜いた資料が大当たり。犯人かもしれないその被害者の母親を譲治は知っていた。
それは依子が死んだ際に担当していた看護師真壁(山下容莉枝)だった。ようやく被害者たちの特徴と芽依の年齢見た目が一致する事に気づいた譲治たちは慌てるが真壁は芽依に接触すると気絶させて拉致。最終回へ続く。
まさか病院の回想シーンで芽依に寄り添っていたモブの看護師のおばちゃんが犯人とは…。最終回の犯人に既出のモブキャラと思われた回想シーンの看護師を持ってくるとかテレ東ならではの人選だな。
10話
芽依が誘拐されてしまった。捜査本部は頓珍漢な別人を犯人と特定して本格的に捜査に乗り出したため、看護師真壁(山下容莉枝)犯人説を取り合ってくれない。多少は期待していた署長安藤すら相手にしてくれないので結局いつもの3人で監禁場所を探すしかなくなる。
家族写真を見ていた譲治は家族の思い出の場所ではないかと閃き、真壁の自宅で毎年通っていたらしき別荘の写真を発見。わずかに写っていた石を頼りに医師に詳しい花奈が珍しい意志で山梨にしかないと特定。譲治は単独山梨の奥地へと向かう。一方の芽依は電波圏外のためスマホは奪われておらず、縛られたままヘタしたら遺言になるかもしれないハリスンさんへの「真相は耳の中」録音を行っていた。
譲治はピンポイントで現地に到着して芽依の元へ駆けつけるが、邪魔をするなと襲い掛かってきた真壁に一方的にやられてしまう。連続殺人鬼で背後を取られてのスタンガンアタックとはいえ、警戒が足らなすぎだし、同年代くらいのおばちゃん相手に戦闘力の低さがちょっと情けない…。根性だけで立ち上がろうとする譲治だったが見事にロープ蒔かれて絞殺されそうになったところで、父に最大限甘えて外人特殊部隊を引き連れた金持と花奈が駆けつけてあっさり真壁確保。
一応検査入院となった親娘だったが、芽依が寝ている間に「真相は耳の中」新作配信が判明し、聞いてみるとそれは監禁時に録音されていたものでハリスン=譲治だと気付いていた芽依から譲治へのメッセージだった。金持と花奈もそっと見守り、親娘関係は改善。
父との関係が改善してテンション高めの芽依の配信、譲治ではなく金持が譲治よりも上の階級に飛び級出世、譲治は花奈と共に新たな事件現場で芽依へ助けを求めようとしているところで終了。エンディング映像ではいつもの芽依の部屋に主題歌を歌うオレンジスパイニクラブの4人が登場して本人歌唱映像となっていた。
全部終わっての感想
ほぼ演技未経験の筒井あやめを抜擢したものの、譲治以外との会話シーンは基本的にあまりなく、事件現場にも行かずにほぼ自宅で推理を完結させるため、演技力どうこうという感じではなかった。普段のほんわかした感じもそのまま生かしつつ、父親への複雑な思いも描写しつつ、そんなに下手でも上手でもないような感じ。
30分解決(2話構成が2作)なので事件も単純なものが多く、おとぼけドタバタからの「真相は耳の中」でスパッと解決、動機言い訳その他を喋っている最中にもう撤収するなどドライなところはドライに徹していたので緩いノリ中心。ただ単純明快な進行の中、先にあれこれは…?という描写を出して(「真相は耳の中」を使って解決した事に金持が気づいていた、花奈も気づいていた、ハリスン=譲治だと芽依が気づいた等)次の回で説明するというその時は見てて気づいた人が気づくだけみたいな演出もあって、テキトーなノリだけでも無かった。最後は母親の死の真相へ迫っていくなど最後らしい盛り上がりもあって面白かった。まあ結局誘拐に伴う親娘の危機もあって最終的に母親をひき逃げした犯人をついに逮捕したという感慨(墓参りや遺影の前で終わった事を報告するとか)も無いままだったので、終わってみればひき逃げエピソード無しでもちょっと設定変えれば成立した気がしなくもない。
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