2020年購入時より気になっていて、やがて検証の末に判明した数々の不具合とそれに伴う修理依頼は2021年1~3月の3ヶ月間に及び、妥協ENDで決着を迎えた。特にこの1年間ほどでいくつかの問い合わせもあり、同様の症状が見られたという他購入者さんからの反応も頂いた。
当時の主な不具合は記してきたような内容のもので、そもそもCD読み込みが以前のEX-AR3,Ar9に比べて遅い、キュルキュル言う、再生時にも回っている音が聞こえる等の特有の仕様についてはさほど気にしておらず、2年前には番外編としてまとめるに留まった。
しかしいつの間にかこのキュルキュルが明確な不具合に変わっていった…というお話。番外編に適宜追記していたが改めて新記事として移植・追記してまとめておく。
2023.1.11 キュルキュル問題追記 スキップ、サーチできなくなってきた
キュルキュル問題、およそ2年弱経過して悪化してきたので記録。
通常再生には問題なく1曲目から再生すれば最後まで普通に再生可能ではある。当初からすれば音飛びの頻度も減った。
しかしスキップしたり、2曲目以降特定の曲から聞こうとすると高確率でキュルキュルキュルキュル読みに行くだけでたどり着けずに再生不可能になってきた。2021年当時はキュルキュルキュルキュル鳴りながらも読めないという事はあまりなかったのだが、2年程度でレンズが劣化したのだろうか…。先を読み込もうとするのがダメという…。
不思議な事に何とか読み込めればその曲を再生中であればその曲を最初から聞き直すことは可能。ただし次の曲や再生終了してしまうとキュルキュルキュルキュル読みに行くもあきらめてしまい読み込めないというかなり面倒な症状である。
再生時に小さく回転音がカタカタ鳴るようにもなってきたし、特定の曲を再生したい場合にはCD再生機能は使い物にならなくなってきてしまった。音はいいのにマジでCD機能だけ散々な欠陥品だったなこれ…。確か修理の応酬前の1番最初の修理でレンズ交換をしたとかだったのでレンズ2年弱しか経過してないはずなんだが。
PCから光ケーブルで繋いでAmazon Music、Music Center経由で音楽を聴く事が増えてきていたのでまだ良かったけど、CDでしか聞いてなかったらとっくに買い替えているレベル。
この2年間でCDを聞く事がとにかく減り、基本的にPCからのAmazon Music、Music CenterからFiiO K3経由でHR99へ光ケーブル接続で聞くというのがメインになっていてCDは新作や旧作のアルバムを頭から最後まで再生するのがほとんど。1曲単位でかいつまんでCDを聞く事が無くなっており、久々にそれをやろうとしたらこの症状に気づいた。
なのでいつから読み込みにくくなっていたのかは正確には分からない。少なくとも2022年の間に悪化したように思う。
2023.1.12 レンズクリーナーで持ち直した
再度修理に出すのもめんどいし、明らかに今回の件はレンズに問題が生じているのは明白だったので強力な湿式のレンズクリーナーを試してみる事にした。
今回は原点に戻って最も有名なELECOM製のLEVEL3湿式レンズクリーナーを召喚。
当初普通のCDは読めるのに、このレンズクリーナー(トラック2つ表示)を読み込まずに延々リーディングしている状態だったが、連続でクリーニングしまくっているうちに読み込むようになり、さらにしつこく数度繰り返すと若干時間はかかるがちゃんと読み込むようになった。
そして普通の音楽CDにおいても読み込み後(ここまでは普通に読み込めるし、1曲目からなら最後まで再生できるのは変わらず)、3,4曲目以降から奥の方の曲を直接再生させるのも相変わらずキュルキュルキュルキュルキュルキュル読みには行くがなんとか読めるようにまでは回復した。スムーズとは言い難いが当初に近い状態までは持ち直したようだ。
2017年2月の日記にてレンズクリーナーをノンブラシ式のに変えたと書いていたが、以降ずっとそれを使用していた。HR99でもけっこう頻繁に回してはいたのだが…。なおこのレンズクリーニング、案内やら音チェックやらのトラックが延々1~4に収録されているため、レンズクリーニングのアナウンスは5トラック目に収録されている。前述の症状により5トラック目を直接読み込めないという状況に陥っていたがこれもキュルキュルキュルキュルと時間はかかるがなんとか5トラック目を直接読めるようにはなった。
やはり盤面に穴が開いていて空気の力で…だけというのはクリーニングにはあまりに弱かったらしく、予防にすらなっていなかったという事で、湿式でも乾式でも何度かは直接クリーニングかける必要はあったようだ。湿式強い。そして2年弱でヘタるHR99のレンズ弱すぎる。
という事でELECOM湿式レンズクリーナーを連続でかけまくったら少し持ち直し、2023年1月はそれで乗り切ったのだが…。
クリーニングの効き目が持続しない。次の日には元通りという事が増え、またレンズクリーニングを連続でかけまくると一時的に読み込める頻度が上がる…という事の繰り返し。どうもこれはレンズクリーニング云々よりもしばらく動かして温まった頃合いになると読みやすくなってくる…というだけのような感じもしてきた。しかしそうとばかりも言い切れない感じで調子のいい時と悪い時の法則性がいまいち読めない。
結局持ち直したり悪化したりを繰り返すも全体には徐々に悪化しているように感じられたので面倒だが思い切って再度修理へ出すことにした。
2年前のデータは残っていて話はスムーズに進み、前回の“3ヶ月もかかって不具合解消しきれず”という顛末も記録されていたようで(前回に向こうから触れた上でたった2年でレンズがダメになるとかあるんですかね?と聞いたらちょっとありえないですよね…と向こうから言ってきた。受付の人曰くHR99の直近の修理持ち込みは一切ないので優秀な上位機種という認識だった模様で2年前の修理の人とは見解がだいぶ違っていた)、続き的な感じで修理料金を請求されることは無く見てもらえた。担当者とは2年ぶりの再会となったが、といってもやれるのはユニット交換くらいしかないので交換するという。しかも現場では上記の症状があまり確認できず手持ちのCDを読み込めたという。1番最後の曲から再生してみてくれと言ったら確かに妙に読み込みに時間がかかるというだけで一応読めたらしい。14曲目なんて調子よくてもほぼほぼ再生できずにキュルキュル∞ループだったんだけど?
2年前の修理時も手元にあるというCDでは不具合の確認ができないとかでシークレットトラックがあるCDやノンストップ仕様のCDなどを数点同封する羽目になった。今回も同封すべきだったか。
とにかく交換するという事だったので詳しく聞かなかったが、手持ちのCDって収録時間が短いものだったんじゃないだろうか。今回の症状は収録時間の奥の方になればなるほどキュルキュルが長くなり読み込めなくなるというのは確定している。収録時間の短いCDであれば10数曲目でも読めなくもない。極端な話、80分近いフル収録CDの14曲目と30分くらいしかない初期ビートルズのCDの14曲目では同じ14曲目でも位置が全く異なる。初期ビートルズのCDの14曲目が入っている位置は30分手前くらいなので概ね現代のCDだと6~7曲目相当で半分より手前の位置だ。調子が良ければそのくらいまではキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルくらいキュルれば(?)なんとか再生できるのだ。調子が悪いと8センチCDの2曲目すら再生できなかったので修理送りにしたのだが…。
今回は無事解消
1週間経たずに交換で戻ってきたが、見事に不具合は解消されていた。奥の方だとキュルキュルキュルキュルくらいはかかり、今までのCDプレイヤーからするとやはり読み込みに時間がかかってはいるがこれは仕様っぽい。結局レンズだったという事なのか。ただレンズが2年も持たないほど読み込みに負担がかかっているのであればやはりHR99のCDユニット部の仕様自体が欠陥という事になってくる。次もまた2年未満で調子が悪くなってきたらそういう事だろう。前回交換したユニットが不良品のハズレだったという事ならまだいいのだが…。また2年弱でこうなるならそれより前に欠陥が改善された新機種が出ているといいのだが…。今回のこの多岐に渡るHR99のCD周辺の不具合のデータ、ちゃんと次機種開発に重要な資料として生かしてほしいところ。
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