2024年夏クール、MBSドラマ特区枠(木曜深夜0:59~)。関東キー局での放送は無いが、テレビ神奈川,チバテレ,テレ玉,とちテレ,群馬テレビとMX以外の関東ローカル5局で最大1週遅れで順次放送。
Sal Jiangによる全3巻の漫画が原作。
1話
絶対に諦めない後輩 × 絶対に落とされない先輩といういわゆるガールズラブ作品。冒頭から彩香ちゃん(加藤史帆)が加藤史帆の姿のまま登場するが、周囲が驚愕しており実はイメチェン初日だったと判明。元は鉄仮面と呼ばれる暗く地味な人だったらしく、回想の形で加藤史帆だとパッと見分からないような黒髪地味な姿で登場。元の姿がこっちでしたと言われても仮装にしか見えんぞ…。
彩香ちゃんは先輩の弘子先輩(森カンナ)に猛アタックで好き好きアピールをするが、実は弘子先輩は重度の女好きで会社ではそれを隠しているので動揺しまくり、ノンケの無自覚アピール怖ェェと事あるごとに焦りまくっていたというすれ違い続ける2人のコメディ的なガールズラブらしい。弘子先輩はかなり経験豊富でかなりの女を落としてきたとレズビアンバーの仲間にも語られているが、ノンケには手を出さないと固く決めており、明らかにそっち寄りな彩香ちゃんをノンケだと断じて信じ込んでいるのが早くも不自然。さすがに昔からこんな調子ではなかったはずで過去に何かあったのがきっかけっぽいが…。
軽快なノリは悪くないんだけどちょっとついていけないかもしれない。
2話
彩香ちゃんの空回り芸と弘子先輩の勘違い芸だけで進行。それしか見どころが無い…。
3話
出張お泊りでの彩香ちゃんの空回り芸と弘子先輩の勘違い芸だけで進行。マジでこれだけで突き進む気か。
4話
前回の出張で彩香の服に弘子がコーヒーをこぼしてしまったので服を買いに行くという事になり、ショッピングでの彩香ちゃんの空回り芸と弘子先輩の勘違い芸で進行。
いい加減に…と思ったら彩香の唯一の友人同僚で弘子先輩一直線でトランスフォームまでした彩香を複雑な心情で見守ってきた理佐(優希美青)が彩香への恋心を自覚。周囲には犀藤先輩(本田響矢)が好きだと思われてしまっている彩香が本当に好きな人に気づいてもらえないと理佐に愚痴を言っている時に自分も女性が好きだから気持ちがわかるとカミングアウト。その好きな相手が彩香だとは言わずに応援すると告げ、急にレズビアンの単語が飛び交いまくり、双方女性が好きだと自覚し合うという急展開に。勢いのまま理佐が行ってみたかったというレズビアンバーに彩香を誘って行ったところ、そこは案の定弘子行きつけのバー。弘子のみ不在で常連組がいる中で酔いまくって悩みを告白する中で弘子がついにやってきて遭遇。弘子は慌てて逃げるが追いかけた彩香は「私は女の子が好きです(だからバーに行った)」とドスレートに宣言して次回へ続く。
ほのめかしだけだった理佐がついに動いた事で空回り芸と勘違い芸だけだった流れが急展開。このくらいは話が動いてくれないと空回り芸と勘違い芸だけはきついって。さすがにこの火の玉ストレート発言に勘違い芸をかます余地はない…か…?
5話
弘子に女の人が好きだと宣言した彩香だったが肝心な弘子への告白前に飲み過ぎた吐き気でぶっ倒れてしまい、理佐の存在もあって弘子は彩香が言いたい事は理佐と付き合っているという事なのだろうと得意の勘違い芸を炸裂。さらに自身は過去のトラウマから社内でカミングアウトは絶対回避したいと考えているため、翌日以降の彩香の何故レズビアンバーにいたのかの質問回答から逃げ回り、ようやく問いただすと違うとハッキリ否定してしまう。
納得がいかない理佐は単身バーに出向いて弘子の事を聞き、彩香に弘子は嘘をついていると告げ、自分ではダメかと迫るなど一気に重い展開に…。バーの連中は彩香&理佐と弘子が同僚だと正確に把握していなかったため、理佐にペラペラ弘子の正体を喋ってしまったが、それを知った弘子は追い込まれ、彩香もまた弘子を好きになったきっかけを回想して思いを新たにして次回へ続く。
好きになったきっかけとして回想だけでかなりの時間を費やしたが、この仕事で失敗して弘子にフォローしてもらった回想って前もやったやつの詳細ロングバージョンじゃん…。
6話
彩香は理佐の告白には応えられずやはり弘子が好きだと盲目的に弘子LOVEを貫き、理佐は弘子に特攻。理佐は的確に現状の片想い状況を突きつけると彩香と向き合う事から逃げていると弘子に指摘してようやく弘子が自身の勘違い芸人っぷりを理解、彩香が本当に自分を好きだったと知る事に。キレ散らかした理佐は純粋な彩香と向き合おうとしないのはおっ●いがついていれば誰でもいいからだろう、このおっぱ〇星人!とまで暴言を吐いたのはシュールだったが優希美青に何言わせてんだ。
彩香と理佐は気まずくなってしまうが、泣きながら彩香が友情継続を望んだため、友情は復活。自身の恋心にはサヨナラを告げて理佐は応援モードに突入し、バーのマスターに弘子の過去を聞きに行った。マスター、それは本人に聞けというのかと思いきやペラペラと弘子の過去を無許可で喋り出し、弘子は社内で1人当時の事を思い出しているという演出で過去が明らかとなった。2014年当時弘子には憧れていた今の弘子の立場のようなちなつ先輩(仲万美)がいて、2人は晴れて両想いとなるが、ちなつ先輩の出世を良く思わない同僚男性陣がちなつ先輩が女社長相手に枕営業したという尾ひれ付きのレズビアン疑惑の噂を流したため、弘子の立場を守るためちなつ先輩が辞職して姿を消し、レズビアン疑惑も嘘だった、弘子は巻き込まれていたという事になった。
ちなつ先輩がいなくなって噂流した男性社員ズが残っているという状況で何をどうしたら事実関係をひっくり返して社内に「全部男性社員ズが流した嘘」として浸透させられたのだろうか(辞表を出す時に事実無根の噂で心身疲弊したので辞める、男性社員ズを訴える準備を進めているが訴えられたくなければ「全部男性社員ズが流した嘘」と社内に浸透させる事を条件として突き付けた?)。ちなつ先輩が身を挺して守ってくれた立場を堅持するため、弘子は社内で女好きの一面を絶対出さない事に決めたという。マスターは2人なら弘子を変えてくれるかもしれないと期待を込めるが、彩香が翌日行ったのはフロアで公開告白をするという超奇行だった。
2014年当時は理解が無かったとか男性社員勢がレズビアンをキモがっている様子など異様にステレオタイプすぎる偏見描写もそれはそれでげんなりだったが、フロアで公開告白するような公私混同な社員は時代も男女も関係なく今やるな勤務時間外に好きなだけやってくれ…としか。
7話
フロアで公開告白をした彩香。御丁寧に仕事はちゃんとやりますとも告げて猛アタックすると一方的に告げると満足して次の仕事に去っていってしまった。終 わ っ た …と10年前以上の修羅場になる事を想定してフリーズした弘子だったが、フロア内の社員一行は全員歓迎ムードで引いてる奴は誰1人いなくて弘子先輩モテモテじゃないすかどーするんすか?みたいな朗らかモードだった。想定と違う反応に戸惑いまくる弘子、次々と落としに仕掛けてくる彩香、応援する社員ズ…とポップなモードでコメディノリで進行し、弘子は終始10年前との価値観の変化に戸惑い続ける事に。何せ本人達がいないところで聞こえてくる恒例のデカい声で聞こえてくるヒソヒソ話でさえも「今はいいんじゃないの自由でしょ」というムードになっていて、否定の声が無い。一部彩香の同僚が女の子同士の関係性を特別視して応援して来ようとしたのも動じない彩香と理佐だけでなく他の同僚の男女の恋愛同様に特別視する事ではないという意見であっさり反省。10年前の同僚男性社員ズ世代が見当たらずフロア内は若手ばかりなのもあるにしても、何人かの弘子と同世代の同僚も応援モードだし、周囲の価値観変異が極端から極端なので当事者の弘子が別次元に迷い込んだウラシマ状態になっている。
そんな中、上層部の中年男性社員がうわさを聞きつけ最近はLGBTとかなんとかいうんだっけ?と一定の配慮を示す発言をしつつも、将来結婚とか子供とかどーすんのかねぇ?とやはりコンプラについていけない老いて枯れ気味な発言したところ、一緒にいた同僚はヒヤヒヤ顔で話題を変えて配慮、弘子はここぞとばかりにそうだこれが世間の普通の反応なんだ…誰もが祝福してくれるわけではないとか謎解釈して勝手にネガティブモードに。バーの人たちも公開告白の件を聞いて最近はそんなに問題にならないでしょという意見だったのに1人で思いつめた弘子は彩香に私と何がしたいのかと問いかける。抱きしめたりと言われたら抱きしめ、キスしたりと言ったらキスをし、これで全部叶えたから終わりにしようと異次元な発言で無理やり終わらそうとしてこれが彩香を守る事に繋がる…と1人時代に老いて枯れたまま最終回へ続く。
「理解」に対して極端から極端から極端に走るのでカオスな事に…。面と向かって否定したり陰口叩いたりするのはNGにしても全員理解者、そして弘子までもが上司の特に何も否定はしてない発言だけで拡大解釈して全員から祝福されないとやはりダメだみたいな思想になってしまう辺りもどこまで求めるんだという感じで、もう何もかもみんな同じ考えであれ!それ以外は安心できねぇ!という同調圧力みたいになっててちょっと異様で不自然な世界観になってしまった感。
8話
これで全部叶えたから終わりにしようと告げて、好きになれないとハッキリと振った弘子。あきらめない彩香はそんなに落ち込むほどショックを受けるでもなく、弘子の同僚たちが弘子についてあの件が…と話しているのを聞いて何があるのか聞く。すると彩香といる時はいつも弘子はリラックスしている様子だから、彩香になら話してもいいだろうという事で、弘子に営業部長出世の話が出ていて悩んでいるようだと聞かされる。弘子は何でも1人で抱え込んでしまうところがあるから、彩香から抱え込み過ぎないようにしてあげてほしいというような事を言われて彩香は再度弘子へアタック。
この期に及んでまだ将来が、仕事への影響が、出世が…とまでグデグデ言い出しそのうち他の好きな人が…とまで言い出す弘子だったが、彩香はみくびらないでください!と一喝すると一直線に愛を伝え続けようやく弘子が素直になってゴールイン。
その後、弘子は営業部長へ出世し、新入社員も入って彩香が弘子のようなポジションで後輩に仕事を教えるような立場へ成長。この際に彩香が見ていた雑誌に”イベントプロデューサー鳳ちなつ”の記事が写真付で載っており、弘子との一件で会社を去ったとされたちなつ先輩が転職して成功していた事が判明。ただ彩香は弘子が心を閉ざすきっかけになった弘子の先輩=鳳ちなつだとは知らないのでカッコいい人だと感想をつぶやくのみ。社内に置いてあるような雑誌の同業者の記事なら弘子も見ていそうだが特に反応は描かれなかった。
彩香の家に仕事が早く終わった弘子が来ていて夕食を作って仲良く食べる様子も描かれ、彩香の呼び方が「弘子先輩」から「弘子さん」に変わっていた。彩香が誘惑しようとしたものの大事にしすぎて弘子はまだ手を出さないようにしているらしく、気持ちに整理がついたら…と諭しておしまい。
社内ではカミングアウトしない方針を貫いていたが、社員の間では彩香が大告白したらしいという噂は広まっておりどうなったのかは謎とされていた。そこは本人達が言うまで聞かないのがマナーでしょという発言に誰もがうなずいて打ち合わせしている2人を微笑ましく眺めているいい人たちで穏やかに終わる…かと思いきや打ち合わせを終えて立ち上がった弘子がいきなり彩香を抱き寄せてキスをしたかと思えばおでこくっつけて2人だけの世界に入ってイチャつきだした。本人達が言うまで見守ろうと暖かい目でニコニコしていた一行どころかフロアの他の社員全員が騒然としたところで終了。カミングアウトには慎重…からの大胆行動で超騒然ENDって何だこの終わり方。
全部終わっての感想
日向坂46のメンバーで単独でドラマに出て俳優もっとやりたいとなって卒業を発表するのは渡邊美穂、斎藤京子に続いて3人目(影山優佳は辞める2年前の映画に出ていた程度、辞めた翌年である今年からドラマに出ている)。現役アイドルメンバーの段階で何度もフレームアウトしないキスシーンがあるというのは珍しかった。ファン配慮的には同性ならありなのか。そこは区別するのか。
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