星村麻衣 20周年シングル回顧~2002-2011~
2002年にデビュー。90年代のバブルがはじけてCDが本格的に売れなくなり、CCCDなる負の遺産が生み出されるなど迷走を極めたこの時代、ソニーはアニメタイアップによる主題歌ヒットという黄金パターンを踏襲しまくり、アニメでヒットするだけの新人が続出した。
星村麻衣は当初は大手事務所研音に所属しており、研音所属俳優主演によるドラマ主題歌というアニメ以外の切り札タイアップを駆使する事が出来てかなり待遇が良かったのだが、時代もあったし、売り出し方が定まらなかった事もあり、大型タイアップでやっと1万越え、無いと1000枚割れといった状態が長く続く事になりブレイクには至らなかった。
特に研音&ソニーが最後の売り出しを図ったシングル「ひかり」は過去最高に気合の入ったものだったので意識しなくても何となくそんなシンガーがいたのを記憶している人も多いかもしれないし、それ以前の色々なタイアップでそういえばかかっていた…と記憶している人は売上を見て思う感覚よりは多いのではないかとは思う。
インディーズ以降はタイアップも無くなり、最初の3作でシングルを出さなくなってしまったので、今回も10年以上前の2011年までとなっているが、継続的なリリースは2014年まででインディーズを総括したベスト盤リリース後、結婚発表をしてから新作発売は停滞した。2018年に久々のフルアルバム『MH』をリリースしたがこれが最新作となっており、2019年の妊娠報告を最後に公式サイトは放置され、現在はブログにて近況が綴られている。
pre 夏色のキャンバス
02年7月24日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:西平彰
完全生産限定盤でプレデビューシングルという謎の扱いのシングル。当時はメジャーデビューがもう決まっていてもあえてインディーズで出してからメジャーデビューとするという段階を踏むことが流行っていたが今作はレコード会社もそのままソニー(正確にはSony Music Associated Records)からリリースされた純粋なメジャーシングルだが宣伝文では“秋にメジャーデビュー”と説明していてあくまでプレデビューである事を強調。後年の『-Sony Music Years-Complete Box』の本人ライナーでも10周年で全シングルを振り返ったコラムでもインディーズと明言しているので今作はインディーズシングルという認識だったようだが、しかし品番AICL-1389って思いっきりSony Music Associated Recordsのメイン品番じゃん…。
本当に希少だったのか、100位圏外だったが「GET HAPPY」の頃にはもう幻のアイテムと化して入手困難となっていた。しかもC/W含めて3曲とも以後一切のアルバム収録が無く、3rdシングル『GET HAPPY』C/Wで「夏色のキャンバス~Slow Jam Version~」としてリメイクして収録したのみだった。プレデビューどころかソニー現役時代は幻の3曲となってしまい、ベスト盤でもスルーされる始末で結局『-Sony Music Years-Complete Box』にて3曲ともようやく収録された。またストリーミング配信でシングルが全て配信されているSpotify等でも今作は完全スルーであり、シングル盤を探してくるか(現在は全作底値状態で今作さえも底値で入手可能になっている)『-Sony Music Years-Complete Box』でしか聞けない。
キャッチコピーは“ピアノ、歌、少女 シンガーソングライター星村麻衣”。現役大学生だったとはいえ“少女”はちょっと…という気もしなくもないが、デビュー以降はピアノガールと英語に言い換えるようになったのでプレデビューらしいブレだったのだろう。
3rdシングルC/WでリメイクされたSlow Jam Versionはタイトル通りにゆったりしたオシャレな雰囲気だが、オリジナルである今作はストレートで勢いのあるロック系のバンドサウンドによる爽快なナンバー。強いメロディーではないものの、躍動感があり、1stアルバム『SOUP』までのピアノロック路線と並べて遜色ない方向性だった事が分かる。プレデビューというよりかは1stアルバムまでは割と方向性が一貫しているようにも思うが…。穏やかなピアノバラード路線というありきたりなところは意識して避けようとしていたのは確かだろう。
★★★★☆
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
3rdシングル『GET HAPPY』C/W(Slow Jam Version)
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』(Slow Jam Version)
1st Stay With You
02年10月23日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:西平彰
“秋にメジャーデビュー”という予告通りの正式なデビューシングル。キャッチコピーは“Piano Girl! Piano Rock!”。”ピアノガール!ピアノロック!”とカタカナになる事もあったがこのピアノロックを軸にしたキャッチコピーが1stアルバムまで一貫して使用された。ノンタイアップでのデビューとなり、正直プレデビューとあまり条件も変わらないような感じだったが一応それなりに新人として取り上げられてはいたようで初登場92位から翌週99位に残るという推移だった(3週で200位圏外)。
ピアノシンガーである事を存分に強調したピアノソロイントロからタイトなバンド演奏によるピアノを生かしたスピード感のあるナンバー。ベースに美久月千晴、ドラムに江口信夫、ギターに増崎孝司と一線級のスタジオミュージシャンが揃えられており、ピアノは星村麻衣本人と中西康晴(師匠!)と表記されている。
後にも先にも見られない跳ね回るピアノサウンドと絡み合うバンドサウンドの聞き応えが素晴らしく、楽曲としては全楽曲の中でも筆頭級に傑作だったと思う。アレンジャー西平彰の手腕が冴え渡った1作だったと思うんだけど、何故かプレデビューと今作と関わっただけで離れてしまったのが惜しい。
立ってピアノを弾くというロックなスタイルはいいんだけどMVはかなり意味不明。3分割された画面の下2つが回転カメラで立ってピアノを演奏している星村麻衣、メインの映像では座って演奏する星村麻衣のピアノスペース部分で上半身裸の外人野郎どもが原始人のように食べ物をまき散らしたりしながらウホウホと野性的に暴れ回っている(本人曰く「猿の真似」)という珍映像が延々展開。2番冒頭で少しだけ野郎共ではなく外人幼女に代わるが、結局野郎どもに戻ってしまう挙句に最後は何故かパイ投げ合戦になってしまいパイまみれになっていく野郎共。星村麻衣は全く気にせずにひたすらピアノ演奏しながら歌っているだけに実にシュールだが終盤は何度か飛びパイした欠片を髪の毛に喰らって笑っている星村麻衣の姿も映し出され、明らかに本番ではないメイキングっぽい映像まで悪乗りして差し込んでくる始末。何を血迷っていたのか、売り出し方を間違っていたとしか思えない。
★★★★★
1stアルバム『SOUP』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
2nd Cherish
03年2月19日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:南徹&星村麻衣
アレンジャー変更&早くも編曲にも共同参加。デビューしたばかりだったが2003年よりソニーは独自のコピーコントロールCDであるレーベルゲートCDを原則シングル全てに採用するとしたため今作からレーベルゲートCDに。例に漏れずレーベルゲートCDは2に進化した04年夏にレーベルゲートCD2で再発、直後の撤退を受けて通常CDで出し直したので2003年のシングルはレーベルゲートCD、レーベルゲートCD2、通常CDの3種存在する事になる。今作もノンタイアップでの発売となり125位1週ポッキリのランクインとなった。
前作同様にピアノを生かしたバンドサウンドだが今回はもう少し歌い上げるタイプのミディアムナンバー。また1stアルバムのクレジットで中西康晴(師匠!)にしかピアノクレジットが無く、本人がピアノ弾いてなかった事が判明してしまった1曲でもある。クレジットが極小なので分かりにくいがアルバムが出た際は一部ファンの間で師匠しかピアノ弾いてないのがちょっと話題になっていたのを記憶している。まあ後期にかけてミディアム~バラード系ばかりになっていくしピアノもほとんど弾かなくなるのでさほど問題ではないんだけど、今作はやはりしっかりサポートミュージシャンを呼んでの演奏になっているのと、一応ギターやストリングスまで入れているものの、比較的ピアノ、ベース、ドラムの3つを軸にしている点が初期作品らしい部分かなと。この路線もシングルこれっきりなのが惜しい。
今作のMVも前作同様に意味不明な映像が展開し、今回はベース、ドラムのサポートとの3人演奏体制を軸にしているものの、今度はピアノから次々と子供たちが沸いてくるという珍映像が展開。そのうちそこら辺の機材からも様々な年齢層の人々が次から次へと出てきててんやわんやになっていく。最後は老人勢がピアノに戻っていって終わる事から人の誕生から死までを示した深い暗喩なのかもしれないが、やはり奇異でしかない。
★★★★☆
1stアルバム『SOUP』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
3rd GET HAPPY
03年5月14日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:南徹&星村麻衣
ドラマ『マルサ!!東京国税局査察部』主題歌。今作より事務所研音パワーが発揮され、当時研音所属の江角マキコ主演ドラマ主題歌にいきなり抜擢され話題作に(本人はキャストも不明で台本1話分のみを渡された状態でこれに合った元気な曲をというオーダーで書き下ろしたと証言)。初登場24位から7週ランクインで小規模ながら躍進。今作の小ヒットでピアノロック、ピアノガールな新人として「ミュージックステーション」にも出演するなど一気に売り出しにかかった感じもあっただけに1.7万枚という売上はかなりイマヒトツに終わったといえる。個人的にはこの時のメディア露出で知ったし、この曲も凄いいいと思って聞き始めたので思い出深いんだけどこれしか売れてないの?とは思った。この後夏に出た1stアルバムもピアノロックな名盤だったんだけどやはりもう1つ売れず…という事で早い英断が下されたようでスタッフ刷新、ピアノロック路線廃止で方針転換になってしまったのは残念だった。南徹&星村麻衣での編曲路線今でも1番良かったと思うんだけどなぁ…。
シングルどころか全楽曲の中でも屈指のロック路線。ピアノではなくギター始まりだったりとエレキギター主体のガツンとしたロックナンバーになっているが、負けじとピアノサウンドも生かされている。今作も生バンド+ストリングスを入れた編成だが、当時のHIP HOPの流行りを意識したのか、随所でDJ系のサウンドが差し込まれており、実際にTurn TablesとしてDJ SOMAがクレジットされている。これが一部だけ変にリミックスしたみたいな奇妙な質感になっている上に、エンディング部分では音飛びしたかのようにドゥドゥドゥドゥーーーール…と加工された乱打音で終了するのもおかしな感じ。割とてんこもりのアレンジなのにDJサウンドで変な盛り方する必要あったのかは正直謎。
後期はラブバラードばかりになってしまうが、今作では本人が当時現役の大学生で身近に将来の決断を控えた友人達も多かったためか、そんな同世代を励まして元気を与えるような前向きな応援歌になっていて今にしてみればかなり異色。出会ったのがこの曲だったのもあって、こういう曲をもっと歌ってほしかったのになぁ…というのは後々強く感じた。
今回もMVでは変な仮装した人が大量に出てくるなど素直に演奏シーン主体にさせてくれない奇抜な仕上がり。なお末期に突然「裸足のピアノガール」とか言いだして昔からいつも演奏時は裸足とかそんなこと今まで言ってったっけ?な今更なプロモーションが仕掛けられたが、実際今作では思いっきり靴を履いて立ってピアノを弾いており、当時の売り出し方は全く違っていたことが改めて良く分かる。
★★★★★
1stアルバム『SOUP』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
4th ビリーヴァー
03年12月3日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:Douglas Carr&星村麻衣
1stアルバムを経て最初の1作となったが、今作と次回作は2ndアルバムにこそ収録されているものの過渡期的な時期の制作スタイルとなっている。今作よりピアノロックの形容が外され、ピアノガールのみとなった。スウェーデンのプロデューサーDouglas Carrと2年越しの交流を経て実現したコラボという触れ込みでDouglas Carrが編曲を担当。現地スウェーデンでABBAも使用したというスタジオでレコーディングが行われたとされる。デビュー前にプロデュースを依頼して交流した事があったらしいが当時作った音源はデモのままでお蔵入りしてしまったという。『-Sony Music Years-Complete Box』にて「Don’t Wanna Be Alone」「How Can I Say I Love You」という当時の未発表音源が収録されている。リアルタイムではこのシングル1回ポッキリに終わってしまったが、今作があまりにも売れなかったため継続的な活動に至らなかったのもあったのかも。
TBS昼ドラマ『銀座まんまんなか!』主題歌。昼ドラタイアップ程度では意味が無かったのか133位と大沈没してしまい、ノンタイアップの2ndを下回る事態に。
この曲の演奏クレジットは何故かシングルにもアルバムにも掲載されていおらず、Douglas Carrによるサウンドプロデュースとエンジニアの表記しかない。現地レコーディングだった影響と思われるが、全て打ち込みなのかは不明。聞こえる感じは普通にバンドサウンド風ではある。前作が他者を勇気づけるような曲だとすれば今作は自信を奮い立たせる決意の1曲。“大事な事は自分を強く持つこと”というフレーズがシンプルながら心に刺さる。「GET HAPPY」が良かったし、この頃はレンタル屋も元気で今作のような100位圏外になってしまったようなシングルでも入荷していたので普通に聞けて、ロック路線ではないがこれも確かなメロディーと歌詞でこれは凄い新人シンガーだと盛り上がっていたらチャートを見ても本誌(100位まで)に載っていないもんだから驚いたし、133位というのは凄いショックだった。
今作のMVでは何故かバックバンドを従えてのメインの歌唱シーンで初めてピアノを弾いていない(それ以外のシーンでおもちゃのピアノみたいなのを少し触っているだけ)。これ以降演奏クレジットでピアノ弾いてなくてもMVではほぼ全面的にピアノ演奏しているだけにMVで弾いてないのは珍しい。
C/WにはUnplugged Versionを収録。よりシンプルな編成となっている。2ndアルバムでは制作陣も時期も異なるため「ひまわり」と今作にはRemix表記があり音のバランスが変更されかなりあっさりした軽めのサウンドに。BOXでは律儀にシングルバージョンも収録されたがその代わりにUnplugged Versionが忘れ去られていたほか、「ひまわり」のシングルバージョンはスルーされてたため、そもそもUnplugged Versionを収録するつもりでシングルバージョンと取り違えたのではないかという疑念も…。
★★★★★
C/W(Unplugged Version)
2ndアルバム『Joyful』(remix)
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』(remix)
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
5th ひまわり
04年6月9日
作詞:星村麻衣,前田たかひろ、作曲:星村麻衣、編曲:井上羽弐、弦編曲:十川知司
2004年はこの1作ポッキリのリリースとなり、前作同様に2ndアルバムの制作スタイルとは異なる独立した1作となった(このためか前作と今作は2ndアルバムでリミックスされている)。ドラマ『電池が切れるまで』主題歌。テレビ朝日のドラマだったため、2度目のMステ出演も果たした。勝負バラード的な立ち位置のシングルでもあり、初登場45位→42位→46位と推移して、初めて2週目の上昇を記録して1万枚を突破した。
小児専門病院の院内学級を舞台にしたシリアスな小児医療ドラマだったためか、提示されたテーマが重かった上に祖父の死が重なった事でますます歌詞が書けなくなったため、作詞家との共作となったとされている。故人への逢いたい思いを歌ったかなりシリアスなバラード。強めのバラードではあるんだけど、重い内容だけにそう何度もライトに聞ける曲でもなく、またこれまでのピアノを生かした独自の方向性も何もない星村麻衣が歌わなくても誰かが歌いそうな普通のバラードになってしまった感もあり、なんか違うんだよなぁ…という感じはあった。2004年がこれ1作ポッキリというのも含めて最初の売り出しで思うように売れなかったからというのがけっこう露骨だったし…。
唯一改善されたのはMVの作風で、単純にこの辺りからは低予算で奇抜なアイデアを駆使するような事も無くなったというのはあるんだけど、前半なんかはピンボケしたピアノをバックに本人ドアップ歌唱映像のみで通すなど果てしなくシンプル。セルフ撮りノーカットはさすがに人件費削りすぎだとは思うけど…でもあんな奇抜な初期MV作られるくらいなら最初からこれで良かった。
前作同様に時期と制作体制が異なるため『Joyful』ではリミックスされている。また『Joyful』ではギターベースドラムがそれぞれ3人起用されたフルバンド編成でクレジットされているのは今作のみ。当たり前のようにバンド編成で制作出来たのは今作までとなった。
★★★☆☆
2ndアルバム『Joyful』(remix)
1stベスト『PIANO&BEST』(セルフカバー)
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』(remix)
6th Melodea
05年3月16日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:YANAGIMAN、Basic Arrangement:absolute3
今作より大幅路線変更。バンドサウンドよりも打ち込みを生かしたライトポップス路線となり、ピアノサウンドは引き続き生かしてMVでのピアノ演奏スタイルも継続したものの、“シンガーソングライターMai Hoshimura”と称するようになってキャッチコピーからピアノガール等のピアノを強調した文章が消え去った。また星村麻衣ではなくMai Hoshimura名義という謎に英字ネームに変更した。またレーベルゲートCD暗黒時代を抜けて今作より通常CDでの発売となった。
ケツメイシの編曲でも知られていたYANAGIMANの編曲により、ライトな打ち込みポップス路線へと変貌。楽器奏者のクレジットはギターとピアノのみだがピアノはサポートで本人の演奏クレジットは無い。春の爽やかな風が吹き抜けていくような開放的な1曲。これまでとかなり異なる路線ではあるけどこれはライトな打ち込みサウンドが功を奏していて良かった。結果的には『Joyful』期で明確に好きな曲はこれだけだったけど…。
今作発売時の公式サイトではハワイで撮影したMVが流れて宣伝する仕様になっていたが、なんか妙にビビッと来てこれは買わねば!と自転車を爆走してCD屋に買いに走ったのが思い出深い。花粉全盛期でグジュグジュになりながら帰ってきたこともあり、爽やかな曲に反する花粉全盛期の記憶としても思い出深い出来事になった。しかし「世界ふしぎ発見!」タイアップ程度ではノンタイアップに等しくまたしても122位と100位圏外に沈む事態に…。強力タイアップで決死の盛り上げをしてようやく1万突破、それをしないと一瞬で100位圏外…とこの時期ソニーミュージシャンはアニメタイアップでどれもこの状態に陥っていたが、研音パワーでドラマタイアップを取りやすかった星村麻衣でもこれなのだから、本当にファンがつかないんだなと。勢いで購入まで走った唯一のシングルだっただけにまたしてもO社本誌(100位まで)に載ってなかったのはショックだったなぁ…。一方で今作から3作連続で少し遅れてアナログ盤でも発売するなど一体どこで採算を取るつもりなのか謎なリリースも行われていたりする。前作までのバンドサウンド主体の時期とか分かるけどライトな打ち込みサウンドになってからの3シングルでアナログ盤って…。
★★★★☆
2ndアルバム『Joyful』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
7th EVERY
05年5月25日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:absolute3
前作に続いてアナログ盤でも発売された。研音パワーにより研音所属天海祐希主演ドラマ『離婚弁護士Ⅱ~ハンサムウーマン~』主題歌。当たるか分からなかったこれまでのドラマと違い、今回は前作ヒットの実績により第2弾という一定以上のヒットが確約された大型タイアップだった。これにより今回も前作100位圏外から一転しての初登場32位を記録した…が、伸びは悪く今回は2週目以降も普通に落下していき(72位→103位→…)5週で200位圏外。それでも3度目のゴールデンタイムドラマタイアップでの1万枚突破を達成。しかしやるたびに効果が薄れ既に1stアルバムから2年が経過するこのタイミングで2ndアルバムという流れにもならず、さらにシングルを重ねる事になった。
ドラムではなくパーカッションの起用、ギター、ベース、ピアノも入っているがやはりピアノはサポートという編成。ドラマ主題歌にしてはあまりインパクトのある楽曲ではなく、BGM的にかかっていそうな昼下がりのカフェ感のある1曲。流れるような心地よさはあるが本当に流れていってしまってなんかいつの間にか曲が終わっているし、今どんなメロディーだったっけ?とすっかり忘れてしまい、印象に残るまでにかなり時間がかかった。人気ドラマ続編の主題歌とはいえさすがにこれでは視聴者にも引っかかりにくかったのではないかと思う。前作まではあまりの売れなさに驚愕していたけど、今作はまあ…こんなもんだろうなぁ…と正直思ってしまった。
★★★☆☆
2ndアルバム『Joyful』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
8th 素直になれない
05年9月28日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:CHOKKAKU
TBS「恋するハニカミ!」テーマ曲。初登場98位とギリギリ100位以内に滑り込むも1週ポッキリのランクインで売上は3ケタに…。8月に発売されたコンピ盤『RELAXIN’ WITH JAPANESE LOVERS VOLUME 4』に竹内まりや「プラスティック・ラブ」カバーで参加しており、今作のC/Wにも収録。”YANAGIMANが絶妙なレゲエアレンジを施し、音に敏感なFMラジオのDJの間で話題となった”と表題曲並に長々と説明していてC/Wにしてはプッシュされていた。これは当時はファンの間での人気曲程度だったので早すぎた感もある。また今作まで3作連続でアナログ盤での発売をしていたので、「プラスティック・ラブ」カバーも当時アナログになっていたのだが、ソニーもちゃっかりしており、この曲の海外人気が凄いことになってきたことを察知するといち早くなんとこの「プラスティック・ラブ」カバーだけのシングルにして限定アナログ盤シングルとして発売。2009年での契約終了、2012年に『-Sony Music Years-Complete Box』をリリースして以来のソニーからの星村麻衣の作品発売となった。
今作辺りからは完全に同性向けラブソング主体に変わってきてしまった感じがある。タイアップもあってかシンプルに切ない恋心を歌い上げるバラード。前作よりはメロディーの強さはあるし、こういう時に王道ラブストーリーのドラマ主題歌にでもなっていればスマッシュヒットくらいは飛ばせるんだろうけどなかなかそうもいかない。また今作はベースとドラムとストリングスだけ演奏クレジットがあり、ギターやピアノのクレジットが無いという一風変わった編成になっている。CHOKKAKU氏の担当がProgramming&Instrumentsとなっているのでピアノなんかも奏者呼ばずに打ち込みで済まされてしまったのだろうか。CHOKKAKU氏の編曲はさすがではあるし、既にこの『Joyful』期の体制では星村麻衣にレコーディングで弾かせなくなっているとはいえ、ピアノまで打ち込みで蔑ろにされてしまうとなぁ…。
★★★☆☆
2ndアルバム『Joyful』
1stベスト『PIANO&BEST』(セルフカバー)
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
9th Merry Go Round
06年1月11日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:CHOKKAKU
アニメ『焼きたて!!ジャぱん』エンディング。これまで研音パワーでドラマ主題歌というパターンが続いたのでやっていなかったソニーお得意のアニメタイアップをついに採用。アニメ自体は1年半続いたがあまり当たるタイアップではなく、初登場85位。アルバム発売が直後に控えた先行シングルだったのもあるが、前作同様に1週ポッキリのランクインだった(4ケタにはギリ乗せた)。
前作と同様の制作体制でベースとドラムとストリングスだけ演奏クレジットがあり、ギターやピアノのクレジットが無い。前作に比べるとライトな流れるような作風になっていて歌詞もラブソングではない前向きソング。聞きやすいと言えば聞きやすいけどすっかり落ち着いた感じになってしまい、『SOUP』の頃とは別人になってしまった。この体制で発売された『Joyful』の作風もそのままだったが、これでまた一区切りとなった。『Joyful』期はメロディーはまだそこそこいいんだけど、ロックを排してライトな作風になってしまったのが引っかかりにくくなってしまった感じはある。
★★★☆☆
2ndアルバム『Joyful』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
10th 桜日和
07年3月7日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:Falsetto de Es
Sony Music Associated RecordsからSME Recordsへ移籍。2ndアルバムを経て再度路線変更。Mai Hoshimuraから星村麻衣の漢字表記へと戻した。“2007年の“桜”はこれで決まり!”と桜ソング戦線に未だに挑もうとしているのがなんとも言えないが“新生 星村麻衣スタート”とも銘打っており、最早『Joyful』期では弾いてないので若干放棄気味になっていたピアノのアピールも再開された。
アニメ『BLEACH』エンディング。移籍により新生星村麻衣をアピールする中で強力な人気アニメタイアップとなり、ここまでなかなか芽が出なかった中での10枚目にして初登場20位を記録して最高位を更新。1.6万枚で「GET HAPPY」には及ばなかったものの匹敵する売上を記録。ソニー的には順位判断で「GET HAPPY」(24位)より上と判断したのか、代表2曲をセットにした2022年の配信シングル企画『BESTタッグ』シリーズにおいて星村麻衣は今作と「ひかり」の2曲が選ばれた。次回作でピアノ弾き語り、さらにその後も押尾コータローのアコースティックギターとコラボ桜日和×押尾コータロー…と立て続けに別バージョンが制作された。
編曲のFalsetto de Esは謎の人物だがwikipediaでは彼のリンク先が元I WiSHのnaoとなっていて、Falsetto de Es=naoの変名という事になっているが情報が乏しく確たる情報は検索しても出てこない。ただギターに家原正樹が参加しており、家原正樹はI WiSHのメインアレンジャーの1人であったので一応繋がりはある(Falsetto de Esの演奏参加は無い)。久々に星村麻衣がAcoustic Pianoとしてクレジットされているほか、ギターベースドラムが3人揃った生バンド編成。
ベタなミディアム系の桜ソング…ではあるんだけどそれでも普通以上にはいい曲。”十六で君と出逢い”という歌い出しのフレーズは一応主人公勢の年齢に合わせてはいるし、ヒロインの織姫視点みたいに捉えられなくもないが(原作でもポエマーみたいなモノローグ目立ってたし)、正直OA期間の『BLEACH』は仮面の軍勢と破面のエピソード開始時で新たな敵の脅威や内なる虚への憂慮でそれどころではなかったので全然合っていなかったのではないか…。一応人気キャラクター朽木白哉の斬魄刀の能力が「千本桜」というイメージでの繋がりはあったけど、OA期間のストーリーでは「千本桜」使用するどころか白哉の出番すらほぼ無かったのでは…。
★★★☆☆
11thシングル『瞬間、ストロボ。』C/W(ピアノ弾き語り)
13thシングル『regret』C/W(桜日和×押尾コータロー)
3rdアルバム『MY LIFE』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
11th 瞬間、ストロボ。
07年5月30日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:Falsetto de Es
2度目のTBS『恋するハニカミ!』テーマ曲。更なる新生アピールなのか単に気分を変えたかったのか明るいショートカットにイメチェン。しかしどういうわけか木村カエラみたいな個性派な雰囲気に大変貌してしまっており、しかも次回作では元に戻っているので(髪は切ったのでそのままだが)、今作のこの風貌はなんだったのか。今回も分かりやすく初登場99位1週ポッキリのランクイン。タイアップで10倍にはなるが2万枚の壁は越えられず、またタイアップが無いと常に1000人前後しか動かないという、1万か1000枚かというのが完全にパターン化していた。
前作と同じ制作体制。夏という事もあってか久々にアップテンポなポップナンバーでかなり明るい1曲。ロック感は微塵も戻ってきていないが、ミディアム~バラードまみれの中では一際輝く1曲だった。MVでは悪ふざけの領域のストップモーション押しでややシュールな仕上がり。前述のように全然似てないカエラ風味な風貌といい、行き止まりを迷走している感じもしなくもない。
★★★☆☆
3rdアルバム『MY LIFE』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
12th かけがえのない人へ
07年11月14日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:鈴木Daichi秀行
アニメ『獣神演武 -HERO TALES-』エンディング。またしてもアニメタイアップとなったが今回まさかのタイアップ効果どころかマイナス効果に転じてしまい、初登場111位1週ポッキリのランクインで1000枚どころか700枚台まで落とすという大コケになってしまった。半年放送されて一貫してOPだったBEAT CRUSADERSはトップ10ヒットしていたが、半分で交代になった次のEDを担当したHIGH and MIGHTY COLORも前作より下げる結果になっており、タイアップ効果のないアニメだった模様。当時のソニーアニメ典型パターンの1つで、アニメタイアップでヒットを飛ばすがそれ以外でヒットが出せない→アニメタイアップでもしょぼいのしか回ってこなくなり全く当たらなくなる→契約終了へ…というのもよくあった。
ジャケットに出ている犬はエキストラではなく自身の愛犬マリリン。
バンドサウンド風だが星村麻衣のピアノ以外はアレンジャー1人オケ制作にグレードダウン。編曲者も1人オケ制作が出来る人材へと変わった。王道的なミディアム君への応援歌のような内容になっていて、光が差していくような開放的な空気が感じられる。一人称が”僕”なんだけど、”かけがえのない人”とまで言っているので友人レベルよりも恋人に向けての応援歌のように捉えられてしまうところで対象を狭めてしまった感もある。
★★★☆☆
3rdアルバム『MY LIFE』
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
13th regret
08年6月4日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:鈴木Daichi秀行
アニメ『D.Gray-man』エンディング。OP4作は2クール交代でトップ10級のヒットになっていたがEDは1クール交代であまりヒットしていないというアニメタイアップだったが、それでも初登場30位から4週ランクインで6000枚台に乗せた。以前の1万か1000枚かの半分よりちょっと良いくらいという中間な売れ行きとなった。
後にホテルで4日間外出禁止の缶詰状態で一気に書き上げた12曲のうちの1曲と明かされているが、アルバム発売も控えていないようなこのタイミングで何故そんなことをさせられたのかは謎が残る。
バンドサウンド風だが星村麻衣のピアノ以外はアレンジャー1人オケ制作。キャッチコピーは“星村麻衣が、女性の複雑な気持ちを代弁します。”。「桜日和」の時点でも怪しかったが、最早完全にアニメに合わせる気皆無すぎるどころかターゲットが全くあってねーよ…というバトル作品に対して同世代女性向けラブバラード。しかもこれまでのような比較的健全な切ない恋心ではなく、ドロドロな本音、相手が別れた事を後悔することを望むというストレートな心情が綴られ、ラブソングの歌い手としては明確に踏み込んだような内容になっているのが印象的。この方向性が『MY LIFE』での27歳の等身大を打ち出す売り出し方に繋がっているようにも思う。曲自体は割と今までのミディアム~バラード路線と大差ないが歌詞が歌詞だけに重さはある。『D.Gray-man』エンディングでこれかけてもナンダコレで、届けたいところに全く届いていなかったようにも思うが…。
★★★☆☆
3rdアルバム『MY LIFE』
1stベスト『PIANO&BEST』(セルフカバー)
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
14th ひかり
08年8月14日
作詞作曲:星村麻衣,シライシ紗トリ、編曲:シライシ紗トリ,千住明
ドラマ『Tomorrow~陽はまたのぼる~』主題歌。事務所研音パワー最終炸裂作。看板枠であるTBS日曜21時枠の竹野内豊主演ドラマタイアップという研音バーターにして恐らくこれがラストチャンス!とばかりに過去最高に気合の入ったプロモーションが展開。ヒットメイカーのシライシ紗トリとの全面共同制作。さらに今になって急に“裸足のピアノガール”と初期の頃はピアノガールだけで裸足まではアピールしていなかった演奏時裸足になる部分を突如強調して全国各地でのフリーライブやTV出演をしまくった。これにより“最近は裸足のピアノガールと呼ばれている”という記事を書かせるなど、プロモーションが尋常ではない勢いだった。主題歌提出後にドラマプロデューサーがこのフレーズを気に入ってドラマのサブタイトルに「陽はまたのぼる」を加えたという。
唐突な”裸足のピアノガール”という愛称も正直ずっと聞き続けていたリスナーとしてはけっこう謎だったんだけど…。しかも女性アーティストで裸足で歌唱するとか割と珍しくなくてけっこう色々な人と被ってただけに、そんなに特徴のあるシンガーではない星村麻衣が裸足アピールしても個性付けにはなってないどころか後追い感がハンパなかった。
過去最高の猛プッシュにより初登場14位を記録して最高位を更新、8週ランクインして初の2万枚突破の最高売上も更新した。ドラマ最終回には夏祭りに呼ばれてゲストで歌うピアノシンガーとして本人役で出演するというごり押しっぷりだった。しかし物語上、1話で起きた祭りの夜の爆発事故に続いて1年後の祭りの最中に倒壊事故というまさかの2年連続祭りで大事故発生という脚本崩壊気味な超展開となってしまう。しかも描写がド派手過ぎてステージどころか全部崩壊するという何をどうしたらそんなことになるのかテロリストが何か仕掛けたレベルというほど。いや直前までそこで星村麻衣がライブしてたんだけどこれ星村麻衣も確実にこの大事故に巻き込まれてね?という状態だったが出演は1シーンだけだったので全く触れられずに終わった。
過去最高の売上を記録したとはいえ、トップ10入りに至らず、最高売上とはいえ2万枚では想定以上の結果が出たとは言い難かったのも確かで結果的に続く3rdアルバム、翌年決算期のベスト盤でソニーとの契約が終了。それどころかSowel、the brilliant greenと3組揃って事務所研音から離れる事になり、研音が音楽部門を事業整理したかのような切られっぷりであった(Sowel、the brilliant greenも揃ってソニー系列から移籍するという全とっかえでの移籍となった)。
「ひまわり」の時と状況が似ていてシリアスなドラマの渾身のシリアスバラードである点も全く同じだが、今作はさらに背水の陣という絶対売れなきゃならないような最後の勝負曲という状況からか、作詞作曲が完全共作。ヒットメイカーであるシライシ紗トリが作詞作曲の段階から手を入れ、さらに千住明もオーケストラアレンジを中心に派手に盛り上げる。ストリングスに予算を集中させたのか、ストリングス以外の演奏者が1人もいなくて1人オケ制作のバンドサウンド風+1stアルバムで師匠とされていた中西康晴がピアノを演奏(本人演奏なし)。
ここまで総力を挙げての売れ線バラード狙いだけに力作であり、非常に力強い楽曲。しかしやっぱりなんか重たくなってしまう。それを売りに出来るボーカリストもいて例えばJUJUなんかが歌いそうな曲であり、JUJUが歌えば年末歌番組で歌ってそうなヒット曲っぽくなるんだけど、星村麻衣の強みはここには無かったように思うんだよなぁ…。
★★★☆☆
3rdアルバム『MY LIFE』
1stベスト『PIANO&BEST』(セルフカバー)
1stベスト『PIANO&BEST』
BOX『-Sony Music Years-Complete Box』
15th いちばん星
10年3月10日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:古賀繁一
研音×ソニー勢3組一斉契約終了という事で、Sowelがエイベックス、the brilliant greenがワーナーへの移籍を発表する中で星村麻衣はインディーズへ移動。大阪の「ハートボイススタジオミュージックスクール」のインディーズレーベルHeart-Voice Records所属となり、スクール代表でもある古賀繁一を中心とした小規模な制作体制で自主通販(一応Amazon販売もあり)での活動を継続した。Heart-Voice Recordsは結局星村麻衣しか所属してないような状態となっている。個人的にはCD通販で不備が連発されるも連絡が取れなかったためいい印象が無い(たぶん担当スタッフが実質不在でメールアドレスも死んでいたのに気づかないくらいの状態だったのではないか)。
ハートボイス以降は全面的に打ち込み疑似バンドサウンドしかできなくなってしまうが、路線自体は大きく変わらないバンド風のピアノポップス路線。今作に関しては再始動という事もあって、大手事務所大手レコード会社との契約が終わるという岐路に立たされ、今後どうするか相当悩んだ末に音楽活動継続を決めたという決意の強さがそのまま歌詞に反映されたようなミディアムナンバー。メッセージの強さと「GET HAPPY」や「ビリーヴァー」の頃よりも色々な経験を経たより強く切実な思いが出ているように思う。その強さゆえに5分55秒という6分近い長い曲になってしまっているが、インディーズ以降では強く刺さる1曲であったのは間違いない。
★★★☆☆
1stミニアルバム『今日が笑顔であるように』
2ndベスト『My Selection 2010-2013』
16th Candy
10年7月29日
作詞作曲:星村麻衣、編曲:古賀繁一
再始動2作目。「瞬間、ストロボ。」よりはだいぶ落ち着いているが、夏の爽やかナンバー。前作もそうだったが比較的エレキギターも主張したサウンドに仕上がっているので疑似バンドサウンド風味ながらもそこまで軽くは感じない。タイアップのしがらみ等が無くなったためか、自由になった感じもあるが、セルフライナーによれば夏の清涼飲料水のCMをイメージしたとの事。
★★★☆☆
1stミニアルバム『今日が笑顔であるように』
2ndベスト『My Selection 2010-2013』
17th Doki Doki/You
11年6月8日
シングルCDとしては最終作。以後ミニアルバム、フルアルバムを中心とした活動へ移行した。2014年のインディーズ移籍以降をまとめたベスト盤の後に結婚を発表。以後は新作が滞るようになり、2018年に久々のフルアルバムを発表したのが現時点で最後となっている。公式サイトは2019年の妊娠発表を最後に停止、以後はTwitter、ブログでの近況報告を続けており、完全に活動停止になっているわけではなく、イベントライブへの出演や曲提供などは細々行われている模様。
Doki Doki
作詞作曲:星村麻衣、編曲:古賀繁一
ブラス風打ち込みと転がるようなピアノサウンドを前面に出した久々に躍動感のあるサウンド面での新たな一面を見せた楽曲。セルフライナーによれば久々のピアノロックとしているが、ピアノロックな感じはあまりないかも…。間奏でギターソロがあるとか、激しめにピアノがかき鳴らされているところにロック感はあるけど、初期の感じとは全く違うし。
★★★☆☆
4thアルバム『evergreen』
2ndベスト『My Selection 2010-2013』
You
作詞作曲:星村麻衣、編曲:古賀繁一
ベタなバラード。4年ほど前からあった曲で発売前からライブで披露して好評だったという曲。あなたを励ますような「夢をあきらめないで」的な歌詞の内容は「かけがえのない人へ」に通じるところがあるが、まさに4年前なので同時期に作っていた可能性も。
★★★☆☆
4thアルバム『evergreen』
2ndベスト『My Selection 2010-2013』
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