18th 薄荷キャンディー
2003年8月13日
作詞:松本隆、作編曲:Fredrik Hult,Ola Larsson,Öystein Grindheim,Henning Harturng、コーラスアレンジ:三谷泰弘
前作を踏襲して初回盤はカラオケ収録の4曲、通常盤はカラオケ無しで光一作詞作曲「I」を収録(ほぼ光一ソロで剛はコーラス参加で前作の「この恋 眠ろう」と対になっている)。ドラマタイアップ効果で好調で、38.8万枚まで売上を伸ばした。
堂本剛主演2003年夏クールTBS系ドラマ『元カレ』主題歌。またも脚本は小松江里子、『Summer Snow』に続いて3年ぶり広末涼子がまたも相手役。タイトルは広末視点での剛を指しており、主人公(剛)視点では広末が学生時代の元カノ、就職後に出会った今カノが内山理名となる。初回の展開では広末は完全に学生時代の昔の彼女で、剛と内山理名が普通にカップルの状態から始まったのでここから元カノ広末が出しゃばってきて三角関係になって…という展開がなんかこれ嫌だなぁ…と思ってしまい、初回か数回で切ってしまった記憶。
90年代SMAPで鎌田俊哉プロデュース体制で新鋭のソングライターを次々に発掘して成功したJニーズの楽曲制作ネットワークは後輩達にも引き継がれていったが、2000年代になって間もなく国内だけでなく、新たにスウェーデンの作家チームとの関係を深めていったようで、後輩たちのクレジットには今作のような横文字作家の連名というクレジットが良く出てくるようになった。ファンサイトやブログ文化全盛期において自力で打ち込むのが至難な実に迷惑なクレジットが頻出するようになったものである…
サビの歌詞を2人が全て歌唱せずコーラス隊との掛け合いになっているという構成が新鮮。涼しげなトラックメイクも含めて海外制作陣と組んだ成果が存分に発揮されている今までにないタイプ、それでいて馴染みやすい1曲だった。2003年の夏は曇天続きの冷夏であまり前作で予言していたギラギーラギラとした暑い夏にはならなかったのでこの曲の雰囲気が程よくハマっていた。
連作ストーリー仕立てのMVだが、前2作に比べると今作は曲そっちのけでストーリーの音声がメイン。元々この曲自体音数が抑えめでおとなしいというのもあるが、前作の最後で電話を受けた剛が駆け付けたのは危篤の父の元だった、という一応そこだけは繋がって物語がスタート。剛は父の言葉を聞いて再度1970年代にタイムスリップして後に母となる女性に父が当時言えなかった言葉を伝え、光一は2003年の街を彷徨って現代の自分と遭遇する。のっけから台詞メインで曲が小さくてBGM状態になっており、光一が街を彷徨う長いシーンは台詞が無いのに雑踏の音をメインで出す謎演出でずっと曲が小さいまま。さらには33年後の50代老けメイクで登場する2003年現在の堂本光一(今作の光一は1970年の若者)の老けメイクインパクトもあって曲が全く入ってこない。曲のMVとしては台詞に力入れ過ぎて曲が完全にBGMになっちゃダメでしょうという気はした。前作と繋がりがあったのは電話があって剛が駆け付けた、の1点だけで前作で2度聞いても答えずに次作へ持ち越しにするような演出になっていた「光一が何故現代に来ていたのか」には一切触れないままだった。そして結局これどういうストーリーだったの?完成版ショートムービー『鏡の中の六月』はYouTubeで未公開のままだしなぁ…。
なおDOMOTO改名2025年の時点で22年経過しているが光一の容姿はほとんど変わらず若々しさを保っており、今作で描かれたようなしわとたるみで人相が変わるほど老けた容姿まで残り11年で一気にいくかというと…あんなに老けない気はする。
★★★★☆
7thアルバム『G Album-24/7-』
2ndベスト『KinKi Single SelectionⅡ』
3rdベスト『39』
14thアルバム『M album』side Memories(「HAKKA CANDY」英語詞リメイク)
4th(バラード)ベスト『Ballad Selection』
5thベスト『The BEST』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
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