10th 磁石
00年11月8日
9ヵ月ぶりのシングル。アルバムからも半年以上開いてしまい、完全に状況がリセットされたというか世間は忘れ去ってしまったようで、初登場31位。奇跡は何度も起きずにストレートにランクダウンしてしまい完全にヒットから遠ざかることとなってしまった。
今作では1曲増えて3曲入りとなったがカラオケ収録が無くなった。次回作も同一フォーマットでのリリース。
磁石
作詞:今井千尋、作曲:伊藤大介、編曲:中村哲
テレビ東京系深夜ミニドラマ『少女日記』主題歌。これまた事務所案件(ハロプロ絡み)のセルフタイアップみたいなもので、CDデビュー前のド新人だった松浦亜弥が主演していた。松浦亜弥の歌手デビューは翌年春でその時点では大量CM投下など押しまくりのプロモーションで一気に売り出されて認知度を急上昇させたがこの当時はファンもほとんどいなくて、正直深夜のミニドラマってこれは何のタイアップなんだろうと思っていた。
前作の好評を受けての哀愁三部作の2作目という位置づけで切ないマイナー調の方向性を磨き上げてさらにサウンド面でも凝った1作となったが…単純に暗くて地味。なんだかジメジメしていてイメージとも違うし、「ウソツキ」でウケたのはそういうところじゃないんだよ…とズレまくった感が漂い、これは売れないだろうとは思った。ただ曲自体は失敗作ではなく、完成度は高い。コーラスワークに以前よりも力を入れるようになったのか、3人のハーモニーがより印象的になったし、サウンド面でも聞き応えがあり、聞き込むほどにハマる1曲。新たな大人のサムエルとしてはありだったと思う。唯一惜しいのは中村哲がシンセベースで片づけてしまい今井がベースを弾いてないところか。ドラムは生なんだし、リズム隊は生で固めてほしかった。
現在はかなり好きな1曲になっているし、当時ここまで大人っぽい方向性に行くのはちょっと早すぎた。
★★★★☆
3rdアルバム『光の糸』
2ndベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』
C/W 蜘蛛の糸
作詞作曲:今井千尋、編曲:森俊之
ジャケットの夜のイメージに合わせてか今作もかなりクールで大人っぽい仕上がり。世界観は統一されているがやはり一気にイメージを変えすぎた感はある。蜘蛛の糸のように絡まってくる感じで意外と何度か聞いていると耳には残ってくる。
★★★☆☆
アルバム未収録
C/W 1224~25(今井家demo)
作詞:今井千尋、作曲:伊藤大介、編曲:Something ELse
タイトル通り、3人で今井千尋の自宅で録音したらしきデモ曲。マニピュレーターが関与しているものの基本的に3人だけで演奏しており、今井はベースだけでなくシンセプログラミングも担当。
質感がかなりデモテープっぽくて音は良くない。もう少し後年の機材ならそれこそ1,2万しないレベルの録音機でももう少しクリアに録音できるはずだが、00年当時だとプロミュージシャンの私物機材でもこんなものだったのだろうか。タイトルは12月24~25日の事で、今井がキーボードや打ち込みどころかミックスまで自ら手がけて大活躍なシンプルなクリスマスソング。クリスマスよりも暮れていく年を思う年末ソングといった感じでそこまでキラキラ感は無い。3人が交互にメインボーカルを取るなど3人グループを全面に出してもいるので結構好きな1曲。前2曲が異色だったので発売当時は安心感があってこの曲を聞いた回数が多かった。毎年年末になるとこの曲を聞いて暮れていく1年を思う。
★★★★☆
アルバム未収録
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