14th 少年
03年2月5日
サブアーバンミュージックを提唱しての第2弾シングル。ベスト盤『TICKET』の1ヶ月前に発売されたが、前作と今作はその後の5月に控えるオリジナルアルバム『風見鶏』への収録が決まっていて未収録。ベスト盤で弾みをつけて『風見鶏』に繋げてサブアーバンミュージックでさらに広げていこうみたいな戦略だったようだ。
しかしどれもこれもほぼ同程度しか売れず前作、今作、ベスト盤、オリジナルアルバムと全て40~50位台、0.5万枚弱という売上に留まった。
少年
作詞作曲:今井千尋、編曲:中村仁&Something ELse
シンプルな編成で突っ走る実験曲にして3人組としての極み。高音の伊藤のアルペジオ奏法によるアコースティックギター、大久保のアコースティックギターとボーカル、今井のベースに加えて、ドタドタしたサポートドラムが入るだけなのだが(厳密には細かい装飾音はある)、これ以上ないというくらい突き詰めたかなり印象的で勢いのある1曲になっている。ほとんど3人だけの演奏+ドラムだけでここまでメロディーだけでなく演奏も印象的に表現できたということでメンバーも究極のスタイルと言い、満足度も高かったことが伺える。文字通りにSomething ELse極みの1曲。
この時期の活動は本当に充実していただけにわずかな再評価の芽も出てこなかったのはなんだったんだろうなぁ…。
★★★★★
5thアルバム『風見鶏』(アルバムバージョン)
2ndベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』
C/W 笑いたい
作詞作曲:今井千尋、編曲:中村仁&Something ELse
スタジオライブ形式で録音されており、3人以外にパーカッションのサポートを入れただけのアコースティックナンバー(終盤のラララ歌唱はスタッフらしき面々も大合唱)。ボーカルも3人で取っている。演奏開始前の会話もそのまま収録されているが、いきなり伊藤が謝罪していてCDを聞いている皆さん伊藤が間違えましたからね!という今井のイジリが炸裂。このちょっと気弱な感じの伊藤と、今井のしつこく伊藤が間違えたとイジリまくるちょっとズケズケした態度のデカさというのは、出会った時からあまり変わっていない性格の差によるものと思われ、大久保伊藤の2人と出会った今井はいきなりけっこう失礼な発言をしたと言うし、『TICKET THE MOVIE』のオーディオコメンタリーでも今井は伊藤に対してやや当たりが強めで話を押し切ったりする場面もある。解散時分裂が大久保VS伊藤今井で意外だったのはこういったところにもよる。
アコースティックを基本にしながらもこういうゆずっぽいほのぼのしたフォーク系は意外と珍しい。もしかしたら固定ファンを掴むのに足りなかったのはこういう路上系の親しみやすさだったのかもしれない。
★★★☆☆
アルバム未収録
C/W 2002.11.8 熊本県八代市厚生会館楽屋
カラオケバージョンの後の4曲目に収録。曲名表記が無く、日付と場所だけが表記されているが「少年」のライブ会場楽屋での弾き語りバージョンで完全に3人だけで演奏。完成前だったためか一部の歌詞が異なっている。ドラムは無いがほぼ原曲通りのままに3人がいればどこでも演奏できるというのがこの曲の強みであった。3人での究極系だったなと改めて感じられるバージョンだ。
『TICKET』のCD-EXTRAでは映像バージョンも見ることができる。映像ではカウントダウンライブの楽屋だと言っているので、この音源より後のもので曲の完成度は増している(違っていた歌詞もCD通りに変わっている)。
★★★★☆
アルバム未収録
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