28th MIND GAMES
99年4月7日
初動7万程度まで低迷したが奇跡のラッキー低レベル週でまさかの初登場1位となり(99年の1位としても最低売上)、そのまま最後の1位獲得作品となった。売上も15万割れまで一挙低迷。99年当時では1位獲得作品が累計売上15万割れというのは異例中の異例だった。
今作ではC/Wのカラオケが収録されない代わりに初のリミックス音源が収録された。またこれまでのように初期ミックスというのとは異なり、ランダムに出荷されたC/W「Hypnosis」に複数のバージョン違いがあるとインターネット発達後にファンの間で広く噂されるようになり、現在までに3バージョン存在する事が確認されている。岡本仁志にとっては初採用曲(長戸Pに言われて曲を作っていて1度目2曲、2度目2曲に提出した合計4曲のうちの1曲だったとの事)だったので、『ZARD/坂井泉水~forever you~』でも今作への言及はあるのだが、バージョン違いについては公式に1度も触れたことがない。
一次出荷、二次出荷、三次出荷という形で出荷ごとにバージョンを差し替えたわけではないと考えられており、後のBOXでも採用された音源がそれぞれ異なる。また100位内6週ランクイン14.7万枚という2nd3rdを除く最低売上更新で終わった今作に関してはそんなに段階的に差し替えて出荷されるような状況ではなかったと考えられ、同時にランダム出荷していた可能性が高い。そしてこれまでのように出荷の順番を示すような法則性がロット番号になく、各バージョンに該当するロット番号も複数存在、そこにも何ら法則性が見出せないため、とりあえず手当たり次第に探してきて聞いて確認するしかない。
「Hypnosis」のキーが高いVer.、低いVer.、イントロギターが片方Ver.と言い方は異なるが主にそういった特徴を持つ3バージョンがあるとされ、1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』で高いVer.、2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』で低いVer.とそれぞれ異なるバージョンが収録されている事は判明している。2020年のマキシ化再発がどの音源だったかは特に情報が出回っておらず不明であるが、後の配信では低いVer.だったので低いVer.と思われる。
MIND GAMES
作曲:綿貫正顕、編曲:綿貫正顕、古井弘人
2作連続の綿貫正顕作品。今回はアップテンポなロックナンバーで比較的ストレートにロックバンドっぽい作風になっていてこれ以降よりもこれまでに属する最後のシングルになっていると思う。けっこう厚みのあるギターサウンドにそれなりの重さで響くドラムサウンドというこのロックバンド風のサウンドでもっと続けてほしかったし、ベスト収録が1回きりなのも惜しい。
歌詞に掴みどころが無く結局何を言っているのか分からなすぎる…というのももう1つ人気が出ない理由だったりするのだろうか。見れば見るほど意味不明ではあるが、何となくワクワク、キラキラしているイメージではある。
★★★★☆
2ndベスト『ZARD BEST~Request Memorial~』
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』
C/W Hypnosis
作曲:岡本仁、編曲:岡本仁、古井弘人
GARNET CROWギタリストとなる岡本仁志の作家デビュー作だが当時は「岡本仁」名義で”志”が無かった。アレンジでは後の同僚古井弘人と組んでいるがGARNET CROW結成直前の時期(この秋に結成した事になっている)だった。全体にアレンジ面で実験作っぽさが漂い不思議な雰囲気が漂っている。しかし今作でもあくまでバンドサウンド風の範疇内ではあり、前作までのC/Wで見せていた少し王道を外した実験的作風の範囲内に近く、やはりこれまで寄り。次回作以降とは一線を画す。
低いVer.、高いVer.、イントロのギターが片方に寄っているVer.という主に3つの特徴ある音源の存在が確認されている。以前3種入手した際に雑記コーナーでまとめていた各音源の違いは以下。カッコ内はロット番号で、合計4種入手して低いVerだけダブった。ロット番号がダブらないように確認しながら購入したとはいえ4回で3つ当てたのはなかなか運が良かったと思う。
低いVer.(OP932AB,OP932AD)
単に低いだけでなく、全体にこもってて低音重視。ドラム(打ち込み)のうち、バスドラがやたらドドンドン鳴り響く。
高いVer.(OP932E)
単に高いだけでなく、全体にクリアで高音重視。ドラム(たぶん打ち込み)のうち、スネアがやたらタンタン鳴り響く。
イントロギター片方Ver.(OP922P)
イヤホン・ヘッドフォンで聞けばより分かりやすいがイントロのギターが左に寄っている。右も全く聞こえないわけではないが遠い。上記2バージョンが低音重視、高音重視といった比較的分かりやすい方向性でもってミックスしているのに対してこちらはやや高いVer.に近くはあるがかなり難解でひたすらにこねくり回した感じ。Hypnosis=催眠・夢幻をそのまま音で表現しようとしたかのよう、というのが1番正しいか。
という事で3バージョンとも違いが分からないなんてことはまずないだろうというくらいに全部違っていて特徴もしっかりしている。その上どれがいいというよりもどれもこれはこれでありだと思う。個人的には現在は高いVer.が1番好き。
しかしこの謎の3種ランダム出荷に関しては未だに不気味なほど公式で触れられることは無く、何故こうなっているのか全く謎のままである。
下記視聴音源で聞けるのは低いVer.でサブスク・配信で出ているのは低いVer.のみである。またもう1つ『素直に言えなくて feat.Mai Kuraki』C/Wの音源があってサブスクでも聞けるが、そっちは没後リメイクで別アレンジである。
★★★☆☆
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』(高いVer.)
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』(低いVer.)
45thシングルC/W(リメイク)
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』』(45thシングルC/W)
C/W MIND GAMES(Redway Secret Remix)
時流に対応するかのようにZARDもリミックスに参入した初のリミックスバージョン。イントロのギターまでは違いが分からないくらい同じだが、ドラムが入ると一変。ドラムパートを軽いシャカシャカに差し替えたたようなアレンジへと変貌。まさにリミックスとしか言いようがないようなシャカシャカサウンドだが、まさか次のシングルA面でこのシャカシャカそのままやるとはな…。
実はこれも「Hypnosis」同様に微妙に異なるバージョンがいくつかあるようで、wikiではドラムの音色が違うみたいな事が長年書かれたままになっているが、そこのところは正直判断できない(全部同じに聞こえる)。それよりも「Hypnosis」の低いVer.収録盤と、高いVer.&イントロギター片方Ver.収録盤ではこのRedway Secret Remixの収録時間が1秒異なっている(低いVer.のみ4分29秒、高いVer.&イントロギター片方Ver.は4分30秒)。されど1秒ではあるがこの曲はフェードアウトで終わるタイプではないので曲のテンポがわずかに異なっているということになる。聞いて早い遅いが判断できるほどではないが同時再生すると「Hypnosis」の高いVer.&イントロギター片方Ver.収録のものは音が一致しているが、「Hypnosis」の低いVer.収録のものだけは最初から音がズレる。
何故かシークレットトラックでも何でもないのに配信・サブスクでハブられたC/W曲の1つ。
★★★☆☆
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』
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