9th true blue/恋々…

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9th true blue/恋々…

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03年4月16日
今作からソニーが独自に採用したコピーコントロールCD、レーベルゲートCDを導入。04年にレーベルゲートCD2に進化した際にはわざわざ品番を変えて再発しているが、その数ヶ月後にはレーベルゲートCDシステムが即刻廃止になったので、通常CDでさらに品番を変えて再発しているようだが、数が少なく基本的に現在入手不可能状態である。

初の両A面シングル。ただしほぼ「true blue」がA面扱いで、「恋々…」はCMタイアップで随分前からかかってはいたというだけで準A面以下の扱いでTVでも全く披露されず、初披露は夏のツアー時だった。

初回盤はスーパーピクチャーCDレーベルでデザインの異なる2種が存在する。アトムキャラがメインのものとアトムは小さく書かれて未来都市がメインになっているものの2種。両方ともアトム仕様でメンバーの姿は無かった。その代わりジャケットもその裏もメンバー写真となっていてアニメ絵の使用は無かった。

タイアップ効果+O社集計200位まで拡大の影響もあって「夢ノカケラ…」の売上をわずかに上回る自身2番ヒット(前作で落としていたので前作のほぼ2倍)を記録した。

true blue

作詞:町田紀彦、作曲:町田紀彦,吉松隆、編曲:山原一浩
フジテレビ系アニメ『ASTRO BOY 鉄腕アトム』OP。1963~1966年(フジ)、1980年~1981年(日テレ)で放送された2作に続く3作目の『鉄腕アトム』のアニメ化。昭和の作品が21世紀に蘇るという事で話題になったが、復活のきっかけは原作の公式設定で2003年4月7日がアトムの誕生日となっていたため、このタイミングで再アニメ化をという一大プロジェクトだった。ドラえもんとか2112年なので誰1人生存不可だがアトムは原作開始時から50年後くらいの設定だったおかげで原作当時を知っている読者もなんとか生きているうちにその時を迎えられる事となった。制作はソニーピクチャーズが手掛けたため、主題歌としてソニーのZONEが起用される事になり、この年のZONEはアトム展開が続く事となった。アニメは予定通り1年間放送された。

今作の使用は前半までだったがラスト2話で再起用されたほか、後期はエンディングがZONEによる「鉄腕アトム」カバーのスカパンクとバラードの2バージョンを展開に合わせて使用するという形で終始ZONEが関わり続けた。

当初楽曲自体は不評ではなかったがそもそもアトムと言えば主題歌はあの「鉄腕アトム」だという事で批判も殺到。当時の新聞等には、主題歌を変えるとは何事だ!的な投書や苦情が掲載されるなど物議を醸したが(読売新聞に載ったのを見た記憶が)、メインターゲットである新たな世代の子供たちは昔のアトムなんて知らないので普通に主題歌として親しんでいたようだ。また「鉄腕アトム」カバーをやるのも最初から条件に入っていて制作されていたようでこれは前述のように後期エンディングとして起用された。

一大タイアップだっただけに気合が入っていて作曲は町田紀彦だけでなく、アニメの音楽を担当していた吉松隆との共作となっている。既に吉松隆によって作られていたテーマ曲の冒頭のメロディを織り込む事と、番組プロデューサーがOKを出す事が条件という制約の中での曲作りで町田紀彦もかつてないほど苦労したらしい。

楽曲自体は等身大の明るさと前向きさに満ちた同世代以下への応援歌といった装い。ストレートに明るく元気がもらえ、大学入学時の不安な時期に景気づけの1曲として毎朝目覚まし代わりにタイマーセットしてこの曲を流していたのも思い出深い(以前の過去曲回顧で触れたようにキンモクセイ「同じ空の下」とかaiko「蝶々結び」とかと同じCD-Rに保存していたので15分間プログラムしてこれらを流していた)。サウンドもかなりキラキラしており、だいぶメンバー担当以外のキーボードやシンセ、装飾音が目立ってはいるが、バンド感もそこそこあり、ちゃんとギターソロも回ってくる。アレンジの山原一浩は当時TOKIOも担当していたが、キラキラのアイドル性を出しつつもバンド感もちゃんと出す絶妙なアレンジだったと思う。

一方でTAKAYOはこの曲をキラキラ眩しすぎてZONEとしては等身大だが(メンバー3人は等身大だと思っていた)、TAKAYO本人としては違うと感じ始めるようになったと同年末の脱退時インタビューで振り返っている。前年はTAKAYOメインでのロックナンバー、自身の意向に沿ったアコースティック系をやれていたが、確かに2003年はアトムに引っ張られて明るくポップな方向に走っていた感はあり、等身大ではないという思いからの脱退への歪みは生まれていたのかもしれない。

基本的に普通に4人とも楽器演奏する曲ではあるが、TV出演時は冒頭の英語詞の部分でマイクの前にいないのに声が流れている状態でドラム以外の3人が楽器を抱えてステップするなど久々にバンドルっぽい動きをしていた。生演奏するライブではこの部分で踊らずに演奏に専念するどころか英語詞部分の歌唱もカットして単なるイントロ演奏になっていた。

MVは沖縄で撮影された明るく青空全開、自然全開、笑顔全開で眩しすぎる内容。アイドルバンドとしてのZONEが極まった内容。年末恒例で対談しているあの方もこのMVのMIYUが最強だと出会った頃から言っていたので間違いないだろう。
★★★★★
3rdアルバム『N
1stベスト『E~Complete A side Singles~

恋々…

作詞作曲:町田紀彦、編曲:HIKARI
フルーチェアジアCMソング。「夢ノカケラ…」以降続いてたフルーチェCM出演ではオリジナルのCMソング歌唱(未音源化)が続いていたが、アジアテイストの新商品用の新たな書き下ろし曲として数ヶ月前からOAされていた。アジアなのでメンバーはチャイナドレス風の姿でCMにも出演していたが、ほぼMIYUソロで3人は最後に出てくるだけという元々MIYUメインで作りがちなZONEのCM出演の中でもかなり極端だったのを記憶している。

楽曲自体もTAKAYOがハモリでサポートする程度のMIYUメインボーカル。アジアテイストというか和風な感じで作った楽曲をオリエンタルにアレンジしたといった感じで独特の打ち込みダンスポップナンバーとなった。独特な味わい深さはあり、MIYUのボーカルも合っていると思うんだけど、「true blue」との両A面ででは分が悪すぎてあまり何度も聞き返す事は無かった。またさすがに明らかにバンド曲ではないなというアレンジだったが、この後の夏のツアーまで全く披露されず、案の定ダンス曲だった…らしいが、それっきり披露されずどんなダンスだったのか当時の記録が残っていない。解散ライブではスルーされたが”10年後の8月”の2日目のライブでは元MARIAのRing2人と5人でダンス曲として披露している。

MVは制作されていなかったが、『ZONE CLIPS 02』にのみMVというよりアジアの国(タイかベトナムか中国辺り?)での何らかの撮影のメイキング映像という形で収録されている。フルーチェアジアに合わせてアジアでの海外撮影がこの時期にあったものと思われるが…ちょっと何だったのか記憶にない。そして何故か全MVが網羅された『ZONE BEST MEMORIAL CLIPS』ではスルーされた…。
★★★☆☆
3rdアルバム『N
1stベスト『E~Complete A side Singles~

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