風と光とうたと /チュエル’s

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風と光とうたと
/チュエル’s

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01年5月9日
一見ZONEと無関係に見えるユニットだが、加入前のTOMOKAが参加していた幻のグループのデビュー作。事務所ランタイムとソニーがズブズブに関与して立ち上げていたもう1つの一大プロジェクトにして1発限りで無かった事になった企画作が今作である。

ソニーとブルボンの共同企画『21世紀ガールズユニット結成キャンペーン』『The Audition』という企画で2000年10月~2001年1月にかけて8センチCD付のお菓子を発売。10人を2人ずつ5枚のCDにデモ曲を収録し、封入ハガキで10人から3人を選んで応募するというもので、澤亜沙美、待島佐和子、西村朝香の3人が選出された。ZONEとしてはインディーズデビュー前にメンバーから外され、04年のTAKAYO脱退後に再加入したTOMOKA=西村朝香のメジャーデビュー作が今作となる。

この時の8センチCDは稀に中古屋でまとめて転がっている事があり、エントリー番号で1&2、3&4、7&8の3枚を後追いで入手。内容はDJ紹介で各自自己紹介とデモ楽曲をショートで収録となっていたが、入手した6人分だけでも事務所ランタイムの町田紀彦のデモ楽曲が3曲に及び、TOMOKA=西村朝香だけでなく後のMARIAのあゆか=奈良安由加も入っていたり、合格した澤亜沙美、待島佐和子、西村朝香の3人全員がランタイムだったりと、ランタイムがズッブズブに関与していた。さすがに10人全員がランタイムではなかったようだが、ソニーとブルボンではなく、実質的にはランタイムとソニーとブルボンだったようだ。

ユニット名チュエル’sは新商品「チュエル」から取られたもので、「チュエル」のCMソングとしてデビュー。最初の”21世紀ガールズユニット”とは何だったのか…さっぱり売れず100位圏外に終わった。現在配信も一切されていないようで売れなさ過ぎて中古で発見するも至難であり、中古CDをネット注文する以外に確実な視聴手段は無いと思われる(入手した頃に比べるとAmazonでの出品在庫数もかなり減ったように見えるが、需要も並行して皆無のようで格安で入手可能ではある。TOMOKAが電撃復帰して大ブレイクしない限り今後も高騰は無いはず)。当時の公式サイトはペラ1枚でかろうじて現存している。

なお「プロデューサーはキミだ!!」というキャッチフレーズを律儀に守り、歌詞カード内は見開き部分全面を使って極小な字でプロデューサーとして応募者の名前をひたすら列挙するというすさまじい事になっている。

今作ポッキリで自然消滅し、澤亜沙美、待島佐和子はこれっきり行方不明。2003年の『ASTRO Girlz&Boyz』や北海道限定のZONEの冠番組『ぞーんぽた~じゅ』にアシスタントで出ていた事務所勢のRunZ、後のRED WORKER’zにも参加していないので、02年以前にもう事務所を辞めてしまっていたものと思われる。

西村朝香のみその後も事務所に残っていて地元北海道のローカルCMにイメージキャラクターとして出演したりと、そこそこな待遇でソロタレントとして活動を続けていて、前述の『ASTRO Girlz&Boyz』にも参加、RunZのメンバーとしてZONEとも共演しており、同年末のTAKAYO脱退を受けてメンバーの指名でZONE新メンバーTOMOKAとしての加入が決定した。

風と光とうたと

作詞:一色そらん、作編曲:和田克彦
ブルボン「チュエル」CMソング。
当時CMを見た記憶は無いが雑誌「CD HITS!」にPV紹介が載っていたのでデビューしたのは知っていたし、当時公式サイトも見に行った記憶があるが、ZONE繋がり(事務所同じ)だとは知らず、TOMOKA加入後にTOMOKAがここでデビューしていた事も後で知った。CDを購入したのはさらに後でZONE解散後だったと思う。

よく見ると作詞の一色そらんはZONEの「世界のほんの片隅から」の作詞者、作編曲の和田克彦も「大爆発NO.1」の作家であり、その後あまり出てこなかった作家だが、事務所ランタイム関係者と思われ、デビューまでもがランタイムとズブズブだった事が伺える。

曲の方はタイトル通りさわやかな風を感じるシンプルなアコースティックポップ。サビでも全く盛り上がらずにのどか~な感じで進んでいくのでヒットしなかったのも仕方ないとは思うけど、案外見当たらなかったアコースティックなガールズポップ路線なので突き詰めればけっこうな個性になっていたかもしれない。

ただハーモニーが似合いそうな曲なのにハーモニーで聞かせる方向にはなってないし、平メロくらいソロパート回しにすればいいのに一切のソロパートが無く、終始3人で歌っているのは正直芸が無さすぎると思うし残念。オーディション自体も各自のソロ曲を聞いて選択する方式だったのに3人のソロ歌唱が一切聞けないなんて…。
★★★☆☆

C/W for you

作詞:待島佐和子、作曲:佳葉子、編曲:平山了一
メンバーがいきなり単独作詞。作編曲者は見た事無のない人物だがやはりソニー人材ではなくランタイム人材だろうか。こちらもアコースティック調だが、もう少しどっしりとした佇まいのミドル系。淡い感じのラブソングな歌詞といい等身大っぽさは漂う。
★★★☆☆

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