松任谷由実 Time machine tour Traveling through 45years

今年最後のライブは2018年12月19日さいたまスーパーアリーナ公演そうジュリー氏が断念した事で今年脚光を浴びたあの地である。ユーミンのライブは2017年4月以来2度目。今回もアルバム封入のチケット先行受付で当選を果たして行く事が出来た。

しかし届いたチケットを見て驚愕した。

200レベルとか300レベルとか400レベルというたまアリ特有のあの書き方がされていない。

なんか「アリーナ」って書いてあるんだけど…?

MOMA氏、2000年のたまアリオープンから18年、2005年1月の成人式での初来アリから11年11ヵ月、ついにたまアリのアリーナへ初めて降り立つ!

そう、何度かライブで足を運んでいるたまアリだがアリーナという地平へ降り立った事は無い。成人式も05年1月の日記を見れば分かるように成人式でアリーナ部分は空白&神龍見沼の龍神様スペース(Twitterアイコンのやつ)&奥の方に市のVIP達という構成で、限られた成人しかアリーナに降り立つことが許されず、最早成人じゃなくて聖人じゃないのかという勢い。

最もアリーナに近づいたのは2015年のREBECCA。この時はアリーナ目前のわずかに傾斜が始まっている脇部分でこの時がアリーナ最接近であった。

とはいえアリーナは喜ぶべきエリアでもない。平面になっている上にステージが北奥配置の場合は南に向けて長いので遥か南後方どころか半分程度の位置でももう400レベルくらい上空の方がまだマシという事態に陥る。

初めて踏みしめるアリーナのアリーナの地といえどこれは手放しで喜べるべき事態ではないだろう。そもそもここ数日体調が優れずにかなりお疲れ気味であり、終始立ちっぱなしになったら生き残る事ができるのかという状態である。前回の国際フォーラムでは遥か上空で終始座りっぱなしだったが確か下の方の方々はお立ちになっていた。さすがに年齢的にもバラードタイムとかになれば座る客も多いとは思うが…。

とか色々考えていたんだけど、入ってみたらステージ構成はアリーナ中央にステージドーン!な360度スタイル。角に配置されたドラムやキーボードなどは固定だったが、中央は円形になっていて一部盛り上がったり稼働したり回転したりする仕様。そして昨年のTUBEで初めて見た天井下げでの200レベルまでしか使用しない形態でもなく、天井もフルMAXオープンで全方位きちんと埋まっていた。今まで見たたまアリで1番客が入っていたのはスピッツ(北奥ステージ)かコブクロ(中央ステージ&花道)のどちらかだと思うんだけど、花道が無い分だけ今回が1番入っているのかな?

1.ベルベット・イースター
2.Happy Birthday to You ~ヴィーナスの誕生
3.砂の惑星
4.WANDERERS
5.ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ
6.守ってあげたい
7.Hello, my friend
8.かんらん車
9.輪舞曲
10.夕涼み
11.春よ、来い
12.Cowgirl Blues
13.もう愛は始まらない
14.CARRY ON
15.セシルの週末
16.ハートブレイク
17.結婚ルーレット
18.月曜日のロボット
19.ダイアモンドダストが消えぬまに
20.不思議な体験
21.Nobody Else
22.ESPER
23.COBALT HOUR
24.宇宙図書館
EN1.カンナ8号線
EN2.DESTINY
EN3.ひこうき雲
WEN.やさしさに包まれたなら

開演時間になるとどこからともなく少しボッロイ格好をしたオジサンがキョロキョロしながらステージ周辺をウロウロし始めた。登場当初は観客が座り損ねて席を探しているかのようだったが、彼に明らかにスポットライトが当たりながら中央ステージの周囲を1周してやがてステージに上がるとタイムマシン的な演出でライブが開始された。

最初の「ベルベッド・イースター」のみピアノ弾き語りで歌唱(途中からバンドもイン)。ライブ前半は高音に行くたびに声が出し切れない状態でカスカスになっていて低音にしてもかなりおばあちゃん感が出ていてそろそろマジで声が出ないのかと心配になったが、コーラスや演出の派手さによりその辺をカバーしながら進行。もうすぐ65歳になるんだし仕方ないよなと思いつつ楽しんでいたが、中盤過ぎからはやはり全盛期のCDほどではないとはいえ声の調子は安定してきて出るようになった。元々歌唱力でねじ伏せるタイプのシンガーではない事もあって、中盤以降の調子になるともう気になるようなところではなかった。

割と覚えてない曲も多かったが今回はタイムトラベルをテーマにして、過去のライブで行った演出の数々をその都度再現するというコンセプトだったようだ。ザ・80’sな異様にありえないダッサイ衣装も出てきたが、本人も最も奇抜な衣装だとしながらも「当時は一般の人もこういう格好をしていた」と時代の移り変わりを語っていた。自画自賛していたがこの2000年代も間もなく20年に到達しようかという時代にハイセンスな衣装の数々が似合うのもユーミンくらいなものだろう。

残念ながら過去のライブも何も前回のツアーが初めて、それ以外はベスト盤2作の特典映像でしか見たことが無いので、あの時のあれか!というオールドファンの楽しみ方はできなかったが、いくつかはベスト盤2作の映像であまりのインパクトに記憶されていた演出があったので少しだけ分かった。どの演出もド迫力。改めて優れたエンターテイナーにしてポップスターだなと思った。ダンサー陣も凄かったが、64歳にしてけっこうキレキレに歌い踊るユーミン本人もまだまだ若い。

観客があまり若くないのも良かった。というのもアリーナレベルでも終始立ちっぱなしではなく、ある程度盛り上がる曲では総立ちでワイワイ盛り上がるが、バラードを挟むと必ず綺麗にみんな座る曲調に応じて立ったり座ったりとオンオフがしっかりしている。場合によっては1曲ごとに立ったり座ったりだったけど、これもう少し客層が若いとアーティスト本人が「ここは座って聞いてください」とか言わない限りバラード続きでも棒立ちで立ちっぱなしとかでけっこう辛いからな…。いや実に優しい。ユーミンのライブ優しい。演出は派手だし、時に幻想的だったりもして飽きさせないし。

演出では自動制御で光るフラッシュライト「フリフラ」が配布された。自動制御で光るライトはBUMP OF CHICKENの武道館ライブで見て以来だ。演出もそんなにないようなライブばかり行っているのであまり最先端技術に触れる機会が無いが、進化してるんだなぁ…。BUMPの時は確か用済みになったそのライトはそのままお持ち帰りだったように記憶しているが、今回のフリフラは出口でしっかりと回収された。鞄の奥底に隠されたら分からないとはいえ、退場時はビッカビカに光らせたままにされており、心理的にこっそり持ち帰りしにくいような措置がされていた。果たして回収率はどれだけ100%に近づくのだろうか。気になる。

アンコールの最後にユーミンとキーボードの武部聡志だけが残って1曲演奏というのは前回見た時と同じだった。ただ今回は「ひこうき雲」で1度去ってまた戻ってきての「やさしさに包まれたなら」大合唱。この曲自体は前回も日替わりアンコールでこの曲に当たったので同じようなスタイルで聞いたけど今回はユーミンが感極まって涙ぐみながら感謝を述べ、歌ってください!と演奏したので前以上の大合唱。たまアリで中央ドーンのステージは初めてで360度満員の観客という光景はユーミンも初めて見たらしくその光景が感極まったらしい。これにより会場も一体となっての大合唱は前回の同曲以上に感動した。

今回があまりに集大成的で、これまでの総括みたいなので引退かと思われるかもしれないが、まだまだやりたい演出はたくさんある、私は終わりませんよ!と頼もしく宣言していたのでまた行ける機会があれば行きたい。あと今年45周年としているけど実は46周年なのはちゃんと分かっているらしく、46年なんですけど、ってちゃんと言ってた。

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