2020年秋クールフジテレビ系「木曜劇場」枠。2019年夏ドラマの続編。特にヒットせず視聴率は終始一桁だったが見ていたファンの支持が熱かったという事で早期に続編が実現した。特にタイトルに「2」も入らず『ルパンの娘』のタイトルのままとなっているが話数カウントはリセットされている。前作キャストは全員続投しているが、和馬(瀬戸康史)は1課から左遷されているのと前作最終回の展開もあって和馬の同僚警察官キャストは一新されている。
1話
前作でLの一族が死んだと見せかけて数馬の家で同居を始めたところを振り返りそのままスタート。ストレスで和馬の両親が体調不良になる中、リモートで尊(渡部篤郎)だけが泥棒を続けながら世間が忘れるのを待つ状態が続いていたが、華(深田恭子)が先に限界を感じて数馬と2人で貧乏アパートで独立…したが隣人が警察沙汰を起こしたことで警察に迫られ結局新たなアジトで二世帯的に暮らすことに。Lの一族復活の準備が進んでいく中、Lの一族が本格復活後最初のターゲットに選んだ秘宝が先に盗まれ、その事件を和馬が追っていると発覚。
華はもう泥棒はしないと約束していたが、犯人の情報は家族が集めていたため、和馬のために情報を共有し、協力して犯人を捕まえようと提案するが和馬は拒否。和馬は華と付き合っていた事から今も公安にマークされていたが、この事件を最後に警察を辞めて華とどこかでひっそり暮らそうと考えていた。華はその事を和馬の両親から知らされ別れてくれと頼まれてしまう。そんな中いつものように先行して単独で犯人と接触した和馬は懲りずに捕まり、結局和馬を助けるために華は泥棒スーツに身を包んで復活。
いつものように終始ウジウジ悩んでいる華はこの時だけはキレッキレで犯人を撃破。助けられた和馬は例によって開口一番に「もう泥棒はしないって約束したのに何で…」と助けられておいてあんまりな発言。華は和馬との別れを決意し、2人は破局。しかし妊娠していたことが発覚し…。
一方で京都の探偵一家の北条(伊吹吾郎)が火事で死んでしまう。北条は唯一捕まえられなかったというLの一族を今でも追っていて孫の美雲(橋本環奈)は祖父を殺したのはLの一族だと断定。絶対に捕まえてやると誓って次回へ続く。巌(麿赤兒)が近くをうろついており、今回も何かを握っているようだが…。
橋本環奈が中学生役から探偵役というのは明かされていたが、自粛期間ギャグという現代の話から始まったものの、中学生の美雲が現代だったので、メインキャストとして出ている探偵スタイルになるにはどうやらここから5年以上の単位で一気に話が飛んでいくようで一気に未来の話(2025年前後?)になるようだ。
相変わらずの楽しい茶番が戻ってきて安心感はあるが、これまたウジウジ華と融通の効かない熱血バカ真面目和馬も相変わらずでやはりこの2人の全く幸せそうに見えないストレスしかないような日常がこのドラマ最大の苦手部分でもあるなぁと。前作で乗り越えたところなのに結局立ち戻ってウジウジ&融通の効かない熱血を繰り返されるのではやはりこの2人相性最悪にしか見えない。この期に及んでもまだ助けてもらって開口一番に「もう泥棒しないって約束したのに…」は120%無ぇよ…ありえない失言だし本心でこれ出ちゃうならもうお前は華の何を見て好きだと言っているんだ?という次元。そもそも助けに来た&犯人成敗しただけで華本人は1度も泥棒せずに和馬助けるためだけに来てるのにこの言いぐさ。もうこの辺は気にしないで進んでほしかったが結局このロミジュリ茶番も特色の1つだしなぁ…。
2話
失踪した事にした華、毎日家の前で待ち続ける和馬というシーンだけで季節を巡らせて一気に華は臨月。美雲はLの一族を追って執事とハイテク探偵グッズはそのままにお嬢様高校に通いながら極貧生活とワケの分からん事に。
前シリーズ9話で華を匿ってくれたスナックのママ(遠野なぎこ)も再登場。今回のお宝の持ち主にして連続女子高生誘拐犯の新納慎也は瀬戸康史が主演していた『仮面ライダーキバ』で共演していた役者…と遊び心全開。
・誘拐事件を自身を囮にして捜査していた美雲は自らも捕まるがヒントをたくさん残して執事の警察への連絡もあって和馬が駆けつける要因(&助けに来た数馬に美雲が惚れる)となる。
・犯人(新納慎也)相手にママが金を借りに懇願しに来ていたおかげでいつものように和馬が即捕まることは無くママの相手をしている犯人を背後から一撃ノックアウトするなど活躍。
・活躍したかに思われたがママがテンパって和馬にまで金を貸してくれと迫るという奇行に走ったため、復活した犯人のスタンガンアタックで結局捕まってしまう。Lの一族曰く「捕まり癖が治ってない」
・美雲が犯人をおびき出すためにマッチングアプリを使った際に渉(栗原類)もひっかけられ待ちぼうけ&完全放置。このため華が後方支援に回るが、結局家族より先に駆けつけて犯人を身重のまま成敗。
・しかし破水。そこからは謎の丘の上の豪雨の馬小屋での出産シーン&豪雨の中で祈りを捧げるように踊り狂う円城寺(大貫勇輔)…と謎に壮大な出滓ンシーンで和馬も駆けつけてまるでキリスト誕生かのように子供が生まれておしまい。
90年代のそんなに誰もが知るレベルでもないが有名ではある洋画のパロディ全開すぎてなんか明らかにパロってて様子がおかしいのは分かるが何をパロっているのか全く分からない。どの層に向けてのパロディをやっているんだこれは…。
結局は尊が子供が産まれる事を和馬に明かし、華が去ることにしたのは警察を辞めようとしているからだという事を伝えて和馬は間違っていた、警察で一課に返り咲いて迎えに行く!と決意を固めていたが、相変わらず根本が違う気がする。さすがに今回は助けられておいてどうして…という失言は無かったとはいえ、泥棒しないで犯人成敗しているだけの華の正義感だけはちゃんと認めない限りは何度も繰り返して理想押し付けるだけだじゃないのかこの男…。
3話
冒頭では産まれたばかりの子供・杏をかわいがっていて、和馬の両親も再度2人を認めた。しかし3人で暮らすという和馬に週末婚にして普段は実家に住めと条件を出す。両親によれば公安がまだマークしているからその対策だという。ていうか公安にマークされてる設定まだ生きてたの…?1話序盤では確かに和馬は尾行されているのに感づいて少し警戒している様子があったけど、既に妊娠期間中にはどこかの家に毎日出向いて佇み、手紙を投げ込み続けるとか散々怪しい行動取りまくってたけど…。
どんちゃん騒ぎしていたと思ったら前回同様に円城寺ミュージカルが始まり、歌っている間に赤ちゃんが幼女に成長し、さらに女児へと成長していき8歳の小学生(小畑乃々)まで成長。なんか明らかに途中の幼女時代の方がかわいらしかった気がしなくもないが将来的に個性派・正統派どっちに転ぶか分からない感じの子で固定したな…。
というわけで前作→今作の間の1年+妊娠期間1年+娘8歳まで成長であっという間に10年、既に2028~2030年くらいになっている計算となり、一族の高齢化問題が深刻化。ごかまさずに突っ込まれるより先に両親65歳、祖母86歳、兄は40代(言ってたけど忘れた。45だか43だったか…)と正式に年齢を明かしていたが、年齢が行き過ぎたのでさすがにこれ以上は進まないだろうか。
杏は2話で生まれる前から泥棒の話をするとお腹の中で高速回転しながら喜んだり、冒頭赤ちゃん時代に抱いていた和馬父からあっさり腕時計を盗んでいたりと才能の片鱗を見せていたが、今のところLの一族の事は知らされずすくすく成長している、らしい。
一方でこの8年の間にも和馬は手柄を上げていたらしく出世し、早くも上司(松尾諭)を越えてリーダーとなり、そこに美雲が新人刑事として就職してくる。美雲の狙いはLの一族である華と婚約していた和馬を調査するためで結婚している疑惑を抱いて内偵を進めるが、2話で助けてくれた刑事と同一人物だとは気づいていないらしい。調査の過程で和馬を眠らそうとしたときはいつも毛利小五郎が使われているあの時計型の麻酔銃が登場したが、外して跳ね返り、自身に刺さって自分が眠るという本家ではまだ使われていないオチに…。ラストでは和馬の話から同一人物だと気づいて本格的に恋が始まった…。
今回のターゲットの詐欺師(コウメ太夫)はあまりメインの扱いではなく和馬が捕まる定番パターンも無し。しかし詐欺師が使った娘の写真がネットで拾った杏の写真だったため、美雲が小学校でこの少女に会って証言してもらおうと提案。和馬は当然警察では隠している実の娘なので非常に困る事になり、その前に今すぐ詐欺師を何とか逮捕させてくれとLの一族に依頼。
ただでさえ高齢化しているのに、そもそも戦闘要員は華しかいないので詐欺師と直接戦闘して倒すのは華が請け負う事になる…という展開。散々泥棒するなと言っていた和馬が事実上自ら依頼する形となり、華が自分が動いたことを謝ろうとするとさすがにそれをさせたのは俺だと謝罪してはいたけど、最初に直接華に依頼するのではなく家族に依頼したというのが本当に都合のいい…。
4話
前半は杏に泥棒なのがバレるわけにはいかないとウジウジし続ける華というそろそろ飽きてきた展開だったが、これにより渉(栗原類)が再度婚活に乗り出し、その相手がいきなり今回のターゲットの泥棒(矢島舞美)だったという事で渉が捕まる展開に。渉救出も兼ねてもう泥棒はやらないと言っていた華が任務を引き受けて…という流れだったが今回も今回で相変わらず華は一切泥棒せずに兄の救出と悪人成敗に動いただけ。これで何で毎回もうやらないだの泥棒しないだのまるでいつも泥棒しているかのような戯言を吐けるのだろう…。
今回はさらに黒幕に華がのされてしまい、その黒幕が和馬の新上司として今シリーズより登場していた蒲谷(松尾諭)。時間をすっ飛ばしまくった3話までで描かれなかったマッチポンプの繰り返し(Lの一族が動いて悪人を成敗してお宝を頂き、その悪人の逮捕で和馬が手柄を挙げる)で和馬が出世、上司だった蒲谷を追い抜いたのは描かれていたが、4話では既にもう何か色々あきらめている感を醸し出していたのでこれはそのうち加藤諒パターン(前シリーズで上司だったが最後逮捕された)になりそうな伏線を醸し出してきたと思ったらその回のうちに犯人になってしまった。捕まってばかりだった和馬が助けに乗り込んできて蒲谷とのアクションの末に単独で確保することに成功。
しかし華は泥棒スーツ着てても和馬が登場してカズくん!モードになってしまうと途端に戦闘力が一般人以下になってしまうのか?後ろ手に縛られた程度でも蒲谷とやりあうくらいの戦闘力はあるはずなのにおとなしく捕まってて抵抗すらしないなんて。
これにより蒲谷逮捕で退場。このドサクサで逃げる際に写真を撮られてしまい何者かにLの一族の生存がバレてしまい次回へ続く。
和馬の上司が犯人に堕ちる…という和馬の呪いアゲイン。まさかこんな急にやって松尾諭出番終了とは…。
5話
前シリーズでも5話に登場した女泥棒双葉美羽(田中みな実)と家来たち(真壁刀義・本間朋晃)が再登場。双葉は当時(といっても9年前設定)捕まってまだ獄中だったので看守を誘惑して鍵を開けさせ家来の助力で脱獄するという流れに。
加えて渉が開発した新たなてんとう虫は魂を入れ替えるという特殊機能だったがバグにより華とマツ(どんぐり)が入れ替わってしまい戻れなくなってしまうという超展開もぶち込んできてカオスな事に…。
双葉はそうとは知らずに華(中身は86歳のマツ)を拉致、次いで和馬も拉致して2人の愛を奪うと宣言、毒ガスアタックを仕掛けてくる。ドタバタしながらも終盤で魂が戻って、今回は珍しく和馬が寝たままではなく初の完全コンビプレイで悔い改めな!を2人でキメる。なんだかんだ言って迅速に後始末をしてふいに現れた美雲に気づいて一族が姿を消すとまるで1人で捕まえたかのようにしれっと不自然なくふるまえる和馬…やはり泥棒するなとか散々言っておいて慣れてやがる…。
しかし爪が甘く、双葉が和馬を拉致するために使用した杏の写真が現場に残されたままで、不振に思った美雲は杏に接触、あっさり和馬の写真をパパだと言い放った事でいよいよ正体バレが…。
なんでも忘れるスプレーに続いて、魂入れ替え装置とかドラえもんの秘密道具というより渉が『キテレツ大百科』みたいになってきてノリノリすぎるが、悪ノリしてのどんぐりバージョンのダンスシーンとか徹底してて面白かった。また深田恭子も祖母ちゃん演技頑張ってたけど、どんぐりは声色まで深田恭子に寄せて見た目に反してけっこう若い声出してて芸達者っぷりが光っていた。
6話
美雲が杏に接触、あっさり和馬の写真をパパだと言い放ったためついに正体がバレたが、渉が防犯用に仕掛けていたてんとうむしカメラで事態を全て把握しており、てんとうむしからの記憶消去スプレーで美雲の記憶を消し、レーザー光線で写真の焼却に成功。美雲に惚れていた渉は葛藤していたが、美雲への片思いをあきらめてついに事態を家族に報告。北条家による追跡が迫っている事を共有し危機感を覚える一族。
記憶を消されながらも不審な点から記憶が消されたことを察知した美雲は過去の事件資料を確認してこれまで和馬が捕まえた犯人が健忘症を患っているのが散見される事からLの一族生存を確信し、ついに和馬に北条家がLの一族を恨んでいる理由を激白し、自身の目的と正体を明かす。うんまあ便利すぎて使い過ぎたよねあのスプレー。今シリーズからはLの一族生存をバラされないようにという理由で毎回使ってたもんね。犯人毎回健忘症+毎回お宝消えてる、となれば美雲以外でもそのうち気づくよね。9年も同じ手口でやってんだから。
これまで明かされていなかった話としては1期最終話で過去の因縁を清算して悪事を暴いて逮捕させた巻英輔(浜田晃)が北条家のクライアントだった事もあって犯罪者をクライアントにしていた事で評判がガタ落ち、経営状況が悪化する中でもLの一族に執着しすぎるあまりにどんどん北条家が傾いていった事が語られ、幼かった美雲にしてみればご愁傷さまでしたとしか言えないが、北条家の没落はLの一族への執着をこじらせた挙句の自業自得であり思った以上に逆恨みじゃねーか…。しかも美雲の祖父が死んだのも火事で死んだのではなく、孫に託して自害という悲劇のヒーロー気取った迷惑な自殺行為と取れなくも無く、今のところその時に京都にいた巌(麿赤兒)が一切登場していないので、何とも言えないところはあるが、殺人も放火もしていないだろう。両親&マツはこれについて知っていて華や渉には伝えていないっぽいところもあったけど。
という事で和馬からも事情を聞いた尊(渡部篤郎)はそのLの一族の資料とやらを盗むために美雲の家に潜入するが、時計型麻酔銃始め麻酔銃に長けている北条一家お得意の麻酔アタックで捕らえられてしまう。
尊が2人には知らせないように万が一の際は下の世代は守ってくれと和馬に言っていたのを聞いていた渉はとこれまたてんとうむしカメラを仕掛けていて事態を把握していて華に相談。それを聞かされた華は単身潜入を試みるが…。今回やたらと渉が事態を把握していて有能。というかフルスペック発揮して渉が動くと終始有能すぎるので、普段は物語の都合上調整のためにドジなところ見せたり、肝心なところで機械壊したり電池切れにさせたりしているんだよな、きっと。
しかし実は尊はわざと捕まっていて麻酔銃はガード。捕らえに来た猿彦(我修院達也)を逆に眠らせ、金庫に隠してあったLの一族の資料とやらの声紋認証を猿彦の声で突破して見事に盗み出すことに成功していた。
…という事で助けに向かった華がまさかの足を残す事態となり、駆けつけた美雲と対面してしまう。復讐の鬼と化してドス片手に特攻、さらには麻酔銃アタックまで繰り出してくる全身凶器みたいな美雲の攻撃を冷静に受け流しながらLの一族への恨み言を否定する華だが聞いてもらえない。最後は手刀で気絶させ、例のスプレーを噴射して逃走することには成功したが、美雲はスプレー対策で鼻に詰め物をしていて記憶喪失を回避。改めて怒りに燃えて次回へ続く。
思った以上にけっこう面倒な逆恨み復讐鬼と化してきたなぁ…。
一方で杏はいまだに何も知らないが街でひったくりに遭遇した際に突如Lの一族モードに覚醒してひったくりからバッグを奪い取る(本人記憶なし)という神技を無意識に披露。初期のドラゴンの紋章発揮してた時のダイかよ!覚醒の時が近いのか。最後のピンチは杏の覚醒で乗り切る展開への布石なら熱い。
7話
美雲の追跡が迫り、和馬に仕掛けられた発信機は円城寺が発見してミュージカル芸で美雲を巻く事に成功…したかに思われたが円城寺の超凡ミスにより外した発信機をそのまま所持していたため、美雲にアジト(疑惑)がバレてしまう大惨事に。新アジトを引き払う準備を進め、またしても悲劇モードの華。杏のクラスの学芸会が「Lの一族」に決まり、杏への説明問題も絡んできたがホントこの人なんでこんなマイナス思考なんだろうか。杏にも明らかにそれが遺伝していて友達はノリノリの「Lの一族」に1人だけ泥棒は嫌いだと反発したり、尊らにダークヒーローだと説明されて納得しつつも最後は出動寸前の華を見てしまいまた大粒の涙…。華が自信持って自分は悪党退治しかしてないと言えばいいだけの話なんだけどな…。
今シリーズで最早頑なに行動と思考の矛盾を晒しまくる華とは対照的にLの一族の当主として父として株を上げまくっている尊は一族を守るとして何らかの作戦を立案、逃げるのはやめてここに残ると宣言。
Lの一族を名乗る謎の老人(岡元次郎)と殺し屋ナターシャ(太田莉菜)による殺人強盗事件が起こり、世間でもLの一族生存が話題になると同時に例の記憶消去スプレーの効果が消失し始め、今シリーズほぼ全ての犯人・関係者に多用しすぎた弊害で早速初期の犯人がLの一族の事を想い出してマスコミにバラしたため、一気に騒動になってしまう。
また前シリーズ最終回で逮捕された巻(加藤諒)が10年越しで出所、事件に関与していて協力者かと思ったらナターシャに命乞いしてLの一族の情報を持つ和馬を差し出す事で生き残ろうとしていたクズ野郎として再登場(一応和馬を殺すなと念を押して心配していたりはしていた)。捜査協力させるためにLの秘密を話すと約束した美雲も同行していたが、どうせLが助けに来るから逃がさないと閉じ込められたのに和馬に手錠をかけて行動を制限。
ナターシャは用の無い美雲を消そうと殺しにかかってきたので和馬がかばって刺されてしまい次回へ続く。
初の続きモノとなり、一気に話が動き出した。しかし殺し屋ナターシャって…。
8話
出動直前に杏に見られてしまい、悦子(小沢真珠)とマツ(どんぐり)は杏の学芸会の練習用だとごまかそうとするが尊は乗っからずにLの一族だと静かに告げ、華にも向き合うように諭すという相変わらずのブレなさ。対して杏への説得には結局ダークヒーロー的な活動方針を主張することは一切せずに、和馬もママも苦しんだと説明し、和馬がかつてそうだったようにママ(華)が大好きだという一転集中で解決。泥棒は悪い事だと主張してショックを受けている杏に大人が誰もちゃんとした答えを示さないのはずるいし、家族が好きか嫌いかの二択にすり替えてのパワープレイ迫るのはなんか違う気がするが…。
刺された和馬だったが直後に警察がやってきたため謎の老人(岡元次郎)と殺し屋ナターシャ(太田莉菜)一味は逃走。一時心肺停止になった和馬は天国への階段を登る途中で現れた円城寺(大貫勇輔)のミュージカル芸で生き返るというミラクルを起こして復帰。自宅で祈っていた三雲家にも「助かった」ではなく、「和馬は生き返った」と知らせが入ったくらいなので1度死んだ扱いらしい。
美雲の元には尊が厳(麿赤兒)を連れて出現し、火事の真相を説明。北条(伊吹吾郎)がLの一族の生存を確信して作り上げた新たな資料に一族の重大な秘密が隠されているため、厳はそれを盗みに京都へ向かったが一足早くその資料は謎の老人とナターシャの窃盗集団に盗まれ、やつらの襲撃で負傷した北条は美雲に託して自害。美雲に渡った資料には続きがあり、その資料を参考に謎の老人とナターシャはLの一族を探しているという。
まあ要するにLの一族がらみで死ぬことにはなったが、それは俺たちではないという説明をする尊に激高しながらも落ち着いて説得され協力を約束した美雲。謎の老人とナターシャ一行を誘き出しての最終決戦が始まった。
家族を守るためといつも以上に気合を入れて出動した華だったが、任されて先行したのに無抵抗であっさり捕らえられてしまい、これにはここまで作戦通りだと余裕の表情だった尊もさすがに計算外の表情。全員捕まってピンチの中で、尊が時間稼ぎでお宝へ案内すると何人か引き連れて退散して隠れていた美雲にとの連携で拘束を脱し、駆けつけた和馬が奮戦するも華にキレがなく劣勢。拘束されていようといつもだったら軽くぶちのめしてたのに…。
と、明らかに華の弱体化が話の都合的な匂いが漂ってきたところで華に会いに自宅へやってきていた杏は渉の部屋のてんとう虫ライブ中継を見て家族のピンチを知り、学芸会用に華が用意したLの一族の衣装を身にまとって現場へ出陣。能力を覚醒させた杏はスタントマン使用によるバク転アクションの連発と一族最速のスピードで場をかき乱して一網打尽にする大活躍(とはいえ子供らしく非力なためか全員吹き飛ばしはしたが全員動けるレベル)。ここからは乱戦となり、一気に全員片づけ、渉が美雲のために前シリーズ最終回で華のために肉声で語ったのと同じように肉声でカッコよくキメ、ここまで溜めた悔い改めな!も華がばっちりキメ、全員ポーズ(和馬もちゃっかり)で大団円。
謎の老人を祖父のカタキとして殺そうとした美雲を止めた尊は続きの資料とやらを美雲に見せ、Lの一族はもう1つあると唐突に新伏線を語り始める。家系図に尊の姉の位置づけとして「三雲玲」なる人物がいてコイツこそが黒幕だと尊は告げ、厳が今追っているという。結局、厳はOP映像では毎回中央でポーズ決めてたものの1話で現場を立ち去る場面、今回美雲に説明しにきた場面、今追っているという台詞と共に暗闇を走っている場面しか出番が無かった。和馬の祖父(藤岡弘)も同様に最初と最後しか出てこなかった(今回はライダーとして登場して和馬を現場へ送り届ける役目)のは新コロ危険年齢とされる70オーバー(麿赤兒は80近い)の高齢者2人は極力出番減らしたということだったんだろうか。
そしてナターシャも戦闘途中で逃亡。尊の作戦でこれまでのお宝も全部現場に置いてきて謎の老人が逃亡するのを美雲の隣人に目撃させた事で、「謎の老人一味が死んだLの一族のフリをしてこれまで犯行を行っていた」事になり、本物のLの一族はやっぱり死んでいた事になって万事解決。
しかし三雲玲の謎は明かされず、さらに先に逃げたナターシャはアジトに戻ってきて何故先に逃げたと問い詰める謎の老人をもう用済みだと一撃殺害。ナターシャが逃げた後に厳が追っている場面が入ったりもしていたのでナターシャこそが三雲玲なのか謎のまま映画へ続く!
なお美雲の隣人はこれまで声だけのケンカ音声で出ていたカップル2名だが、実は塚本高史と倉科カナだった事が最後に判明した。無駄に豪華なゲスト出演…。
本編はこれにて8話完結。次回は9話ではなくSPエピソード扱いらしい。なんか矢継ぎ早に片づけた感じで雑にばらまかれた映画行きの伏線含めて美雲の心情が全然片付いてないのと厳の出番が追いかけたまま終わってしまっているので厳以外の家族が勢ぞろいで平和が戻ったとかラッタルッタしてても微妙にスッキリしないところではあるけど…。なんだかんだ予想以上の覚醒で大活躍した杏は期待以上だった。悪党退治担当しかしていないのに泥棒が云々で延々ウジウジしているのより開き直って派手に悪党成敗する方がやっぱ爽快だ。
SPエピソード 愛の物語
8話の続きの最終話だが、SPエピソード扱いの「ルパンの娘~愛の物語~」。1期では華の幼馴染の婚約者にして最終回直前には本当に婚約まで行くなどサポート役&恋のライバル役も担っていた円城寺。しかし華が和馬と結婚して子供まで生まれてしまったため、今シリーズでは完全に専属のミュージカル芸人と化し、ストーリー上の役割を失っていた円城寺の華への思いに改めてきちんと決着をつける回といった趣き。
円城寺の父(市村正親)が来日してまだ華と結婚していないのか!と円城寺を焚き付ける。焦った円城寺は婚約者のフリをしてくれと華にお願いし、渋々引き受けるが、父はとっくに全部見抜いていてお宝泥棒対決をけしかけるという展開に。今シリーズではほとんど見られなかった円城寺の本職泥棒としてのパフォーマンスを見せつつ最後は断念、そして実は円城寺父と尊は悦子を巡って過去に同じような事もあったと明かされ、円城寺は完全に気持ちに整理をつけた…と、ドタバタしつつも今作でほぼ放棄されていた円城寺の物語をちゃんと補完してきたのは良かった。
また8話の続きとしてナターシャの謎、三雲玲の謎もふりまきつつ、三雲玲の事は尊は家族に内緒にしていて美雲に直接コンタクトを取って捜索協力を要請したり(美雲としても真の祖父の敵が三雲玲であるため完全に協力体制)、円城寺父も知るという華の出生の秘密も唐突に…。
冒頭で華が幼少期の夢を見てそれをきっかけに杏に与えたオモチャ。しかし子供の頃に父と遊んだというそれを尊も悦子もマツも身に覚えが無く必死に知っているフリをするという怪しいシーンがあったが、ラストでも円城寺父と尊の会話から円城寺父も知っている「華は盗まれた子供」という言葉とは…。映画への引きが一気に強くなったな…。
全部終わっての感想
低視聴率でもゴーイングマイウェイに突き抜けたドラマだった。華のウジウジモードが不必要に最後まで続いたのが最大のネックで、かなり足を引っ張っていた。楽しいノリのドラマなのに1人だけ必要以上のネガティブモード。これはやはりLの一族の仕事内容としても華が一切盗みをせずに悪人退治しかしてなくて「悔い改めたな!」と完全に仕置き人気取りのキメ台詞を毎回やっていた華が泥棒が犯罪云々で悩み続けるアイデンティティの崩壊っぷりはもう少しなんとかならなかったのか。1期は警察官の和馬との恋という1点があったのでそれでも悲劇のヒロイン感出てたけど今シリーズでは和馬もむしろ開き直ってウィンウィンで手柄ゲットしたりと割り切るところはちゃんと割り切ってLの一族と割と普通に家族やってただけに華だけまあいつまでやってんの?っていう。
逆に尊は父親として&一家の主としての堂々たる姿勢や先を見通す姿勢など1期ではあまり見せていなかったちゃんと先の事や家族の事を考えている描写が増えていて頼りがいのあるキャラクターになっていたと思う。
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