2021年春クール日本テレビ系水曜深夜枠(0時59分~1時29分)。
日向坂46メンバー主演作としては同枠の20年冬クールの『DASADA』以来となるが、今回は全員出演ではなく、レギュラーメンバーは絞られている。
1話
めいこ(佐々木美玲)が憧れの漫画家金閣寺炎上(竹中直人)のアニメ化決定作品の声優募集を知り、その声優となるためにきらめき声優学園に入学するところから話がスタート。初日に同じ寮生活となるまな(丹生明里)、雪菜(金村美玖)、多恵(河田陽菜)、愛理(上村ひなの)と仲良くなるもめいこは喋るのが苦手というコンプレックスを抱えていた(みんなの前でもたどたどしくなかなか打ち解けられなかったが金閣寺炎上について話す時だけ饒舌になってみんなが若干引くレベル)。
同じ高校だったあまね(渡邉美穂)はそんなめいこを目の敵にしており、玄米校長(山寺宏一)による体力トレーニングについていけないめいこに早速辞めた方がいいのではと嫌味を言ってくる。まなは校長の元に乗り込んで声優適性を尋ねるが校長は卵の黄身と白身を分ける謎のテストを開始。旅館の娘なのでこんなの簡単だ何の意味があるんだと文句を言いながら挑んだあまねはあっさり成功。めいこは苦戦の末に失敗するが校長は文句言いながらやったあまねよりも1つの事にこれだけ集中しためいこの方が適性があると言い出す。めいこもあまねに対して自分の夢を馬鹿にするな!と激昂、覚醒して決意を新たにしたところで次回へ続く。
脇を固めるのが顔も知られている声優陣で校長が山寺宏一、講師が平野綾、めいこの祖母が戸田恵子。山寺宏一はおーはー言ってた頃から山寺宏一だけど、アイドル声優シンガーとして売り出されていた平野綾は大きく立ち位置が変わったなぁ…(遠い目)。もう当時は知らない人多いかも。
生徒以外では声優兼寮母で高本彩花、めいこが持っているハンカチに書かれているキャラるーなの声と進行ナレーションとして姿は出さずに潮紗理菜、まりりん&るびーとして声優ユニットとして活動しているメンバーとして松田好花、公式サイトのキャラ紹介に載っていないが&るびーに該当する相方として一緒に映りこんでいたのは富田鈴花っぽい。キャストに載ってないという事はまりりん&るびーとしての出番はないのだろうか。
丹生明里はにぶちゃんイメージにさらにブーストかけた感じの役どころだったがそれ以外は普段とは違う一面が見れそう。佐々木美玲、渡邉美穂は『DASADA』でもメインキャラだったけど、それ以外は『DASADA』では脇役で出番が少なかった面々が比較的選ばれている感じではあるか。連続で小坂を主演に持ってくるどころか、出てすらいないっていうのは今までにない戦略かも。
何より48、46系列のこの枠とそれ以前のテレ東深夜枠の主演ドラマとしては高校生ではないっていうのは初なのでは。『マジすか学園3』はプリズンが舞台だったが一応当時の若手中心で高校生っぽかったし、『キャバすか学園』は高校舞台ではなかったが設定上は学園が経営危機なので一時退学してキャバクラやるっていう設定だったので、一応高校生だったし。
今作も空色カラーの制服なので見た目『DASADA』の高校設定と同じように見えるが、明確にめいこが「高校卒業して就職も決まっていたがここに進学した」という設定で特殊な高校ではなく(『探偵学園Q』的な)、高卒後の進路としての専門学校に位置する設定になっていた。上村ひなのだけは現役高校生なので実際より上の年齢を演じる事になるようだけど上を演じるのもこれもまた珍しい。
2話
早くも1ヶ月が経過。めいこ、まなは金閣寺炎上の連載作「涙色戦記」が大好きだという1点で意気投合し、このヒロイン役をお互い狙うというライバルとして和気あいあいとしていたが、体力面でも声優の基礎スキルの面でもコミュ力でも前向きすぎるまなの圧倒的勢いに徐々にめいこは実力差を感じて卑屈になっていってしまう。
ついにめいこが少し険悪な態度を取りがちになっていたところで、まなの前に謎の記者(濱津隆之)が登場。取材拒否するまなを全員で守った後、まなが元天才剣道少女で事故で頭打って引退していた事が判明。落ち込んだ後に出会ったのが「涙色戦記」で新たな夢として抱いたのが声優だったという。事情を知り、雪菜、多恵、愛理、寮母ちずえまでもが同情的な態度を見せる中で、めいこだけは挫折から第二の夢を見つけたとかそっちの方がドラマティックだと斜め彼方からの見解を述べた事で、かわいそうな見方をしなかった人は初めてだとまなは感激。めいこにあまりその気は無く単純に嫉妬心だと告げるが、まなは友達から始めてライバルになろうと明るく告げて結局2人は仲良しに。しかしそんなめいこをじっと見つめていた愛理が真顔で迫ってきて次回へ続く。
剣道少女ってにぶちゃんそのまま。早くも嫉妬心を見せて態度が悪くなったり、同情せずに変なテンションでスゲースゲー言い出すズレまくりのめいこが奇跡的にハマるというベタな展開を行かない友情構築はなかなかひねりが効いていた。今剣道が出来るようになったらどうするかとめいこが聞いたら即答で「剣道」と答え、それでも声優を選んで良かったと言えるように将来的にはなりたいと語るとか完全には癒えてないし吹っ切れてない複雑な心情もしっかり描写するのもけっこう深かった。
3話
愛理が突如めいこと一緒にいていいかと言い出して終始くっついてくるようになる。クールな一匹狼キャラだと思われていたが実は初期めいこと同じ話下手で授業の課題で早口で意味不明な思考回路をそのまま口にする、自らを天使のようにかわいいと自称するほど顔には自信があるが喋りには自信が無いという特異な変人奇人ぶりを発揮してしまった愛理はだからこそ最近普通に喋れるようになっためいこを尊敬しているといいついには師匠と呼び出す。
そんな中、寮母ちずえが声優の仕事で留守だったため夕食をバーガーショップで食べていためいこ、まな、愛理を有名モデル事務所のマネージャーが愛理だけスカウト。顔だけというのを変えたくて声優を目指していたのに喋らなくていいモデルにスカウトされたのでは意味が無い、やりたいのは声優だという事で断っていたかと思われたが、愛理はみんなには告げずにモデルデビュー。
これにより一時ギクシャクするがこのまま辞めてしまうのではないかと焦っためいこは校長室へ疾走。しかし愛理は辞めるつもりはなく、両立する意向であった事、校長は同事務所のまほぽよ(『DASADA』で高本彩花が演じてたモデル)のファンでサインを頼んでいただけだった。友情はこれで深まって一件落着して次回へ続く。
まさかの自称天使&真顔で支離滅裂トークという思った以上に変化球で上村ひなのに寄せるどころか飛び越えていく奇人っぷりで驚きの展開。なんかいきなりモデルになっちゃうし、心情の変化がちょっと分かりにくかった。こんな終始真顔ではモデルも厳しいのでは?と思ったらモデル現場では天使の笑顔見せてるし。
今回はそれに加えて『DASADA』のまほぽよの名前が登場。まほぽよ役だった高本彩花は寮母ちずえを演じているのでまほぽよ本人としては登場しなかったが、これ以外にも愛理が出ている雑誌の表紙がせれなーでパイセン(加藤史帆)だったりと『DASADA』要素が目立った回だった。こんな感じでなんだかんだ全員出てくるのかもしれない。
4話
当初から一緒にいた雪菜(金村美玖)と多恵(河田陽菜)。アイドルを目指していたがオーディションに落ち続けて声優アイドルを目指していた雪菜(このためみんなより2歳上設定)に対して多恵はくっついてきただけだった。声優人気アイドルのまりりん(松田好花)&るびー(富田鈴花)の妹分として新たなユニット結成とそれをタイアップする新アニメのオーディションが開催され張り切る一行。特に雪菜は張り切っていてみんなでオーディション用の服を用意するために率先してコーディネイトもしてノリノリで行い、声優に興味は無かったが目指してよかったなどと大声で口走ったところ、謎のオッサンがこっちを見て去っていった。そのオッサンがプロデューサーだったため声優興味ない発言が響いたのかと気にする雪菜。
結果まさかの多恵だけ合格。思わず例の発言が原因かと問うとプロなんだからそんなわけないと返すプロデューサー。じゃあ意味ありげな態度を取りながら去ったりするなよ…。ますます気まずくなった雪菜はすっかりやさぐれてしまい、多恵も合宿のためにすぐに寮を出ていってしまった。
一気に半年後。チョコラショコラとしてリリ(濱岸ひより)、エマ(東村芽依)と共にミーとして3人組でのデビューが決まった多恵。やさぐれたままサボりがちな雪菜だったが、実はオーディション時に多恵が雪菜をアピールするという他薦をしていた事が判明(ダンスや演技審査も評価が良く、他薦を始めた様子にプロデューサーが興味を抱いて合格)。ラジオ公開収録に走った雪菜は相変わらずオドオドしていて気後れしている多恵に手話でメッセージを送り(やる気ないなら辞めちまえ)、多恵もうるせぇ!と手話で返して元気が出た様子。雪菜もわだかまりが解けて復活した。
そしてさらに1年後…と一気に話が吹っ飛んで次回へ続く。
まさかの今回だけで1年半。もう2年生の後半になるのか。寮にも後輩が来るだろうし、今回もユニットで他のメンバーが出てきたので今後もメンバー出てくるのかもしれない。
5話
前回で1年半も吹っ飛び、改めてこの学校は2年制であると明示されたので進路について悩む面々…と一気に卒業後の進路問題が勃発。多恵は前回デビューしたので物語からはフェードアウト。代わりに寮には後輩のギャルっぽい子(山口陽世)が冒頭から登場。
寮母のちずえも更新期限が迫っていたがオーディションに失敗、契約はもう2年続いたが最後通告であり、後が無くなってしまう。そんな中、めいこの祖母が倒れたと聞いてちずえの借りた車の運転で駆けつけた一行(その場にいなかったため愛理は不参加で、地元が同じあまねが道案内役で同行)。しかし祖母はめいこが出ていった後にちゃっかり年下彼氏(袴田吉彦)を見つけていて病室でいちゃついていた上に、電球変えようとして尻餅ついただけでケガも大したことなかった。
そんな中、成績は優秀ながらもしょっぱなからの態度の悪さが原因か校長にはあまり評価されておらず、めいこ、まなの方が評価されているのを知っていたあまねはオーディションにも全く受からず、大手事務所の面接に進んだのも雪菜だった事から、もう学校には戻らない、引き際が肝心だ、このまま地元に残って実家の旅館を継ぐと突如辞める宣言。
めいこの決死の演説で引き留められたが、それを見ていたちずえが今度は私が辞めると宣言。こっちは辞めるのは寮母の仕事だけで残り2年声優業にかけるということらしい。ということは物語上ちずえも退場か。
一方でめいこは最大の目標であった金閣寺炎上の「涙色戦記」のアニメ化プロジェクトがスタッフとの軋轢から中止になったと知り衝撃を受けて次回へ続く。
一気に話が進んだのでもう進路問題という駆け足展開。もう少し積み重ねがあれば響いてくるだろうところ、やはり急に辞めるとか心折れたとか言い出した感は否めずちょっと軽くなってしまったのは仕方ないか。
なんかいきなりナチュラルに演技うまくないか…。ギャル世(山口陽世)が普段とは違う(割と感情が薄いというか普段から棒読み気味の子だなぁというイメージだった)のになんかナチュラルにギャルってて妙にこなれていたのが印象的だった。
6話
金閣寺炎上の「涙色戦記」のアニメ化プロジェクトが中止になり、目標を失って放心状態のめいこだったが、風に吹かれていると絵コンテが飛んできた。持ち主は美大生の誠実(菅井義久)で卒業制作にアニメを作ろうとしていた。意気投合した2人は制作に向けて動き出し、さらにドレミ荘メンバーも加えて自分たちの卒業制作としてもこのアニメを成功させしようと盛り上がる。
しかし、序盤の設定変更ばかりを繰り返しなかなか結末をなかなか書き上げない誠実、校長に出演してもらうための企画書作りまでめいこが一手に背負う事になり、授業が上の空の日々が続き、ついに意を決して結末をどうするのか聞くと構想はあるなどとはぐらかす誠実。ついにはなかなか難しいと苦悩を告白し始めるもキャスト表は出来ているとして示したキャスト表ではめいこは脇役中の脇役である猫の鳴き声だけの端役だった。
これh自分とめいこの作品だ!などとのたまい、一方的に協力させておいて主役どころかメインメンバーですらない無理やり用意したような端役という不誠実な態度を取ってきた誠実にブチ切れためいこは罵声を浴びせまくるが、なんと箱入りおぼっちゃま君だった誠実は親にも怒られた事無いのに!と泣き出して完全に心折れて逃亡。
卒業制作話がポシャった上に、まな、あまねが相次いできらめき声優学園直属の事務所のジュニア所属に決定するもめいこは落選。めいこを高く評価していたはずの校長に問いただしに行くと、かつては確かに評価していたがここ数ヶ月は楽しそうでもないし、かつての一生懸命さも無いとメッタメタな低評価をされてしまいそれを理由に見送ったと言われてしまう。まなの励ましもむなしく完全に心折れためいこで次回へ続く。
後半へ向けての挫折回という事で、目標喪失、それを埋める卒業制作が散々な結末で頓挫、この間に楽しむことを忘れて評価ダダ下がりでジュニア所属落選…とこれでもかというくらい道が閉ざされまくる怒涛の展開。正直「涙色戦記」頓挫での喪失感+放心状態で評価ダダ下がりジュニア所属落選+他のみんなは進路決定…だけでも十分挫折感出たと思うんだけど不誠実美大生挟む必要あったか?そこまでしなくても…。
7話
なんと前回飛び出したまま卒業寸前で退学してしまったらしく、1年後。めいこは清掃員として働きながらギリギリでいつも生きていた。そんな中、校長の訃報が入るという衝撃展開。葬儀に出向いためいこは合わす顔が無く帰ろうとするがまりりん(松田好花)と一緒に来ていた多恵と遭遇してしまい帰れなくなり、ドレミ荘一行とも再会。岩尾先生(平野綾)に最後の挨拶をと言われためいこだったがこの瞬間に声が出なくなってしまい、心配した一行により自室アパートからドレミ荘へ連れてこられる。
ドレミ荘は全員卒業&ちずえも寮母を辞めたためまなが寮母を引き継いだはずだったが、最後の住人だった後輩の加恋(山口陽世)はとっとと学校を辞めてラーメン屋として成功したという超展開説明で本人登場無いままに退場。割といいキャラだったのに…。
まな1人で荒れ放題になっていたドレミ荘を喪服のまま大掃除をしている中で、岩尾先生がやってきて校長は最後まで人生を謳歌して死んだと伝えられる(もっと悲しい最後だと思っていたら徹夜で遊び呆けた後にレギュラー最終回のアニメ収録を完璧にこなして煙草で一服している間に眠るように心筋梗塞で死亡)。
買い出しに出ていたまな、あまねがそこに飛び込んできて誠実と遭遇したという。これまた本人は登場せずにめいこに謝罪していた、頓挫したアニメの出来ていた時点での映像データは全部もらってきたという。校長への弔いとしてアフレコをしようという事になり学校の収録現場へ。
土壇場まで声が出ず、自身の役どころだった脇役の猫役もあまねに譲る形となったが、校長に出てもらうはずだった役のところでめいこが奮闘。いざ声を出そうとしたところ、最初から静止ラフ画だった映像は終わってしまう。誠実のアニメ制作は全員の予想以上に中途半端かつ思った以上に途中までで投げされていた。誠実との出会いはめいこにとって学園生活史上最悪にクラッシャーなものだったんだなと改めて…。出会わなければ良かったというのがこれほど当てはまる相手もいない。
そのまま映像無しで続けてついに声を復活させ、校長へ謝罪して声優への夢をもう1度語り精神的復活を果たしためいこ。そんな中、「涙色戦記」のアニメ化に伴う声優オーディションへの参加依頼が、何故かめいこ始めドレミ荘メンバー一行に届いて驚愕したところで次回へ続く。
金閣寺炎上が校長の死去のニュースを残念がっているのをSNSに上げていた事、声優業を続けている他のメンバーはともかく中退して声優活動もしていないので声優の仕事依頼が届くはずが無いめいこにも届いた事から校長の生前の計らいか?
それにしても中退して1年飛ばすとは学園青春ドラマの挫折展開としてはケタ外れの挫折期間だったのでは。いやスラムダンク三井とかいるけど(1年生で挫折して3年生までブランク)、主人公が挫折したまま卒業寸前で中退して1年っていうのはあまり聞いたことが無い。このドラマどこまで進むのか分からなくなってきた。
8話
「涙色戦記」ヒロインオーディションへの招待を受けためいこ御一行。しかし雪菜と愛理にはメールが届いておらず2人だけ呼ばれていなかった…。そこにプロデューサー柿沢(武田航平)が登場。『DASADA』のオジャPが転生したかのような相変わらずなギョーカイ人ノリのPなのは狙ってやっているのか…。
案の定校長が生前プロジェクにトに深く関与していて教え子達を直接指名してオーディション参加依頼を手配していたらしい。柿沢はオーディション前から密着番組を撮りたいとして一行の撮影を開始、戸惑いながらも話に乗る事にした一行はブランクがあるめいこのお願いもあってドレミ荘に泊まり込んでの特訓合宿を開始。
呼ばれていない雪菜と愛理もノリで参加していたが、合宿の最中に柿沢により生前の校長のコメント映像が流され、雪菜は公式アンバサダー、愛理はコラムの執筆依頼という形で関連プロジェクトの仕事が用意されていた。
そんな中、あまり売れずに解散の危機に陥っていてメンバーとの仲にも亀裂が入っていてチョコラショコラを抜けて合宿に参加していた多恵は思い悩んでいるのをめいこに見抜かれ、チョコラショコラとしてメンバー2人(東村芽依、濱岸ひより)と一緒にやりたいと宣言。チョコラショコラの元に戻って思いを伝えた途端に仲直りした3人は一致団結して全国キャンペーンに出てしまったのでオーディションは辞退という超展開になり結局即退場。アイドルユニットやりたいならいいけど、本業声優なのに本業の特別招待オーディション枠蹴るのもなんか本末転倒っていうか。
一行は一次オーディションが校長の変な授業と同じものだったので楽勝で4人全員突破。二次オーディションでいよいよ金閣寺炎上が登場してウキウキなめいこで次回へ続く…。
何とも奇妙なオーディション模様…。ヒロイン1人を決めるオーディションで別の役を決めるオーディションではないようなんだけど校長がめいこらドレミ荘一行をちずえまでまとめて招待枠に入れた、という事で招待が無いとオーディションは受けられないという事と思われるが、一次オーディションはそれでも思った以上にその他大勢がけっこういた。他のコネクション等から招待されていたのだろうか。
最大の疑問は愛理の執筆と雪菜の公式アンバサダーはヒロインオーディションと違って決定事項。執筆はともかく、雪菜は作品本編に出ないのにアンバサダーという謎の人になってしまう…というのは置いておいてオーディションに呼ばれなかった2人が関連仕事確定で、オーディションに呼ばれた残り4人(多恵は辞退)からは1人受かって3人落ちるか全員落ちるかしかない事に…。
また柿沢Pがオーディションを知らされた際の一行の様子をわざわざもう1回やってくれと言って再現ドラマにして撮影するなど手の込んだことをしている時点で4人の中の誰か1人にもう決まっているかのようであり、デキレース臭が凄い。それとも柿沢Pは一次オーディションに来た連中全員に対して同様のシーンを撮影しているのだろうか。あと多恵が映っちゃってるのでこの映像使えなくならない?
なんかオーディションが不自然なのは強引に話を進めているからなのか、裏があるのか(裏を知った一行がまたドタバタして最終回に向けて一波乱になるのか)良く分からない。
9話
二次オーディションにはまりりん(松田好花)も来ていた。謎の自作粘土オーディションから結局これじゃ決められないという事で実技試験を経て、まりりん、まな、めいこの3人が最終オーディションに決定。あまねは救済なく落選だったが、ちずえには金閣寺炎上自らが母親役のイメージにピッタリだとしてその場でオファーが来て快諾したので母親役に決定した。
まな、めいこが残り盛り上がるドレミ荘一行。お互いライバルと認め合いどっちが勝っても恨みっこなしと健闘を称えあう2人だったが…最終オーディションのTV局に少し早く到着した2人は柿沢Pがドキュメントの撮れ高が良くないと電話しているところに遭遇し、「まりりんで内定している」というのを聞いてしまう。途端にキレ顔でPに迫っていくまな、心配そうに追いかけるめいこで最終回へ続く。
前半では柿沢Pの熱意で1度頓挫したアニメ化計画が再始動したという功績が金閣寺炎上から称えられていたが、金閣寺炎上が勝手な行動に走るのでコントロールが難しいと不満を抱えていた事、まりりんで内定しているので金閣寺炎上が元々有名なまりりんを気に入っているのも把握したうえで誘導しようとしている事が判明。案の定な展開に…。まりりんで決定しているにしては、前回のPはわざわざ再現映像を取らせてまでドレミ荘一行にご執心だったのは何故なのか。まりりんも校長の教え子なので後輩たちも撮れ高の一環という事だったのか。
10話
柿沢Pの電話を聞いてしまいデキレースだったことが判明。Pは開き直ってまりりんで内定している(本人は知らない)、そもそも以前のアニメ化話が流れたのも金閣寺炎上がまりりんのファンでヒロインオーディションに参加させたかったが出来なかったからだとまで明かされる。知名度アップには貢献できるし、校長だってそのつもりだったなどととことん開き直るP。ただし最終オーディションの3人もPが狙って指定していた人物がいたが金閣寺炎上はそれを聞かずにめいこを選んでしまったらしい。激怒したまなは帰ろうとするがめいこは逃げたくないと踏みとどまろうとする。そこに金閣寺炎上が登場。まりりんのファンである事は確かだが、実際にヒロインに合うかどうかは直接確かめたかった事、最終オーディションでは3人の中からしっかり自らふさわしいと思った人物を合格させると約束、デキレースを否定。慌てるP。
決意を新たにした2人はまりりんとも健闘を称えあい友人関係となる。その過程でこれまでプロモーション映像でしか登場していなかったまりりん&るびーの相方であるるびー(富田鈴花)が最後にして初めてちゃんと登場した。
オーディションは豪華なパーティー会場みたいなところで行われたが、広い会場には空席の椅子とテーブルがそのまま放置された殺風景な空間で、関係者数名と呼ばれたドレミ荘一行がいるだけ、抽選で選ばれた100名がリモート中継で見守っているという設定になった。唐突にここだけ新コロ対応世界線になったのか、そもそも客入れする予定が無くドキュメント番組放映の都合上最終オーディションがいつもの白部屋では絵にならないので豪華な感じの会場を押さえただけだったのか。
最終オーディションはシンプルに自己PRとなり、熱意を語るまな、セリフを全部覚えて披露するまりりんに対してめいこは2人の方がふさわしいとファン目線で語り始める。声優志望の自分以外に金閣寺炎上の大ファンである自分がいてファンとしての自分からすればヒロインにふさわしいのはまりりん、そして自分にとってヒロインと同じ存在なのはまなだと言い、1人で満足してしまう。結果待ちの間にまなが激怒していたが、全く動じずにこれが本心だというめいこ。ある意味あきらめの境地っていうかなんていうか…。
結果、まりりんはヒロインの双子の姉役、まながヒロインに決定。めいこは満足したから田舎に帰ると宣言するが…やっぱり完全に夢捨ててるじゃないか。
3年後に話が飛び、『涙色戦記』は現在も続く大ヒット作としてまなも人気声優になり、ドレミ荘一行もあまねは主演が決定し、ちずえもまりりんと仲良くなりながら声優として着実にステップアップしていた。多恵はチョコラショコラとして成功しており、愛理は独特な表現をする文章がウケてエッセイの執筆が順調な様子(声優はやってないっぽいが…)、雪菜はアンバサダーの評判が良くてアンバサダーとして引っ張りだこらしい(これも声優としてはどうなのか不明)。
そしてめいこが向かっていたのは『涙色戦記』の収録現場だった。
オーディション会場で田舎に帰ると宣言した直後、金閣寺炎上はめいこにめいこの声でイメージされる新ヒロインを思いついたという。この新キャラは確実に人気が出る存在になる、(これから構想を練って原作に登場するため)アニメに登場するのは相当先になるがそれまで待っていてほしいとお願い。3年経過してついに新ヒロイン登場回の収録日が来ての現場入りだった。この際に「きらめきプロ」所属と言っていたので、校長亡き後の新校長(?)になった岩尾(平野綾)の計らいで所属させてもらえたのだろうか。オーディション前にまな以外誰もいなくなっていたドレミ荘に連れてこられて以降は勝手に全員で住み着いていたがちずえ、まな、あまね以外は他事務所っぽいし、めいこは卒業前に辞めた時点で完全に無所属だったはず。
収録現場でめいこがいつも持っているハンカチに反応を示して声をかけてきたのはこのクラゲのキャラ(るーな)を演じたのがデビュー作だったという声優さん(潮紗理菜)だった。クラゲのキャラ(るーな)としてナレーションを担当していた潮紗理菜の本人登場となったが、普通に「潮です」と名乗っていたので、潮紗理菜だけ役名無し。というかるーなを演じているので、というメタ的な理由か。
本日6月30日(水)24:59~日本テレビドラマ「声春っ!」#10 が放送されます📺
いよいよ最終回です、ぜひご覧ください🌟#声春っ#日向坂46#声の足跡https://t.co/XdGfEvKdI7 pic.twitter.com/de6XygS307
— 日向坂46 (@hinatazaka46) June 30, 2021
なお公式Twitterの最終回告知でわざわざ写真が出ていた後輩の加恋(山口陽世)だけは再登場せず…。
全部終わっての感想
数年単位で話が吹っ飛んでいくというかなりスピーディーな展開だった。主人公の成長という点では王道を外した内容ではあったけど、後半が駆け足にならずに終始駆け抜けていったので終盤が明らかにまくりすぎだった『DASADA』よりもバランスが良かったと思う。全員出さない事で『DASADA』のように格差が生じずにレギュラー陣は全員に見せ場があったし。山口陽世はオマケ的な登場だった感じだが最終回に1人だけ出てこなかったのは残念。富田鈴花の出番が少なかったのは春先に体調不良で一時休養していた影響があったのかもしれない。
投げっぱなしではなくしっかりとした大団円もストレートで良かった。秋元系で話がしっかりしているのは珍しい。48系列はいつまでもヤンキードラマとその派生ばかりだったし、ゾンビのやつ(『セーラーゾンビ』)も最後は投げて終わったし、乃木坂46の『初森ベマーズ』もかなりユルいスポ根風のアイドルドラマだったし、欅坂46のは意表を突きすぎて設定から破綻…という中で日向坂46はひらがな時代からファンが期待するドラマをちゃんと作ってくる、しかも過去のフォーマットに乗せないというのはなんか最初のコンセプトからして違う感じはする。奇をてらおうとせずに青春を軸にしてちゃんと王道を行こうという。今作も高校生設定ではない専門学校が舞台な上に時間をすっ飛ばしたので途中からは全員社会人設定だったのも新しかった。
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