原作は乾くるみの小説『リピート』(04年単行本化、07年文庫化)。原作では毛利圭介が主人公で篠崎鮎美は脇役(リピートの謎に関与しない)だが、ドラマ版では篠崎鮎美を主人公、毛利圭介を2番手として、さらにその他メンバーもアレンジしている。
1話
図書館司書の鮎美(貫地谷しほり)は内気な性格だったが、1年半前にイケメンリーマンの一樹(松田悟志)と図書館で出会い、交際に発展。海外出張で数ヶ月離れ離れになっていたものの帰国後プロポーズが来るのではないかと期待していた。
そんな折、地震を予知する謎の男からの電話がかかってきて、男は風間(六角精児)と名乗り、タイムスリップをしてきたと告げる。後日8人の男女が集められ、風間は10ヶ月前の過去に意識だけを飛ばす形で戻ることができる、この現象を「リピート」と呼んでいる、自分1人でこの利益を独占するのがもったいなくなってきたので、適当な電話番号を押して繋がったこの8名にも次のリピートに招待する、と告げる。
鮎美は8人の中で隣同士だった愛想のいいカフェ経営の天童(ゴリ)、彼女(島崎遥香)のドSな独占欲にウンザリしていたフリーターの圭介(本郷奏多)と少しばかり会話をして、2人は参加を即断していたが、鮎美はやり直したい過去は無いと言っていた。しかしリピートを行う期限までの間に一樹にフラれてしまう。実はプロポーズを決意していた10ヶ月前の鮎美の誕生日の鮎美の仕事トラブルによる遅刻でサプライズをすべて潰された一樹はそういう運命なんだと気持ちが冷めてしまっていたという。
奇しくもリピートできる日付は17年2月24日。鮎美の誕生日は翌日の25日。プロポーズを受けるため鮎美も参加を決意し、18年1月11日、風間の案内で6人は山中の謎の洞穴の奥へと連れられ、その先から差してきた光に包まれると各自記憶を持ったまま17年2月24日へワープしていた。鮎美は早速トラブルを回避し、プロポーズを受けることに成功。数日後再び集まった7人の前で風間は8人のうちの1人でトラック運転手の高橋が亡くなったと告げる。本来の歴史では当然18年1月11日に生存していたはずの高橋に何が起きたのか。
そしてドラマ冒頭では「リピート」を開始した場所で瀕死の天童(ゴリ)、同じく血まみれでズタボロの鮎美と圭介たちというハードな展開が描写されていたがこれにどう繋がっていくのか。物語が始まった!
という感じのタイムトラベルミステリー。木曜日テレ深夜帯という分かりにくい時間帯のドラマだったが、話が面白そうだったので見てみたら初回からかなりミステリアスな展開で引き込まれた。原作がしっかりあるドラマのようなので話がまだ出来てない…という事もなさそうだし、面白くなりそうだ。
2話
リピート仲間のトラックドライバー高橋が即死していた事が風間(六角精児)から明かされる。リピート時、寝ていた鮎美(貫地谷しほり)は問題なかったが外を歩いていた圭介(本郷奏多)は戻った際に意識がハッキリするまでフラついて車にひかれそうになったことからも納得していたが、高橋の場合は運転中に戻ってきたもっと危険な状況だったのだろうという事に。
他の面々はまあまあうまく立ち回ってリピートでそれぞれうまく立ち回ろうとする中、鮎美は一樹(松田悟志)からのプロポーズを受けたので早速知らない未来へ突入。両親との面会では母親がヤベェ嫌味ババァで早速疲弊。
圭介は由子(島崎遥香)からの束縛が酷くなる前に別れようと目論む。カメラマンを目指していた圭介は先輩にハメられて窃盗の疑いをかけられて逃げるように師匠の下を去り、キャバクラボーイのバイトをしていたがそこに先輩がやってきて嫌味を言ってきたので乱闘騒ぎになり、レンズを破壊して100万円を請求され、この100万円を由子に借りたことから支配下に置かれたという経緯があった。
これを回避するため、バイトを休んで天童(ゴリ)のカフェに来ていた圭介だったが、リピート前ではいなかったはずの新人バイトが腹痛で倒れて店長が店を開ける事態が新たに発生。結局呼び戻されてしまった圭介は運命を変えようと冷静に振る舞うが、今度は先輩のしつこさがリピート前より3割増しに。このせいで振り払っただけでレンズが割れてしまうという強烈な歴史修正力が働いた。だが圭介はすでに競馬で金を稼いでいたため即座に100万円を突き出してギリギリで危機を回避。さらに由子にも別れを告げて追い払う…がこれで終わりそうにない…。
一方、鮎美はリピート仲間の主婦横沢(手塚理美)と結婚について相談相手になってもらい仲良くなっていた。横沢の夫は2週間後にガンが発覚してそのまま即入院で亡くなってしまうので、リピート前は参加しなかった社交ダンス大会に参加したいと語っていた。しかしリピート前に存在しなかった連続放火魔が出現。会場が被害に遭って大会が無くなってしまう。鮎美が休館の図書館のイベントスペースを貸し出したことで横沢の願いはかなったが、なんと横沢夫婦は放火魔の犠牲になり揃って亡くなってしまった…。一樹が思いっきり浮気していることも発覚し、さらに意味ありげに周囲をうろついていた風間…。不穏な空気全開で次回へ続く。
歴史の修正力凄すぎ&回避したら強制的に修正されるためかより酷いルートで最終的な末路へ行き着く…というシステムなのかこれは。風間が何を隠している丘も気になるところ。
3話
リピート仲間が相次いで2人亡くなる中、天童(ゴリ)の本当のリピート理由がバス事故で死んだ息子を助けることだと判明。離婚した妻が息子と共に海外で旅立つ際に最後に会って成田へ向かうバスが事故に遭ったため、もう最初から会わないという選択肢を取った天童。しかし向こうから勝手にやってきてしまったので運命からは逃れられない…と恐れおののくも、鮎美(貫地谷しほり)、圭介(本郷奏多)も協力して回避をもくろむ。
というかほとんどパワープレイで、成り行きでバスに乗ってしまった鮎美はこのバスが事故に会う!と騒ぎ立てる完全にアブない人と化し、切迫した状況の中で圭介まで電話でもう乗客ごと説得するしかない!と助長する始末。怪しすぎる予知軍団の大騒ぎで事故は回避され、息子も生き残ったが、当のバスはその後改めて成田に向かう最中に事故に遭い、別の男の子が犠牲になってしまった。辻褄合わせが強引すぎる歴史の修正力に愕然とする3人だったが、風間(六角精児)は余計なことはするな!と改めて言い放つのだった…。
また鮎美の抱えていた一樹(松田悟志)浮気問題だったが、完全に都合のいい女を妻にしようとしていることがあっさり発覚したので鮎美から別れると言い出したらあっさり豹変。まさかこんなあっさり正体見せるとは…。
そして圭介が別れを切り出していた由子(島崎遥香)はサイコさんになりストー化ー。血文字を綴ったデスクッキングを披露したかと思えば、留守中に忍び込んで監視カメラを設置。AKBにいてもあんまり変わらないような役が続いてたけど、新境地だった。
4話
鮎美(貫地谷しほり)、圭介(本郷奏多)、天童(ゴリ)で圭介の家で飲んだのを監視カメラで確認した由子(島崎遥香)はクソババァァァ!!とブチ切れて、鮎美への接近を開始。図書館に出現し、強引に仲良くなろうと迫る。
一方で圭介の働くキャバクラに郷原(清水圭)が登場。気弱なサラリーマンだったのに一見して判断がつかないほど別人になっていて豪遊し、未来が見えるとか危険な発言も飛び出す様子に、後日天童ら3名で忠告を行う。金が全てだ!と金に取りつかれた様子の郷原は生活を変える気はないと宣言して出ていくが直後に何者かに刺殺されてしまった。少し前に坪井(猪野広樹)と言い争っているのを目撃していた鮎美だったが、冴えない浪人生だったはずの坪井も全員会議の際に一言もしゃべらず、後でアイツ…チクったと鮎美を逆恨み。
天童は横沢(手塚理美)が死んだ後の放火魔の動向を追い、放火魔が最初に死んだ高橋(福田転球)のアパートを全焼させていた事を突き止める。高橋は生きていたとしても狙われていたのか、ようやく天童の前に現れた風間(六角精児)は不敵な態度のまま。全員が身の危険を感じる中、由子か坪井か、それとも別の誰かか鮎美が階段から突き落とされ次回へ続く。
鮎美と圭介の意識し始める感じのベタさと由子のストー化ーっぷりも王道的だけどそれよりも謎の方が気になる。
5話
突き落とされた鮎美(貫地谷しほり)は病院送りになったがケガは大したことなくすぐに復帰。坪井(猪野広樹)と死んだ郷原(清水圭)がネットの闇サイトで繋がっていたことまでは突き止め、坪井に集中する圭介(本郷奏多)、天童(ゴリ)ら一行。
一方ほとんど交流の無かったリピート仲間の大森(安達祐実)は生き残るため、天童と組むことを提案。大森は研究のためにリピートを何度も繰り返したいと語り、天童もそのはずだと語る。
坪井はリピート前から女性を眠らせて襲う犯罪集団に属しており、一行がそれを阻止して説得しようとするが説得失敗。坪井が突き落とし犯人かもしれないと疑っていた鮎美は説得失敗に震えてしまう。坪井はブチ切れて犯人扱いするなら証拠でも持ってこいや!という態度を取っていたので疑いは晴れず。
しかし危険なのは由子(島崎遥香)の方だった。鮎美の家に押し入ってきた由子はわざとお茶をこぼしてコンビニに行かせた後に部屋を調べまわし隠していたノートに書かれた未来の記憶を発見し、リピートの秘密を掴んでしまった…。これをネタに一行を脅迫してくるつもりらしい。
坪井の東大に入った利点は…
・偶然あった慶応大学の同級生にリピート前は若干バカにされるが、リピート後は倍返しで東大生をひけらかす
・ターゲットの女の子相手にリピート前は東大生だと嘘をついたのを見抜かれて逃げられたが、リピート後は本当に合格しているので成功した
襲撃時の決め台詞は「東大生の俺が撮影してやってるんだから」
坪井の東大ステータスの過剰さがギャグの領域。
そして襲うというより相手に謝らせて悦に浸るなどやることが小せぇ…。
6話
坪井(猪野広樹)問題とリピートの秘密を握った由子(島崎遥香)問題が同時進行。由子問題は圭介(本郷奏多)だけでなく、早くも天童(ゴリ)、大森(安達祐実)にまで知れ渡るが、圭介は付き合えば秘密を守るという由子に付き合えないが秘密は言わないでくれと無茶なお願いだけして去ってしまい危険物を放置。
リピートメンバーにとってはサイコな由子よりも仲間殺害容疑のかかる坪井の方が危険視されており、実際坪井は早急に鮎美(貫地谷しほり)を拉致して襲おうとしていたので危険視MAXに。圭介が駆けつけて救出したことで圭介と鮎美はついに互いの気持ちを確かめ合うが、放置していた由子が今度は鮎美を襲撃。なんかもう襲われてばかりだな鮎美…。またしても圭介が駆けつけるが由子は圭介も襲撃。
しかし本気の殺害モードの割に命中率0%な由子のナイフ攻撃は2人とも割と咄嗟の反応で回避できるヘロヘロレベル。迫力だけ尋常ないんだけどここまで当たらないって…。しかも再度鮎美に襲い掛かり鮎美が防御態勢に入ったら勝手に自分の胸にナイフ突き立てて死んじゃった…。10回以上狙って唯一の当たりが自分自身、しかもピンポイントの即死の必殺ってどんだけ戦闘力と運が無いんだこの人。
それとも鮎美の襲撃回避性能が異様に高いのか。階段から突き落とされたのに即日退院、坪井の襲撃に無傷、由子の襲撃にも無傷となるとここは鮎美の襲撃回避性能か…?圭介の方は由子の特攻で突き飛ばされて一応家具の角にぶつけて痛がってたし。
リピート仲間に起きていた事件のうち鮎美を突き落としたのだけは由子だった。しかし当の鮎美は由子が圭介の彼女を名乗ってきた以外に由子の目的を察しておらず、鮎美のリピートメモから秘密が漏れた事も把握する前に由子が死んでしまった。かろうじて天童が圭介の家に飲みに行ったことまで由子が知っていたのは変だと天童が忠告したので圭介は自室に仕掛けられた監視カメラの発見には至ったが…。
というわけで怪演を見せたぱるる退場。原作のあんまりにあんまりな死に方をほぼ事故、それどころか正当防衛レベルに改変してきたが…結局隠す気か…。
7話
襲撃してきた由子(島崎遥香)の殺傷能力は異様に低かった。鮎美(貫地谷しほり)にのしかかってきた由子は自らにナイフを突き立てて勝手に絶命してしまった。絶句する圭介(本郷奏多)と鮎美は完全に正当防衛なので自首すれば分かってくれるはずだと結論付ける。が、連絡を入れてきた天童(ゴリ)はそこからリピートの秘密が漏れるのはマズイ、全てを打破するには俺たち自身がもう1度リピートすることだ!と説得。さっさと由子の死体を手慣れた様子で処分しに行ってしまった。あんた何者だ…と思ったらどうも過去にも何かあったようだが…。
大森(安達祐実)にも事情を説明し、風間(六角精児)にも話して再リピートをお願いするが拒否されてしまい、大森が研究目的でお願いすると考えておくとする風間。風間はまずはリピートの日まで生き残れたらな…とサバイバルを示唆して去っていった。
その大森は何か病を抱えている様子な上、一行を裏切って坪井(猪野広樹)に接触して再リピートを提案するが、直後に坪井は何者かに殺されてしまう。由子失踪で興信所の人間が早くも鮎美や圭介に絡んでくる、天童の様子がおかしいなど不穏なことだらけで次回へ続く。
由子死亡を正当防衛っぽくしすぎてしまったので(原作だともっと酷い)それをもみ消すための再リピート決意の流れはちょっと苦しくなってしまった感じ。自首した場合のリスクが由子が遺品としてリピートの事を何か書き残していたらマズいというだけではかなり可能性が低いし、早くも興信所が由子の部屋を調べちゃっている時点でその理由さえ無意味になってしまっていて、これだったら自首した方がリスクが圧倒的に少ない。既に鮎美を突き落とした犯人が由子だったという事も判明しているだけにこの判断ミスが初回冒頭のアレに繋がってしまうんだろうなぁ…。
8話
坪井(猪野広樹)が殺されてしまい、直前に会っていた大森(安達祐実)を疑う圭介(本郷奏多)、鮎美(貫地谷しほり)、天童(ゴリ)。大森が坪井に結託を持ち掛けていたことは視聴者には判明しているため、大森の証言が嘘なのは明白。それを知らない圭介も疑うが、天童は何故か信じてしまう。前回から様子のおかしい天童に圭介は飛び出してしまい鮎美も後を追う。その後の調査で金を貸していた天童の先輩が転落死する事件があり、事故死判定だったが遺族や周囲は天童が突き落としたのではないかと疑っているという過去が判明。
大森は突如吐血したことで余命1年な事を天童に告白。しかし直後これまでを整理しなおした天童は犯人が分かったと宣言。以降天童は行方不明となり、圭介鮎美は天童の店で気絶している大森を発見。さらに風間(六角精児)から犯人捜しの挑戦状が届くなどしっちゃかめっちゃかに。
最早お互いしか信じられない状態の圭介鮎美だったがこの状況下で鮎美の妊娠が発覚し、鮎美は子供を産むからリピートしないと言い出して次回へ続く!
鮎美がそうなるのは原作通りとはいえそこだけ当てはめるとかなりおかしくなってないかこれ…。原作の鮎美は脇役というか主人公のリピート仲間で恋人ポジなので、鮎美視点の進行が無く、由子(島崎遥香)の死にも鮎美は関与していない。なので妊娠したからリピートしないというのは自然な話なんだけど、このドラマ版では由子死亡には鮎美の方が直接関わっているだけにそれを失念して行きませんというのはギャグになってしまう。ほぼ自爆だったとはいえ目の前で人死んで仲間が死体処理している状況下だぞ…。そこまで考えられないほど精神的に参っていて宿った命しか見えない状態なのだろうか…。
9話
鮎美(貫地谷しほり)の妊娠が発覚し、生むから残るととんでもない事を言い出した。由子(島崎遥香)の件から捕まる危険性を真っ当に訴える圭介(本郷奏多)の言う事も聞かない非常に面倒な奴と化した鮎美は大森(安達祐実)にも相談を持ち掛けるが…。
先週失踪した天童(ゴリ)はリピート仲間の死の真相が「運命」だったことに気づき、大森と風間(六角精児)に拘束されていた。風間と余命間近な大森はリピート仲間であり、先にリピートしていた風間は余命間近の大森を部下として起用していた。
由子死亡問題、天童怪しい問題、鮎美妊娠問題と考えることが多すぎる状況下でちょっと強引だったが圭介もまた改めて事件を整理して思考した結果、「運命」説にたどり着いたことで風間に呼び出され真相を聞かされる。風間は既に10回リピートしており、これまでのリピート仲間は全て何らかの事件に巻き込まれて死亡している者達だった。9回目のリピートで彼らを全員救い、その上で10回目のリピートに誘って今回は全員を運命に任せ誰が生き残るかを観察して楽しんでいたという。
なお最初に死んだトラックドライバー高橋の今回の死因は運命ではなく、偶然運転中にリピートしてしまい意識が定まらなかった事による本来の運命とは違う事故死だったという。
また天童が金を貸していた人物が転落死した案件は、その人物の自殺を事故死に見せかけて娘に保険金が入るようにしてくれと死の間際に頼まれたためだったことが発覚。じゃあ由子の死体を迅速に処理できたあの妙にこなれた感じは何だったのか…。
蚊帳の外になっていた鮎美だったが、大森のコートからタバコのにおいがしたことから天童との関与を疑い尾行して大森のいた天童の監禁場所へたどり着くなどかつてないキレを見せた。これにより実はあんまり真相に気づいてなさそうだった鮎美も事態を把握する事に。しかしこの期に及んで残ると言い張るところは変わらず。風間を神とあがめる大森を2人がかりで説得し、大森は余命間近の運命と向き合い風間の手伝いを辞めると宣言して去っていった。
一方で圭介は自身の本来の死因がバイト先の新人キャバ嬢と付き合い始めて由子に殺される運命だったと知らされる。あんなナイフ持って特攻しても1発も当てられないほど殺傷能力低い由子に殺されたのか…。そして鮎美の死因はトラック事故であり、今まさにこれから起こると知らされる。助けたければリピートには連れていかない、見捨てるならリピートに連れていくと迫られる圭介は天童が大森から風間を出し抜けるリピートに関する何らかの情報を得た事を知らず困ったまま次回へ続く。
ということで一気に真相が判明した激動展開に。全員本来は死ぬ運命だったので今回は運命通りだったという事と、鮎美の死亡は1番最後の予定だったのでまだだったというのがポイントだけど、圭介だけは鮎美と知り合っただけでで知らないうちに死を回避できていたというのが地味に凄い。しかも本来殺されるはずだった相手を殺し返しちゃってるわけだからなんか1人だけ異次元だ。
大森がリピートをあきらめてしまったのは難しいところではあるけど、問題は生むと言い張って由子死亡時のあのショック状態を失念している主人公か。果たしてどう終わるのか。原作通りだとかなり後味悪いのでなるべく救いを持たせる方向で終わってほしい。
10話
本来の歴史で鮎美(貫地谷しほり)が死ぬ瞬間が迫る中で、風間(六角精児)に鮎美を助けるかもう1度リピートするか迫られた圭介(本郷奏多)は助ける道を選択。けっこうあっさり鮎美と電話が通じて死ぬ運命を伝えて回避するように言い渡すことに成功したが…鮎美のまたしても面倒な性格が出てきて一緒に死ぬはずだった園児御一行を助けようと勝手に動き出したため、運命が変化。園児のうち1人の持っていたボールが道路へ飛び出し、園児が追いかけていきそこにトラックがやってきて飛び込んだ鮎美が助けて2人とも助かるも衝撃により鮎美が流産。
園児も巻き込む大惨事を起こすトラックにしてはけっこう些細な事で全員生還になった気がしなくも無いが、いずれにせよ流産により鮎美も改めて由子(島崎遥香)を死なせたことを思い出して(とはいえ由子のアレは完全に殺しにかかってきた末の自爆で正当防衛ですらないが…)リピートを決意。
大森(安達祐実)は運命を受け入れて残る事にして天童(ゴリ)にリピート場所の情報を託して前回で出番終了していたが、圭介、鮎美、天童は再び3人で結託。風間へリピートを再嘆願するが、圭介は二択を蹴った、鮎美はそもそもリピートの秘密に気づいてなかった、天童は風間の条件を満たしていたのに信用できないという理由で却下されてしまう。
しかし天童は既に大森からリピートの場所を聞いていたため作戦通りだとニヤリ。リピート前日にわざと埋めた由子の死体を警察に見つけさせ埋めたのを風間だと通報して風間の指紋を由子の携帯にくっつけて偽装工作。簡単な工作ですぐに偽装だとバレるものではあるが(さらにもっと調べれば埋めた天童に繋がる)要は1日だけ警察に拘束されてくれればいいのでこれでいいという。由子、随分前に死んだのに最後まで存在感を発揮したな…。今までの島崎遥香で1番インパクト残したのでは。
意気揚々とリピート場所へ向かった3人だったがそこに風間が登場。焦る3人に風間は連行される直前に警官2名を殺害したと告げる。いつの間にか拳銃を用意していたらしい。リピートはさせないと言いつつも即座に銃を向けてくるような真似はせずに、自分は神のような存在だ!と豪語する風間。
とりあえず時間も無いし、神だとか調子乗ってるし、ここはおだてるだけおだてておけばいいのに何を思ったか3人揃って風間の態度や姿勢を糾弾しだし、人間性を否定しだす始末。天童はお前は神じゃない!臆病者だ!とか挑発するし、圭介はリピートし続けておかしくなったんだ!と狂人扱いするし、鮎美に至っては愛する人がいればこんなことをする必要は無いのに…かわいそうな人…と哀れみの目を向ける始末。
人格否定されまくり、人生否定されまくり、さらには怒り任せではなく、静かに哀れみの目でかわいそうな人扱いされた事でブチ切れた風間はついに銃を抜いて発砲。鮎美をかばった圭介が撃たれてしまう。驚愕する天童、鮎美…。っていやそりゃそんだけ挑発すればそうなるだろ!
風間は確かに銃殺したとは言っておらず、刑事2名を殺すことになりましたが…としか言ってないとはいえ、拳銃か刃物かいずれにせよ凶器を持ってるって発想がどうして抜け落ちてた?なんで3人揃ってダメ押しのようにくだらん挑発しちゃったの…。
すかさずとびかかった天童と風間はもみ合うが天童が致命傷を受けてしまう。撃たれながらも天童は拳銃を奪う事には成功し、逃げる風間に向かって最後の力で連射し、風間は倒れた。しかし天童はもう動くことができず、鮎美と重傷の圭介に「先に行け…後から行く…」と促し力尽きる。ちょうど1話冒頭で見られたシーンに戻った。
なんとか鮎美と圭介の2人はリピート場所にたどり着いて例の光が…。
リピートに成功した鮎美だったが、光が差してきたまさにその瞬間ギリで圭介は絶命したため、圭介はリピートしていなかった。圭介を訪ねて「誰!?」と言われた鮎美は絶望するが、必死に話を切り替えて写真のファンだと告げて写真を続けてくれとお願い。悲しみの中で全員を救う決意を固める鮎美の前にまさかの風間がニヤニヤ登場。なんか撃たれたけどギリで間に合ったらしい。
「私と同じこと(死ぬはずの人たちを助ける)をしようとしてますね?」と告げる風間は「私と同じ地獄を味わうことになりますよ。いずれ分かる。運命を変えることの恐ろしさが…」と意味深に告げて去っていく。風間の地獄とは…?自分だけが歴史を知っている孤独感とか?風間は終始楽しんでいる様子で地獄を見ている様子は無かったのでなんだか最後の風間の言葉がしっくりこなかったが、かわいそうな人呼ばわりしてきた鮎美に対してお前も同じことをすれば分かる!お前が言う「かわいそうな人」にお前もなるぞ!というアンサーなのか…。全員を助ける決意を固めた鮎美が力強い表情を見せて終了。
原作とは主人公からして変更して(原作だと圭介主役でもっとクズ野郎、鮎美は話の中心というかリピートの秘密を何ら知る事の無い脇役)大幅に作り変えたけど、後味の悪い原作よりはだいぶ良い結末になったと思う。これは鮎美を主人公に置いた時点で既定路線か。ただ後半の鮎美はほとんどお荷物、かつ色々背負っててリピートしなきゃいけないのに妊娠により産む残るとか言い出して頑ななだったのはけっこう身勝手だった。坪井に対してもそうだったけど風間に対しても何気に他の面々よりハッキリと(どうしようもなく正論ではあっても)相手の自尊心を傷つけ逆上させるような言葉を平気で言い放っておいて身を守る術は何も持たない立ち回りの下手さなのでこんな不器用な人が全員を救う事が出来るのだろうか…。圭介がリピートしていなかった事が判明する絶望の中、これまでだったらそのまま抜け殻になってしばらく使い物にならなくなっていたのに咄嗟に圭介の前で方針変更したところはかつてない機転ではあったけど。
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