28th BEAUTIFUL DREAMER/STREET LIFE

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28th BEAUTIFUL DREAMER/STREET LIFE

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2003年10月16日
シングルCDとしては今作よりEMIとなった。品番は通常のEMI品番「TOCT」となり、UNLIMITED RECORDS特有の表記は無くなった(ポニーキャニオンの時はPCCAではなくPCCUだった)。

3月にエイベックスが先陣を切ってCDが売れなくなったのは違法コピーの影響としてユーザーに不便を強いるコピーコントロールCD(頭文字を取ってCCCD)発売を強行。東芝EMIは宇多田ヒカルには拒否されたので採用しなかったがそれ以外には積極採用したのでGLAYも今作でCCCDの餌食となった。

ネット上ではCCCDは音質が落ちる、プレイヤーに過度な負担を与えるとして検証・糾弾サイトが多数立ち上がり、当初は意識していなかったアーティストサイドも徐々に意思を表明し始める動きも若干あった(佐野元春のように抗議の末に決裂して長年在籍したEPICを離れて独立する例もあったし、新人のASIAN KUNG-FU GENERATIONは抗議するも採用されてしまいその怒りを歌詞に込めたのが代表曲「リライト」となった)。GLAYメンバーからは特に反応は無かったが、当時プロデューサー佐久間正英は自身のホームページに掲示板を設置しており、GLAYファンが押し寄せる事態となった。佐久間正英はその声を受けてCCCDを検証して音質劣化を認識したとして今後プロデュースするアーティストでは可能な限りCCCDを採用しないように働きかけることを宣言。以後CCCD反対派としてメディアへの取材に応じるなど頼もしい姿勢を見せてくれた。結果的にGLAYでCCCDは2度と採用されることは無かったが、佐久間プロデュース全てが回避できたわけではなく、採用強行されてしまうものもあった。

前2作で逃した1位を獲得したものの、25万を越えていた前2作から一気に20万割れとなった。それでも今作以降のシングルの中で18万台の今作と次回作が2トップである。

BEAUTIFUL DREAMER

作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY&佐久間正英
「幸せになる、その時に。」「いつか」はあったので、1年以上新曲が無かったわけではないが、シングルCDは1年3ヵ月ぶりという過去最長ブランクだったのでかなり久々の新曲、新始動!という印象が当時あった。90年代から地続きだった感じが無くなって、現在まで続く21世紀のGLAYが始まったのも今作辺りからというイメージがある。周囲みんなが聞いている知っているという感じもすっかりなくなって落ち着いてきて、一挙一動が注目されたり、何かやるたびに記者会見開いて大々的に報道されるとかそういう事も無くなってきた一方でより自由になってきたというか先を見据えたような新たな始まりを感じられる1曲だ。

バンドとストリングスが共存して走り抜けるようなイントロが秀逸。サビと同等のレベルでこのイントロ部分は耳に残る。また2002年2月に開設した当サイト『Beautiful Dreamer』2年目に同じ名前の曲が出てきた事もあって思い出深い。10周年頃のオフ会一時連投期ではなんとなくやはりこれは入れないといかんだろうという感じもあって、テーマ曲のようにカラオケで毎回入れていたが、そもそも高くて歌えないし歌った事もないのに無理やり歌っているのでボロボロすぎてキツかった(笑)しかしそのおかげで再度よく聞くようになり、いつの間にか2000年代前半GLAY筆頭な印象にまで成長した。

『THE FRUSTRATED』収録時は特に表記は無いがエンディングが変更されており、演奏終了時にストリングスだけ終わらずにそのまま繰り返し続けてフェードアウトしていく。Anthologyではこの処理が無くなりシングルバージョンと同じ終わり方に変更されている。
★★★★★
8thアルバム『THE FRUSTRATED』(エンディングのストリングスが残る)
4thベスト『THE GREAT VACATION VOL.1~SUPER BEST OF GLAY~
アンソロジー『THE FRUSTRATED Anthology』(Remix&Remastering 2024)
アンソロジー『THE FRUSTRATED Anthology』(Demo)

STREET LIFE

作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY&佐久間正英
「pure soul」に続くTAKUROの心情吐露系ナンバー。雰囲気も似ているが以前よりも苦悩や迷いの色が強く、序盤からどこかへ旅立とうとしていたり、最後のサビで少しだけ何か間違えたかな?と問いかけたりと全体に重め。青春期を過ぎ、人気絶頂期も過ぎ、同時代を生きたバンドがどんどん解散していった喪失感や911テロやイラク戦争など21世紀始まって数年でこんな未来のはずじゃなかったという感覚は実感として強くあったのかもしれない。刺さる部分は確かにあるんだけど、当時はちょっと曲自体も重くてかったるく感じてきてしまい、名曲っぽいんだけど名曲風なだけでそんなに何度も聞く曲にはならなかった。こういう痛みも確かに分かるけれどそうそう何度も浸りたい曲にはならなかった。
★★★☆☆
8thアルバム『THE FRUSTRATED
4thベスト『THE GREAT VACATION VOL.1~SUPER BEST OF GLAY~
アンソロジー『THE FRUSTRATED Anthology』(Remix&Remastering 2024)
アンソロジー『THE FRUSTRATED Anthology』(Demo)

C/W CHILDREN IN THE WAR(Live From HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2003)

作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY
イラク戦争に対する反戦歌。当時TAKURO個人が戦争反対を強く掲げて新聞広告を出したり、この曲を作ってライブで演奏したりしていたので様々な賛否を呼んだとされる。そのライブで披露されていたライブ音源のまま収録されたが結局その後改めてスタジオレコーディングされることが無く、このライブ音源のみのままとなった。けっこうストレートに戦争への思いを綴っている事もあって、他に置き場がなく、この時限りというところではあったのかもしれない。歌詞自体は少なめだが7分越えという大作でもあり、そう何度も聞きたいと思える曲でもない。とはいえ7分を越えるのはライブ音源ゆえの演奏の締めが長いせいでアウトロが長いだけならなんとか6分台にはなる。エンディングでは次の曲「pure soul」のイントロ演奏開始と同時にフェードアウトする。

賛否を踏まえてか戦争反対の思いだけがあまりに先行しすぎたためかしばしこれっきりとなっていたが、同じツアータイトルを採用し、ゴーストのような曲に陽の目を当てるというコンセプトでレア曲を披露した2023年の「HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2023 -The Ghost of GLAY-」ではこの時以来のライブ演奏をしたという。
★★★☆☆
スタジオ音源なし
3rdコンセプトアルバム『rare collectives vol.3』(Live From HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2003)

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