15th MILLENNIUM GREETING

2000年2月2日
初のマキシシングル。ミレニアム(2000年)に便乗しての曲名ではない作品タイトルがつけられた唯一のシングル作品となる。新曲3曲+そのリミックス3曲+カラオケ3曲の全9トラックでマキシシングルの容量を存分に生かした40分に及ぶミニアルバム級の収録時間となっているがこの頃にはO社のシングルかアルバムかの基準も整ってきておりアルバム扱いされることはなくシングル扱いとなった。一応トリプルA面という事になっている。初回盤はアルミダブルパッケージ仕様(ファスナー付)というCDには見えないような特殊パッケージだった。中に入っているのは普通のマキシシングルケースで通常盤と全く同じ(というかパッケージや特典が無いCD部分が通常盤)で、一般的に中古で出回っているのはこのCD部分のみという事が多く、元初回盤か通常盤かの区別はつかないはず。
サザンオールスターズ『TSUNAMI』、モーニング娘。『恋のダンスサイト』の2週目が凄すぎて『恋のダンスサイト』にも数万及ばずの初登場3位。累計35万枚に達して前作も上回ったが30万枚以上は今作が最後となった。
実際にはメインは「野性の花」のみで、『”HAPPY” Coming Century, 20th Century Forever』にこそ3曲全て収録(3曲ともアルバムバージョン)されたが、ベストアルバム収録の際は「野性の花」のみがA面扱いされている。
野性の花
作詞:真木須とも子、作編曲:タジマタカオ
森田剛主演テレビ朝日系ドラマ『月下の棋士』主題歌。なんか帽子被った森田剛が将棋している姿はおぼろげに記憶にあるのでたままたま1度か2度見たんだと思うんだけどあまり覚えていない(同じ枠で1997年に放送されていた三宅健が2番手だった『名探偵保健室のオバさん』はもう少しちゃんと見ていた記憶)。
野”生”ではなく野“性”だがよく混同され、ついには公式自ら最終作『Very6 BEST』の歌詞カード部分で「野生の花」誤記をやらかしてしまった(歌詞以外の他の箇所は全て「野性の花」と正しく表記されていた)。
タジマタカオ=ORIGINAL LOVEの田島貴男による提供曲。主演主題歌という事で最後のサビ頭で森田ソロパートが用意された。けっこう渋いところに提供してもらった感じで、後年SMAPが豪華提供路線のアルバムになってから1度提供していたがJニーズへの提供はそれくらいしかなくかなり珍しい人選だったはず。当初は何だか暗くてパッとしない曲だなぁと思っていたが、年月を重ねるとちょっと渋めの雰囲気がハマってきてけっこういい曲だったんだなと分かってきて割と好印象な方の曲になった。当時としてはこの曲はあまりに早すぎたのかもしれない。サビの“枯れ果てた時間はいらない ただ未来(あす)を見つけに 凍てついた冬に咲くその力 信じていこう”なんか当時の森田の年齢(20歳)の若者よりも、トニセン世代よりもさらに年配の中年層にこそ響くような歌詞だったのでは…?とOVER 30’s WORLDに突入してから実感してきた。当時の田島貴男は33歳。作詞した真木須とも子は今作が作詞家デビュー作で作曲家の夫と結婚した影響で作詞に挑んだらしいんだけど、V6への提供というよりアラサー以上の等身大を反映して書いてないか。OVER 40’s WORLDでも今作の言葉は響く。
C/Wに収録されたGrowing Future MixはRemixed by Robert O’cappieとクレジットされたリミックスバージョン。ややシンプルな音像になっているが、大胆な変貌は無く、イメージはあまり変わらないリミックスとなっている。
Over Drive EditはAchilles C.Damigos(Face 2 fAKEの1人)によるリアレンジ。かなりロック色が増しているが全くの別アレンジといった感じではなく、やや重めになるようにギターやドラムの音を強めに変更したような感じだが、オリジナルのイメージは残されている。
★★★★☆
C/W(Growing Future Mix)
5thアルバム『“HAPPY” Coming Century, 20th Century Forever』(Over Drive Edit)
1stベスト『Very best』
3rdベスト『SUPER Very best』
4thベスト『Very6 BEST』
4thベストmu-mo限定予約生産盤『Very6 BEST』あなたのお名前入りスペシャルBOX盤
Life goes on
作詞作曲:片岡大志、編曲:上野圭市
TBS系『学校へ行こう!』テーマソング。アレンジは忙しないが、メロディーは明るくポップなV6王道路線。そこそこキャッチーではあるけど、『Very best』DiSC-2の並びで際立っているという事も無く、C/Wやアルバムの良曲みたいなあまりシングル曲っぽい印象はない。
Space MixはRemixed by Norihiro”BABA”Ishizukaとなっており、この後のアルバムで「太陽のあたる場所(FUNKY!!FREE!!version)」のリアレンジを手掛けた石塚“BERA”伯宏がリミックスを担当。リミックスっぽい打ち込みビーツに宇宙っぽい電子音が飛び交うリミックスっぽい仕上がり。
crashed bone mixは編曲は上野圭市のままRemixed by CMJKとなっている。こちらは元のアレンジを加工したような感じ。
『Very best』DISC-2にシングルバージョンがかろうじて収録されたが、『SUPER Very best』『Very6 BEST』では飛ばされ、『Very6 BEST』では初回盤A自選枠で選曲された。
★★★☆☆
C/W(Space Mix)
5thアルバム『“HAPPY” Coming Century, 20th Century Forever』(crashed bone mix)
1stベスト『Very best』
4thベスト『Very6 BEST』初回盤Aのみ
MY DAYS
作詞:森たまき、作曲:Face 2 fAKE、編曲:村山晋一郎
10月から始まっていたフジテレビ系バラエティ『V6の素』(木曜23時から20分枠)エンディング。2000年3月にリニューアルして30分枠に拡大した『マッハブイロク』となり、途中までは今作が引き続き使用された。全てのベストアルバムに選曲されず、シングルバージョンアルバム未収録のままで今作でしか聞く事ができない。『”HAPPY” Coming Century, 20th Century Forever』も解散年に聞いて、『Very6 BEST』あなたのお名前入りスペシャルBOX盤でもシングルバージョンが救済されないと判明してからシングル盤CDを入手したので、個人的には正直ラストシングルとさほど初めて聞いてからの経過年数が変わらない。
いわゆるSMAP感の強いダンスポップナンバー。Face 2 fAKEがSMAPの「Peace!」作曲や「Let It Be」作編曲を手掛けていたのでそのイメージだろうか。後の「グッデイ!!」も小森田実だったのでSMAPみたいと言われていたが、それ以上にSMAPが見える曲かもしれない。自分探しをテーマにした歌詞で1番サビは”It’s My Days”だが2番サビは”イツマデ”になっているのがユニーク。「Life goes on」よりも残りやすい曲かな。『V6の素』→『マッハブイロク』→『お笑いV6病棟!』→『VivaVivaV6』と連なっていって2010年まで続いたフジテレビでの冠番組の始点に位置するのが『V6の素』であり今作が初代テーマ曲だけに扱いが悪すぎるのがもったいない。
Plasma Funk Mixは他の2曲と異なり、Arranged by 鈴木雅也,Remixed by GROUND-BASE PROJECTと表記されており、鈴木雅也によるアレンジをGROUND-BASE PROJECTがリミックスしたという事らしい。鈴木雅也がアレンジしただけのバージョンは未発表のままとなっているがどんなアレンジだったのだろうか…。ただこの音源を聞く限りはオリジナルと大きくイメージが違うわけではないアレンジを加工したリミックスといった印象。
COCONUTS GROOVE VERSIONは清水信之によるリアレンジ。明るめだったオリジナルから、低音が効いただいぶシックで落ち着いた雰囲気に変わっている。オリジナルが昼なら今作は対照的な夜のイメージ。清水信之はSMAPのアレンジをもっと前に手掛けた事があり(「セロリ」とか)、村山晋一郎は確かSMAPのシングルの編曲はやったことなかったと思うんだけど、村山晋一郎のシングルバージョンの方がSMAP感強い気がする。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
C/W(Plasma Funk Mix)
5thアルバム『“HAPPY” Coming Century, 20th Century Forever』(COCONUTS GROOVE VERSION)
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