33rd 明けない夜が来ることはない

2005年5月18日
36歳の誕生日当日の発売。前年の再ブレイク、「チキンライス」のヒットもあったが、あっという間に勢いは終息してしまい、初登場12位売上2.2万枚とトップ10入りを逃して『優しい歌が歌えない』とほぼ同等の売上に戻ってしまった。今作もCD-EXTRA仕様でオリジナル壁紙+スクリーンセーバー収録。CCCD狂騒は2004年9月で去ったが、レンタルのみしばらく残して販売はほぼ撤退のエイベックス、完全終了させたソニーと違いEMIはその後もCCCD採用をしばらく続けていた(ほとんど出回らなかったけど8月にはセキュアCDなんていう新CCCDまで生み出していた)のとDVD付導入も見送られていたのでそのままCD-EXTRAを続けたのだろうか。
今作より制作体制の過渡期に突入。今作では2000年以降参加していた毛利泰士が不参加となり2曲ともSynthesizer Prgrammingは足立友一に変更となった。また飯尾芳史が参加したのは今作のミックスが最後となった。
明けない夜が来ることはない
“もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対”と並ぶややこしい言い回しによる絶望からの復活ソング。「太陽」の演出にも近いものがあるが暗闇の心情が歌われる1番は音数少なめに進行し、サビで光が差すと2番からバンドサウンドへ移行。本当に光が差し込んでくるようなサビメロの美しさと広がりが感動的。
当初物凄い名曲が来た!と思ったんだけど、なんだかサウンドに違和感がある。遠くで救急車のサイレンが鳴っているようなヒーホーヒーホーした音が終始薄くかかっていたり、暗闇を表現するようなチリパリとしたノイズのような音が1度引っかかると気になってしょうがない。また珍しく有賀啓雄のベース、エンジニアの飯尾芳史が何故かドラムでクレジットされており、生のバンドサウンドになっているものの、無機質で機械的な印象があまり変わらず、2番以降になってもイマイチ暖かみが感じられない。5分55秒に達する長尺もあってちょっと聞くのにも覚悟と構えが必要な感じはある。
あれほど一時御執心だった飯尾芳史のミックスだが、今作を最後に新たなエンジニアに切り替えてしまったため、『LIFE IN DOWNTOWN』では今作の録音のみのクレジットとなった。その今作はALBUM VERSIONになった事でミックスは新エンジニアの滝澤武士に変更された。それどころか飯尾のドラムクレジットも抹消されてしまい、打ち込みに差し替えられてしまったようだが、ALBUM VERSIONの方がドラムが生音っぽい響きになっているように聞こえる。序盤のノイズ演出の音色が変更されてより不穏さが増しているが2番以降のバンドサウンドがより生音っぽい響きになった事で絶望から希望の光が差してくるコントラストがよりハッキリした。ただ2番以降はヒーホーヒーホーも復活してしまうのでよほど重要なパートらしい…。それでもシングルよりは聞きやすくなった。
★★★☆☆
14thアルバム『LIFE IN DOWNTOWN』(ALBUM VERSION)
10thベスト『Best LIFE』
3rdライブアルバム『SYMPHONY ORCHESTRA “cELEBRATION 2005”~Heart Beat~』(Live)
C/W スポンジ
カントリー風の明るめのポップナンバー。人間をスポンジに例え、正しさや素直さを洗剤にしてWash away! Wash away!(超訳)という何だか発想が飛びすぎたような歌。きれいになろうとしすぎるというか“汚いものは全部片っ端から洗っちゃえ”というのは飛躍しすぎだろう。”ダメな自分を好きにならなくちゃ”と「MILK」で歌っていたころとは決定的に考え方が変わってしまったわけだけど、”ダメなものは変えなきゃいけない”という思いが強くなりすぎて、このような行き過ぎた発想になってしまったようで実際『槇原敬之の本』では『本日ハ晴天ナリ』の時点で”ダメな自分は何とかしなきゃ”だと発言していたとされる。サウンド面でも変な電子音を鳴らすという傾向があって『LIFE IN DOWNTOWN』期はどうも音に馴染めない。
★★★☆☆
アルバム未収録
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