10th 夏だモン

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10th 夏だモン

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1997年7月24日
編曲:本間昭光・広瀬香美
ドラマ『金のたまご』主題歌。80年代後半~90年代前半のいわゆるトレンディドラマ全盛期を代表する主演俳優浅野ゆう子が連続して主演を続けていた末期の頃の主演作で2011年の対談時2人とも思い出せないくらい影の薄いドラマだった。ドラマは全くヒットしなかったわけではないが、あえて夏に挑んだ今作、見事なまでに初登場34位とコケてしまい4週ランクインで3万割れの売上に留まり、夏に大敗した。4年後の高校時代「トリビアの泉」が流行ってる頃に、“広瀬香美は「夏だモン」という曲を出したが売れなかった”と話したらトリビア級に驚かれるどころか嘘だ嘘だとホラ吹き扱いされてなかなか信じてもらえなかったくらいに認知度も低いらしい。

楽曲自体はこれまでのノー天気テイストを引きずった元気でポップなナンバー。サビでこれ見よがしに夏だと歌っている以外に夏ワードは無いので実はそこまで夏っぽくなかったりもするし、ちょっと夏アピールが安直な感じはある。夏なら夏でもっとサマーリゾート風なアレンジにでもして、冬とは作風が違うところを示した方がよかったのかもしれないが、サウンドもいつも通りなんだよな…。そして冬以外だと何故明るさがビミョーにズレて滑った感じになるのだろう。「ドラマティックに恋して」ほどではないが、今作もどこか浮ついた感じがして冬ほどの良さを感じない。

前述のTUBEの「シーズン・イン・ザ・サン」を収録したカバーアルバム『Thousands of Covers Disc1』は今作直後にリリースされ、C/Wに収録されていた「カリフォルニアの青い空(It Never Rains In Southem California)」カバーが先行シングル扱いとなった。このアルバムも夏に大敗している。

翌1998年に広瀬香美は広末涼子へ「summer sunset」を提供。広末はインタビューで「広瀬さんの夏は私が歌います」と頼もしいコメントを残し、トップ10ヒットを放った。これにてサマーソングでのトップ10ヒット、夏へのリベンジは果たされた
★★★☆☆
4thベスト『タイアップコレクション~広瀬香美のテレビで聴いたあの曲達~
5thベスト『SINGLE COLLECTION
7thベスト『THE BEST “1992-2018″+”雪” Set List Non-Stop Mix

夏だモン(ヤッパ…冬だモンVer.)

1998年1月15日
編曲:本間昭光・広瀬香美
From 7thアルバム『rhapsody
アルバムバージョン…だが歌詞を冬仕様に一部書き直したリメイク。まあこれはVer.というか完全に「冬だモン」に作り直してしまった。サビ以外夏らしさが特になかった「夏だモン」に対して、冬仕様へ書き直すのを徹底したためかサビ以外も随所が冬っぽくなっていて冬の女王路線へまっしぐら。”ヤッパ…”とかつけてきた辺り、たぶんこのタイミングで本格的に冬に生きることを決意したんじゃないかと思う。80年代のTUBEが夏イメージに反発して意地でも冬の活動を続けるもイメージは変わらずに90年代以降夏にしか活動しなくなり、夏イメージを受け入れた様子とよく似ていた。

対談でも触れたように“自慢のペペロンチーノ”だった歌詞が露骨な冬歌詞変換に伴って“自慢の寄せ鍋”になってしまい、どんな寄せ鍋なんだ…というツッコミ待ちみたいになってしまったのはご愛敬。正月2日目から季節外れの楽曲更新になってしまったが、是非寄せ鍋でもつつきながら自慢の寄せ鍋って何なのか考えながら聞いてもらいたい。
★★★☆☆

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