15th シスター
2004年9月8日
作詞:新藤晴一、作曲:ak.homma、編曲:ak.homma,Porno Graffitti
8月のエイベックス内紛社長交代劇に伴ってCCCDを先導していたエイベックスが速攻CCCD弾力化を発表、追従していたソニーレーベルも即レーベルゲートCD2撤退を発表し、あっという間にCCCD狂騒は終焉。さすがに9月上旬である今作は撤退に間に合わなかったが今作がレーベルゲートCD2最後の作品。『PORNO GRAFFITTI BEST RED’S』『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE’S』を最後にTamaが脱退し2人になって最初のシングル。3人時代のシングルで3人が写っていたのは「ヒトリノ夜」と「愛が呼ぶほうへ」の2作のみ、アキヒト1人が「サボテン」だった以外は全てメンバー不在のアートワークだったが、2人組になった事を強調するためなのか、今作と次回作は珍しく2作連続でメンバー2人がジャケ写に登場している(以降はアートワークに戻った)。2人になってしまったものの9月8日はデビュー5周年記念日(水曜日だったのでずらさず発売)、脱退したTamaは4月生まれなので既に30歳になっていたが2人は9月と10月生まれだったのでリリース時点でギリギリ29歳で20代最後のシングルとなるなど節目の重なりまくるタイミングであった。品番SECL101もキリのいい数字を取っておいたものだったのかもしれない(7月に「渦」「音のない森」のレーベルゲートCD2再発をした時点で既にこれより先のSECL104、SECL105を割り振っていた)。
2人になったのを機に編曲の”ポルノグラフィティ”名義が、英語表記の“Porno Graffitti”名義に意識的に変更された。正式なグループ名表記はアートワークの関係でPorno Graffitti表記になる事もあるが、カタカナ表記のままで特に変更されていない。
ベスト盤の大ヒットが効いて固定ファンが以前より増えたのか強力なタイアップや前評判があったわけではないのに初動9.4万枚に上昇しており初登場3位、2週目には2位に浮上するなど好調な推移で5週連続トップ10入り、200位以内20週ランクインで累計24.5万枚と大ヒットとまでは行かずともこの時期としては高い売上を記録した。
Tama脱退の感傷がそのまま曲になったようなやや暗いイメージの楽曲。フォルクローレ風味のアレンジが無国籍感を醸し出していていい曲ではあるがやはり切ない。当時のインタビューではたまたまそうなっただけでそこまで意識しているわけではないような事を言っていたがまあそんなに感傷を隠す気も無いというか、無理に王道のアップテンポでキャッチーな曲を出すよりも自然体な感じはした。辞めるかどうかまで考えて、2人で続けることを決めたからにはやっていくしかないんだ、でもやっぱり寂しさは隠せないという感じが自然に出ているようには思う。ちょっと地味かなとも思ったんだけど、ベスト盤の大ヒットやメンバー脱退で区切りにされずに、話題性が継続してヒットさせるっていう高難度な事をさらっとやれたのは凄かった。
★★★☆☆
5thアルバム『THUMPx』
4thベスト『PORNO GRAFFITTI BEST JOKER』
5thベスト『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary”ALL TIME SINGLES”』
6thベスト『ポルノグラフィティ全書~ALL TIME SINGLES~』
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