31st 君は100%
2010年10月27日
作詞作曲:岡野昭仁、編曲:ak.homma,Porno Graffitti
タイアップは無かったが初登場2位となり、さほど売上も落とさなかった(次回作の月9主題歌も含めて3作連続全て5万台で収まっている)。間もなく訪れるak.homma離れをお試ししていたかのようにC/W「煙」でak.hommaではなくtasukuとの共同アレンジになっていたり、もう1曲の「GET IT ON」は初の洋楽カバー(T. Rex)だったりと新たな挑戦をしていた。
“すべての人にエールを”というやたら前向きポジティブないかにもJ-POP的な応援歌。いわゆる頑張れ負けるな夢は叶う的な無責任にポジティブを押し売りするというJ-POP批判に使われがちな王道的な応援歌の手法をここに来て真っ向勝負でドスレートに出してきた感じ。ここのところ少し大人っぽくなってきていたけど「BLEACH」タイアップも続いたので10代のファンを掴もうとしたのだろうか。曲自体はポップチューンとしてストレートにいいとは思うんだけど、さすがにここに来ての“君”をひたすら鼓舞するストレートタイプの応援歌はちょっとハマり切れなかった。そうならないような創意工夫された自問自答を軸にして元気をくれた「ギフト」を書いたのと本当に同じ人たちなのかと思ったがそこは晴一と昭仁の作詞者としての違いか。2014年に行われた当時双方20代だった時の対談レビューでも揃って、受験シーズンなら響いたけど大学に入ったらペラく響いた、就活セミナーでやたらポジティブな講師が「君たちはできるさ!君たちはできるさ!えい!えい!ウオオオオオ!!」とか言ってくる感じ…等、歌詞が若すぎてあの時点でも既にちょっと響かないという感じだった。
1周回ってみて思うのはそこも含めて開き直っての100%だったのかなと思う。頑張れ負けるな夢は叶うとか熱血に唱えるのではなく、あえて軽く響かせているというか。いずれにしても今にしてみると物凄く”震災前”の世界線だなという感じはする。
★★★☆☆
9thアルバム『PANORAMA PORNO』
5thベスト『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary”ALL TIME SINGLES”』
6thベスト『ポルノグラフィティ全書~ALL TIME SINGLES~』
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