32nd EXIT
2011年3月2日
作詞:新藤晴一、作曲:新藤晴一,ak.homma、編曲:ak.homma,Porno Graffitti
フジテレビ系月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』主題歌。「ギフト」以来の初回盤DVD付、通常盤の2種発売。「Love,too Death,too」とベストの新曲「約束の朝」「A New Day」以来ak.hommaが作曲に関与しているが珍しい共作となっている。月9ブランドは既に形骸化しつつあり、ドラマ自体もさほど話題にならず、今作も「音のない森」以来となる5位(この時点でトップ10落ちした「ヒトリノ夜」に続く下から2番目タイ)に終わり、前2作より売れたとはいえ同じ5万台で主題歌効果でのシングルCD売上上昇は見られなかった。ただ配信では10万DL以上に与えられるレコード協会の着うたフルでのゴールド認定を今作で受けており、自身のDL記録ではak.hommaによる初期シングル群と並ぶトップ10級の筆頭ヒット扱いとなる。ak.hommaによる初期シングル群以外でゴールド認定が出たのは今作と「THE DAY」、「オー!リバル」(25万以上のプラチナ認定)の3曲のみである(この2曲の頃には着うたフルではなくPC配信での認定)。
結果的にak.homma最終参加曲となり、ak.hommaのEXITになった1曲(厳密には次のアルバムには作編曲演奏への関与は無いがプロデューサーのクレジットは残り全体の総括では関わっていた)。末期の関わり方は明らかにメンバーに自立を促してフェードアウトしようとしていてこの時点でも作曲からはほぼ身を引いた状況だったが月9主題歌という事で手を貸したのだろうか。たぶん妙に強く張り上げるサビのメロディーを強化するのにak.hommaが関わっているんじゃないかと思うんだけど(サビ以外って事は無いだろう…)、月9主題歌として気負い過ぎたんじゃないかなぁ…という気がどうしてもしてしまう。強いサビメロを作ろうと高音張り上げている感が凄く出てしまっているというか。
前述のように着うたフルでゴールド認定されているとはいえ全くヒットした気がしないというかあまりじっくり聞いた記憶も無いのは9日後に発生した東日本大震災で世界が一変したためだろう。
初期のak.hommaのイメージは根強く、ak.homma復帰を願う声は未だに絶えないが、このまま続けていても縮小再生産化していくのは目に見えていたと思うし、そうなる前に離れた判断は素晴らしかったと思う。Mr.Childrenが小林武史から離れる決断をするのがこの5年後だった事を考えるとデビュー以来長年の信頼関係があるプロデューサーを離れるってけっこう革命的な事だし。そろそろ10年以上経過して同窓会的に1回やってみるかくらいならありな段階には達したようにも思うけど、あの頃のak.hommaのキレは期待できないだろう。
★★★☆☆
9thアルバム『PANORAMA PORNO』
5thベスト『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary”ALL TIME SINGLES”』
6thベスト『ポルノグラフィティ全書~ALL TIME SINGLES~』
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