35th 2012Spark
2012年2月8日
作詞:新藤晴一、作曲:岡野昭仁、編曲:tasuku,Porno Graffitti
3月末のアルバム『PANORAMA PORNO』先行シングル。前2作を上回り5万枚に達した最後のシングル。編曲には関与していないがak.hommaが田村充義と連名でプロデューサーとして名を連ねているのはアルバム『PANORAMA PORNO』が最後となったのでシングルでは今作が最後となる。C/W(3曲目)には馬場一嘉をアレンジャーに迎えて20thシングルをリメイクしてボサノヴァ風アレンジを施した「ハネウマライダー〜幕張Ver.〜 Studio Session」を収録、初回盤DVDはMVではなくこの「ハネウマライダー〜幕張Ver.〜 Studio Session」の映像が収録されていた。
映画『逆転裁判』主題歌。発売年がタイトルに使用され、曲中ではイントロや間奏部分で繰り返される“Spark”(“すぺぇく”に聞こえる)には2012は含まれていないが、1番と2番のAメロで“「2012」の街”というフレーズが登場する。また歌詞では“にせんじゅうにのまち”と歌っているが、曲タイトルは”にーぜろいちにーすぱーく”である。なお前年のアルバム『∠TRIGGER』最終曲「ロスト」のエンディング部分にデモ音源のようなアコースティックギターの弾き語りが収録されており、そのメロディーが今作のサビの原曲となっている。このため最初に聞いた時のあのメロディーだ!と分かったファンも多かったのではないか。
法廷バトルモノである『逆転裁判』のイメージでスリリングさやスピード感、緊張感のある楽曲になっているが、歌詞自体はタイアップに寄せるよりも、東日本大震災という困難があった2011年を経た2012年を力強く生きていく決意を込めたような内容となっている。「ワンモアタイム」も頼もしかったが、2012年という時代にさらに頼もしく強く響いた1曲だったと思う。当サイトの2012年の年間投票で2位となり、年末投票を開催していた2018年までで最も票を集めたように一定以上に届いていたんじゃないかと。
タイトルに年号を入れた曲の宿命としてもう思いっきり年を重ねるごとに遠ざかっていって余計に古く感じてしまう…というのがあるが、今作が歌っているメッセージ性が色褪せることなく、なんとなく節目になるタイミングの年、Over 30’sを迎えた年とか、2020年の世界変異を経た後の2021年の年明けとか、音楽業界的にはようやく全ての規制が消えてミュージシャンが観客の素顔を見ながらライブが出来るようになった最初の年明けとなった2024年とか物価高騰しまくって最早毎年のように?様々なタイミングでLITTLE SPARKしていたような気がする。
10thシングル「渦」のHelix Track、そのC/W「ワールド☆サタデーグラフィティ」の★★★以来となる、アルバムバージョン“PANORAMA ver.”表記がされた。例外的なリメイク「NaNaNa ウィンターガール」とか「今宵、月が見えずとも」が無表記で微妙にミックスが違っていたとかあるけどアルバムの1曲目となったのに合わせてかイントロ部分が新たに作り直されている。1曲目に置いたのは前述のように「ロスト」との繋がりを意識したのもあったと思われる。
★★★★★
9thアルバム『PANORAMA PORNO』(PANORAMA ver.)
5thベスト『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary”ALL TIME SINGLES”』
6thベスト『ポルノグラフィティ全書~ALL TIME SINGLES~』
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