5th 愛なんだ

1997年1月20日
作詞:松井五郎、作曲:玉置浩二、編曲:CHOKKAKU
タイアップなしで発売されたが、問題なく初登場1位を記録、それどころかここでデビュー作を上回る累計58.5万枚に達し、最大のヒット作となった。今作で制作陣も一新され、アレンジャーがSMAPでも多用されていたCHOKKAKUになったりとエイベクシー(?)なユーロビート路線からポップス路線に転換。玉置浩二の提供となったが、前年の夏クールの浅野温子と玉置浩二主演ドラマ『コーチ』(玉置浩二最大のヒット作『田園』が主題歌)に井ノ原快彦が出演しており、この際に玉置浩二が曲を提供すると持ち掛けた事から本当に実現したとされる。
近年提供曲を集めた2枚組コンピ盤『玉置浩二の音楽世界』がシリーズ化してリリースされるほど実は提供曲が大量に存在するが、提供相手は有名な人が多いのにそんな曲あったっけ?と思うくらいアルバム曲やヒットしなかった曲ばかりでけっこう地味な曲が多い。そんな中で今作は完全にあの明るくポップな「田園」の玉置浩二の提供曲といった装い。玉置浩二の作曲では自身ソロ「田園」と安全地帯「ワインレッドの心」に続く3番目に売れた曲になるはず。
安全地帯の頃は玉置浩二は作曲のみで作詞は主に松井五郎が手掛けていたが、1992年のシングル「あの頃へ」を最後に松井五郎から離れ、1993年にソニーに移籍して本格的にソロ活動に移行する前後の頃からは新たに作詞のパートナーに須藤晃を起用(トオミヨウの父と書いた方が分かるくらい近年で知名度逆転したかも?)、「田園」も須藤晃との共同作詞で、自ら作詞も手掛けるようになったので松井五郎を起用する事は無くなり、再度松井五郎を起用したのは2002年の久々の安全地帯の新作だった。自身の曲では松井五郎から完全に距離を置いていたこの10年の間に”作詞:松井五郎、作曲:玉置浩二”は意外性があったのではないか。
SMAPに多用されていたCHOKKAKU起用により、一気に王道のJニーズサウンドというかポップなアイドルナンバーになった。V6のイメージというとこういう明るく朗らかでみんなでワイワイ楽しく盛り上がるようなポップな曲のイメージが強い。やっぱりこれだなという感じはするし、玉置浩二にも1番いい時期に提供してもらえた気もする。2025年のサブスク解禁告知時には“#V6サブスク解禁なんだ”というハッシュタグを公式が使用していたが、これは当然今作のタイトルに引っかけたものである。
NEW ALBUM MIXはシーケンスをバックにしたサビから始まり、サビの後にイントロに突入するほか間奏の後半のアレンジが引き延ばされてリミックスっぽくなり、1分近くシングルより長くなっていて5分52秒に達する。全体の音の響きもシングルに比べるとギターが抑えられて地味になっていてボーカルの処理もややボヤ~ンとした感じに変わって聞こえる。ラップ~最後のサビ突入前の”YEAH”が切り刻み加工によりイェイェイェイェイェイェイェイェYEAH–とまるで音飛びしたみたいになっているので最初に聞いた時にCDプレイヤーの故障かと思った。正直最近までちょっと音飛びCDだったのかと疑っていたが配信版でも同じだったのでようやく仕様だと安心した。こういう壊れたようなフェイク音飛び加工は迷惑なのでマジ止めてくれ
『Very best』ボーナストラックの「愛なんだ 2001(“Very best” LIMITED VERSION)」はVERSIONとはなっているが、クレジットがRemixed by SATOSHI HIDAKAとなっているリミックスバージョン。GTSの日高智によりハウスミュージックのようなダンサブルなトラックに変貌。またボーカルも既存音源ではなく、Aメロがメンバーのソロパート繋ぎに変わっていて全員のソロがあるのが聞きどころ。既存ボーカルでのリミックスだったらきつかっ5分で今作は終わるが、トラック自体は6分56秒あってシークレットトラック仕様になっており、20秒ほどの無音の後にアコースティックギターとクラップを伴奏にした「Thank You」という短めの曲が収録されている。配信版ではシークレットはカットとなっているようだ。
★★★★☆
2ndアルバム『NATURE RHYTHM』(NEW ALBUM MIX)
1stベスト『Very best』
1stベスト『Very best』(「愛なんだ 2001」(“Very best” LIMITED VERSION))
3rdベスト『SUPER Very best』
4thベスト『Very6 BEST』
4thベストmu-mo限定予約生産盤『Very6 BEST』あなたのお名前入りスペシャルBOX盤
コメント