果てしない夢を /ZYYG,REV,ZARD&WANDS featuring 長嶋茂雄

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果てしない夢を
/ZYYG,REV,ZARD&WANDS featuring 長嶋茂雄

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93年6月9日
コラボシングル。取材者の事実確認に誤認が散見されるため不確かと言わざるを得ないが『vocal compilation 90’s hits vol.1~male~ at the BEING studio』ライナーによれば、当初デモテープはZARD&WANDSで制作されていたが、作者のREVも加える事になり、ZYYGも加わり、タイアップが日テレの野球中継だったので当時の巨人監督長嶋茂雄もゲスト参加してもらったという経緯。加えてコーラスに大黒摩季、近藤房之助、川島だりあ、大田紳一郎(BAAD)、生沢佑一、Qunchoが参加している。また当時のZYYGは栗林誠一郎、高山征輝の2人組ユニットで、ZYYGにおいては高山がボーカルだったが今作においてはソロシンガーとして活動していた栗林誠一郎も同格のボーカルとして参加している。

よって単独ボーカルパートがあるのは坂井泉水(ZARD)、上杉昇(WANDS)、栗林誠一郎(ZYYG)、高山征輝(ZYYG)、出口雅之(REV)となる。WANDS
メンバーである柴崎浩はALL GUITARS&SOLOとしてクレジットされているが、キーボードの木村真也はジャケットに写真が載っているメンバーで唯一クレジットされていない

また後のスタッフ証言ではクレジットにはないがプロデューサー長戸大幸がギターを追加したいと言い出したため、急遽鈴木英俊を呼んで追加のギター録音も行ったとされている。

初期出荷と後期出荷の2種存在し、wikiや古くからのファンサイトでは初回出荷分はレーベル面が黒後期出荷分は白とされているが、当時フラゲしたという読者さんからは逆だった(フラゲしたのが白なので白が初回でその後違う音源がラジオで流れていたのでもう1回買ったら黒になってたので黒が後期出荷)という情報も寄せられている。2曲ともミックスが大幅に異なっている。市川孝之の証言によれば初版は市川孝之、後期出荷は野村昌之がミックスを担当した。これら全て長戸大幸の指示だったとされ、初版のミックスも期限オーバーで完成させたのに発売後にさらに指示があって野村ミックスで差し替える事になったという。ただ市川証言では違いとしてドラムを差し替えたと明言しているものの、どっちがどっちの音源なのか、白レーベル、黒レーベルの話が出ていないため公式に白と黒どっちが初回なのか明言されていない。

発売時はビーイングブームの真っ只中でリリースもかなり立て込んでいた。ZARD「揺れる想い」とZYYG「君が欲しくてたまらない」が大ヒット中でそこにB’z「裸足の女神」も食い込んできていたため、「裸足の女神」2週目に及ばず初登場2位、3位に数千枚差で「揺れる想い」、4位に「君が欲しくてたまらない」、5位にTUBE「夏を待ちきれなくて」が並ぶという壮絶な状態であった。翌週にはT-BOLANが1位を獲得、その次はTUBEの次のシングル、その次はWANDSと1位をビーイングが占拠していて、せっかくのオールスターユニットである今作もやや埋もれ気味のヒットにならざるを得なくなり、累計72.6万枚は当時のZARDやWANDSからすればさほど高いものではなく、ZYYGの「君が欲しくてたまらない」を若干上回る程度、作曲者のREV出口雅之にとっては自身ダントツ最高ヒットだった。

果てしない夢を
/ZYYG,REV,ZARD&WANDS featuring 長嶋茂雄

作詞:上杉昇(WANDS),坂井泉水(ZARD)、作曲:出口雅之(REV)、編曲:明石昌夫
日本テレビ系『劇空間プロ野球93』テーマ曲。ソロパート回しからサビの掛け合いなどまさにオールスターといった感じの楽曲。”to my heart”と”in my heart”での上杉のハイトーンが特に目立ち(この箇所は坂井泉水とデュオ扱いになっているが坂井泉水の声はあまり目立たない)、全体に上杉昇の歌唱力が際立った印象を受ける。

そしてラストサビで登場する長嶋茂雄の長嶋茂雄としか言いようがない超絶歌唱が全てのインパクトを持っていく。長嶋の単独登場はわずか2回(その後は締めの”歩き出そう”と単独歌唱したのと同じパートを全員と一緒に合唱している)なのになんという破壊力だろうか。

今作に関しては男性陣がメインで坂井泉水はほとんどコーラスに近い存在感でソロパートもサビ最後の”見つめあって”2回だけ(1回目は”歩き出そう”も含まれている)。『ZARD BEST The Single Collection~軌跡~』に収録されたものの、ZARDの曲という印象は無く、やや違和感があった。

黒盤音源は全体の音が大きく、ドラムの音もしっかりとして派手な仕上がり。白盤音源は全体に音が小さく、軽めな仕上がりとなっている。主に違うのはドラムの音色で黒盤の方が自然で白盤はやや機械的な響きになっているほか、ギターソロや音のバランス等細部も細かく変更されている。

アルバム初収録となった『ZARD BEST The Single Collection~軌跡~』以降は『vocal compilation 90’s hits vol.1~male~ at the BEING studio』、『COUNTDOWN BEING』『FUN Greatest Hits of 90’s』などコンピ盤にも一貫して白盤音源で収録されていたが、『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』以降は『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』、『ZARD Forever Best~25th Anniversary~』でも連続して黒盤が採用されるなど、没後に採用ミックスがひっくり返った珍しい一例となった。

ZYYG、WANDSでは一切取り扱っておらず、作曲者のREVが唯一自身のアルバム『REV』でセルフカバーを発表した。

またDAIGOのカバーアルバム『Deing』では当時コーラスだった大黒摩季、当時呼ばれなかったT-BOLAN森友嵐士DEEN池森秀一が呼ばれてDAIGOと共にコラボカバーをしている。
★★★★☆
1stベスト『ZARD BEST The Single Collection~軌跡~』(白盤音源)
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』(黒盤音源)
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』(黒盤音源)
5thベスト『ZARD Forever Best~25th Anniversary~』(黒盤音源)

C/W 雨に濡れて
/ZYYG,REV,ZARD&WANDS

作詞:坂井泉水(ZARD),上杉昇(WANDS)、作曲:栗林誠一郎(ZYYG)、編曲:明石昌夫
「果てしない夢を」ではほとんど単独パートが無かった坂井泉水が1番をほぼソロで歌っていて、2番以降は上杉メインで男性陣が歌唱している。作詞の順番も逆になっていて、サビでも普段のZARDのたくさんの男性コーラスが入っているような印象なので今作の方が明らかにZARDっぽい。発売時期に合わせたものと思われるが雨をテーマにしているので梅雨の季節のイメージも強い。

今作は「果てしない夢を」ほどは変わらないが白盤と黒盤でやはりミックスが異なり、ドラム中心に音色が違うのが分かる。またZARDの単独セルフカバーも存在。大きくイメージを変えてはいないが、打ち込みドラム中心のZARD楽曲には珍しくドラムを青山純が担当したと明言されている。

今作に関してはZARD以外は誰も扱っていない。ZARD単独バージョンも存在するためベスト盤収録もオリジナルとZARD単独バージョンが入り乱れているが、オリジナルでの収録では黒盤音源しか採用されていないようで実は白盤音源はアルバム未収録のままとなる模様。
★★★☆☆
5thアルバム『OH MY LOVE』(ZARD単独バージョン)
2ndベスト『ZARD BEST~Request Memorial~』(黒盤音源ラストサビカット)
4thベスト『Request Best~beautiful memory~』(ZARD単独バージョン)
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』(黒盤音源)
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』(黒盤音源)
5thベスト『ZARD Forever Best~25th Anniversary~』(ZARD単独バージョン)

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