嗚呼デコ大2017

今年もやってきた意味明瞭な権力の祭典、かつて少年少女たちは大人の世界への疑問をこの賞から抱き始めると言っても過言ではなく、現在の少年少女たちはついに見向きもしていないのではないかとささやかれるキレース・レード賞、略してデコ大の発表である(日記が新スタイルになっても変わらぬテンプレ)。

前回までのデコ大

2015年の三代目JSBが1億円でお買い上げになっていたことがセンステられた事で、昨年はLDH一族が賞レースから放牧され(何故か有線大賞まで放牧)、デコ大は信用を取り戻すため選考基準を改めて強調、明示するなどして、最終的に西野カナに大賞を与えた。一時期はエイベックスばかりと揶揄されるほど露骨な状態になり、デコ大にそもそもあまり参加していないソニー系列の歌手が大賞を受賞したのは実に92年の米米CLUB以来であった。

今年はあっさり選考基準云々の強調は無くなり、有線大賞が終了を発表してもどこ吹く風でしれっと続く。これからもきっと。

優秀作品賞

・乃木坂46「インフルエンサー」    
・三浦大知「EXCITE」    
・氷川きよし「男の絶唱」    
・三山ひろし「男の流儀」    
・欅坂46「風に吹かれても」    
・AI「キラキラ feat.カンナ」   
・西野カナ「手をつなぐ理由」    
・AKB48「願いごとの持ち腐れ」
・AAA「LIFE」        
・SEKAI NO OWARI「RAIN」

なんとソニー系列の乃木坂・欅坂が参入AKB48と賞レースで並ぶという事態となり、もしこれで坂道が取ってしまったら本格的にAKB48が坂道に抜かされたとして世間がざわつき、両グループのファンが骨肉の争いを繰り広げる地獄絵図しか見えてこない。乃木坂46側からすれば更なる高みへ…という感動モードであり感涙するメンバーも見たい気がするが、その代償はあまりに大きい…。

三浦大知、AI、SEKAI NO OWARIが新たに登場。セカオワは去年謎の編曲賞送りだったが…。

三山ひろしは昨年外れたが復活。

西野カナ、AKB48、AAA、氷川きよしは残留。

宇多田ヒカル、坂本冬美、いきものがかりの昨年復活組が放牧。

連続だったきゃりーぱみゅぱみゅ、西内まりやが消失。きゃりーは昨年の紅白落選に続いてこっちもついに…といった感じ。西内まりやは月9が低視聴率と叩かれて以降姿を消してしまっていて女優も歌手も休業状態。

新人賞

・つばきファクトリー
・中澤卓也
・NOBU
・UNIONE

純粋な今年デビューは中澤卓也だけ。NOBUは再デビュー、UNIONEは思いっきり去年夏のメジャーデビュー、つばきファクトリーはメジャーは今年だがインディーズでは2年前。

ハロプロはJuice=Juiceこそ逃しているが、℃-ute、スマイレージ、こぶしファクトリーで最優秀新人を獲得しているのでノミネートされたときの打率は高め。

特別賞

・阿久悠 
・安室奈美恵
・荻野目洋子 / 大阪府立登美丘高校ダンス部「ダンシング・ヒーロー」
・ゆず
・和田アキ子

なんか特別なことがあった時に送るやつ。引退の安室奈美恵、再ブレイクしているらしい荻野目洋子、ゆずは20周年。和田アキ子は超節目の50周年を昨今の流行りに乗じて前倒すというそれはさすがにカウント間違えちゃいけないんじゃねーの的な50周年を掲げているが、それで入ったっぽい。

阿久悠は死後10年で入ってくる特別扱い。作詞活動開始から50年とからしいが、今年ドラマ化されたり再注目されたためだろうか。それにしたって阿久悠過剰賛美は続くなぁ。全盛期がすさまじかったとはいえ、後進の作詞家と比べると全盛期は非常に短いし、阿久悠が手掛けたヒット曲ということになっているピンク・レディーもメロディーを作り出していた都倉俊一がここまで持ち上げられる気配無いし。

作曲賞

・杉山勝彦(家入レオ「ずっと、ふたりで」など)

作詩賞

・徳永英明(徳永英明「バトン」)

編曲賞

・中田ヤスタカ(きゃりーぱみゅぱみゅ「良すた」「原宿いやほい」など)

今年はなんと3部門ともJ-POP分野からの選出。なんだかんだ毎回演歌歌謡を入れていた気がするが…。杉山勝彦は乃木坂46のイメージが強いので家入レオが代表作なのはピンと来ないが、今年は乃木坂にほとんど関わってないんだよな…。
     

最優秀アルバム賞

・Suchmos「THE KIDS」

勝手に決まっている最優秀は珍しく若手に献上。
        

優秀アルバム賞

・桑田佳祐「がらくた」         
・クミコ with 風街レビュー「デラシネ deracine」     
・高田漣「ナイトライダーズ・ブルース」
・上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ「ライヴ・イン・モントリオール」

「がらくた」を最優秀にしないのはこの賞にしては珍しい。

企画賞

・三浦祐太朗「I’m HOME」     
・はなわ「お義父さん」     
・The KanLeKeeZ「G.S. meets The KanLeKeeZ」
・松田聖子「SEIKO JAZZ」     
・「美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック」
・五木ひろし「船村徹 トリビュートアルバム~永遠の船村メロディー~」

カバーや企画モノに送る賞。まあ順当なところが並んだ感じか。しれっと混じるThe KanLeKeeZ(THE ALFEEによる還暦を記念した新人バンド)が面白い。

最優秀歌唱賞

・天童よしみ

ここのところは周年を迎えたベテランへ送る賞と化している。1972年デビューから45周年という事だろう。周年なら50周年の和田アキ子の方が…となってもやはり前倒しした人には渡せないといったところもある?

日本作曲家協会選奨

・杜このみ

基本的に未来ある若手が選ばれていたがここのところ急に老け込んでしまい、ここ数年はベテランのおじちゃんおばちゃんばかりになってしまっていたが、今年は2013年デビュー28歳と久々に若返った。平成生まれである。

特別顕彰

・大月みやこ

突如創設された謎の賞。今年何があったかというと旭日小綬章というのを受賞したらしいが…。

功労賞

・伊藤雪彦
・小西良太郎
・鈴木淳
・筒美京平
・もず唱平
・湯川れい子

存命で周年とか何かしらの節目を迎えた超ベテランに贈る賞。

特別功労賞

・小川寛興
・かまやつひろし
・北原じゅん
・曽根幸明
・平尾昌晃
・船村徹
・ペギー葉山

亡くなった人枠。先日亡くなった遠藤賢司のよう入らなかったりする人もいる。

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