7th WAになっておどろう

1997年7月9日
作詞作曲:長万部太郎、編曲:星野靖彦
編曲:上野圭市(NEW ALBUM MIX,SVb version)
長万部太郎=角松敏生で、長万部太郎というのは謎の地底人集団を名乗る男性8人組バンドAGHARTAで使用していた名義(完全な覆面バンドとしてデビューしようとしたが事前に正体がバレたので、角松敏生ファンを中心にみんな中の人が誰か知っているけど別名義という感じになっていた模様)。AGHARTAによる「WAになっておどろう〜イレ アイエ〜」がNHK教育『みんなのうた』1997年4月・5月に使用され、1997年5月21日に『ILE AIYE〜WAになっておどろう』として発売。タイトルとサブタイトルが入れ替わっているが『みんなのうた』使用バージョンが「WAになっておどろう〜イレ アイエ〜」で1曲目に収録され、アレンジの異なるシングル表題曲「ILE AIYE〜WAになっておどろう」が2曲目に収録されていた。後の1998年2月の長野オリンピック閉会式でAGHARTAが演奏したのは「ILE AIYE〜WAになっておどろう」。
V6バージョンはAGHARTAバージョンのシングルからわずか2ヶ月後にカバー曲として発売された。AGHARTAバージョンが『みんなのうた』で使用されていたとはいえヒットチャートにおいては最高46位で、V6バージョンは50万枚を越えて自身3番ヒットの代表曲となったため、まだインターネットも普及してない当時そもそも今作がカバー曲だったとも周知されておらず、AGHARTAも知らない人は知らなかったので長野オリンピック閉会式の時は”良く分からない集団がV6の去年のヒット曲をカバーしているけど何故?”みたいな感じになっていた。
前述のように代表作となったがデビュー曲にわずかに及ばずの3番ヒット、B’z『Calling』に2倍以上の大差で及ばずに初登場2位でデビュー作以来の1位を逃す、2週目8位でトップ10入りは2週、30~50位辺りの下位で粘るというそんなにドカンと売れる推移ではなかったものの既に8週や9週ランクインだったのが100位以内23週はダントツの最長ランクイン週数となった(「TAKE ME HIGHER」17週、「MUSIC FOR THE PEOPLE」16週がそれに続く)。親しみやすさもあって、最終的に後年の歌番組で過去曲歌うならマストな1曲になった。2004年のTOKIO『TOK10』でもV6からは今作がカバーされている。
カミセンとトニセンに露骨な配置差が無く、単に上にトニセン、下にカミセンがサイズ感の違いなく配置された記念すべき平等と判断できる初のジャケ写、と言っていいのではないだろうか。
ダントツで売れた大ヒットシングルというものがないので、人によって印象は分かれるとは思うんだけど最大公約数ではV6といえば今作という人が1番多いんじゃないかなとは思う。親しみやすくみんなで合唱できる曲だし、幼稚園とか小学校でもこの曲流して踊ったり歌ったりした経験がある日とはけっこう多そうだ。なお冒頭の“うじゃけた顔”って何?という話はみんな1度は友人としたことがあるんじゃないだろうか(そして普段誰も使った事が無くて答えが出ないところまでセット)。
シングルバージョンは当時の8センチシングル盤のみの収録。久々に聞くとなんだかもっさりしている印象だが、お馴染みになった後の2バージョンよりもテンポが遅くてゆったりしていて演奏時間も4分58秒で3バージョンの中で1番長い。なお「MUSIC FOR THE PEOPLE」同様にMVもシングルバージョンなのでMVが収録されているDVD/Blu-rayではシングルバージョンで聞けた。2020年にはYouTubeにMVが公式に上がったので2020年5月~2025年10月までの5年間ネット上で正規で聞ける唯一の音源だった事になるが、このYouTube Ver.は2番をカットしたショートサイズとなっている。
NEW ALBUM MIXはこれまでのアルバムバージョンに比べるとリアレンジの勢いで作り直されていてテンポアップした事で構成は同じながら4分58秒→4分22秒まで短縮された。『NATURE RHYTHM』発表後はこのテンポでお馴染みになっているので最早こっちの方がしっくり来てシングルバージョンがやたらまったりかったるく思えてしまう。『Very best』収録時には目次のところにシングルとは別バージョンと注意書きがしてあるだけだがNEW ALBUM MIXと同一(「Theme of coming century」も同じ書き方だがそっちは初収録バージョン)。配信の際には『Very best』収録バージョンはNEW ALBUM MIXと表記された。
『SUPER Very best』ではSVb Versionとして新録音。NEW ALBUM MIXを基にして主にイントロとアウトロを変えたアレンジとなっている。冒頭部分は加工コーラスではなく、既にTVやライブでの披露に準じての坂本のソロパートとなった。またサビを延々繰り返しながらフェードアウトだったシングルとNEW ALBUM MIXと異なり、4分過ぎで歌い終えて続けて演奏もしっかり終了、これにより4分15秒とさらに短くまとまっている。かなり早い段階(2000年頃?)で歌番組やライブでは使用していたアレンジだったようで、こっちの方がすっかり馴染んでいたが音源化されていなかったために20周年のタイミングで音源化したものと思われる。『Very6 BEST』でもSVb Versionが採用されている。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
2ndアルバム『NATURE RHYTHM』(NEW ALBUM MIX)
1stベスト『Very best』(NEW ALBUM MIX)
3rdベスト『SUPER Very best』(SVb version)
4thベスト『Very6 BEST』(SVb version)
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