17th マイ フレンド

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17th マイ フレンド

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96年1月8日
前作で累計50万台まで低迷していたところ、アニメ『SLAM DUNK』タイアップ効果もあって最高初動を記録、100位以内最長のロングヒットを記録して3度目のミリオンを突破。3番ヒット作となった。ただしミリオンを突破したのは100位以内最終ランクインとなった21週目という当時の基準ではギリギリの達成だった。最高初動から最長のランクインを記録した割には「負けないで」「揺れる想い」とはまだ大差があり、2週目以降の数字はやや伸び悩んだといえる。

見ての通り、ジャケットには思いっきり「MY FRIEND」と英字表記されているが、英字表記なのはこの部分だけでシングル盤の背文字、歌詞カード、その後のアルバム収録、公式サイトに至るまで「マイ フレンド」表記であり、カタカナが正式表記になっている模様。

マイ フレンド

作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし
アニメ『SLAM DUNK』ED。「負けないで」「揺れる想い」に比べるとやや筆頭扱いされていない印象もあるが、スラムダンク世代の当時の子供たちにとっては「負けないで」「揺れる想い」よりもリアルタイムで非常に印象深い曲だと思う。リアルタイムで最初に接したのはたぶんこの曲だったと思うので個人的にも思い入れは深い。「負けないで」路線の応援歌的な楽曲だが今回はサビ以外も比較的応援路線で話が繋がっている。とはいえ2番は別れた過去を振り返っている感じになっているし、友情ソングのようで昔の恋人を振り返っていて今は友人として応援しているみたいなテイストに近い。描写のほとんどが過去形である事や、“ひたむきだった遠い日の夢”としているところからも夢破れてもう別の道を進んでいるか、夢は叶わず遠いままっぽいし、そんな現実に疲弊しているのか相手が変わってしまう事を哀しんでいたりもして、“走り続けて”という言葉も願望のようでもある。メロディーとアレンジの勢いだと一直線に元気をもらえる雰囲気だがよく見ると意外と深みがある。

『SLAM DUNK』では前年10月から使用されていてそのまま3月の最終回まで使用された最終エンディング曲となった。起用時点でアニメの終了が決定していたかは不明だが、エンディング映像は海岸に佇む湘北メンバーの姿など明らかに集大成っぽさがあり、当時も見ていてあれ?もしかして全国大会行く前に終わんの?と思った記憶がある。当時連載中の原作は全国大会2回戦の山王戦が異様な長さで続いていてこのままアニメ進めてもメドが立たない感じもあった。結局アニメは全国大会に行く前に終了。伏線になっていた桜木が全国大会で初披露予定だった2万本シュート練習の成果を見せるというエピソードは全国大会前にアニメオリジナルの練習試合を行ってそこで披露する形に改変された。ただしこのようにアニメが3月に終了してから3ヵ月後の6月に原作もついに山王戦が決着を迎えると同時に唐突に巻頭カラーで最終回となった(ジャンプ掲載時はデカデカと「第1部完」の文字があったが、単行本収録時にはカット、それでもジャンプコミックスの完結作品一覧に移動させずにずっと全31巻ではない既刊1~31巻扱いで掲載され続けるなど終了を巡っては作者と編集で相違があったっぽい)。

また『BEST OF BEST 1000 織田哲郎』のライナーで“長戸が書き換えた”の実例犠牲となった1曲で、今作に関しては別の2曲を長戸が繋げたものだとされている。確かにサビだけ急に変わるような感じはある。

「負けないで」や「揺れる想い」辺りはいつの間にか知っている曲になってはいたものの『SLAM DUNK』を通して初めてZARDにリアルタイムで触れた楽曲。当時シングルを手に取っていないが、(『SLAM DUNK』で当時シングルレンタルしてきてカセットに録音したのはBAADとWANDSだけ)個人的にはここからがリアルタイムでのZARDが始まった感じがある。

同時に明石昌夫が退いて葉山たけし、池田大介がメインになり、徳永暁人ら若手新人作家の台頭もあって作風がよりロックバンド寄りに変わっていったのもこの時期という事もあり、転換点でもあったと思う。
★★★★★
7thアルバム『TODAY IS ANOTHER DAY
1stベスト『ZARD BEST The Single Collection~軌跡~
3rdベスト『Golden Best 15th Anniversary
4thベスト『Request Best~beautiful memory~』(’07 Live Ver.)
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~
5thベスト『ZARD Forever Best~25th Anniversary~

C/W 目覚めた朝は…

作曲:米澤光由、編曲:池田大介
米澤光由という1発限りの謎作家による提供曲。新人かと思いきやこれっきり他でも一切出てこないのでまぐれ当たりで1回採用されるも大成せず消えたのか、この後別の名前で活躍したのかは長年不明で誰かの変名説まで飛び交っていた。

2016年になって全く関係ない異業種の社長のインタビュー内にて学生時代に組んでいたバンドのギターがZARDにも提供した米澤光由だったという証言が公開され、2019年の砂糖ココアとHinawa銃のミニアルバム『君の耳で聴いてもらえたら』6曲中3曲の作曲にクレジットされるなど唐突に再登場した。あまりにも空白期間が長すぎることから眠っていたストックを掘り起こしたのか、ここに来て突如再起したのかは不明。

男性目線のガツンとしたロックバンド的な楽曲。FOVやDEENへの提供候補の1つだったんじゃないかという気もする。この辺りから王道バラードではないストレートなロックバンド系のC/Wも増えるがことごとくアルバム未収録なのが惜しい…。サブスクで聞けるようになって初めて聞く人も多くなると思うが埋もれずに聞かれる機会があれば普通に人気曲になりそう。
★★★★☆
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~

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