1stAl DEEN

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1stAl DEEN

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1994年9月14日
デビューから1年半、シングル5作をリリース後のようやくな1stアルバム。後にデビューしたZYYGも7月に出していたのでかなり遅いリリースとなったが、「瞳そらさないで」のヒットを受けての最高のタイミングでのリリースとなった。

今作で4thシングル「永遠をあずけてくれ」以来2度目となる”DEEN are”のメンバー表記がジャケットにも記されている。というかこのアルバム、今まで『永遠をあずけてくれ』以外で全くメンバー名教えてくれなかったのにアーティスト名とタイトルが一緒で背文字部分にまで「DEEN DEEN are Shuichi Ikemori,Koji Yamane,Shinji Tagawa,Naoki Uzumoto」と書いてある。

『永遠をあずけてくれ』とはギターとドラムの名前が変わっており、田川伸治、宇津本直紀になっている。2人とも名前がクレジットされるのは初だが、田川は「瞳そらさないで」に写ってはいた。宇津本直紀は今作が初登場となる。「瞳そらさないで」の裏ジャケにいたヒゲの無くなったドラムの人とは違う人にしれぇっと交代。細かいリスナーはこの新しいドラムの人、去年ZYYGにいなかった…?と思ったとか思わなかったとか…。参考インタビュー:ZYYGからDEENになった経緯の本人談

これにてようやくメンバー4人が確定・固定。とはいえここまでしれっと変更されていたので当時はまた入れ替わるんじゃないかと思われても不思議ではない状況だった。

3番ヒットであった「翼を広げて」を未収録にしたものの、難なく初動46万枚を突破しての堂々の初登場1位。6週連続トップ10入り(トップ5入り)して23週ランクイン、140万枚を突破して自身最大のヒットを記録した。

CDレーベル面が緑のものと白のものがある。特に音源に違いは無いと思われ、両方聞いてみたが違いは発見できなかった(違いが分かる人募集)。なお「いつかきっと……」(緑)、「いつかきっと」(白)という6点リーダと3点リーダの表記違いはある(後述)。

1.瞳そらさないで

5thSg 瞳そらさないで
5thSg 瞳そらさないで 1994年6月22日 デビュー年のハイペースが嘘のように7ヶ月ぶりのシングルにして1994年唯一のシングル。また年明け1月8日付で田川伸治が加入した事になっている。これはかなり前から公式のバイオグラフィーにハッキ...

2.FOR MY LIFE

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1994年3月26日
作詞作曲:池森秀一、編曲:池田大介
新曲ではなく、3月26日に発売されていたコンピ盤『愛と疑惑のサスペンス エンディングテーマ曲集』に先行収録されていた楽曲。3月時点では前ドラマーの頃だが元より当時のメンバーが演奏レコーディングに参加していたとは思えないし、特に変更は無いと思われる。

コーラスから始まり、キーボードとブラスサウンド主体で初期のC/Wの黒森ナンバーよりも格段に明るくてポップさが強い。ソロ用に作っていたデモのアレンジを変えたものだと明かされている。歌詞はパーソナルな部分が反映されているようで、“海の見える街”から夢と自信を抱えて上京してきたが現実に打ちのめされて負けないように必死で頑張っている心情が平メロで歌われている。これはほとんど実体験というか池森さんの上京以降の話を歌詞に落とし込んでいるんじゃないかと思う。その後でいつか故郷に残してきた君を迎えに行くというラブソングとしてまとめているが、その辺りフィクション(設定)とされる。少なくとも1番平メロ部分はデビュー前の事を何度か語ってきた内容と一致する部分があるのでほぼドキュメントじゃないかなと。そういう意味で貴重な1曲。

あと少なくとも「愛と疑惑のサスペンス」なんてタイトルの2時間サスペンスのエンディングで書けるような曲じゃな
★★★☆☆
コンピ盤『愛と疑惑のサスペンス エンディングテーマ曲集
21stアルバム『DANCE IN CITY~for groovers only~』完全生産限定盤のみ(Live at EX THEATER ROPPONGI)

3.Keep on Dancin’

作詞:小田佳奈子、作曲:山根公路・古井弘人、編曲:大島康祐
古井弘人が編曲ではなく、共作で作曲にだけ入っているという珍しい1曲。山根公路と古井弘人はデビュー前にバンドを組んでいた仲とされているが、当時についてはあまり詳細が語られることはなく、山根さんがDEENに入ったのでバンドは無くなったようだがほぼ同時期にビーイングに入っていたようで古井弘人はこのアルバムが作家デビュー作だったようだ。アレンジャーとして活躍した後にGARNET CROWとしてデビューして双方がバンドのキーボード担当という立場になってからも共演の場がないので2人が旧知の仲である話題自体が出る機会もあまりなかった。ファンの間でも知る人ぞ知る…程度の話でしかなく、以前はなんかそうだったらしいよという話がファンサイトで出回っている程度でしかなかった(FC会報とかファン向けのクローズドなコンテンツでは触れていたのかもしれないが分からない)。しかし2017年の『DEEN LIVE JOY-COUNTDOWN SPECIAL~ソロ!ソロ!!ソロ!!!~』では山根ソロパート部分に古井弘人がゲスト出演してMCでほとんど初めて2人揃って昔話をするというレアな場面を見る事ができる。

そんなバンド時代にビーイングにデモを送っていたという持ち歌「Keep on Dreamin’」をDEEN用に改題して大島アレンジで作り直した曲で特有のスパコン感は薄めだが、大島康祐が編曲しているので「FOR MY LIFE」よりもダンシング感、ファンキーさが強め。最初に聞いた時はなんかシングルとは異なる方向性でいかにもC/Wとかアルバムっぽい曲だなぁくらいしか印象は無かったがけっこうファンキーさがクセになる曲ではある。1999年の横浜アリーナ公演で披露されたため若き日の原曲キー歌唱でのライブ映像が残されている貴重な1曲となっている。
★★★☆☆

4.いつかきっと……

作詞:池森秀一、作曲:栗林誠一郎、編曲:葉山たけし
ブックレット曲目部分と緑盤CDレーベル部分では「いつかきっと……」と6点表記になっているが、何故か旧・現公式サイト、裏ジャケ、白盤CDレーベル部分、リマスター盤CDレーベル部分、歌詞部分では「いつかきっと…」、サビの歌詞も全部「いつかきっと…」と3点リーダ表記になっている。6点表記されている箇所の方が少ない。正式タイトルは「いつかきっと…」でいいのだろうか。

栗林誠一郎作曲って「永遠をあずけてくれ」も次のシングル「Teenage dream」もバラードで今作だけがアップテンポ。たぶんこの辺りの栗林・織田曲はどれもシングル候補になっていたけど、候補止まりのままだった曲なんじゃないかなと思う。シングルっぽい勢いはあるんだけど、でもいざシングルになっていたら先行5シングルのインパクトには及ばないかなっていう。1stアルバムが全体にどこか何か違う、2nd以降に比べてパッとしない印象はそういう部分にあるのかも。
★★★☆☆

5.思いきり 笑って

作詞:川島だりあ、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし
キヤノン「EOS」CMソング。「このまま~」「永遠をあずけてくれ」でのバラードイメージに沿った王道バラード。リード曲的な立ち位置で1stアルバムから1曲代表曲を選ぶならまあこれなんだろうけど、他にいいバラードがたくさんあるので個人的にはそんなに…という感じで『DEENAGE MEMORY』DISC-3を聞く時は飛ばしてしまう事が多い。『Ballads in Blue』投票では16位落選となったので、2001年当時の人気としてもそこそこな立ち位置だったのは納得。

バラードは被るのでライブでもあまりやっておらず2010年の『ALL TIME LIVE BEST』にも選曲されていないが、『The Best キセキ』に選曲されてリメイクされたり、『Ballads in BlueⅡ』にキセキVer.が選曲されたり、『DEENAGE MEMORY』に原曲が収録されたりと自選・スタッフ選曲ではそこそこな扱い。2001、2010年とは打って変わって2020年のライブリクエストの際は8位だったというから近年再評価されている節もある。こういう優しい感じの歌詞のバラードは女性ファン受けがいいのかなという気がする。
★★★☆☆
3rd(セルフカバー)ベスト『The Best キセキ』(キセキ Version)
12thアルバム初回特典2ndバラードベスト『Ballads in BlueⅡ~The greatest hits of DEEN~』(キセキ Version)
6thベスト『DEENAGE MEMORY

6.Memories

3rdSg Memories
3rdSg Memories 1993年9月22日 前作から2ヶ月と早いペースでのリリース。ジャケットは池森ソロショット。ソロジャケットは3作目にして初となったが、DEENのジャケットは以降は池森ソロショットである事が多い。裏ジャケットでは...

7.このまま君だけを奪い去りたい

1stSg このまま君だけを奪い去りたい
1stSg このまま君だけを奪い去りたい 1993年3月10日 全てはここから始まった奇跡のデビュー作。曲とCMタイアップが決まっていたがシンガーが決まっていなかった「このまま君だけを奪い去りたい」を当時ソロデビュー予定で準備をしていて長戸...

8.広い世界で君と出逢った

作詞:池森秀一、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし
ひたすら前向きな恋愛爽やかナンバー。織田哲郎をリード曲でもないアルバム曲で平気で使っているのが地味に凄かったりするが、織田哲郎はある程度成功した後はいい曲を作るからシングルとして使ってくれ、できなければ返してくれというスタンスで曲を預けていたらしいのでこれもシングル候補だったのだろうか。いい曲なんだけど量産型という印象もあり、シングルほどではないか。
★★★☆☆
2ndライブアルバム『ALL TIME LIVE BEST』(2008年Break12ライブ音源)

9.FOREVER

3rdSg Memories
3rdSg Memories 1993年9月22日 前作から2ヶ月と早いペースでのリリース。ジャケットは池森ソロショット。ソロジャケットは3作目にして初となったが、DEENのジャケットは以降は池森ソロショットである事が多い。裏ジャケットでは...

10.恋が突然よみがえる

作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:古井弘人
「いつか僕の腕の中で」に続く山根単独作曲にしてアルバム唯一の作詞が池森、作曲が山根という現行基本体制による楽曲。なかなか曲が採用されずに苦労していた時期と思われ、織田哲郎のような曲を目標に頑張っていたそうなので、まさにそれっぽい感じで、そのまま採用されたのはそういう基準に達していたからだろうなと思うような爽やかポップ。このアルバム、どうにもこうにもシンセ・キーボード、そしてブラス系のサウンドを多用してギターがかなり遠いのでギターメインでアレンジした曲があってもな…というところでどうにも印象被りしてしまう。

アルバム全体の流れとしては夏から冬へ向かっていく季節の移ろいが重視されていて、「Memories」辺りから季節が秋に向かって「永遠をあずけてくれ」で年末に到達していくが、季節以外の歌詞の内容だと「広い世界で君と出逢った」での恋愛絶頂無敵っぷりからの大失恋「FOREVER」からの「恋が突然よみがえる」っていう高低差がすさまじい。
★★★☆☆
21stアルバム『DANCE IN CITY~for groovers only~』初回生産限定盤のみ(Live at EX THEATER ROPPONGI)

11.永遠をあずけてくれ

4thSg 永遠をあずけてくれ
4thSg 永遠をあずけてくれ 1993年11月28日 前作から2ヶ月、3月デビューで1993年の間にシングル4枚をリリースするなどなかなかハイペースだった。前作同様に池森ソロジャケット、裏ジャケではメンバー4人がやはり囲み合っている構図。...

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