絶メシロード 1~5話

テレビ東京金曜深夜「ドラマ25」枠(昨年の『日本ボロ宿紀行』と同じ枠)。絶メシとは店主高齢や後継ぎがいないなどの理由でこのままでは間もなく絶滅しそうである老舗の飯屋を意味しており、群馬県高崎市の絶メシを紹介しているローカルサイト「絶メシリスト」を原案としていて、サイト作者が関与していている模様。ドラマ化にあたっては1泊2日の車中泊旅行を軸にして車中泊×絶メシで実在する個人経営の飲食店を巡っていく。




1話

普通の中年サラリーマン須田(濱津隆之)は妻(酒井若菜)と娘(西村瑠香)が揃ってアイドルグループの追っかけで週末遠征していて2人が留守の間の金曜夜帰宅後~土曜の夕方までの間に1泊2日で1人の時間を満喫する車中泊旅行をするのが楽しみ。今回出向いたのは山梨県の富士吉田、吉田のうどんで有名なこの地で食べログで高評価だった「たかちゃんうどん」に辿りついた須田はあまりにもローカルなプレハブな外見に驚くが…。

という感じでおじさんが1人旅満喫&旅先の絶メシ店舗で少し話を聞いて交流する、という内容で『日本ボロ宿紀行』同様に実在の店舗でそのまま撮影しつつも店主は役者の人が演じるというスタイル(ED映像では役者の人と恐らくそのモデルになったであろう実際の店の人との写真が出てきた)。

1人旅している濱津隆之の風貌は1人旅好きの旅人っぽくていいんだけど、普通のサラリーマン姿にはかなり無理があって、率直にあのヒゲ面でサラリーマンは無理がありすぎる。最大公約数に合わせてのリーマン設定なんだろうけど。

初回は番組の雰囲気を伝える感じだったので、妻も娘も写真のみ。また娘の方は最近売り出してる「青春高校3年C組」の生徒の1人(日テレの『俺のスカート、どこ行った?』にも生徒役で去年出てた)だが、レギュラーキャスト3人(濱津隆之と酒井若菜と2話から登場の車中泊仲間になる山本耕史の3人しかキャスト掲載されていない)には入れてもらえていたので今後出てきてもほとんど出番はないのか…?(一応本人は3話から登場すると告知している)

2話

千葉県木更津の「とみ食堂」。冒頭で車中泊したのは中の島大橋近くだったが、中の島大橋は立ち入り禁止になっていて須田ガックリ。しかし立ち入り禁止の理由は作中で特に明言されず。何で廃墟みたいになってるのかと思って検索してみたらどうやら2019年9月の千葉で大きな被害を出した台風15号で破損して立ち入り禁止になってしまった模様。台風でダメになったくらいの説明は入れてほしかった…。

今回は車中泊していた駐車場で車中泊の先輩のような鏑木(山本耕史)が登場。鏑木の方は好意的だったが、須田が引いてしまったのであまり親しくはならず…。さらにご飯にも誘われたが須田は断ってしまう始末。この際の須田のモノローグで「絶メシの魅力を知ってしまった」としながら1話のうどんを思い出していたので、どうやら設定上は車中泊の1人旅には少し前から目覚めていたが鏑木からすれば車中泊は初心者であり実際車中泊用のクッションシートを今回購入して初使用するくらいなので車中泊歴も長くない、そして絶メシに関しては1話で目覚めたばかり、という事なのか。

絶メシに目覚めたといいながら前回同様に店の前で入るのをためらったり、そのくせいざ店に入ると店主と会話して触れ合ったりと積極的なのか消極的なのか良く分からないオッサンだなぁ。

雰囲気はいいんだけど今回の店の設定が旦那は亡くなっているので初老のおばちゃん1人で店を切り盛りしていてそれゆえ「絶メシ」…と思いきや修行中の息子がいることが判明。息子の料理の腕がまだまだなので店を任せられるには至らないが、それでもおばちゃんの夢は店を息子に託して自分はその隣で蕎麦屋を開くことだと語るなど「絶滅するかもしれない」と認定するには少し申し訳ない感じの設定がぶち込まれた。なのにモノローグではこの店を「絶メシ」認定して終わるという。エンディングの実際の店主写真では前回と違って息子が出てこなくて店主のおばちゃんだけだったので現実のこの店は後継ぎがいないのかもしれないが、ドラマの設定で後継ぎ候補がいる事にしてしまうと「絶メシ」認定は確実に違うのでは

2話も写真のみだった妻も娘だったが、電話でラストに声だけ出演。この感じだとお父さんの威厳なさそう…。

3話

今作の元サイトである『絶メシリスト』にも掲載されていた群馬県高崎市の「香珍」が舞台。

冒頭ではついに妻(酒井若菜)と娘(西村瑠香)が揃って在宅で登場。初めて金曜の夕食時に妻と娘が在宅しているところから始まったが、妻と娘は友人からチケットを3万円で譲ってもらう話をしていて結局週末も出かける様子。しかし妻と娘が先に出かけていく様子が無いままに、須田はいつものように前2回と同じ定型ナレーション(妻と娘が帰宅する土曜夕方までに帰る)で出かけていってしまうなど雑なところも。

榛名湖畔での車中泊では族が出現して一晩中おびえ続けるというギャグもあったが、無事に生き残り(?)、「香珍」へ。初回では食べログで確認してから出向いていたが、気ままにそれっぽい店を見かけたら入るという方針で行動しているようで通りがかった「香珍」へ。

1人の老人が切り盛りしている石に囲まれた店内では先客の若者3人が注文すると老人はなんと1人でやっていて大変だから同じものを注文してくれと言い放ち、若者たちは唖然として抗議。別に態度がデカすぎるわけでもなかったがこの謎事態を理解しない若者たちに老人究極奥義“静かに慟哭して謝罪(演技)”を披露した老人に若者たちは退店。メニューはたくさんあったが常連が勧めてくるラーメン1択となった須田はラーメンを注文。手打ちで丹精込めたラーメンに満足する須田であった…。

元サイト『絶メシリスト』掲載店だけに定義通りに老人1人でやっていて後継者もいない(本人は継いでくれる人がいるならというスタンス)というまさにこれぞ絶メシ。シンプルだけど確かにうまそうなラーメンだった。

奥さんに先立たれ、自身も1度倒れて無理が効かず、以前は従業員もいたが今はギリギリ1人、という事情も明かされたがメニュー大量にあるのにあの追い返し方はなかなか独特な…。『絶メシリスト』の記事の方ではラーメンとチャーハンを注文しているのでそのくらいなら大丈夫っぽいし、食べログでも複数で行ってもオーダーは2種類までと書かれているので放送後の反響も含めて印象的かつ少し厳しめに描写したのかもしれない(これくらいしておけばドラマ見て店に行っても複雑なメニューを大量に注文する一見客は出てこないだろうし)。あとED映像での実際の店主と演じた役者さんが今まで以上に似ていた。

4話

静岡県下田市の「とんかつ一(はじめ)」が舞台。今回は娘に「最近車の後部席がおじさん臭い」と言われてしまった須田が加齢臭と若さを気にする展開も盛り込まれたが、どういうわけか食事の際に会社でソリの合わない部下が突如出現し、「妄想です」の注意書きと共に妄想フードファイトを繰り広げるという超絶謎展開に…。この謎フードファイトの勝利した後は、けっこうズケズケ話しかけてきてズケズケおかわりを与えてくる店主が実は客1人1人をよく見ておかわりを絶妙な塩梅で差し出していた事を示すなど急にいつものいい展開になったのでマジフードファイトだけ意味不明だった…。

実際のこの店は絶メシというより(店主が高齢なので絶メシといえばそうなんだけど)珍百景等の他局番組に出た事もある、デカ盛&店主が勝手におかわりを盛ってくるというユニークな店としてその道では有名なようだ。普通に店主のキャラだけで面白いので変なフードファイト演出いらなくないかとも思ったんだけど逆に既に他局で取り上げられていて知っている人は知っているのであえてアレンジを加えた結果が妄想フードファイトだったのか…?

帰り際には娘と妻から謝罪の電話があり、今しがた食べたばかりの揚げ物やカレーを晩飯として作ってあげるといわれて嬉し困る須田というオチもついたが、何故か昨晩出かけたはずの娘と妻が昼食直後の時間帯にもう帰宅していることになり、「週末アイドルの追っかけで出かけている妻と娘が帰宅する夕方までに帰宅する」という旅の前提を吹き飛ばしてしまったのはどうなんだろう。

あと車中泊パートでは鏑木(山本耕史)が2度目の登場。キャンピング仕様の車内を強引に見せて須田を感嘆させるといつもは妻と来ると言いながら前回も1人でしたよね?とツッコまれるとスルーするなど意味深な言動も。ただ車中泊にさほど時間を割けない上に、須田が車中泊ライフを毎回充実させていくという展開でもないし、鏑木が活きてくる展開あるのか…?

5話

千葉県銚子漁港にある「こころ」が舞台。今回は金曜に帰宅すると遠征で北海道に行ったのは娘の紬(西村瑠香、出番なしで写真も出なかったので今週はクレジットも無し)だけで、妻の佳苗(酒井若菜)は家にいた。須田はこっそり車中泊旅行しているつもりだったようで食堂のレシートがポケットに残っていたことを突っ込まれて妻には車中泊旅行している事を見破られているのを悟ると妙に慌てていたが、一応誘ってみるとやけにオーバーリアクションで嫌がられてしまう。いくら何でも嫌がりすぎ。最早悲鳴を上げる一歩手前くらいの嫌がり方じゃないか、どうなってるんだこの夫婦…。

今回は珍しく行きで寄り道して茨城鹿島の工場夜景を見て付近のいちゃつきカップルとお互い邪魔に威嚇しあうというやり取りを繰り広げたため、車中泊描写はほぼ皆無。駐車場について「(カップル相手に)負けた」と疲れてシートに倒れこむだけ。これも倒れこんだだけなので寝るところではなく本当に着いただけで最早起床する描写すらカットで翌日観光&「こころ」に到着してしまった。このドラマって一応車中泊要素もあるんじゃなかったのか。

店主のおばちゃん(朝加真由美)が静かに涙している場面に遭遇して焦る須田だったがすぐに持ち直して少し口の悪いおばちゃんと交流しながら「おまかせ定食」を頂く。今回は恒例の常連おじさんもいなくて、先週のような変な演出も無くてひたすらストレートにグルメドラマしていた。これは「おまかせ定食」の中身が豪勢でいろいろなものがあるのでモノローグしやすかったのもあったのかも。ただ食事シーンの尺の使い方に困るくらいなら車中泊の方をもう少し工夫すればいいのに…。あと店に入る際に「これまで数々の絶メシ店を渡り歩いてきた経験を…」とかモノローグしてたけど、須田が絶メシに目覚めたのはそのまま1話の体験が理由だったように描かれているので話数=絶メシ回数であり、まだ5軒目じゃ…?

涙の理由は結局正式に語られる事は無く、終盤になって3年前に夫が他界した事が明かされた。これも最初は別にお互い干渉せずに夫は店にも興味が無かったと夫婦関係はドライだったかのような口ぶりだったが、須田が店の前にある看板について去り際に触れたところ、看板は夫が書いたもので本当は店を閉めて2人で全国を旅しようと言っていたのに叶わなかったと寂し気におばちゃんが語ったため、口は悪いけど本当は…と須田だがあれは亡き夫を思い出して泣いていたのだと悟る形に。帰宅後、妻の佳苗にいつか一緒に旅行しようと告げる須田だったがまたしても車中泊とか嫌だしとあっさり拒否され終了。さすがに出かける時ほどの異様な嫌がりっぷりではなかったとはいえ後味悪いな。

そういやいつもエンドロールは写真の方にばかり目が行っていたのであまりよく見ていなかったが、今更ながら「音楽:河野丈洋」に気づいた。GOING UNDER GROUND脱退後この道でけっこう活躍してるんだなぁ。

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