金田一少年の事件簿 1~3話

95年~97年(連ドラ2回、SP2回、その他SP、映画)の初代(金田一=堂本剛、美雪=ともさかりえ、剣持=古尾谷雅人)、01年(SP、連ドラ)の2代目(松本潤、鈴木杏、内藤剛志)、05年(SP1回ポッキリ)の3代目(亀梨和也、上野樹里、加藤雅也)、13年~14年(SP2回、連ドラ)の4代目(山田涼介、川口春奈、山口智充)に続く5代目の『金田一少年の事件簿』ドラマ化。

SP無しでのいきなりの連ドラ放送はシリーズ初。また過去4シリーズで同じ事件を再度ドラマ化することはなかったが今作は1番最初の95年SPの『学園七不思議殺人事件』のリメイクからスタートするなど、未ドラマ化原作だけでなく、リメイクも含まれるとのこと。

金田一役にはなにわ男子の道枝駿佑、美雪役は上白石萌歌だが、上白石萌歌は2014年4代目山田涼介版『金田一少年の事件簿N(neo)』第1話にて当時14歳で犯人役で出演しており、犯人が美雪になるのは史上初となった。またあれから8年経過して22歳となっていて歴代美雪最年長となった。沢村一樹は若々しい印象だが歴代剣持ダントツ最年長の54歳である(古尾谷氏は30代、他の3人も当時40代)。

1話 学園七不思議殺人事件

95年4月8日、1番最初のSPドラマとして制作された話のリメイク。リメイクといっても95年ドラマ版は原作を大幅に脚色し、原作の犯人が途中で退場、真犯人をオリジナルキャラで新たに設定するという改変を行っていたため、原作漫画と同じ犯人でドラマ化されるのはこれが最初となり、原作を読んでない当時のドラマで女性教師が犯人だったと記憶しているオールド視聴者にとってはそもそも容疑者に女性教師がいない、リメイクで犯人変わった、という事に一応なるようにはなっている。

30分拡大だがそれでもかなり圧縮、詰め込み展開となり、桜樹先輩(大友花恋)がまだ印象も固まる前から殺され、真壁(細田佳央太)が原作以上に歴代真壁最低のクズ野郎っぽいなと思う間もなく、真壁にゴーストライター疑惑を吹っ掛けた尾ノ上(前田航基)が逆に言い負かされて発狂し、その勢いのまま殺され、美雪もあっさり襲撃され…と事件は駆け足で進行。尾ノ上(前田航基)ってあの子役兄弟お笑いコンビのまえだまえだの兄か…。激太りと言われていたが、マジで年々大きくなっていくな…。

今回は真壁のゴーストライターのはずの鷹島が登場人物から削除されてしまい、佐木(岩﨑大昇)がゴーストライターに改変。今回の事件を通して真壁に見切りをつけ、事件解決のために金田一と行動を共にした事で金田一の家来になると宣言したので、真壁はマジでいいところもかわいげもない性格悪いだけのクズ男のまま終わった。またビデオカメラを終始撮影し続ける佐木の設定は時代を反映して自撮り棒装着のスマホカメラで撮影している設定に変更。現代的になったな…。カメラオタクっぽさが無くなってしまったがそもそも事件解決のヒントになる映像記録係であればいいので終始ビデオカメラを撮り続けるカメラオタクである必要はないという英断か…。

犯人的場(光石研)は影が薄く、代わりに立花(杉本哲太)が金田一とも親しく出番の多い設定に変更されていた。的場が30年前に製薬会社の社員で新薬の人体実験で6人全員死亡したという原作設定は現状を踏まえて変更されたようで(2020年以降の世界で製薬会社が悪徳というのは…ね?)建設会社設定に変更25年前の1997年に変更された事で事件の発端となった大昔の出来事原作や初代放送時よりも未来の話になってしまった辺りに年月の経過を感じまくり…。マジかよ。10年前の青山ちひろ失踪だって当時は80年代の話だったのに、今から10年前って2012年だぜ…その1年後には4代目金田一やってるんだぜ…。

で、建設会社設定に変えて、当時ずさんな建築工事体制だったのでろくに地質調査もせずに新校舎建設を始めて毒ガス発生で6人死亡という超展開に…。的場はこのタイミングでは一旦帰宅していたため不在だったが、孫のために頑張って働くと言っていたおじいちゃん作業員(北見敏之)が自分のせいで事故が起きたと放心しているのを見かけて自分と入れ替わり(的場が現場にいておじいしゃん作業員は食事に行っていた事にする)を提案して守ろうとしたが会社上層部はもっと上をいっていて事故自体を隠蔽、なんと死んだ6人を旧校舎の下に埋めて行方不明扱いでごまかし、的場には見張り番として教師として赴任するように指示を出していたという。

原作ではもっと小心者ながら救いの無い身勝手な奴という印象だった的場だが演じている光石研の人柄の良さが出ているのか先の身代わり提案エピソードぶち込みにより割と穏やかに過去の罪を告白、さらに教師として楽しい日々もあったと語り始めたのでそこまで哀れな感じでもなくなった。ただ青山ちひろ殺害に関しては青山ちひろに30年前の関係者だったところまで暴かれて警察に告発すると宣言されたので殺しにしかかった原作と違い、青山が旧校舎下の白骨死体を発見しているのをこっそり見ていて、青山が的場を疑うより前に呼び出していきなり殺してしまった。原作より穏やかに語っておいて青山殺害時だけ原作より鬼畜じゃないか…。

直後の立花が青山ちひろの父親だった事を明かして特攻して的場を刺し殺す場面も改変。的場は死なず、立花は殺人犯として逮捕ではなく殺人未遂で情状酌量の余地という処理になった。また立花と金田一が原作より親しい仲にした事で逆に青山が立花の娘だったなんて想像もつかなかった(金田一がこの瞬間驚愕していた)感じになったので、薄々その可能性も考えていたっぽいのにみすみすドヤ顔で的場の犯行を暴いて娘の白骨死体を一緒に見せて立花を暴走させてしまったという原作のちょっと設定ガバガバ感のあった部分は修正された。

全体には…まあやはり27年も経つと仕方ないんだけど色々無理やりなところや気になるところは増えてしまうもんだよなぁとは思った。今作での金田一と剣持はここが初対面なのでよそよそしいが剣持が終始丁寧な態度で金田一に対しても協力的で敬語で話しているのに対して金田一は「刑事さん」呼びまではいいにしても終始敬語を使わずタメ口

犯人相手にも偉そうな態度だったがこれでもかなり抑えられてはいた。これは『犯人たちの事件簿』でも遠回しにネタにされてしまい、的場が「私は何十歳も年下の生徒に「的場」と呼び捨てにされながら罪を暴かれ」「たっぷりと叱られ」なんて記述が入るくらいだったためか「的場」呼び捨ては極力控えられ「この白骨の前でもう1度言ってみろ!」と金田一が強い口調で的場に説教するシーンも省かれた

この辺りは難しいところで原作と初代当時は金田一より年下の小学生だったので金田一が偉そうな態度でも気にならなかったんだけど同年代を越えるとやっぱり態度のデカさは気になってきてしまう。特に今回剣持が終始丁寧な対応をして敬語で喋っているので金田一が生意気に見えてしまうところがあった。ただ少年っぽさも残している道枝駿佑はそれなりにはまり役ではあったと思う。上白石萌歌は歴代に比べてもちょっと年齢が行き過ぎてしまった感じはした。10代で…となるとやれそうな子は多いけど今の17~19歳って『明日、ママがいない』メイン勢とか芦田プロ世代がけっこう多くて子役イメージを引きずってしまうためだろうか。それにしたって朝ドラ出演中の上白石萌歌を無理に引っ張ってこなくてもなぁ…。沢村一樹は…歴代剣持ダントツ最年長なのに若い。30代の頃からほとんどイメージが変わってないのが凄い。

4代目の時も思ったけど金田一耕助の孫設定は既に破綻寸前から破綻に寄っており間もなく破綻を迎える金田一耕助が1913年大正2年生まれ、金田一一が2022年で高校2年生16歳なら2006年生まれになるため、一誕生時で耕助93歳である。老齢期~最晩年に超ハッスルして子供を作っていた事にしてギリギリまでずらしていっても、そもそもの寿命問題として限界だ。今年還暦となる原作者天樹征丸こと樹林伸も気にしている様子が無いためもうこのままのらりくらりで逃げ切るつもりと思われるが、果たして「ご先祖様の名にかけて」や「ひいじいちゃんの名にかけて」に台詞を変える時は来るのだろうか。

旧校舎が木造という設定もさすがになぁ…。これ旧校舎が木造とか田舎は現役で木造ってのは90年代の定番設定だったけど(映画『学校の怪談』とか)、さすがに2022年時点で都内の高校に木造の旧校舎が残っているなんて事はあるのだろうか。なんかもう95年当時から30年近く経ってるわけで95年当時の新校舎が旧校舎になっててこれを取り壊して新・新校舎へ建て替えたり補強工事を進めているのが2022年ではないのか。

再放送 悪魔組曲殺人事件

知床の海難事故を受けて2話の放送を謎に1週間自粛。百歩譲って船上の事件とか船の事故が引き金になっている「悲恋湖」「幽霊客船」みたいな事件が延期になるなら分かる船、海、孤島の事件で延期って事は、オペラ座館、秘宝島、墓場島、仏蘭西銀貨(海に死体捨てに行く描写あり)、天草財宝伝説、錬金術…とかけっこうな数の事件がダメだったことになりさすがにやりすぎなのでは…。そもそもいきなり視聴率1ケタ、気にするような人は見ないし、話題にもならないずれにせよ急遽初代堂本剛版1996年2期の1話を再放送。2月~4月まで関東ローカル深夜枠で過去全シリーズ(欠番の異人館村以外)を過去へ遡っていくように連日再放送しており、3月28日深夜に放送されていたがまさかのゴールデン枠再放送となった。

何故この事件だったのかは良く分からないがこの事件は原作コミックには無く、当時CDブックとしてドラマCDという変則的な形で発売されとっくに廃盤になっていて、ノベルス化も漫画化されていない。とっくに原作の流通が無くなっている(中古ではある)ので、原作読者でも持ってない人が多いというのがあったのかも。個人的にも原作とノベルス(決死行までの漫画と邪宗館までの全ノベルス)、関連本を完結までほぼ全部集めていた当時でもCDブックはスルーしていた。

当時リアルタイムで見たけど薄暗~い話だった以外に印象が無く、改めて26年ぶりに見ても何一つ覚えていなかった。それにしても凄い詰め込みっぷりで足早な展開だったんだなぁ…。松本恵が意味深なだけで実際は何も無かったような変なキャラだったのも覚えていなかったが、サイコメトラーEIJI、ガラスの仮面、聖者の行進、世紀末の詩など連ドラヒロイン連発になるのは翌97~98年(その後は数年行方不明となり、松本莉緒に改名して02年に復帰した)でこれはその前だったからまだ認識してなかったからか。

2話 聖恋島殺人事件(前編)

2013~2017年まで連載していた『金田一少年の事件簿R』(全14巻)の最後から2つ目の事件が原作。Rシリーズになると最早立ち読みすらしていない完全未読なので原作は全く把握していない。ドラマ化に当たっては例のよって登場人物数の削減とそれに伴うキャラ統合改変は行われている模様。また3つ目の殺人と1つ目の殺人を入れ替えて構成した模様。

原作では金田一、美雪、剣持警部が3人で磯釣り大会に出ていて剣持の活躍で決勝に参加する事になってその舞台として島にやってくる設定だったらしいが、今作ではテスト明けに金田一、美雪、佐木が釣り堀に来ていたところ休暇で来ていた剣持と前回事件以来の再会。剣持がフィッシングツアーに行くことを話して前回の事件解決に協力したお礼も兼ねてと3人も誘われたので原作では同行しない佐木も含めた4人でフィッシングツアーに参加するという設定に。休暇に1人でフィッシングツアーに参加しようとしていたこのドラマの剣持は独身なのだろうか(妻が釣りに全く興味が無いので趣味の釣りの時は1人行動というパターンもあるが)。

参加メンバーはなんか悪そうで殺されそうなテンプレ教授(前編では生き残った)と悪そうな教授の取り巻きなのだからやはり殺されそうな医師2人(案の定2人とも殺された)+教授に取り入って契約をもらおうと必死な医療機器メーカー2人の4人セット、ツアーガイドが元看護士でこの医師勢の医療ミスに巻き込まれてクビになっていたり、島の事を調べている記者(生田絵梨花)、島の唯一の住人で管理人。このうち医師2人が殺されてしまう。事件の全容が全く掴めない中、金田一は島全体に響き渡るセイレーンの鳴き声とされるその音が戦時中の不発魚雷によるものだと見破り、事件の謎もジッチャンの名にかけたところで次回へ続く。

比較的新しい原作(連載は2017年頃だがこの後は『37歳』に移行していた)だが、孤島で起きる伝説と絡めた殺人事件というとっても金田一テイストな感じが懐かしさを感じる。

前回の事件で会ったばかりなので「金田一君」「刑事さん」呼びだった金田一と剣持だったが、第2の事件で海に引きずり込まれた被害者を助けるために海に飛び込んだ金田一に対して剣持が「はじめ!はじめ!」と連呼、金田一は「オッサン!オッサン!」と連呼した事で「はじめ」「オッサン」に切り替わった。その後の台詞で何でオッサンなんだ?だってオッサンじゃん!というしょーもないやり取りをしていたのは展開がやや強引だったためか。

あと今回の金田一はスケベ要素が皆無なようで美雪に全くその気がなさそうな態度。美雪の方が意識している感じになっていたが、これもなんだか年上のお姉さんが世話焼きみたいに見えてきてしまうところが…。

3話 聖恋島殺人事件(後編)

登場人物を1人ずつ名前とプロフィールを出して確認し合う金田一、剣持、美雪、佐木の4人。とっても説明調に整理し終わった直後に少し休もうと明るく提案する美雪だったが金田一は「黙っててくれ」と言い放ち美雪しょんぼり。見かねた佐木が美雪の部屋に行くと美雪は金田一とお泊りなのでと大量のパーティーグッズを持ってきていた事が判明し、佐木もいたたまれない。

直後に今回出番がないままに教授が殺されて3番目の犠牲者になってしまう。

その後も推理に没頭する金田一。飲まず食わずの金田一を見かねた佐木がまたしてもさりげない気遣いで美雪をアシストして美雪が金田一の部屋にクッキーを差し入れするが見向きもしない金田一。またしてもしょんぼりする美雪は後に犯人と判明する人物に男なんてそんなもんだから悪気は無いだろうから気にするなと励まされてしまう始末

クッキーを食べてようやく少し正気を取り戻した(?)のか、その後は美雪も同行して美雪と会話する事で状況を整理しながら推理を進めていき、佐木のスマホ録画、剣持の指紋採取セットによってトリック暴きや証拠集めもしていき、最後の解けなかったトリックは美雪の再度の休憩宣言に今度はちゃんと金田一が乗ってくれ、この時の美雪の手品がヒントになって解決。美雪のおかげという事で子供のように飛び跳ねて喜ぶ美雪

犯人は医療機器メーカー2人のうちの1人だった小市慢太郎。離婚した妻の方についていった娘とわずかながら再度交流を進めていた(公園で偶然会って妻黙認で遊んでいただけなので娘は父と分かっていない)矢先に娘が小児がんで急死。しかし医療機器メーカー社員の経験的に小児がんでも急死するのは不自然だとして異動願いを出して件の病院の担当となって調査を進め、今回殺した教授ら3名が人体実験のように新薬を無理やり投与して娘を殺したことを突き止めたという。新薬を必要ない患者に投与して副作用激烈で死んじゃったってこっちの方が放送配慮案件だし、金田一世界は悪徳なクズ医者が多くね?「魔犬の森」の被害者みたいな連中が教授クラスになっちまってる世界観じゃないかこれ

当初告発のつもりで証拠を集めていたが、酔った際に2番目の被害者となった医師が、必要ないのに悪性だった事にして教授が投与を指示したという事をペラペラ告白。即座に録音していたものの聞き直している間に怒りにかられて録音機器を破壊、全員殺害を決意したという。

かなりヘビーな動機が静かに語られたため、ここまで終始偉そうな態度で真相を暴いていた金田一も動機までは考慮してなかったせいかそれ以上言う事が無くてすっかり黙り込んでしまう始末。しまいには自身が仕事にかまけて離婚してしまった経験から小市慢太郎に君も推理にばかり夢中になっていると大切なものを失うよと静かに忠告されてしまい言い返せない金田一…。しかし全く思うところも無かったのか、エンディングでは生田絵梨花に取材したいと言われて急にデレデレし始めて、またしても美雪が嫉妬してキーキーなっているところで終了。

事件はいいとして金田一…今作でのお前の態度…ダメだそれ…。どうしてこうなった。

1話ではそこまででもなかったが、今回は終始偉そうな態度で事件が全く解けないうちから敬語を使わずに断定調で犯人はこの中にいると宣言し、一行を怒らせた。美雪への態度も終始酷いものだったが、この全員を怒らせた際も美雪にみんなカンカンよ!と態度の悪さを注意されたのに知らん顔。犯人を暴く際も終始偉そうだった。途中で証拠をもってやってきた剣持が犯人に対しても丁寧な口調だったので余計に偉そうでタメ口な金田一の態度の悪さが目立ってしまった。どうもプロデューサーがドSな金田一という確実な解釈間違いをしているのが原因っぽいが…。

ここまで来ると意図的に偉そうな態度で犯人を暴きまくり最終回の犯人がこの偉そうな態度が原因で恨みを抱いて復習しにきたという因果応報なドラマ版の工藤新一レベル(この際犯人を暴く際も火に油注ぐ態度だったため犯人が名言「敬語を使え!」を新一にぶっ放すという超展開)。

美雪に対する何の興味も無さそうな態度からそもそも今作の金田一は推理以外に興味がない設定でスケベ設定も無いのかとも思われた。それでもついには犯人にまで苦言を言われて黙り込んだのでさすがに反省してエンディングで美雪に何かフォローするのかと思いきや生田絵梨花にデレるという超展開。1人バタバタしている美雪がいじらしくてカワイイ、というのを狙っている演出にしても金田一の好感度落としまくっているぞ…。

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