絶メシロード season2 全8話

2020年冬クールのテレビ東京金曜深夜「ドラマ25」枠で連ドラとして放送、2021年1月1日に元旦スペシャルに続く続編で連ドラの第2弾。タイトルに「season 2」が追加されたがタイトルバックでの表記は「絶メシロード 2」。
放送枠は前回と同じテレビ東京金曜深夜「ドラマ25」枠だが、通常9月いっぱいは放送され秋クール10月放送開始になるところ、前クールの『晩酌の流儀』が全8話と短かったために7月~8月の2ヶ月弱で放送が終わってしまい、今作は夏クール途中の8月27日放送開始となった。今作も全8話のため秋クールドラマが続々始まっていく10月で終了。

濱津隆之、酒井若菜、山本耕史といった前回もキャスト表に載っていた3人は続投。しかし娘役の西村瑠香は自宅に飾ってある写真のみ使用され写真でクレジットされた。前作放送時は『青春高校3年C組』から西村瑠香、そして酒井若菜と西村瑠香演じる母と娘が追いかけている男性アイドルグループも『青春高校3年C組』の男子生徒数名(彼らは写真のみ)だったが、2021年春で『青春高校3年C組』が終了しており、男性グループTear Dropsを追いかけている設定は消失した。

西村瑠香は番組終了後は目立った芸能活動は無く一般人大学生として過ごしている模様だが、一般人なので写真出演になったのかは不明。実名でのSNSは続けており、問い合わせが多かったのか今作の撮影はしてないと明言した。また『青春高校3年C組』での女子アイドル部一部メンバー5名とアイドル活動再起のためにレッスンは続けていたとして当時の番組プロデューサー佐久間宣行を頼って相談、佐久間宣行は悩んだ末にアイドルプロデュースを決意してNOBROCKドキュメントを立ち上げてメンバーも含めたオーディションでメンバーを選考中となっていてまさに今作の放送期間中にオーディション模様がYouTubeで連載されていて結果5人のうち西村瑠香含む3人が落選する結果となった。

1話

基本設定は変わっていないがサラリーマンなのに「カメラを止めるな!」ルックスのままで髭姿が不自然だった須田は髭を剃り、さらに歯列も矯正してスッキリした顔立ちにトランスフォーム。またスペシャルまでの旅の理由だった「妻と娘が男性アイドルグループTear Dropsの大ファンで週末は全国ツアーを開催している彼らのライブを見るために毎週出かけていてこの間に絶メシ旅に出る」という設定も変更。娘の紬(西村瑠香、写真のみ)が独立して佳苗(酒井若菜)と夫婦2人の生活となっていたが、佳苗が週末に自宅でプリザーブドフラワー教室を開くためこの間に絶メシ旅に出るという形になった。

前作は2020年冬クール放送だったが作中のカレンダー上はその1クール前の2019年秋(9~11月、カレンダーが大写しになり最終回が2019年11月29,30日確定)であり、この時点での紬が高校2年生1年後の2021年元日SPの時点で高校3年生(受験を控えていた)、大学に無事合格して1人暮らしを始めたとすれば元日SPの数ヶ月後の2021年4月には最短で1人暮らしを開始している事になる。実際には「1人暮らし」以外に説明はされていないが、計算上は2022年現在大学2年生という事になり、不自然さはない。ただ元日SPは作中では2021年1月15,16,17日で紬が「来年受験」と言っていたのでこれだと連ドラ時点で高校1年生、元旦SP高校2年生、現在大学1年生設定となる。連ドラ時代10話で須田と車中泊した時に紬が進路相談(ヘアメイクの専門行きたいけど母に反対されている)してた時は高校2年生っぽかったんだけどなぁ…。そもそも受験勉強している時点でSPと繋がってなかったしな。

また佳苗のプリザーブドフラワー設定もSPの時点でリモートで花を教えているような描写があり、それをそのまま延長して生かした形になっていて、割と大元の設定に無理があったりする事も多かった中で驚くほど綺麗に今作へと設定を繋げている。一体どうしたんだ。

また連ドラ~SPでの佳苗の須田に対する異様な冷淡さはさすがにあまりにやりすぎて不評だったのか大幅修正。連ドラ当時はいつか紬が独立したらこの家に2人っきりになるという話をした際に心の底からゾッとするわみたいな態度を取ったり、車中泊旅行に誘った須田に対して物凄い勢いで嫌がるなど夫以前に人として嫌悪感抱いてないか?というほどオーバーにやりすぎていたので(SPでホッカイロしのばせてデレたりする一面もあったがツンの時が冷酷すぎてフォローしきれてなかった)初回から最早別人である。にこやかで優しい人格になっているし(ていうか酒井若菜の本来のイメージに近い)、須田が妻だけおいて1人旅に行くのは遠慮していたというか謎のマイルールとして家族が1泊以上不在の時じゃないと絶メシ旅に出かけないとしているので、佳苗の方からプリザーブドフラワー教室を開くからあれ(旅行)をまたやってもいいわよ、我慢してたんでしょ?お互い楽しみましょうとにこやかに告げていた。まあこれはプリザーブドフラワー教室やるのに夫に家にいられたんじゃ邪魔だから追い払うための口実ではあるんだけど、前作までだったらマジでそういう態度を前面に出して追い払おうとしていたのは間違いなく、今回は態度が軟化しまくっているので受ける印象がまるで違う。

冒頭では紬が自立してから1度も絶メシ旅をしていない須田がそろそろ行きたいと考えるようになっていた様子からスタート。気がつけば愛車に埃も溜まっていた。帰宅すると佳苗が何やらリビングを改装していてプリザーブドフラワー教室を自宅でやる事にした(レンタルルームが高いので)、10人くらい来ると告げる。聞いてない風な須田に対して随分前から言っていたと言う佳苗は前述のように絶メシ旅復活を促し、紬とアイドル追っかけすることも遠い昔のように振り返るとここで、紬の写真が。また絶妙に娘かわいい写真使ったなぁ…このリアル素人っぽい役者感のない絶妙なリアル娘感が良かっただけに出演無しは地味に残念だ。ただ須田のド頭モノローグでいきなり名前を出し、佳苗も紬の話題を出して夫婦揃って「紬」と名前をしっかり出していたので(別に名前は出さずに「娘」だけで処理してもよかったはずだし前作見てないか娘の名前忘れている視聴者も多いので紬という名前を出す必要って実はあまりない)決してなかった事にはしておらず、制作側の敬意も感じられた。

向かった先は千葉県の海岸沿い。久々なので特に何かアイテムを紹介するわけではないものの(むしろバッテリー忘れた…とか言ってた)、前作ではおざなり気味だった車中泊している様子もそれなりに描かれ、翌朝海岸付近で1人ではしゃぎ回った後に(1人ブランコや1人滑り台はさすがに…)千葉県鴨川市「真珠の庭」を久々の絶メシ地に選択。

入ろうかモタモタ悩む様子、おしゃべりな店主の妻(藤田弓子)、職人肌でこだわりを語る店主(木場勝己)、余計な演出無しの食事シーンに加えて立ち退きの話もあり、子供たちも継ぐ気は無いためいつ終わってもおかしくないという店主の話からの絶メシ店たる理由説明…と奇をてらわない王道の構成。これぞ『絶メシロード』感

基本的な車中泊+絶メシ旅の模様はきちんとリサーチして前作の良かったところだけを抽出したようであり、不評だったであろう佳苗の須田に対する異様な冷淡さも修正、いいとこ残しのこれだよこれという絶妙な仕上がりだった。どうかこのまま続きますように…。後輩妄想フードバトルとかとろろに引っかけたトトロコントとかマジで余計な滑り演出はいらないから。

2話

森高千里「渡良瀬橋」の舞台として有名な渡良瀬橋付近の川沿いで車中泊した須田は「渡良瀬橋」を口ずさみながら橋からの景色を堪能し周辺観光の後に、細い路地とビルの1階中抜け駐車場の向こう側に隠れている栃木県足利市「かきた食堂」を発見。ラーメン屋のようでメニューは街中華、焼肉もあるというので結局焼肉を注文し、お勧めという豚足も頂く事に。店主の妻(宮崎美子)が優しい雰囲気で良く喋り、店主(村松利史)も職人肌を見せるという王道展開に、飯が普通にうまそうに見える余計演出無しで今回もいい感じ。帰り際、元々この店はビルが無かったのでもっと目立つところにあったが、ビルが建つことになり、完全に隠れてしまい細い路地から旗しか見えなくなるはずだったが建設中に工事現場の人たちの昼食を用意している間にビルのオーナーに気に入ってもらえて1階を駐車場に変更し、中抜けした駐車場の向こうに店の看板が見えるようにしてくれたと面白いエピソードも明らかにされた。

いつもはこれで終了するが「渡良瀬橋」の歌詞を口ずさみながら“渡良瀬橋で見る夕日”をリアルに見たくなった須田はそのまま夕暮れまで付近に留まっていたようで橋から夕陽を見てから帰路へつこうとした時、橋の名前が違っていた、本物の渡良瀬橋は1本向こうにあるやつだった事に気づくオチで終了。通常は昼飯食って直帰していたので夕暮れまで現地に留まっていたのは初じゃないだろうか。夕食に間に合うかギリギリどころかオーバーしそうだけど大丈夫なんだろうか。季節的にこれ5~6月頃っぽいので夕日見るとなるともう18時くらいになってそうな…。

今回は冒頭で佳苗が紬と電話している(仕送りを送ったらしい)ところから始まり、帰宅した須田が電話代わって欲しそうにするも伝わらず、電話を切った後に察した佳苗が夫婦だからってちゃんと言わないと何でも分かり合えるわけじゃないとダメだしするシーンがあったが、前作までの佳苗なら真顔でただ冷酷に言い放つところ、ややキツメの言いだしから語尾をちょっとカワイイ感じの口調に切り替えたり、直後に今週も野宿行くんでしょ?→いや車中泊ねという2話連続の夫婦ノリツッコミの後にそのくらいは言わなくても分かるとほほ笑む佳苗…と明らかに意識して柔らかい雰囲気にしている今作の佳苗なら夕食に間に合わない帰宅時刻になってもなんとかなりそうではある。

これに加えて紬への仕送り段ボールに須田が小遣い残り1諭吉3英世のうち1諭吉を忍ばせたり、観光の際に寄った神社でのお参りの内容も紬が楽しくやっていけるようにだったりと、須田が1人暮らしの紬を思うシーンが連投された。結局今週も夫婦そろって紬の名前を出し、1話同様に西村瑠香(写真)クレジットでしかも3番手。1話で出ない説明は済んだのでもういちいち触れないと思ったらガッツリ触れてくる。元々連ドラ時代も最初の2回は写真しか出てなかったので、これを受けて西村瑠香がTwitterで今作の撮影はしてないと明言したのか。

3話

珍しく家での朝食おにぎり、ランチで人気店に並ぶも食券制度を知らずに再度並び直すことになったため昼休憩超過の恐れが出てしまいキャンセルして公園でおにぎり、帰宅したら佳苗が出かけていて車中泊の夜食にどうぞと言う書置きと夜食のおにぎり(そのままそこで1食)、残りを車中泊の夜食に持ち込んで到着後に食べたので1日4おにぎりという一風変わった始まり方に。1,2話で車中泊を「野宿」と言っていた佳苗の書置きが「車中泊」になっていたのは現場のミスか、いつもわざと「野宿」呼びしているが本当は車中泊だと分かっている事を示唆しているのかどっちだろう。

今回向かったのは群馬県高崎市。ここは2021年元旦スペシャルの初日に向かった場所であり、車で移動していく際にあの時食事した『大将』(泉谷しげるが店主役だった店)の横を通っていくシーンがあり、『大将』の外観がしっかり映し出される(ナレーションや須田の反応は無し)という分かる人には分かる一瞬のカットもあった。

周辺観光(梅雨に突入したのか、関越道の夜のシーンも観光シーンも雨模様)の後にいつの間にかどこかに車を止めていたらしくやや寂れた昭和の香り漂う街中を歩いていた須田は喫茶「コンパル」を発見。原典である高崎市のローカルグルメサイト「絶メシリスト」のNo.15に掲載されており、前作の3話『香珍』に続いて今作でも3話で原典掲載店の取り扱いとなった。

おじいちゃん店主(秋野太作)が1人で50年以上やっている店で、須田はプリンアラモードを人生初注文。一応メインであるナポリタンはそこそこにプリンアラモードで盛り上がりまくる食事シーンとなった。店主の話から妻がいる事は示されたが、全く登場せず存命なのかは不明のまま。先の原典の取材レポで奥さんは顔出し絶対NGとしているので存命と思われるが、ドラマではエンディング写真で役者と実際の店主の記念写真が掲載されるのでそれに合わせてそのまま出さない事にしたのだろう。代わりに半世紀くらい来ているという超常連のおばちゃん(塩田朋子)が登場。須田のモノローグでこのおばちゃんはいくつなのか、店はいつからあるのか?と疑問が提示されたが正確な回答は出てこなかった。演じていた塩田朋子が60歳である事と子供の頃の話ではなく女子高生の頃に通っていた事を懐かしがっていたので半世紀くらい=50年ではなく、50年は若干盛り気味で45~46年程度、四捨五入して50年半世紀くらいというのが本当のところか?おばちゃんと須田の会話から常連と共に歩んできた店の歴史の長さを、おばちゃんと店主の会話から跡取りはいなくて閉める事になるだろうという未来が語られた。料理のおいしさやプリンアラモードでのフルーツに旬のおいしいものを使っている事など「当たり前」と言うプロの当たり前を50年貫き続ける店主の姿勢に感銘を受ける須田であった。

今回は帰宅後の自宅シーンが描かれ冒頭で出番の無かった佳苗が登場。夜食おにぎりが全部違う味になっていておいしかったと感謝を告げる民生に「当たり前」とにこやかに告げる佳苗。この時点でやはり前作と人格が違い過ぎるが、須田がおみやげとして渡した「コンパル」のマッチも洒落たデザインだと褒めてにこやかにありがとうを伝える佳苗。佳苗には伝えなかったが「コンパル」のデザインは2つで1つになるちょっとした仕掛けがあり、店主からそれを聞いていた須田は自身はもう片方を所持していたのだった。前作までの佳苗だったら須田もマッチもゴミでも見るような目で「は?ナニコレ?」とか真顔で吐き捨てて紬とのTear Drops話に戻ってしまい、このペアになるマッチの片方を須田が寂し気に見つめるみたいな制作側は笑えると思ってるけど見ている方はただただ妻の態度いちいち酷すぎね?となって笑えないオチに絶対していたと思うんだけど、やはりこういうほっこりな終わり方でいいんだよ。Tear Dropsの追っかけをやっている時は夢中になりすぎるあまりにちょっとおかしくなっていて、追っかけを辞めた事で目が覚めて本来の姿を取り戻したのだろうか。

さすがに紬への言及は一気に無くなり、今回は写真も登場せず。

そういや今回は車中泊描写はちゃんとあるんだけど、到着地が表示されずどこで車中泊をしたのかは明らかに曖昧にしてぼかしているような…。明確に場所を出してしまうと昨今のキャンプ・車中泊ブームにより、マナーの悪い客が殺到してしまう事を配慮してなのだろうか。この点については前作ではリアル車中泊マスターの人がブログで車中泊候補地のロケハンに参加していた事を明かしていて監修に入っていたようだが、今作はそういった様子が見られないので車中泊場所に関するリアルは今回は追求していないのかもしれない。

4話

蒸し暑い中で帰宅した須田がシャワーに入るとシャンプーが育毛シャンプーになり、歯槽膿漏対策の歯磨き粉が…と佳苗により新たに意味深な買い替えが行われていた。前作だったら直接老けただのオッサンだのハゲるわよだのくらい言ったと思うが、今作での佳苗は前作とは性格が異なるので直接は言及せず。しかし須田はアンチエイジングを考え始め手始めに顔面パックしたまま就寝。

結果顔面が乾いて大変なことになり、藤垈の滝 大窪いやしの杜公園で潤してから山梨県甲府市「キッチンミナミ」へ。隣の喫茶店と迷っていたが店主の妻が顔をのぞかせたのでそっちに決めた。2000円を超えるエビフライ定食を頑張って頼んだ須田だったがそこに鏑木(山本耕史)がやってきて今シリーズ初登場。須田にヒゲが無かったので気づかなかった鏑木だがあだ名の「ノーマル」を名乗るとようやく認識してくれた模様。鏑木は前シリーズの主役回で教わった絶メシに目覚めてから絶メシにハマっていたと言うが、2人で絶メシするのは今回が初となり、2人でエビフライ定食を交互にモノローグしながら堪能し、キメの絶メシFOREVERも2人で行った。

店主(酒井敏也)は食べている客の顔を見るのが好きだと語り、補強エピソードとしてムショ上がりの客がうまそうにかつ丼を食べていた時の回想シーンが唐突に差し込まれた。前シリーズのような変なふざけ演出によるスベリもなく、ギャグなしの真面目な話でのエピソード補強になっていてやはり前シリーズとは違うな…。

その後外に出ると鏑木の車は1000万円の高額車中泊マスター仕様車ではなく、黄色ナンバー軽自動車N-VANに変わっていた。その後温泉まで行動を共にした中で、前作での最後の登場の後、妻と仲直りするために車を売り払い、今は家庭円満だと明かされた。

今回はどんよりしていたこれまでから一転して初めて終始快晴と言っていいほどの清々しい夏空風景。一応いつもの上着も持っていたが、寝起きで外に出た段階から須田が半袖シャツ姿になっていたし、最初の帰宅シーンでもやたら蒸し暑そうだし、車中泊のシーンではさりげなくサーキュレーターが回っていたので(前シリーズ時は秋冬なので当然そんなものはない)、実際にかなり暑い時期に差し掛かっていたようだ。

前シリーズではバリバリ自慢して見せたがっていたのに今回は鏑木の車の中が映し出されることは全くなく、メタ的にはマジで車中泊セッティングしてないただの軽自動車をあてがっただけっぽい感じ。どうも今回は前シリーズで車中泊監修に入っていた稲垣氏が参加してなさそう(本人も全く触れていないで前シリーズまでの情報しか載せていない)だったんだけど、鏑木の車として前シリーズで登場したハイエースはまさに稲垣氏の車を貸していたものだっただけに(大阪ナンバーな理由もそれ)やはり今回関与してないという事なのではないか。まあでも当時の鏑木のモノローグで最初は軽自動車だったと言及していたのでここでいきなり軽自動車に1ケタグレードダウンしていてもそこまで不思議ではないか。

また店主に鏑木だけ「兄ちゃん」呼ばわりされたり、若く見えるために何かしているのか須田が聞く場面もあるくらいに須田の方がオジサンに見える感じに描かれていて確かに髭が無くなっても須田の方が普通に年上に見えるが、実際には濱津隆之41歳(撮影時40歳)、山本耕史45歳と学年で5個も離れていて山本耕史の方が年上。リアルに若い頃はそこまで若い印象は無かったがここに来て老化が止まって妙に若く見える。その気がなく警戒していた堀北真希に猛烈アプローチしかけて結婚決めてしまうほどの前のめりなバイタリティや生き方がやはり見た目にも影響するのか

あと鏑木登場時に差し込まれた前シリーズでの2人の回想シーン、娘の紬が同行していた時の映像が綺麗に紬が映り込まないカットのみになっていたのは…気のせいだろうか。1,2話で写真しか出てないのに物凄く紬に言及してたのに3話から急に触れなくなったぞ…。

5話

今回は妻の出番がなく(全く出てこなかったのにクレジットだけは据え置きだった)、代わりに前シリーズで3回+SPの4回しか出てきてないのにやたら悪目立ちしていた態度の酷すぎる後輩堀内(長村航希)が今期再登場。妻の冷淡すぎる態度と並ぶ前シリーズでの悪名高きクズ野郎演出が過剰だった堀内は2人での飲みの席で、須田の社内での営業成績がそこそこだったが同期がもっと上位なのでそれをパッとしない扱いしてくる相変わらずの失礼な態度ではあったが、やはりある程度はマイルドになっていた印象。加えて暗い顔で休憩時間にベンチでソフトクリームを食べていたので通りすがりの少年にクビになったのか?と言われてしまい、もっと笑顔で生きるように言われてしまう始末。

そのまま一気に旅のシーンに飛んでしまったので自宅でのシーンは無し。茨城県の霞ヶ浦に向かい土浦港付近で車中泊した模様だが時刻のみで場所の表示なし。翌日霞ケ浦付近を散策した後に茨城県土浦市「鈴や食堂」へ到着。今回は比較的広くメニューも客も多い食堂で絶えずエキストラの客が出たり入ったりしている店。悩んだ末にタンメンを注文。基本的に今回須田は店主(森次晃嗣)とは直接ほとんど会話せず店主と言葉を交わしたのは注文と会計の時だけ。常連と店主の会話で店の説明や前の料理人が辞めて急遽息子が5年前から厨房に立つようになった、老夫婦経営だけではなく跡継ぎがいるとはいえ夫婦が引退したらこの規模の店を息子1人で維持するのは難しいだろうという話が語られた。最後まで厨房にいる息子の顔は見る事が出来ずに店を出た須田だったが、裏から出てきた息子(須田邦裕)と思いっきり遭遇するのだった。その後はやすらぎの森 朝日峠展望公園に出向いて展望台から霞ヶ浦を眺めてまた頑張ろうと決意して終了。

ウルトラセブン、モロボシダンこと森次晃嗣が店主役だったが主人公との会話が少なかったのはちょっと残念。あと前回もそうだったが今回も店にカレンダーが異様にたくさん飾ってあるとして映り込んだカレンダーがどれも9月、9月10月セット、7月8月9月セットとかになっているので今回は放送と時系列を合わせていて作中も9月に設定されているっぽい。実際には6月とか7月頃(この枠ってかなり前に撮影が終わっていたりもするので分からん)と思われ、1~3話は天候が悪く明らかに梅雨時っぽかったが、前回と今回は一転して快晴になっていたので撮影時期は6月下旬のあの急に梅雨明けっぽくなった時期辺りだったりするのかなとも思うが…。

いずれにせよ今回は店のカレンダーを全部9月合わせで張り替えて撮影しているってのは確定か。

6話

ジム体験に行ったという佳苗がつかれてグッタリしていたので帰宅してすぐに夕食のインスタントラーメンを作る事にした須田。しかし海外製のインスタントラーメンだったので作り方が分からず手間取った挙句に佳苗の視線に耐えかねて失敗しかけて結局佳苗が作る事に…。今回は車中泊の車内は登場せず、夜の海岸沿いで車サイドで佇んで佳苗の写真(紬も横に映り込んでいる写真だったがちゃんと映したわけではないためかクレジットは無し)を眺めているシーンのみ。

神奈川県茅ケ崎市近辺で店を探す須田だったが湘南特有のアウェーなウェーイな空気に押されて街を彷徨うばかり。結局歩いて探すのをあきらめて一旦車に戻ってもう1度車を走らせた末にようやく見つけた庶民的っぽい神奈川県茅ケ崎市「ますや」へ。陽気な店主(渋川清彦)はやはりアウェーな空気満載で、色々話しかけてきて勧めてくるのでレバニラ定食、ご飯をおにぎり変更で注文。食べている最中も話しかけてくる店主。

単に話好きなだけの店主かと思ったら、元美容師だった事を明かし、元々は50年続いた定食屋で妻が(両親から継いで)2代目として店員(久保田磨希)と2人で切り盛りしていたが数年前に他界。店を復活させるために店主が1年ほど前から元店員の力を借りておにぎり屋から再開して徐々に元のメニューを復活させているのだという。

という事で1度絶滅したが、絶滅から復活した店という新しいパターンでの絶メシフォーエバー。亡き妻を思いながら料理を習得復活させていく店主に影響された須田は筋肉痛が復活して今日の夕食は弁当にしようという佳苗からの電話に自分が作ると宣言しながら終了。

食べログには去年のこんなレビューがあるが、どうやらこの時は店主の姿が無く女性店員だけで女性店員を3代目と勘違いされたようだ。実際には2代目店主(妻)と女性店員の2人だったのが、女性店員の力を借りて夫が3代目として復活させたというのは直接説明されないと分からないな。ドラマにしてもエンディングでの実際の2人の写真にしても夫婦に見えるし。

なれなれしい店主だなと思ったらさらっと亡き妻の店を復活させたエピソードで一気に深みのある人物像に。絶メシではなく絶メシからの復活という変則パターンとして新しかった。

今回の佳苗はややきつめ…というかぐったりしていたので愛想は無かったが冷淡すぎる前シリーズとは雲泥の差でやはり性格修正傾向は変わらず。

7話

佳苗が福島の実家に一足先に帰省。須田は会社から帰宅後に遅れて向かう事になっていたが仕事が遅くなる&謎の深夜20キロ渋滞により福島入りは果たしたものの23時過ぎになってしまう。佳苗の父も寝てしまったのと佳苗の野宿(車中泊)のチャンスだと思っているだろうという鋭いツッコミで思いがけず車中泊して翌朝向かう事に。この電話の時の絶妙なさじ加減の冷たい感じもやはり前シリーズのマジ冷酷な佳苗とは別人だ。

謎だったのは電話をしていたのは道の駅でそのままそこで泊まればいいのにわざわざ別の公園の駐車場まで移動。今回は「道の駅」を車中泊地点にしないようにしているのだろうか。

翌朝、家の水道管が壊れたので午後まで時間をつぶしてくれとLINEが来たので絶メシも食べられると盛り上がる須田。福島県いわき市「ふくのや」でソースかつ丼をいただく事に。128年の歴史がある老舗食堂だったが、店主(菅原大吉)は長くやっていると常連が来なくなることもあると寂しそうに語り、常連に会うには待っているしかないと語る。そのまま絶メシ判定してしまったが、店主は何気に自身が続けられなくなるかもしれないとか後継者がいないので128年の歴史が自分で終わるかもしれないなどといった店の存続についての話は一切していなかった。次代がいなそうで店主しか出てこなかったとはいえ、その話を聞いて絶メシフォーエバーしてしまうのはなんだか微妙に違ったような…。

店を出ると佳苗が食器をもって歩いてきて昨日ここで出前(出前というより持ち帰りっぽい)を取って食器を返しに来たという。実は子供の頃からの常連だったらしい。しかしその後須田の車に乗って長い田んぼ道を抜けて実家に到着していただけに佳苗が食器片手というちょっとそこまで返してきますわ程度のスタイルで実家から「ふくのや」までどうやってやってきたのかが謎になってしまった。ただでさえ須田と一緒ではなく先行して1人で実家にやってきていた理由も交通手段も謎(電車やバスを乗り継ぐにしても不便そう)だったのに、佳苗の移動手段の謎ばかり増やしてきたな今回…。まあ車内で笑顔の2人とか、佳苗の父(佐藤B作)のノリが苦手だった須田が今回の店主との会話でたまにしか会わない義理の父に尊み(?)を感じて積極的にノリを合わせに行ってその変化をしっかり見ていたりと2人仲良さそうな前シリーズではほとんど見られなかった平和な夫婦の姿が見られたからいいか。今回も会話の中で紬が出てきたので制作サイドも存在を消すのではなく忘れてはいないようだが…。お祖父ちゃんには会いに行ってあげなよ…。今回はちょっと強引に設定した謎な描写が多かったな。

8話

取引先でもらったバームクーヘンをもらって帰宅して佳苗も喜び、前シリーズが嘘のような夫婦平和な空気の中で健康診断で脂質に悪い結果が出ていた須田に佳苗は毎週脂っこいものを食べているせいでは?と指摘。焼肉やらかつ丼やらと心当たりのある須田は慌てて対策を考え、健康茶を飲みながら出発(食事の時に一緒に飲めっていうやつそれだけ飲んでも)。車内でエクササイズを行う、翌朝周辺観光ではなく奥多摩の自然の中をロッキーパロディの如くトレーニングに費やすといった若干前シリーズでの滑り演出を彷彿とさせるようなふざけっぷりだったが、でも前期の食事中のファイトギャグやトトロギャグの寒さに比べりゃ全然笑っていられるギャグだな…。

そして車で移動しながら発見したのは体に優しい釜めしを謳った東京都青梅市「奥多摩釜めし 愉宇」。若そうな女性店員(徳永えり)終始笑顔の明るい人だったがしれっともうすぐ店を閉めると言う。釜めしを堪能しながら色々話を聞くと、元々は祖父の店4年前に94歳で亡くなり叔父が継いだが骨折で入院してしまい現在は元店主の孫である女性店員やその母など親族がギリギリで回しているがそれも無理があり…という事らしい。回想シーンでは店員が少女時代に店を手伝っているシーンで亡き祖父も登場、この回想シーンの際に出ていた常連客はリアルこの女性店員本物の方だったそう。

この店の経緯は店の公式サイトで色々語られているように、8月中旬に撮影され、下旬で閉店している。ドラマでは叔父の骨折で…程度だったが、実際には叔父が継いで以降にかなり経営が厳しかった事、本業が別にあるこの女性が色々と奮闘したものの家族経営の難しさもあって力及ばず…といった事が伺える上に、けっこう伏せているのでさらに明かせない色々がありそうだ。ただ一旦締めて自身で再開したいという旨はドラマ同様に掲載されており、それをもってして今作初のリアルに絶滅してしまって放送時には閉店している店復活への希望を胸に絶メシフォーエバーとなった。

ていうかこの枠、放送開始時にはとっくに全話撮影終わっている事が多かったし、真夏の車中泊は地獄なので6月寄りの7月被り程度で本格猛暑の前にとっとと撮影終えてたと思ったら8月中旬まで頑張っていたとは。確かに初期の梅雨空から後半は真夏全開の空模様だったしな…。現実には車中泊困難な酷暑の中での撮影だったか。

いつもは店を出て終わるが今回は帰宅まで描かれ、男性モノのスポーツシューズがあったので浮気か誰か来ているのかと動揺する須田に健康診断を気にしていたし、プリザーブドフラワー教室の収入が入ったので須田のために買った靴だという。しかもそれだけではなく夫婦で一緒にウォーキングしようと提案してくるマジで別人のようなかわいげのある妻っぷり。仲良く2人でウォーキングに出かける円満夫婦の姿で終了。

全部終わっての感想

佳苗のキャラを別人格レベルに大幅改善したのを筆頭に余計な演出を排して食事シーンはシンプルに描いたりと前シリーズで過剰と言うか不快感すら漂っていた要素を全修正した傑作と安定のシーズン2紬がいなくなってしまったのは残念だったけど、無かった事にせず存分に存在を作中で示唆したし、前シリーズよりも登場人物をしっかり描きつつ須田のちょっと情けない感じもちゃんと残していいバランスだった。8話しか無かったのが惜しい。結局鏑木が1回限りの登場、前シリーズで鏑木の車を提供していた車中泊監修だった人が参加してないっぽく鏑木の車は車内すら映さないただの軽ワゴンでごまかされ、須田の車内でもサーキュレーター等前回秋冬だったため必要なくて夏仕様で増加したアイテムの増加描写無し、真夏の暑さ、しんどさを一切描かないといった、せっかく違う季節になったのだから描写してほしかったところが全スルーされているのは少し気になった(電気毛布やバッテリーを新装備した時など新アイテム追加の描写は前シリーズではあった)。それでも前シリーズでは車中泊すっ飛ばして到着即翌日みたいな事も多かっただけに今回の方が車中でのシーンを毎回ちゃんと用意してはいたか。

夏はやはりちょっときついと思うので秋を中心にしての更なるシリーズ化に期待

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