旅の記録 名栗湖(有間ダム)

埼玉県で行った事のない場所にして1周4.5キロくらいで歩くのにもちょうどいい湖として名栗湖があるのを知り、紅葉も見頃だという事で11月下旬、行ってみた。

まあ秩父の手前だし、そんなに遠くないだろうと思ったら意外と遠かった同じ飯能市の宮沢湖にある温泉は過去に行った事があったんだけど位置的にはその真西に位置する名栗湖は実に宮沢湖から20キロ以上も離れており、飯能市が東西に広かった…。国道16号から299を経由しながら突き進んでいき南の方から回り込むようにして一瞬だけ東京都青梅市を掠めながらようやく到着した。

駐車場らしい駐車場は無い事になっているが名栗湖1周は応車道として開通しており、随所に車を止められるスペースがある。有馬ダムのロックフィルダムな部分を通過して突き進んで先端寄りの部分まで進んだところにスペースがあったのでここから1周する事にした。

なお1周できる事は出来るが遊歩道があるわけではなく、車と同じ道を歩いていくだけである。あまり車がガンガン通るわけではなく、ロックフィルダムの部分でUターンできるようになっているのでロックフィルダムだけ回って帰る車が大半で狭い道路を1周する車は少ないので歩きやすいという感じ。ただけっこう寂しい感じの場所なので当初1人で来ようと思っていたが両親も行ったことないという事で同行していたのは幸いだった。何せ随所で人に会うには会うのだが1周して歩いている人が思いのほか全くいなかったので日が当たらない山の影とかちょっと薄気味悪い部分もあった。

という事でいきなり先端部分。

絶賛工事中という感じだったが、2019年10月の台風で埼玉県のこの辺りの林道は壊滅的被害を受けてマイナーなやつは完全崩壊して修復不能の放置状態となっているのもいくつかあると聞く。この場所もダム横がガッツリ崩れてしまい、そこは修復されているが、この先の秩父へ抜ける道はあちこち崩れてしまい、自己責任の徒歩以外では走破不可能となってしまっているらしい(ネット上にはいくつかレポートは散見される)。

厳密にはこの先の釣り場まで開通していてそこから秩父へ抜けられない、秩父の方からは秩父さくら湖(浦山ダム)の先辺りで通行止めになってしまっている。ネット上では恐らくこの2019年9月の車での走破記録なんかが崩壊前在りし日の最後の頃なんじゃないかと思う。記事にあるようにこの時点で工事のため9月24日から翌年5月29日まで通行止めにする予定だったようだが、工事期間に突入した直後の10月頭の台風19号で壊滅したようだ。壊滅直後の現地のレポを書いたブログも発見した。2022年7月時点で徒歩での現地の様子もあったが数年経っても崩壊箇所が多すぎて工事がほとんど進んでいないので最悪このまま放棄されてもおかしくない。

工事中なのはこういった崩壊で生じた大量の土砂の処理とかなんとかその他諸々が続いている感じなのかも。

紅葉もあった。この先が釣り場に通じておりそこまでは今も車で行けるらしい。今回の目的は湖の1周なので橋を渡って対岸を回っていく。

秋の風景だ。やはり季節としてはこの時期が1番だと思う。春も悪くはないが、夏なんかはこの辺り暑いだけで地獄だろうしな。やたら新しいBBQ場やキャンプ場増えてるけど真夏は夜でもそこまで気温下がらないと思うんだよな。

道中には湧水スポットがいくつかある。全部で4つあったらしいのだが半分見逃して2つは発見した。

ちょっとぐにょっと逸れたところ。先ほどの先端っぽいところだけでなくサイドのこの部分にも川が流れ込んでいた。そしてこの付近に駐車場があり、ここから棒の嶺という山への登山道もある。ちょうどおじさんが1人登山に向かっていった。昼過ぎくらいに向かっても戻ってこれるくらいなのでそんなに遠くは無いのだろう。…と思ったらなんか片道2時間くらいかかるなんて情報がお、おじさん!?後で調べてみたら軽装ハイキングレベルではないやつだった!!今から往復で4時間かけたら真っ暗になるけど大丈夫だったのかおじさん?山ガールのための解説サイトに載っている目安なので屈強な山男がガシガシ進めば2~3時間で往復して帰ってこれるのかもしれないが…。

どうも今年は色づいている葉っぱとなんかそうでもない木々の落差が激しい。こういうのがあまり多くない。

ロックフィルダム部分へ到着。車はここでUターンスペースがある。

反対側。川の続きは遥か下の方でよく見えない。

湖側。名栗湖、有馬ダムとして紹介する際に真っ先に出てくるのがここからの風景でバイクや自転車の人が愛車と共に撮影している光景も多く見られた。「名栗湖」でリアルタイム検索かけると大体みんなこの辺りの写真をアップしている。しかしロックフィルダム、もっと傾斜が凄いのかと思いきやそうでもなく、これがまた絶妙に歩いて下まで降りていけそうだし登ってもこれそうな斜度なのがちょっとビックリ。少なくとも飛び降りれる感じでは無い”斜め”なので柵も無いし。テンションの上がった若者が下りて行って滑ってドボンなんて事故が年に1回くらい発生しそうなくらいのそういう絶妙な斜度である。まあここは絶えず人がいるので降りて行けば注目は集めてしまうし、そこまでして降りていく者などいないのだとは思うけど…。

これにて1周した感があるが、前述のようにこのだいぶ先に駐車しているのでまだ先がある。この道中に唯一の食事処があり、もういい時間なので入店。

そばうどんカレーなどシンプルな食堂だが、この日かなり気温が上がっていたのを歩いて暑かったので迷わずざるそば。

ちょっと変わった感じの蕎麦だった。

テラスからの光景と紅葉が抜群に良かったんだけど、眩しすぎる&暑い…という事ですごすごと室内に退散して食した。

先のブログにあったように2019年にも崩れたばかりなせいか、山肌はガッチガチに人工的に固められていたが昔はこんなんだったらしい。昔と言っても1984年10月って生誕半年前じゃないか。こんな時代に生まれたと考えると老いて枯れる年頃になってきた事を痛感するぜ…。

すぐそこに湧水2つ目を発見。あと2つは分からなかったなぁ…。

車に戻り、湖から下りるとすぐにさわらびの湯があり、そこに立ち寄っていく。2020年8月に「ノーラ名栗」というグランピング、BBQ、サウナ、カフェなどを配置した複合施設がオープンしており、その奥にある「さわらびの湯」はちょっと位置が分かりにくくなっていたが、意外と混んでいた。「さわらびの湯」施設内には土産や大広間などいかにも食事処がありそうなスペースがあるものの食事処がない。別施設である「ノーラ名栗」のカフェYAMASEMI(元々は「お食事処 やませみ」という昔ながらの食事処だったらしいが施設ごと買い取ったらしく施設の建物としてオシャレなカフェに改装された模様)まで行かないと食事が出来ないというのは珍しい。

ホームページがけっこう迫力あって良さそうな感じだったので期待していたんだけど内湯はまあその通りでそこそこ広かったものの露天風呂はかなりこぢんまりとしていて3,4人入ったらもうどこに入るか困るレベルの小さな円形だったのはちょっと残念だった。ていうかホームページの写真でも内湯押しで露天風呂の写真は切り替えでちょっと出てくる程度になってた。これで空いていれば良かったんだけど妙に混んでいた。近隣に温泉施設が無いのもあって人気店だったのか。湯加減も内湯の方がいい感じだったので内湯にのんびり浸かる。

あとなんかアニメキャラ押しが少々目に入るなと思ったら、『ヤマノススメ』という漫画/アニメの舞台がこの飯能市だったらしい。

というわけで帰路についたが、やはり帰り道も遠かった。行き止まりの地という事もあって今まで来たことなかったけど、同じ埼玉県とは思えない知らない埼玉に出会えた秘境感があっていい場所だった。ここから正丸峠に抜ける道は生きておりその辺りも行った事が無いので(秩父への行き帰りに正丸トンネルで突き抜ける場所なので峠も行ったことないし)そのうち行ってみたい。

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