ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ

1994年7月9日公開。
『ドラゴンボール』通算劇場版第14作。

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この時点でのアニメは魔人ブウが復活してしまい悟飯と界王神では敵わずやられてしまい、戦っていた悟空とベジータは事態を重く見て戦闘を中断するも悟空を気絶させベジータが単身で挑もうとしていた頃だった。その少し前に天下一武道会会場では残された悟天とトランクスがマイティマスク選手に化けて18号やミスター・サタンとのバトルロワイアル対決で対戦し、18号がサタンを脅して金を払わせる約束を取り付けてわざと敗北してサタンを優勝させていた

本来の歴史では直後に魔人ブウの脅威で地球はそれどころではなくなり人類滅亡、地球消滅まで一直線に最悪の事態へと展開していくが、今作は天下一武道会の後に約束の金を払わせるために18号がサタンの元に出向き、悟天とトランクスも同行する際に騒動が起きるというパラレル設定となっている。

ブロリーは前作で完全消滅しており、今作で登場するブロリーは宇宙船に残されていた血液から誕生させたクローン体。培養液の中ではオリジナルのノーマルブロリーと同じ容姿で、カプセルから出た際にはおなじみの伝説の超サイヤ人姿で一瞬だけ出てくるが、すぐに培養液で溶けてしまい元の面影の無いドロドロした怪物となってしまった(一部では「ドロリー」とも)。

18号がサタンに金の支払いを迫っているところに(悟天、トランクス、クリリン、娘のマーロンも同行して外で待っている)、サタンの幼馴染でサタンに勝てずに格闘家の夢をあきらめた事で恨みを持つ金持ちの男爵ジャガーの従兄弟メンメンがサタンの子供の頃のおねしょをネタにバイオ戦士と戦うよう要求してきた。ジャガーはサタンを倒すために優秀な科学者を雇いまくってバイオ戦士の研究をさせて大量のバイオ戦士を生み出していた。

クリリンはマーロンと帰ったが18号はサタンが逃げないように同行し、悟天トランクスもこっそりくっついてジャガーの元へ。報酬アップを条件に18号はバイオ戦士と戦う事を引き受けてサタンに代わって悟天トランクス18号でバイオ戦士を軽く撃破するが、ジャガーは更に強い戦士を準備するという。現場には何故か前作のナタデ村の祈祷師がいて、準備されているバイオ戦士のカプセルにブロリーの姿を見つけた悟天トランクスは驚愕。祈祷師を問い詰めると、前作の一件で信用を失い、ブロリーの宇宙船に残されていた血液をジャガーに売ったという。血液から再生させたクローンのブロリーと判明し、焦る2人は出てくる前に吹っ飛ばそうとする。

しかしブロリーはこの間にカプセルの中で超サイヤ人化しており、カプセルを壊して復活してしまった。科学者たちは培養液が外に漏れると周囲のものを溶かしてしまい危険なので防護壁を張ってブロリーごと封じ込めたが、ブロリーはドロドロの状態で壁を破って出てくると、ドロドロのまま姿が固定され、襲い掛かってきた。18号が挑むが相手にならず、悟天トランクスは今度は負けないぞと挑むもこんな状態でもブロリーの強さは圧倒的だった。前作と異なり全く勝てないわけではなく、動きも遅くなっていて連携で動き回れば攻撃が当たり、ダメージも与えられる。とはいえ勝ちきれはしないし、連携無しの単独では敵わない。

クリリンも駆けつけるが、研究所内で周囲を破壊しまくりながらの戦闘により培養液があふれ出し、逃げ遅れた研究所職員や祈祷師は犠牲になってしまう。最後はトランクスが培養液をブロリーに浴びせる事でブロリーを溶かす事に成功。1度培養液ごと取り込んで巨大化して復活してきたがドロドロすぎて維持できずそのまま流れ去っていった。

培養液が辺り一帯に広がり対応に困る中、科学者はこのままでは世界が終わると言い出すが、逃げ遅れたサタンが海中に逃げ込み、海中に流れ込んだ培養液が硬化した事から悟天が培養液は海水に弱いと判断。悟天・トランクス・クリリンの3人のかめはめ波で海水を吹っ飛ばして培養液があふれ出した島内と研究所一体全てに海水を被せて処理。さらに巨大化したブロリーが出現したが、やはり維持できずに硬化したので破壊して終了。

さすがに今回のブロリーは弱体化。前作と違い悟天も主戦力扱いなので前作のような危機感のないおとぼけっぷりは見せずに真剣に対応。基本的には2人の連携だが、単独で戦闘する際は「許さないぞ!」と主人公っぽいオーラを放つと単独でブロリーと渡り合いかけるような戦闘力も発揮。しかし直前に肩を痛めていたのですぐにやられてしまい、トランクスの単独ターンとなり、トランクスは真っ向勝負ではなく培養液浴びせる作戦で勝利する…と一応それぞれ個別の活躍もあり。

主人公のはずの悟飯まさかのリストラ…。悟天・トランクス・18号と助っ人クリリンだけで映画にしてしまうとは大胆な1作でよほど当時の人気が凄かったのだろうか。クリリンが今更締めのかめはめ波に悟天トランクスと一緒に3トップで参戦するとは…。まあ海水吹っ飛ばす用途なんだけど…。

タイミングが悪かったのはこの時期はフュージョン習得前なのでゴテンクスが登場しない。もう少し時期が後ならゴテンクスが単独メインで敵を倒せた唯一の映画になったかもしれないし、ゴテンクスならかなり余裕で戦えたと思われるが、前作以上にパッとしない印象にはなってしまった。これでも悟天が単独でまともに描かれた唯一のエピソードではあるんだけどどうしても魅力には乏しい。

エンディング映像はトランクスと悟天のこれまでの歴史となっており、作中で描かれていない2人がそれぞれ生まれた頃の様子、セル編最後の容姿の少年悟飯が幼児期の悟天といるという本編では出てこなかった空白の時代の絵が登場するのは必見。

★★★☆☆

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